生後 3
ヶ月で失明したハルは、 2
歳で父と死別、 7
歳で瞽女になる、母親のトメ(中島ひろ子)は、それまで優しくハルに接していたが、瞽女になった時から心を鬼にしてハルを厳しく躾けるのだった。それは母親が子を思う愛情の深さであった。しかし、その優しさに気がつかないまま、ハルは 8
歳でフジ親方(冨樫真)と共に初めて巡業の旅に出る。同年、病が悪化してトメが他界。死別の際、ハルは自分を虐めた鬼である母親に涙一つ流さなかった……。意地悪なフジ親方からは瞽女として生き抜く力を、サワ親方(小林綾子)からは瞽女の心を授かり、成長したハル(吉本実憂)。「いい人と歩けば祭り、悪い人と歩けば修行」とハルは言う。やがて、様々な困難を経て親方になったハルは、幼い弟子ハナヨを受け入れることに。瞽女として生きていけるように何も知らないハナヨを厳しく躾けるハル。その時、自分が幼い頃母から鬼の様に厳しく躾けられる姿が走馬灯のように浮かび上がる。ハルは自分を愛してくれた母トメの慈愛の深さを知り、涙を流すのであった……。
市の人権啓発活動の上映会で観ました。
昨年地元のテレビで取り上げていましたが、正直あまり関心はなかったです。
でもこうして観てみるととても良い映画で、感動的な作品でした。
障がいを受け入れながら一生懸命生きた主人公の姿が、何ともすがすがしいです。
子役の川北のんと吉本実憂を支えるベテラン陣もいいです。
そして、小林幸子のあやしい存在感。
越後弁と三味線がなんとも郷愁を誘い、ブナ林や峠越え、雪景色と美しい風景を見せてくれます。
ドライブの途中で見た伊豆の峠で凍死したごぜさんのお地蔵さんを思い出しながら、観ていました。
ごぜ唄を楽しみにしている村々の人たちの顔もいいですね。
最後の、現代の福祉社会の礎・・・というところが、少し引っかかりました。
「いい人と歩けば祭り、悪い人と歩けば修行」
悪い人よりも、いい人の方がはるかに多かった我が人生です。
修行が足りない?それもまたよしです。