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カルテ番号 わ・9(31)院長は真顔になり、間を置いてから話し出した。「辛く感じる事、悲しく思う事、嬉しく感じる事、愉しい事。生きていれば、いろいろあるでしょう。それらは、先ほど話した個々の心の感じ方ですから。そして人間ですから、誤解した感じ方も多いですね。同じ出来事でも、人により正反対の感じ方もありますね。同じ人でも、時が経ってから正反対の感じ方になる事もあります。出来事は過去ですから変わらないのに、受け止め方が変わるのです。出来事に辛い事や悲しい事、嬉しい事が含まれているなら。そういう表現なら、こうも言えますね。出来事には、いろいろなモノが含まれている。そして人は、ある面だけを見て感想を抱く、と。私がこの世は大きく広く深いと言った意味はそこにあります。一つの出来事には、とても大きく広く深いモノが含まれています。一つの出来事でさえ、大きくて深いのですよ。ならば、それらが寄せ集まり、一瞬一瞬が積み重なっているのです。この世の大きさ、広さ、深さは人では計り知れないですよね。想像さえ出来ないくらい、大きく広く深い」(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/31
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カルテ番号 わ・9(30)洋子は院長の言葉を真剣に受け止めた。辛い事ではなく、辛い事だと思い込んだ出来事・・・少しだけだが、世界が広がった気がした。「でも、先生、肉親が亡くなるのは悲しい出来事です。誰でも同じではないですか?」院長は頷いた。「そうですね。悲しく辛い出来事ですね。それでも、誰でも同じではないのです。例えば、赤ちゃん時からの孤児だった人。そんな悲しい想いさえ味わえない人達もいます。あるいは、肉親が亡くなり、ホッとする人達もいます。肉親の死でさえ、人様々なのですよ」誰でも同じだと思い込んでいた洋子だった。言われてみれば、肉親を憎む人達は少なくない。悲しく辛い出来事は、そう感じるから・・・「先生、いつか悲しいと思い込んでいた事も変わりますか?辛い事も変わりますか?私・・・幸せになれますか?」(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/30
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カルテ番号 わ・9(29)洋子は院長の言葉に混乱した。そんな洋子を見て、院長の言葉は続く。「辛い事、それは、その人が辛いと感じた事です。辛い事があったのではありません。洋子さん自身や関係者には辛い事です。でも、全く関係ない人は、何も感じていないのです。少なくても、辛い事とは思っていないでしょう。とはいえ、辛い事と感じている人には辛い事です。あるいは、辛いと感じている最中は辛い事です。それでも辛い事が固定しているわけではないのです。時が経って、和らぐ事もあるでしょう。また、自分の誤解や不理解が溶ける事もあるでしょう。その事が辛い事ではなく、辛いと思い込んでいたと気づくでしょう。ある人の言葉で辛く悲しい思いをしたとします。それは辛い事や悲しい事だと思ってしまいます。ですが、後に誤解だった、言葉が足りなかった、という事があります。すると、辛い事は逆に思いやりに満ちた事だったとなる場合もあります。それは辛い出来事ではなく、辛い出来事だと思い込んでいたわけです。だから当事者以外には、特に感想のない出来事でもあるのです」(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/29
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カルテ番号 わ・9(28)院長はにっこりと笑って言葉を続けた。「この世は、私達の知る範囲、理解できる範囲を遥かに超えています。世界は想像よりも、もっと大きくて広くて深いのですよ」渡部洋子は院長の言う事を何となく理解した。そして、何だか安心できた。今まで自分で思っていた世界よりも広くて大きくて深い。それなら、素敵な事もあるだろう。「先生、私の人生って辛くて悲しい事ばかりでした。これからもそうだと思っていました。でも、違うのですよね。素敵な事にも出会えるのですよね」希望の光にすがる思いで洋子は言った。ところが院長は、しばらく考えている。「渡部さん、生きている間にはいろいろあります。その人にとって、辛い事、悲しい事、苦しい事があります。それらが大きいと、辛いだけの人生だと思いがちです。それは、その出来事だけを取り上げているからなのです。私が先ほど言った世界は大きく、広く、深い。それは個々のいろいろな出来事が沢山ある、という意味ではありません。人生、苦も楽もある、という意味ではありません」(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/28
