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本日引越しします。今晩は一人ホテルに泊まり、翌日午後の出発。東京生活長かった。たくさんいろんな人を泣かせました。特に男性はね。 浮名を流したが故、私は髪を切り落としました。自分自身で かきあげる髪はない。結いあげる髪はない。 それでいいみたい。
May 24, 2011
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友人との別れ。 歩いてくる道が満月に照らされていた。ぼんやりとして綺麗…… ”地震”という言葉や”津波”とか”原子力”という言葉が人々の間で日常用語となりつつある。 地下鉄は節電でどこかうら寂しい。北朝鮮へ拉致された人々の顔写真が載った”東京へ帰せ”という広告がその闇の中では印象的だった。それでも、浮かれ騒ぐことで今現在起こっていることを無視するのか? ”わからないなぁ”と思った。私には”わからない” けれど”わからない”ということは簡単なことで、”わかろうとする”努力が必要なはず。 相変わらず坊主頭は私の行く先に衝撃を巻き起こす。どうして自分のスタイルを持つことで生き難いのか? ”お前は自分の人生から逃げるのか?”とスナックの兄さん。”それなら母ちゃんと一緒だ”そして歴史は繰り返される。 小さな時から、物事は繰り返されるということが怖かった。虐待された子供が更にその子供を虐待するようになる……可能性。 ”死んだ方がましだ”と母親が言葉の暴力を投げつけると、私には信じるものがなくなる。ならばどうして?と。ちょっと母親と距離を置きたいと思うのはそういう時。 ”おたがい愛してる、おたがいにくんでる、お互い泣いている”という河島英五の歌詞はそのまま私達にもあてはまる。昨日スナックで歌った天秤ばかり。人間そのものへの愛情、慈愛の念がないと書けない歌。 そういう人間が生きたという現実がとても救いだ。果たして世界に平和の日がくるのだろうか?人は人にひどいことをする時、理由をつけたがる。いい訳をする。 ああ、考えたらお腹がすいた。彼の歌を何度も聴く。心が透き通るようだ。何もかも。 それなのに、動く気がしない。 この歌が言いたいことは何だろう?この歌が伝えたいことは? この歌を私に教えてくれた恩師は何を思ったか ありとあらゆる所で怒っている先生。けれど、気がついたら怒っているのではなくて、叱っているのだった。愛情を持って、その日出会うありとあらゆる人々を叱っている先生。 それに気がつくか否かは関係がない。行動がただそこにあるのだ。その行動の清さがあるのだと、今の私は思う。 そして、あの時の私は残酷だ。今でも十分残酷だ。昔ほどではないにしても。 事実を突き止めることが全てだと思っていた。真実が一番なのだと。だから、気がついたままに私は言ってしまう。時々、ぼそっと呟く。先生曰くその呟きがなかなか的をついていて怖い時があるのだそうだ。 先生の為にも今日をそして、明日を生きていこう。恩返しというのが、例え先生当人にではなくても、誰かに還そうというのが、先生のメッセージなのだから。
May 20, 2011
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今、映画を一時停止させました。私にとっては今までで一番怖い映画。最後まで見続ける自信がない。 見たくないことからは目を背けていることが出来る。 この映画を見なければ、私は気づけなかったかもしれない。私の腕にある傷、脚にある傷……の意味を。 この部屋の中で何度”助けて”と叫んだことか 人は花や鳥を殺すことが出来るが、花には花の鳥には鳥の美しさがある。花にも言葉があり、鳥にも言葉があり、その心までは殺すことができない。 今、母親と話しました。相変わらず、自分の心のオリの中に引きこもっていました。必要以上に汚い言葉遣いをしていました。 私は悲しく、嘘と真実をないまぜにしました。直視する力がないのならば、フィクションを混ぜればいい。そして、真実に一歩一歩一歩 ああ、そしてまた一歩。人は自分の黒さを流す為に、忘れる為に、白を征服しようとする。それが、私の恋物語だった。 そのことがわかりつつ……助ける価値のない人間もいるということに。 私はその人を愛するという宿命だったのだろうか? たぶんそうだったのだろう。一人の人間だけを愛することはできない。それが最も深い愛ということならば。聞く耳を持たないのならば、無理なのだ。 私に性的ないたずらをしかけた爺さんの隣で、その人はお酒を売る。その真実を知りながら、お酒を売る。私を口説きながら、結局は手に入れることができなかったその人は、私に欲望を持ちながら、他の女性と同棲し結婚するだろう。 