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2022年01月01日
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テーマ: 不動産(616)
カテゴリ: 経済
 LCCで縮まった世界は、コロナ禍で距離が広がった。
 共産党の引締め強化も加わって中国企業の海外投資も絞られ、日本と中国は縁遠くなりつつある。
 拡大する中国EV市場を狙ってトヨタ、日産、ホンダは生産能力の拡大をはかっているが、日本の観光業と不動産業の支えとなっていた中国は復活しないようだ。
 人口減少、デフレ、伸びない内需になど、土地・建物の価格が下がる理由に満ちている日本から、中国(人)が手を引いたなら、そのショックは一段と大きくなる。
中国人はしばらく日本には戻ってこない
渡邉 哲也
2021/12/18 東洋経済 ONLINE
 コロナ禍前の日本経済を支えていたのは間違いなくインバウンドだった。中国人が高級ブランド店で「爆買い」する姿はバブルの再来を想起させた。コロナウイルスワクチンが行き渡り、再び外国人が日本を訪れるようになれば、あの景色が戻ってくるのか。本稿では、人気経済評論家・渡邉哲也氏の新著『世界と日本経済大予測2022-23』より、2022年以降のインバウンド事情についてたっぷりと解説する。
もう中国人は来ない
 東京五輪が開催される予定だった2020年、日本は年間4000万人の訪日観光客を目標としていたが、その目論見は、新型コロナウイルス禍ですべてご破算となってしまった。
 2021年10月1日に緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が解除され、観光業界の復活戦も始まりつつあるようだが、残念ながらコロナ以前のインバウンドはもう完全には戻らないと言っていい。なぜならその中核を占めていた中国からのインバウンドは戻らないからだ。
 中国は、海外からの文化輸入をさせたくない。現在の中国は文化的な鎖国状況に近い。習近平が恐れるのはズバリ「自由の味」だ。香港の例を挙げるまでもなく、一度自由の味をしめれば、中国政府に反旗を翻す者が増加するのは当然の成り行きだ。そのため、国民を外国になど自由に行かせたくない。こうした中国政府の姿勢に最も素早い反応をしたのが、いまや中国企業傘下となったラオックスである。
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 2021年8月、早々と全国13店舗のうち7店舗を閉店してしまった。コロナ禍の影響で外国人が入国できず、売り上げ回復の目処が立たないからとしている。2020年2月に111人が希望退職に応じたのに続き、同年夏には社員、契約社員を対象に250人程度の希望退職者を募っている。かなりあわただしい撤退戦である。
 コロナ禍の影響による撤退に擬態しているが、中国企業傘下にあるラオックスが真っ先に逃げ出したことには注目したほうがいい。この先、中国からのインバウンドに未来はないと知る 「上からの指示」に違いなく、中国系企業の日本撤退の連鎖は止まらない だろう。
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 東京五輪後は不動産価格が下がると、以前から予想していたが、やはりそれがいよいよ現実になろうとしている。今後、賃貸を含め、都心の不動産がどんどん値下がっていく。
 まず2021年秋の時点で、中国がビジネスビザの発行を停止した。したがって 中国人が外に出られなくなってしまった。この状況が続く限り、中国人が海外の不動産を保有する意味がない。当然、中国人はこれまで買いあさった不動産を売却する動きに出るだろう。
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 一方で、香港や台湾からの物件購入の動きが目立つ。
 一番人気が台湾(香港人が購入)。言語も、文字(繁体字)も一緒で住みやすいのは間違いない。続いてシンガポール、日本と続く。同じアジアで、安全保障が保たれている地域を選ぶ傾向にある。そうした事情もあって、 アジアの金持ちのセカンドハウスとして日本の人気は高まっている。
 しかし、そのような需要は、アメリカを上回る1億人の富裕層(2018年、クレディ・スイスの調査)を擁するという中国のポテンシャルとは比べものにならない。
 今後、中国人の手放した不動産を台湾や香港の金持ちが購入する可能性は高いが、需要が供給を上回る事態には決してならないだろう。不動産価格の低落が起こらないという観測は不可能である。
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都心のオフィスが消えていく
 都心部のオフィスの需要も急激に減少している。
 三鬼商事の調べでは、2021年9月の都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)のオフィス空室率は、平均6%を超えた。5%超えは2015年6月以来5年8カ月ぶり。5区の中でも差異はあり、大規模ビルが多い港区やIT系が多い渋谷区の空室率が高く、製造業の本社が多い千代田区は比較的低い。
  ―  引用終り  ―
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 コロナ禍でリモートワークが盛んになり、東京中心部への人口集中が緩和されると、暮らしやすいよい街になるのかもしれない。
 といいながらもGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が買い支える、REIT(不動産投資信託)は底堅く推移しているとのこと。
 当面不動産価格の雪崩式の下落はないということか。
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国内リート見通し ​(2021年11月1日)
2021年11月01日 明治安田アセットマネジメント
  …  (略)  …
投資環境見通し (2021年10月)
東証REIT指数は底堅く推移
 コロナ禍で1年以上が経過し、業容拡大に向けてオフィスを増やそうとする動きも出始めている一方で、定期借家契約が多い大企業からの解約の動きが国内リート市場の重しとなりそうです。しかし、緊急事態宣言の解除によりホテルや都市型商業施設を中心に業績の回復が期待されるほか、物流施設は良好な事業環境が続いており、住宅は底堅い値動きを予想しています。
 日銀の低金利政策が続く中、利回りを求める資金は引き続き多いとみており、公募増資の増加が予想される中でも需給の緩みをこなしながら東証REIT指数は底堅く推移すると予想します。
  ―  引用終り  ー





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最終更新日  2022年01月01日 16時00分06秒
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