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カルテ番号 わ・9(27)神様にお願いしたら、奇跡が起きた。そんな話は古今東西沢山あります。そのほとんどが勘違いかもしれません。何しろ、神様って、その人が勝手にイメージしているわけです。あるいは、宗教組織からのイメージコントロールもあります。しかも宗教組織は多種多様あり、仲が悪い・・・相手の悪口を言う宗教組織がほとんどです。そんな心の小さく狭く根性悪な神様が奇跡を起こすでしょうか?何でもかんでも奇跡にするのも疑問ですが・・・ですが、時にはそういう事も起きているでしょう。本当に回復する事もあるのです。まぁ、生命は人の作った道徳観とは別な理です。根性悪な神様でも、ありうるのです。悪徳宗教組織でも、何処でもドアを所有する事もあるのです。私も同じです。私の根性や心は弱く狭く立派とは離れています。いえいえ、謙遜ではありませんよ。でも、何処でもドアを持つ縁がありました。私の精神の高低とドアから流れる氣は別です。だから、私が認識しなくても影響する事はあります。というか、そんな事、普通にあるのです」(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/27
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カルテ番号 わ・9(26)「どうしてメールで?あの時点で先生は私を知らないわけでしょう?私の住所も年齢も名前さえ知らないわけでしょう?私、自分の名前も教えてなかったのだから・・・」洋子はその事実を体験しているが、全く納得できなかった。院長は少し考えてから話し出した。「この氣は私の氣ではないからでしょうね。私は自分の氣を出しているのではないのです。中継しているだけなのです。ドラえもんの何処でもドアってあるでしょ。そのドアを持っているようなものです。そのドアから、その人に必要な氣が出て来るわけです。例えメールであっても、渡部さんが私に接触したわけです。そして、必要な氣があったわけです。私が私の意思でドアを開く事もありますが、そうでない事も多々あります。ドアは勝手に開いている方が多いようです。ですから、私に接触し、必要とすると、ドアからその人に流れ込みます。もちろん量というか濃度はそれほど多くはないでしょう。それでも、ちょっとした病を治すくらいは流れるようです。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/26
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カルテ番号 わ・9(25)「先生、まだお話し続けていいですか?忙しいのなら、次回にします」院長は笑った。「忙しい目に遭ってみたいですねぇ。ヒマとは一心同体ですから、渡部さんに合わせますよ」そして、小さなテーブルを挟んで座った。洋子は訊きたかった事をようやく思い出した。「先生、私が初めてメールした時です。その夜から不安が消えて、次の日も楽でした。でも数日でまた重くなり、またメールしました。すると、やはり不安が消え、次の日から楽になりました。ただメールしただけなのに、気功になるのですか?その影響で楽になったのでしょうか?」院長はあっさりと言った。「何か別の要素が無いとは言い切れません。ですが、ここではよくある事です。メールだけで会わないで、治療もしないで回復する。そういう事も結構あります。だから、ヒマですし、貧乏のままです」そう言って笑った院長に、やはり見覚えがあった。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/25
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カルテ番号 わ・9(24)涙は回復の証。辛い涙ばかりではない。嬉しい涙ばかりではない。余計なモノを出す涙。身体や心が軽くなる涙。生命が元気になる証。今の洋子はとても明るくなっていた。そして軽く、やわらかく、力が充実している。訪れて、まだ2時間も経っていない。人って、簡単に変われるんだ。洋子は、自分の事ながら感心していた。院長の指はまだ頭に触れている。触れている点が熱いくらいに温かい。気持ち良くて、少しぼや~としていた。いつ、眠ってしまったのだろう。院長の言葉で目が覚めた。「渡部さん、一応2時間経ちましたよ」言葉は聞こえているが、身体はまだ眠っている。「はい」動きたくない身体を、ゆっくりと起き上がらせた。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/24
