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2010年10月28日
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カテゴリ: お酒の話
「三増酒」という言葉はご存知だろうか?

正確には「三倍増醸酒」といって、戦後の米不足の時代に何とか酒を造ろうとして、
仕込んだもろみにアルコールを添加し、それをさらに水で延ばしたもので、
本来の3倍の量が造られることから、このような名が付いた。
ところが米の流通が正常に戻っても、一度こんなデタラメな造りで旨味を知った製造業者は、
その後もこの方法で造り続けたのだ。


ところでこの「三増酒」を造る場合、アルコールを大量に添加することで味が偏ってしまうので、
味を整えるためにそこに「醸造用糖類」といったものを添加する。
「糖類」だから当然甘い、ということで、戦後から一貫して日本酒業界で大量に売られていたものは、
いわゆる「甘口」だったと言えるのだ。
そうなると「醸造用糖類」を入れていない“まっとうな酒”は、相対的に「辛口」となる。

つまりある時期までは、「醸造用糖類を入れていない酒」=「いい酒」は辛口、
と相場が決まっていたきらいがある。
それがいつの間にか日本人の頭の中に刷り込まれて、「いい酒」=「辛口」といった
安直なイメージが横行した、と私はみている。

メディアでも「本格辛口」などといったように、辛口を礼賛するようなコピーを連発したので
(菊正宗のCMなんかもこれに当る)、余計にそのイメージが膨らんでいって、
もはや「甘口の酒が好き」などと言おうものなら、「オマエは酒飲みじゃねえな!」と
バカにされかねないような状況になってしまった。


そして時は流れて、今やよほどの安物パック酒以外に「三増酒」を見かけることは、
かなり少なくなった。
それでも「いい酒」=「辛口」というイメージは、相変わらず日本人の頭の中に染み付いたままだ。

誤解の無いように断っておくが、もちろん中には自分の舌に絶対の自信を持った上で、
あえて辛口を嗜好する方も居られると思うが、それはそれでもちろん何の問題も無い。
またそうでなく、ただ単に盲信的に「いい酒」=「辛口」と思っている方が居られたとしても、
別にそれを責めるわけでは無い。
ひとえに今までの経過(↑参照)が不幸だったというだけのことに過ぎない。

でもとりあえず「三増酒」が激減し、
造りの良いいわゆる「特定名称酒」(この言い方も嫌いなのだが)が市民権を得てきた今の時代、
「甘・辛」をこのままにしてていいのか、もっと他の尺度は無いのか、というところが
焦点になってくる、かもしれない、いいや、そうしなければいけないと思う(続く)。





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最終更新日  2010年10月28日 19時39分23秒
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