収束せぬウクライナ「停戦」実現するただ1 つの方法 「ロシアを打ち負かせ」の視点では情勢を見誤る | ウクライナ侵攻、危機の本質 | 東洋経済オンライン (toyokeizai.net)
からです。 ――「思わぬこと」と言いますと?
キーウでの軍事作戦縮小を発表し、実際にロシア軍は撤退を始めた直後、ウクライナ軍が戻ってきます。キーウ近郊のブチャにも、ロシア軍撤収の
3
日後、ウクライナ軍が戻ってきます。そこからロシア軍によるウクライナ市民の虐殺が行われていたという情報が流れ始めました。
皆さん、覚えているでしょうか。最初は
4
月
2
日
、キーウ周辺のプチャという街の市長が、プチャだけで
280
人の遺体を埋葬したと発表したことが発端です。
14
歳の女の子、後ろ手に縛られた男性……。多くの遺体が路上に放置されていたというニュースはロイター通信などによって瞬く間に世界へ発信されました。
ゼレンスキーは「ジェノサイドだ」と非難。バイデンは「プーチンは戦争犯罪人だ」と述べ、対ロ制裁を追加実施します。
これに対し、ロシア外相は「
30
日
にロシア軍がプチャを離れた後、地元市長は
3
日間テレビに出演していたが、その際にロシア軍の撤収は歓迎しつつも虐殺については一言も発言していない」などと反論しましたが、現段階では正確なことはわかりません。いずれにしろ、この問題が浮上したことで、停戦は一気に遠のきました。
東郷和彦(とうごう・かずひこ)/ 1945
年生まれ。 1968
年に東京大学教養学部を卒業後、外務省入省。条約局長、欧亜局長、駐オランダ大使などを歴任。いわゆる“ロシアン・スクール”の一員として北方領土問題などの対ロ外交に尽くした。 2002
年に退官後、オランダのライデン大学、アメリカのプリンストン大学などで教鞭を執る。 2009
年、ライデン大学では博士号。 2010
~ 2020
年、京都産業大学教授、世界問題研究所長。現在は静岡県立大学グローバル地域センター客員教授。『返還交渉 沖縄・北方領土の「光と影」』( PHP
新書)、『ロシアと日本』(東京大学出版会)など著書多数(写真:尾形文繁)
日曜日の 田原総一朗のクロスファイアー
もウクライナ問題を扱っていました。
最後に、どうすればよいとの田原の問いに、「専門家」ふたりはまともに答えられませんでした。
忘れないように、見守り続けること(廣瀬)だそうです。
兵頭 慎治 防衛省防衛研究所 研究幹事
廣瀬 陽子
慶應義塾大学 教授
即時停戦くらいのことは言うかなと思いましたが、プロパガンダまがいに事を言ってきた人たちでは、無理なようです。
一時は盛んに報道されていた米国の「戦争研究所」も、最近は報道されなくなりました。
東郷はどうでしょう。
――この先、ウクライナ戦争はどう展開していくと見通していますか? どんな終わり方が想定できますか。
ウクライナがクリミアを含む全領土からロシアを追い出すまで戦うと主張する以上、プーチンがこれに応じる可能性はありません。希望的観測を伴って一部で語られているような、プーチン政権の崩壊なども起こらないでしょう。
したがって、ウクライナはアメリカの代理としてロシアと戦争を続け、双方に果てしない人的被害が発生し続けるでしょう。命を軽視した戦いが無期限に続くことになります。
途中で話したように、目下のウクライナ戦争の停戦は「ロシアもウクライナもどちらも負けてはいない」という形にするしか方法はないと思います。これは戦場における結果の反映でもありますが、同時にそういう「出口戦略」を関係者全員が知恵を絞ることによって生まれるものでもあります。そういう方向性でしかウクライナ戦争は終わらないでしょう。
――日本政府や日本の国民ができること、すべきことはあるでしょうか。
命を重視する戦略にウクライナとロシアの双方が転換し、関係者がこの戦争の出口戦略に向かって共通の知恵を絞るように、関係者すべてに働きかけることです。とくに、バイデン大統領とゼレンスキー大統領に、です。やる気になれば、日本外交はそういう対応を取ることができるはずです。対ロ制裁に追随することだけが対応策ではありません。
もう十分過ぎるほど犠牲は払われました。ロシアの侵攻が免責されることはありませんが、とにかく今は、これ以上の犠牲者を出さないよう、日本は最善の努力をすべきだと考えます。
収束せぬウクライナ「停戦」実現するただ1
つの方法
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NHKスペシャル 戦場のジーニャ~ウクライナ 兵士が見た“地獄”~
テレビカメラマンだったジーニャ(35)は、不法に占領された領土を取り戻すため前線で戦うことになった。そこは第一次世界大戦さながらの塹壕戦。深さ2メートル、幅1メートルほどの塹壕を掘り、その中に兵士数人で籠城。至近距離でロシア兵と撃ち合った。「これは殺人ではないゲームだ」と生き抜くため何度も自分に言い聞かせ、必死に感情を抑え込んだ。この番組では戦場の実態を伝えるため死体や重傷の兵士の映像が流れます。
兵士となったウクライナ市民が撮影した戦争の実態 NHKスペシャル「戦場のジーニャ ~ウクライナ 兵士が見た“地獄”~」|予告動画 |NHK_PR|NHKオンライン
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