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カルテ番号 わ・9(23)安心して泣ける。悲しくても、嬉しくても、それ以外でも泣ける。人前で泣くなど、ほとんどなかった。自分をさらけ出すのは、嫌だった。それが、少し恥ずかしいが、安心して泣ける。小学生の頃から、自分に鎧を着て過ごしていたのに。鎧どころか、裸でも安心できる。「先生、こんな涙なんてあるのですね」院長は微笑んで言った。「ここでは珍しくないですよ。通常、涙は感情で流します。でも、ここでは心に溜まっていた何か。時には身体に溜まっていた何か。何か、というのは目に見えないモノですが・・・それが、物質化して出ていきます。その一つが涙です。汗や咳や声や尿や便に混じって出る事もあります。要は、身体や心が正常になろうと活性化している証拠です。余計なモノ、害になるモノを出す作用です。ですから、出た分だけ身体も心も軽く感じるはずです。涙の場合は、心の澱が多いようですね」(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/23
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カルテ番号 わ・9(22)ティッシュやハンカチでは足りず、院長はタオルを出してくれた。そのくらい涙は多かった。洋子も今まで経験した事のない量だ。母親、妹、父親と悲しい出来事はあった。涙も流れた。それでも、これほど泣くことはなかった。嗚咽は無い。ただ、涙だけが流れる。それは、何だか気持ちいい。涙は枯れるのだろうか?流しながら、そんなのんびりした事を思った。涙腺が壊れたかのような涙だったが、やがて止まった。洋子は明るい声で院長に言った。「先生、こんなの初めてです。悲しいわけじゃないのです。ただ、涙が流れただけです」少し恥ずかしかったので、言い訳のように話した。「でも、とても気持ちいいですし、軽くなりました」(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/22
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カルテ番号 わ・9(21)「氣を直接、もっと受けてみたいです。ここに来て、私全体が変化したがっているみたいです。変な言い回しですが、時期が来た、とでも表現するような。先生に会えた事もそうですが、もっと変われる気がします」院長は頷いて、マットに横になるように言った。「リラックスして、自由にして下さい。話をしながらでもいいですよ」洋子は目を瞑って手足を少し広げて、仰向けになった。まるで、幾度も通っているかのようだった。そして、思った。以前、それがいつの時代か分からない。その時も同じように、この先生から治療された。気功かどうかわからないけれど、安心して仰向けになっていた。この感覚、記憶は何だろう?院長は頭の方から、そっと頭部に指を触れた。その指がやや額に触れた時、洋子はいきなり涙が流れた。悲しいとか、懐かしいとかではない。何の感情だかわからない。感情の高まりも感じない。だが、涙の量は半端なく流れていった。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/21
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カルテ番号 わ・9(20)洋子はまだ気功を受けていない事に思い当たった。話しだけ聞いているのは失礼にあたる。「あの~先生、気功治療をお願いします。不安症はもう消えてしまっている感じですが、お願いします。気功って受けた事がないので、体験もしたいのです。話だけ聞いてもらって時間を使ってしまい、すいませんでした」院長は笑って言った。「いいえ、もう玄関を入って来た時から始まっています。話をしているだけのように見えますが、気功もしています。というか、自然と気功に包まれているのですよ。もちろん、直接、もっと濃くする事もできます。あるいは、距離を離れてする事もできます。渡部さんの依頼が優先ですが・・・」洋子は思った。やはりそうだったのか。ここに入ってから、自分の感覚が落ち着いていた。特別にしなくても、もう気功を受けていたのだ。でも、やはりもっと直接受けてみたい。ぜひ、先生にしていただきたい。その先に、もっと変化があるのだと思えるから。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/20