気のせいならば、その人はとても苦しんで死ぬことになるだろう。テーブルに身をうつぶせるようにして、口から血を吐きながら。どうしてなのかわからない。気づくことが出来ず、何故自分がこんな目にあったのか、理解できず、苦しんで死んでしまうだろう。 お金の問題に巻き込まれることになる。女性は自殺するかもしれない。耐えられる人ではないから。その女性は私のことが好きだった。とても好きだった。 初めて会った時その人は名乗らなかった。一人で来てカウンターでお酒を飲んでいた。私から話しかけた。何故かカウンセリングのようなことをやった。私はその人が店長の恋人ではないか、と、思った。実際にそうだった。 混沌とした悩みの吐露を聞いた後に、私はその女性に言った。 ”幸せじゃないですか。いい人がいて” 彼女は”何のこと?”と言った。彼女が話さないことをそれ以上突き勧めるわけにはいかない。私は待った。彼女は言った。 ”いい人なんていないわ” 寂しさだった。 私は慰めた。心をこめて。 そして、彼女は私を好きになった。愛するようになった。 その後一生懸命私は彼女を避けるようになるが、彼女はその意味を知らないと思う。店の外で幸せそうに恋人を見つめる彼女を見た。信頼しきっている目だった。 私は後ろめたさを感じた。そして恨んだ。愛は憎しみと裏腹だった。 ”やめろ”と彼は言うだろう。”やめてくれ””お前の活ける花は見たくない””花を店に活けることなど許すのではなかった”彼は思うだろう。 ”花は見たくない” ああ、今は私の花が誇らしげに咲いている。私のテーマとなる花が。彼はそれを見てしまったら思い出すのだろうか?あの忌々しい花。 シェフは言った。一緒に彼と出かける。 ”友達ですね”と私が言うと、”俺は彼を友達だと思っているけれど、彼はそう思っているのかなぁ……” 残念ながら、人の業はその愛するものにかかる。 誰が彼らの業を引き受けるのか。それは彼らの子供達である。恋人である。妻であり夫である。 私にこの言葉を語らせているのが、誰かはわからない。 ふと待つと、言葉が降ってくるのだ。 これは何だろう。どういう力だろう。 長いこと眠っていないのに、穏やかな気持になれる。昨日から。ある出会いから私は少し変った。ある人との会話で。
May 20, 2011
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昼間、駅近くを歩く。引越し道具の中にツメきりを入れてしまったら、ないの。眠れない上に気になる。大家さんに借りようかしら、と、思うのに、大家さんもいない。ああ、外に出ようかしら。憂う気持ばかりじゃ確かに、どうにかなってしまいそう。それで頭にストールを巻いて歩き始めた。確かに目立つのだろうなぁ。 一件目の気になった美容室……入り口に蛙がおいてある店。感じのよさそうな店主が一人。でも、予約で埋まっているの。しょうがないから、もう少し歩くわ……。何で私は眠れないのだろう。今現在もまだ眠れておらず、どこか気だるい。明日もう一回病院に行って、処方箋を出してもらうべきかしら?別に眠れなくてもいいけどさぁ……。 美容室で均等な坊主にしてもらい、鏡の中の人物と目があう。私自身なのに、まだ悲しみから抜け切っていない。あらゆる痛手を経験しているけれど、どうして失恋じみたものは、物憂いのだろう。全くファイトが沸いてこないし……。それに日常生活。化粧にも興味がなくなった。服装にも興味がなくなった。疲れているのもあるけれど……たまをどこかでは田舎だと思っているから気合が入らないのもある。 そんなことではないはずなのに。生きていくことって、生活ってさぁ…… ああ、地面から全てゆれてしまえばいい、と、不安定な気持のままに、思ってしまうことがある。どうしてなのだろう? あの人のいない世界にも馴染めてないし、夜っぽい感じがしない場所にも馴染めない。 あさきゆめみしの”浮舟”があったらなぁって……思ってたら、古本屋さんにあった。嘘でしょう。こんな偶然。それから、吉田秋生の”吉祥天女”が目に入ったから、”ああ、面白い。対照的な女性だわ”って…… 時代が変われば女性も変る。女の業というものもあるようだけれど、したたかに生きることも一つの手なのかしら?世界が私が想像していたものとは、違うわと実感することが多い。下町といえど銀座の近くと、たまじゃ大分な違いがあるし、仕事の仕方が違う。 髪をはじめてほとんど失って思う事。しばらくはこれでお終いって。一時休業の人間関係も友人のみに限ってしまう。携帯電話の中にはどれだけ普段使わない人のデータが入っているのだろう? まだ好きだと言ってしまった時の後悔。しまった感。”