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本当のこたえ New! かめおか ゆみこさん

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森の声

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2013.07.30
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カテゴリ: カテゴリ未分類
昨日も書いたことですが、非常に強く伝えたいことなので今日も繰り返します。

「成功体験が大切だ」と言われますが、本当は「成功体験」が人を育てるのではなく、「失敗体験」が人を育てるのです。

人は、「失敗」によって挫折するのではなく、「失敗」を否定されることで挫折するのです。



今の子ども達は失敗することを非常に嫌がります。「失敗するぐらいなら最初から取り組まない」という子もいっぱいいます。

小さいときから「失敗」を否定され続けてきたからなのでしょう。


そして、私の目から見たら大したことがないようなことでも「失敗したから止める」と言います。

「うまく出来ないのならやる意味がない」と思っているようです。

そのため、組み立てるだけで「素敵なもの」が出来上がるようなものなら取り組みます。

その場合、難しい部分はみんなキット化されているので、マニュアル通りに組み立てれば、誰でもみんな失敗することなく、高度で素敵な作品を作ることが出来ます。

それが今の学校でやっている工作です。

でも、それは正確に言うと「作った」のではなく「組み立てただけ」です。ですからそこに「個性」はありません。

失敗を肯定されるような場でなければ、「個性」を出すことは出来ないのです。

それは、ロボットでも、また誰にでも出来る単純作業です。

仕事で言えば、アルバイトの子が任される程度の仕事です。

そんな単純なことで、すごい作品が出来てしまうので、子ども達は自分の本当の能力を勘違いしてしまっています。

ハサミも、トンカチも、ノコギリも満足に使えないのに、「自分は何でも作れる」と思い込んでいる子も少なくありません。

うちの教室に来はじめた子の中には、「ロボットが作りたい」、「コンピュータやゲーム機が作りたい」、「ラジコン飛行機が作りたい」などと平気で言う子がいます。

実際、高い材料費を取って、そのようなものを作らせてくれる教室もあります。

電子部品などがレゴのようなキットになっていて、それを組み合わせ、組み立てるだけでロボットが出来てしまうのです。

大人達は、それを「成功体験」と思い込んでいるのでしょう。

お絵描きでも、多くの幼稚園がマニュアル的な方法で絵を描かせています。ですから、どの子でもあまり失敗せずに、それなりに「素敵な絵」を描かせることが出来ます。

でも、そこに子どもの個性はありません。そんなもの「絵」でもないし、 子どもは絵を描く度に、「自分」が否定されていることを感じるばかりです。


でも、うちでやっているのはそういうものではなく、昔の子ども達のように、自分の頭で考え、自分の手や感覚を使い、素材のレベルから作ることです。

ですから、そういう体験のない子は最初は面食らうようです。

作り方を教えてもらい、キットのようなものを組み立てるだけだと思い込んでいたのに、まず、「何が作りたい?」「どうしたらいいと思う?」と聞かれ、さらにハサミやノコギリを使って、自分で材料を切らなければならないと聞いて鳩が豆鉄砲を食らったような顔をします。

椅子を作るというので材木を出して「ここを切って」と言うと、「え、ぼくが切るの?」と真顔で言います。

昔は、そんな指示を出す必要もなかったのですが、最近の子はどこで切ったらいいのかを自分で考えることが出来ないので、線を引いてあげます。

また、本物のようなゲーム機を作れると思っている子に、「じゃあ、この空き箱で作ろう」「絵は自分で描くんだよ」というと、「そんなのならいらない」などと言ったりします。

うちに来る子は、それなりにみんな「ぼくは作るのが好き」と言って入ってくるのですが、でも、殆どの子が「作るってどういうことなのか」ということを知らないのです。

そして、「思い込み」と「現実」のギャップが大きい子ほど、失敗を嫌がり、ちゃんと出来ないようなものには手を出しません。

そのため、いつまで経っても上手になりません。失敗を繰り返さないことには上手になるわけがないのですが、失敗するのが嫌なので、いつまでも何も出来ないままなのです。

そのくせ、口では「やれば出来るんだけどやらない」と言い訳をします。

現代社会はどんどん、簡単便利になっています。そのため、現代人の能力は本質的なところではどんどん低下してきているのに、逆に自分の能力を誇大妄想的に過大評価してしまっています。

その現実を思い知らされるのが「子育て」という現場なんです。


子育ては「100%手作りの世界」です。

現代社会に生まれ生きているお母さんでも、子どもを立てるために必要な能力は、基本的に一万年前のお母さんと同じなのです。

なぜなら、子どもは一万年前と同じ状態で生まれてくるからです。

現代風にキットを組み立てるようには出来ないのが「育てる」という世界なんです。


でも、現代人はそのことが分からなくなってしまっています。

そして、失敗を恐れ、子どもから逃げています。

でも、失敗を恐れ、子どもから逃げようとしてしまうから、子どももお母さんも成長することが出来なくなり、結果として失敗してしまうのです。

造形なら思い通りにならなければ途中で止めることができます。でも、子育てでは、どんなに思い通りにならなくても途中で止めることが出来ないし、また途中で止めてはいけないのです。

だからこそ「失敗から学ぶ智恵」と「失敗を肯定する心」が必要になるのです。


これを、心がけていれば、子育てはズーッと楽しいものになり、子どもも、そして自分もどんどん成長していくのです。

人が成長するためには「失敗」が必要なのです。失敗は「宝の山」なんです。

「自分を肯定する」ということは「自分の失敗も肯定する」ということでもあるのです。

「子どもを肯定する」ということは「子どもの失敗も肯定する」ということでもあるのです。


でも、小さいときから「成功」ばかりを求められ、失敗を否定され続けてきた人にはそれが出来ないのです。

そのような人は「不安」が強いです。





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Last updated  2013.07.30 08:38:53
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