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カルテ番号 わ・9(19)渡部洋子の顔が明るくなった。長寿族同士が近くにいると、何かが共鳴するようだ。それは、お互いの心身に素早く影響する。感覚が鋭くなる。能力がより目覚める。そして、生命力が全体的に上がるようだ。洋子が言った。「やっぱり先生だったのですね。私が長い間夢で逢っていた先生ですね。いいえ、先生が憶えていなくてもいいのです。私の夢の中の話ですから。私が信じられたなら、とても満足です。そして、とても安心です」風間陽水が答えた。「私に解らない事でも、否定しませんよ。そういう事もあるでしょう。それに、どうやら間違いでもないかもしれません。もう少し時間をかけて、渡部さんには説明する事があります。今日、いきなりでは混乱するような話です」(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/19
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カルテ番号 わ・9(18)年齢は37歳だという。通常は46歳で発動だ。だが柳玲香は35歳。吉永百合も40歳で発動した。地球の変化、いや、地上の生物危機が近いという事か。46歳というのは、直近に何もない時の目安かもしれない。早く発動する人が、日本だけなのかもしれない。それならば、日本に何かが起こるという事だ。今、愛田恵子は海外だ。多分、そのあたりの情報を持って帰ってくれるだろう。いいや、当分帰らないかもしれない。愛田恵子の生き方は、風間陽水の予想を外れる。渡部洋子は、もちろん気づいていない。風間陽水を昔から知っていると思い込んでいる。その懐かしい感覚というのは、長寿族同士のものだろう。過去世の記憶を持っている能力かもしれない。とすれば、風間陽水も過去世でも長寿族だったのだろうか?長寿族に関しては、当人も解らない事だらけだ。だが、急速に渡部洋子に対しての親近感が湧いていた。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/18
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カルテ番号 わ・9(17)院長の言葉は、半分嬉しく、半分ガッカリだった。洋子の奇妙な話を正面から受け止めてくれている。それは嬉しい。だが、洋子を知っているとは言ってくれなかった。落ち着いて考えれば当たり前だ。洋子だって、ここに来て急に沸き起こった感覚だ。院長はゆっくりと言葉を続けた。「私の知り合いで、未来を見る人がいます。いいえ、見えていないのに言葉が出てしまうのです。また、100年以上も時代と共に生きている感覚を持った人もいます」吉永百合と愛田恵子の事だが、長寿族とは言わない。「ある日、何かに目覚めてしまう人を直接知っています。この世界は、説明不能の事が沢山、沢山あるのです」風間陽水は渡部洋子を観察しながら話している。最初に玄関から入って来た時から、少し感じていた。もしかしたら、と思う。それにしても・・・それぞれの能力が違う。まだわからないので、言葉を選びながら話を続けた。どうして、こんなにも集まるのか、という戸惑いもあった。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/17
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カルテ番号 わ・9(16)「先生、私、先生とお会いした気がします。ずっと以前です。こんな事を言うと変だと思われるでしょうね。前世とか、そういう昔の事みたいです。先生は私の事、憶えていませんか?」洋子はある意味必死になって訊いた。知らないと言われるのが怖かったのだ。院長は慎重に思い出しているようだった。そして、静かに話し出した。「渡部さん、決して変だとは思わないですよ。私も多少常識とは違う世界に関わりました。前世があるかどうかは別として、その記憶を持っている人にも会いました。また、その記憶を共有する人達もいます。別な時代や世界に生きていたとするのが自然だと思っています。その証明は出来ないわけではありませんが、とても困難です。そんな事は証明する必要が無いと思っています。信じない人達は、どんな事をしても信じません。大切なのは、その事に気づく、認める事によって何が変わるかでしょう。信じても、信じなくても、他の人達はどうでもいいのです。出会った人が、どう変わるか、どう活かすか、それが大切です。渡部さんは、どうやら別な世界での私を知っていたのでしょう。その話、私は楽しみですよ」(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/16
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カルテ番号 わ・9(15)一目惚れなどの男女間の恋愛ではない。デジャヴといわれる既視感とも違う。よくわからないが、もっと深いつながりだ。何百年ぶり・・・え?そんな事があるわけがない。マンガじゃないのだ。心ではない。もっと深い所からの感覚。今まで体験したことの無い所からの感覚。少し時間が経つにつれ、その感覚が浮かび上がる。そうだ。知っている。この人を知っている。遥か昔。いつの時代がわからない。知っている。いや、仲間、あるいは家族だった人。こんな感覚は、私が変になっているから?洋子は二人に分裂して、考えている。感覚が目覚めた洋子と現代の常識の洋子。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/15