そんなことより本人に言えよ”と元モデルのある方。”傷つくのはいいし”なんて風に流していければ楽なのか、苦しいのか、後悔するのか…… 自身で発明したストール巻きの遊びは、何故か美容師さんより私の方が上手い。この巻き方のバージョンもフランス留学の成果か、と……移民の友人達が懐かしい。本当のフランス人よりも、そういう人々と友達になることが何故か多かったから。体全体で騒ぐこと。自分のスタイルを追求すること。どこか恋とは違って…・・・恋に答えて男の要求に応えることと自我、今じゃどちらが強いのだろう?悲しいけれど、一つ一つの思い出を笑ってしまう。 それから美容師さんの香水とタバコ……懐かしいタバコのにおいがした。昔一緒に働いていた若い女の子が言ってたな。”ちょっと悪い男が好き”って。”苦労するからやめときなよ”って言いたいような気分だけれど、経験しなければわからないこと。だから別にいいやって。 それでも気持が残っているならば……と、私を心配するも言う元モデルのその方は、もしかしたら、私とは凄く凄く感覚が違うのかもしれない。ふぅーと”男と女”だんて言葉が彼の口から出てくると、欲望を人間としてのモラルよりも優先していいのか?と、眩暈がする。 私は違う人間のような気がする。でも、もう乙女チックだけでもいられず、自分が傷つくばかりも出来ない。それから、したたかも違う気がして……部屋の中を行ったりきたり。全てが違う。 人生って義務や責任をこなすばかりでもないし……そこがドーンと抜けている私は何かな?自分の周りにいる人々は本当に存在するのか、昔から疑ってきた。最近、温かさとか体温とかを感じるようになった。 仕事の技術云々もそうだけれど、仕事が変る度に、人間関係、特に男性関係が落ち着かない気がする。特にあの人と別れてから。寂しげに飛ぶかもめのよう。誰かに早くたどり着かないかとあせる。あの人もこの人も、と、別にどうでもいいような気がしてしまうことがある。 せっかく坊主にしたのだからと、デートの誘いを一つ断った。異性としては見ないで下さい。その人の久しぶりの言葉。雑誌にのっているんだよ……。ああ、頑張ったのか……。けれど、つじつまが合わない。 父親……異性だけれど、恋人にはならない存在にあと少しで会えると、不安ばかり。本当のことなのかしら?って。 父さんが父さんらしいことをこないだ初めていい、”大人なんだから”って……それから”帰ったら連絡よこせ”と”線が細いなぁ”に、ちょうど病院の所を通り過ぎてた。 他の人の”守ってもらいな”も違う気がした。自分を作り変えたいのに一筋縄にいかない。化粧ポーチを捨てたのに、化粧をしたいような気もして・・・・・・ひたすら眠れなくてストールの肌触りを楽しみ、それからバラの香水に酔っている。 24時間起きて、三時間寝て……その後ずっとおきてる。それからもしかしたら、また朝があけて、私は疲れてしまうのだろうか?早く準備を終えて向うに帰りたい。 ”吉祥天女”を読みながら、”ああ、そうよね”とちょっと同感。女性は力では男性に叶わないからと……わからない。本当は。スナックの兄の前で、子供のような私が、無邪気な私がみんな好きだと言う。けれど、そればかりで、そのままでは、私はいられない、と、思う。
May 18, 2011
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いつものように帰り道は、私が以前入院していた病院。薬を大量に飲んで入った。大学一年生、恋人に愛されることで自分に足りないものを全て満たそうとしていた。 その頃の日記が出てくる。暗くて、どこか希望を捨てきれない、そんな日記。 誰も奪わないでほしい。胸の中の小さな光を。 どうして人は他人の命や体を奪ったりするのだろうか? 怖かった。地面から世界が揺れる。ツタヤでかつて見た”暗い日曜日”を見た。肉体的精神的にきつい作品だ。 戦後ナチスによるユダヤ人虐殺をテーマにした映画や文学はどこか絶望的だ。この作品にしたって、体を売れば愛しい人の命を助けてやる、という約束だったのに、約束は守られなかった。プライドを捨てても、自分を捨てても、誰も還ってこない。 誰だったかしら?その毒薬は苦いからお茶の中に蜂蜜を入れて飲む。アウシュヴィッツを忘れる為に、老夫婦が仲良く死んでいる。 語られないことがたくさんあると、かつての私の先生は私に言った。その先生は私の顔を見るなり”おや”と言った。 私は先生の顔というか背景にあるものを見た気がし、何よりも自分が見られた気がした。私達はとてもネガティヴなものを共有していた。 先生は笑うけれど、どこか寂しげに、皮肉たっぷりに笑う。私達の出会いは必然である、と、他の先生に言われた。私達は出会うべくして出合ったのだ。 