おしゃれ手紙

2018.12.26
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カテゴリ: 父の麦わら帽子


正月三が日をゆっくり休むために、父と母の師走は、忙しかったと思う。
秋祭りがすむと、 薪用の木を山に採りに行った。

その木をヒマを見つけて薪用に短く切るのだ。
几帳面な父は、同じ長さにするために、30センチくらいに切った木を用意し、それをあてて、ギコギコギコギコ・・・。
そして、家の西側の軒下にそれを積み上げる。
 ピッタリとサイズの揃った薪が西側の軒いっぱいになると
「タキモン(薪)がこんなに、仰山あるのを見るのは、気持ちが豊かになるなぁ。」
と言った。

母は、私たちの服を洗濯し、繕った。
そして、正月用には、せめて下着の新しいものを一つでもと貧しい家計からやりくりした。

27日には、もち米を洗い、臼や杵、餅板を用意し、
もろぶた
「もろぶた」という名の「餅箱」を
用意し、あんこを炊く用意をした。
重箱 28日には餅つき。
餅を搗いたら、重箱にいれて隣に持っていく。
お隣からのお返しは、いつも■ マッチ ■だった。
大根 もちろん、その間にも畑仕事はしなければならない。
30日には、水ガメにいっぱい水を汲んで、風呂にも水をはった。

31日には、母は早めに風呂に入るように言った。
着替えを、年内に洗いたいというのだ。

洗った下着などは、道の反対側の西の軒下に干した。

こうして、12月は終わる。
早めに風呂に入り、晩御飯を食べると、後は寝るだけだった。

岡山のいなかで暮らした時には、テレビもラジオも無かったからだ。
大晦日には「紅白歌合戦」を見るという風習は、龍野市に引っ越した中学2年生以降になってからだ。
クリスマスの無かった時代、正月は一番大きなイベント。
みかん
今のうちに、よう働かんと、ええ正月が来(こ)んからな 。」

父と母の口癖を思い出す年の瀬である。

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Last updated  2018.12.26 00:02:38
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