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カルテ番号 わ・9(14)「不安症という事でしたが、今も不安ですか?」院長は40代半ばから後半くらいだろうか?洋子とは10歳以上離れている。それなのに、懐かしい。まるで幼馴染みに会ったかのようだ。どうしてだろう?返事をしようにも、言葉が出ない。「先生・・・」院長も少し奇妙な表情をした。「私・・・何て言っていいか・・・先生とは、初対面ですよね」院長は少し考えているようだった。「おそらく、初めてだと思います」洋子は心が騒ぎ始めていた。こんな気持ちは変だと思う。そういう冷静な自分もいる。あの夢の先生?それもしっくりこないと感じている。どうしたらいいのだろう?(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/14
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カルテ番号 わ・9(13)途中の実家には寄らなかった。寄りたい気持ちも無かった。目指す治療院は実家から20分もかからない。こんな治療院があるなんて洋子は知らなかった。以前も実家よりも北に向かう事はほとんどなかった。20代の頃、スキーで通ったのが最後かもしれない。治療院はすぐ見つかった。時間が思ったよりも早かったが、玄関を開けた。「ごめんください、渡部と申します」「どうぞ、お上がり下さい」不思議な感覚だった。初めてで、初めてではない感覚。洋子は幾つも病院を渡り歩いた。毎回、緊張がある。相手の医師や治療者とは馴染めない。幾度話しても、壁はとれない。それが、最初から壁がなかった。緊張がなかった。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/13
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カルテ番号 わ・9(12)次の休みの日に予約をした。あの長い夢に出て来る先生を探した事もあった。ところが、急に顔を思い出せなくなった。夢を見なくなって、夢の中の人とも縁が切れたのだろうか。もちろん、今は淋しさもない。体調が良くなっているからだろう。夢の内容を、あれほどしっかりと憶えていたのに。もはやほとんど思い出せない。断片的に、ビルの廃墟があった気がする。灰色の景色だった気がする。先生以外の人もいたはずなのに、全く思い出せない。先生、と呼んでいた事は憶えていた。洋子の休日がやってきた。約束の時間に間に合うように家を出た。車はこの県では必需品だ。運転出来ない人はマレだ。洋子も自動車で通勤していた。ノルマで買った会社系列の車だった。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/12
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カルテ番号 わ・9(11)朝、気づいた。いつも見ていた、あの夢を見なくなった。夢など憶えていなかった。長い夢だった。心が壊れ始めた33歳頃からの夢だった。あの夢があったから、何とか生きていられた。夢の中で救われていた。洋子は37歳になっていた。長い長い夢の終わり。同時に、長い長いトンネルから抜け出せそうだった。夢の終わりは、現実の始まり。メールをするようになってから、夢が現れなくなった。その事に気づいた。それならば、メール先の治療院に行ってみよう。相手の院長に会ってみよう。そして、今も続けている薬からも抜け出したい。結婚や家庭を持ちたいのかどうか、わからない。でも、イキイキと生きていきたい。何かが身体の中で、燃えてきているのがわかる。出口なのだ、と思った。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/11
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カルテ番号 わ・9(10)朝の寝起きも調子が良かった。目がハッキリ醒めている。朝食もしっかりと食べる事ができた。仕事中、その治療院の事が気になった。院長はどんな人なのだろう。行くつもりはなかったのだが、迷い始めていた。帰ってから、昨日の続きのメールをした。自分の事を書くのが楽しみになっている。自分の事を聞いてもらえるのが楽しみになっている。今までの渡部洋子にはなかったことだ。悲しい思い出、苦しい思いしかなかった過去だ。自分の事など話したくなかったのだから。自分の事を聞いてもらえる。それは、とても嬉しい事だった。自分を見てもらえる。それは、とても安心できる。とはいえ、誰でもいいわけではない。受け止めてくれるのが判るからなのだ。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/10
