怪獣亭非日常

怪獣亭非日常

2007.07.15
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ゲゲゲの鬼太郎は過去5回アニメシリーズになっている。
それぞれの印象を記すならば
第一シリーズ 白黒作品。原作に近いと思われるが未見。
第二シリーズ 最も怖い鬼太郎。原作が大人向けのせいもありグロテスク
第三シリーズ 美少女ヒロインを配したヒーロー色の強い鬼太郎
第四シリーズ 前作の反動で原点回帰。異色作「言霊使いの罠」の印象が強烈
になる。
先日の劇場実写版について書き添えておくならば美少年鬼太郎は全くOKで登場する妖怪も悪くはないがメインの狐の話(というか親子の話・・父親がひどい)が良くないのが非常に残念だった。

で新作TVアニメ版は一話とおして観たのが恥ずかしながら今回初めてなので全体としては違うかもしれないが印象を書いてみよう。

「妖怪はゲームの達人!?」
おおよそ鬼太郎らしくないタイトルである。
実際冒頭のシーンは謎の妖怪と少年がカードゲーム勝負を始めるというもので水木しげる版を考えていると大いに違和感がある。

結局その妖怪が勝負に勝つと10年でひとつの寿命を1個、また1個と奪っていくという怖ろしいものであるのだが描写としてはむしろ友だちのうちで4人の少年たちが会話もせずに携帯ゲームを続けている画の方が不気味に映る。
猫娘はふとしたことから少年の美しい姉から事情を聞くが鬼太郎には任せず自分で解決しようとする。

これは猫娘が鬼太郎と美少女が絡むのを嫌ってのことなのだがこれもまああからさまというかなんというか・・・。
少年は寿命を全て奪われる事をおそれてはいるが姉にすら相談する事はない。
それは諦念にすら見え一人で苦しさを抱え込んでいる。
何故か鬼太郎はそんな少年に手をさしのべることをしない・・。

やがて少年は死の窮地に追い込まれたときやっと叫ぶのだ「助けて」と。
鬼太郎はおもむろに現れ言う「ちゃんと言えるじゃないか・・助けて、って」

この描写、今までになかった描写じゃないだろうか。
「ドラえもん」ののび太ではないがその依頼心の強さを戒めることはあっても助けてということを奨励する作品はあまりなかった気がする。

そこで観ている者は気づくのだ。
今子供たちにとって大事なことは黙って一人で死んではいけない、助けて、と救いを求める事なのだと。

「ゲゲゲの鬼太郎」という作品の枠でこういうことを語るのが適切かどうか分らないが本作は非常に正しく今の子供たちに向けられた作品であるということについて感銘を受けたということは記しておきたい。

とはいえ・・・のほほんとした鬼太郎がみたいというのも本音のところ。
もともと鬼太郎は怠け者の不良なので・・。
・・・「その後のゲゲゲの鬼太郎」なんかを原作にして糞尿を食料にして南の島へ行き政争に巻き込まれつつも子供を作ってしまう不埒な鬼太郎なんかも観てみたいやねー・・・日曜の朝には無理な話かもしれないけれど。

↑「その後のゲゲゲの鬼太郎」はケッ作なので是非一読を





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最終更新日  2007.07.15 23:20:17
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