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カルテ番号 わ・9(9)仕事の時間なので、メールはそのままで出勤した。仕事は昨日と打って変わってはかどった。気持ちも上向きだった。笑顔も自然にできた。いつもは作っていたのだ。楽だった。アパートに帰ってから、メールした。このままメールで相談したい旨を書いた。そして、少しずつ自分の事を書いてみた。子供自分からの事だ。それは、予想以上に自分の為になっていた。自分で自分を冷静に振り返る機会になったのだ。いつもは、ただ自分の悪い点だけを見つめていたのだ。そして、返事が無いまま、その夜も安心して眠れた。本当にメールだけで改善するのだろうか?とても信じられない。だが、現実に楽だった。この調子良さが、このまま続く事を願っていた。遥か先に、進むべき道標が見えた気がした。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」
2017/05/09
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カルテ番号 わ・9(8)アパートに帰ってすぐにメールをした。先日と同じような内容だ。治りますか?治りたい。すると、またも楽になった。返事が無いまま、楽になった。夕食が美味しく感じられた。昼間がこれだけ調子悪くて、食事が美味しい事は無かったのに。そして、夜も眠れた。気持ちよく眠れた。メールを書いただけなのに・・・どうしてか分からないが、ありがたかった。朝になってパソコンを開く。昨日の返事が来ていた。直接の治療もメールや電話での治療も可能だと書かれていた。治療院の場所はだいたい分かる。実家を通り越して、もっと奥の山の地域だ。行くつもりなら、行ける。だが、メールのやり取りをしばらくしてみようと思った。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」
2017/05/08
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カルテ番号 わ・9(7)次の日、仕事がハッキリとしていた。受け答えも意識がしっかりしていると自覚できた。薬も同じく飲んだのに、フワフワした感じが無かった。もしかしたら、治ったのかもしれない。常に感じる不安もなかった。食事が美味しく思えた。久しぶりだった。メールのせいとは思えなかった。今までも体調が良い時もあったのだ。長くは続かなかったが。だから、メールの事はそのままだった。体調が良ければ、相談する必要もない。そして三日ほど過ぎた。その日は朝から身体も気持ちも重かった。仕事はミスの連続。気持ちは更に落ち込んだ。自分はどうしようもない人間だと思えた。いつもの不安が沸き起こる。胸が痛い。お腹も痛い。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」
2017/05/07
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カルテ番号 わ・9(6)メールに現在の状況を書いた。抜け出したい、と訴えた。だが、本音は期待していなかった。何年か病院通いすれば、あきらめも育つ。治療院ごときで、そんなに簡単に治るとは思えない。それでも、藁にすがる気持ちもある。不思議な事が起きた。メールをしたら、楽になった。気のせいだと思った。返事は夜に来た。返事の前に楽になったのだ。たまたま調子が上向いたのだと思った。メールの返事は簡潔だった。大丈夫という言葉が響いた。今までも同じ言葉を聞いていた。だが、通常は無責任に聞こえた。何故大丈夫と言えるのか、と。ところが同じ言葉なのに、今回は心に響いたのだ。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/06
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カルテ番号 わ・9(5)病院に行った。誰かの勧めだと思う。心療内科だったと思う。薬ももらった。何の薬かは憶えていない。飲むと、何となく楽になった。毎日飲むように言われた。フワフワした感じのまま、毎日が過ぎていった。記憶が曖昧になる。夢の中の先生が呼んでいる気がした。そして、現実の世界で探そうと思った。どこかに、いる気がする。その人が、救ってくれそうな気がする。病院を渡り歩いてみた。そこに先生がいるかもしれないと思ったのだ。だが、同じような薬はくれるが、先生ではない。話を聞いてくれるが、響いてこない。だが、落ち込まなかった。ますます、何処かにいるという気が強くなっていた。ある日、ネットで偶然見つけたサイトにメールした。治療院だった。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/05
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カルテ番号 わ・9(4)アパートの隣の音が気になる。夜のネオンが明るくて気になる。車の音が気になる。眠れない。食欲もない。淋しい。何に対してだか分からないが、苦しい。誰かに相談したい。そこらへんからの記憶が曖昧になっていた。33歳という年齢は憶えていた。そして、夢は憶えていた。長い夢を見ているのだ。朝起きて、仕事には出かけた。仕事はしていた・・・と思う。昼の時間は憶えていない。現実感が薄れていた。それでも、ほぼ普通に受け答えていた。夜、布団に入ってからの夢が現実のような気がしていた。心が少しずつ壊れていくのは自覚出来ていた。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/04
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カルテ番号 わ・9(3)やがて父親は、洋子に家を出て一人で暮らすように言った。父親なりに考えての言葉だったのだろう。父親の家事までしていては、結婚の妨げになると考えたのだろう。あるいは、母親似の洋子を見るのが辛かったのかもしれない。だが洋子にしてみれば、家族から見離された気がした。言葉の足りない父だった。しかも、頑固だった。洋子が一人暮らしを始めたのは23歳だった。実家から車で1時間ほどの地方都市だった。車のディーラー会社の経理事務の仕事だった。しっかり者の洋子は会社でも信頼されていた。そして10年が経った。その間に恋人もできた。結婚を意識した相手だった。交際は6年目で終わった。原因は・・・双方にいろいろあったのだろう。30歳前に結婚を意識していただけに、ショックだった。その後は誰とも付き合っていない。結婚願望はほとんど無くなっていた。何となく心が落ち着かなくなったのが33歳だった。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/03
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カルテ番号 わ・9(2)慣れというか馴染みというか。洋子よりも10歳以上年上の人のおじさん。夢の中ではいつも想う相手になっていた。恋人のようにではなく、身内のようにでもなかった。強いていえば、尊敬する先生のように。そして夢の中では、先生、と呼んでいた。先生の苗字も名前も不明のままだった。洋子は家族縁の薄い生い立ちだった。小学校の頃、母親を亡くした。妹が一人いたので、洋子が家事をしていた。父親は無口で、仕事はするが家事はしなかった。そして、娘達にもあまり接しない暮らし方だった。ずいぶんと冷たい父親だと思っていた。妹が二十歳で難病になり、一年持たずに亡くなった。その時に父親が涙を流していたのを、こっそり見ていた。父は娘達に愛妻の面影が浮き出る事に、戸惑っていたのだ。どう接していいのか、わからなかったのだ。そして、距離を置いて暮らしていた。妹が亡くなり、妻を二回も亡くしたと感じていたのかもしれない。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/02
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カルテ番号 わ・9(1)渡部洋子は長い夢を見ていた。その夢は33歳から始まった。毎日ではないが、夢は物語になっていた。続き物語なのだ。夢は前回から引き続いて、新たな展開がある。自分で作っているとは思えない。どうなるのか、とても興味があった。夢は、愉しみだった。この夢が始まって、すぐにある男性と知り合った。もちろん夢の中で、だった。素敵な人?それが・・・とても洋子の好きなタイプではなかった。格好良くもなく、ハンサムでもなく、しかもおじさん・・・恋の対象ではなかったのだ。それなのに、その男性がほぼ中心にいた。それ以外の男性も夢では出て来る。もっと洋子にお似合いの素敵な男性も出て来る。それなのに、そういう男性とはすれ違う。夢の中なのに、縁が無いとはっきり判るのだ。恋の対象ではないが、嫌いではなかった。好きというのとは違うが、何故か安心できた。(登場する人物・組織・その他はフィックションです)HP「気の空間・氣功療法院」検索ブログだけなら楽天「水上陽平の独善世界」検索 が読みやすい(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」誰か出版してくれぇ~)
2017/05/01
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