苗字を……いいだろうか?ユダヤ人の代業的な名前。レヴィ先生。 同じ時、もう一人の先生ともあった。ヒロシマの原爆を経験した人だった。レヴィ先生とは対照的だった。突き抜けた明るさがあった。右のポケット左のポケットからお菓子やオモチャが出てくる。目が輝いて子供のように無邪気だ。 ちょっと書けません。また少し具合が悪くなりました。神様、もしいるのなら、私を助けてください。導いて下さい。 お父さんに会うことになりました。やっと受け止めてもらえる。兄さんには今までにあったことは、少しずつで一気に話すな、と。 それはそうだ。お父さんと別れてからあったショッキングな出来事の数々。一気に聞いたら、倒れてしまうかもしれない。 抱きしめてもらう為に帰る。 頑張らなきゃ。自分を取り戻さなきゃ。
May 17, 2011
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今も昔もって……ただの半年前ぐらいのことだけど、職場の女性に言われたわ。”ricesさんって子供ね””子供”って言葉が私の中でぐるぐる回って、軽蔑されたんだわ、と。それから、私は髪をかきあげて彼女をじっと見つめた。私よりもただ二つ年上なだけなのに、白髪を隠して、それから歩く時は両手を後ろに組んで背中を曲げて歩くなんて……。私はちょっとにやって笑って、嫌な女になってみました。 そんな時が女同士では時々あります。で、男は何をしているか?っていうと、大概目をそらしているね。それから、しばらくして、苦虫をつぶしたように、私の袖をひっぱちゃあ、泣きそうに”riceさん、ありゃまずいよ”って言うのよ。 そりゃぁ、アタシの方が泣きたいわよぉ。確かに彼女たちは私の一番痛い所をついていて、そのぼそっなりぐさっなりは、アタシの痛い所をついているんだぁーー。 ガードレールから車を見下ろす夕暮れ時。風がふんわり吹いている。あの人のことを思い出す。あの人が”結婚”と言った時、私はぼんやり頬を赤らめる。それってどういうことなのかしら?想像がつかなくて。 男は一手も二手も私より上手だ。化粧をしていれば、少し薄目がよいと言い、脚が綺麗だからじっと見ていたいなどと言う。料理は上手い方がよい。 結婚は遠い階段よ。でも、一つ一つ、気がつけばその人の息遣いを感じながら、私は服に目をこらし、それから料理の本に見入っているの。 それが、もう26とか27の頃でした。 男は最後には何も言わなかった。一生懸命やればやるほど、今日のような風が吹いてゆった髪がほんのりほつれる。周りに人がいないことを確認して男は私の頬を撫でる。それから涙が流れそうな私はワインをくっと飲みなり、男にタバコを一服ねだる。 ”知っているのよ”と私は言っている。言葉ではなく大きな目で言っている。男は携帯電話に少し眼をやり、それじゃぁと……。 もう深夜だわ。怖いなんて感じたことがなくて、それがいけないのかしら?って思った。暗闇よりも二人でいることの方が怖い。何か起こりそうで怒らない、そんな時間の方がずっと多い。 私はその男のもとを逃げても、時々唇をついて出てくる。あの時のような溜息がしたい。あの人の香りなりを本当は素直に愛したい。そして、強情をはった後に泣いてしまう。 私は”貴方なんて”って言われている。”ずっと一人よ” そうね、もしかしたらね。たぶんね。 周りに結婚式がたくさんあれば違うのかしら?”幸せ”って感じている誰か友達に私は囁かれる。”次は貴方の番よ””頑張って”とか…… 独身者達の願望だけは募るわ。どこにいるのかわからないいい男を求めて、そして私がかつて恋をしたとすると、何だか意地悪をされてしまうことがある。恋に本能されて、より一層寂しいだけなのに。 もしかしたら、恋をすることが、人を愛すること自体が贅沢と言われつつある時代になるのかもしれません。
May 16, 2011
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少し睡眠薬が体から抜けないようなだるさが続く。めちゃくちゃだるいな。 あるセクハラジジイを眠る前に思い出したら、殺したいほどだぁーーと明日もとのガムテープをくるくる。睡眠導入剤を飲み、大好きな人々の名前を次々挙げながらしのいだ。 今、妙な落ち着きを見せているけれど、そのかわり、何も湧かない。ただひたすら倦怠感を感じる。
May 16, 2011
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お酒が本当に好きなのは、兄ちゃんの店があるからです。私が住む街の……ああ覚えていたいなぁ。ガードレール。昭和の香りがするスナック街。駅を降りると歌声が聞こえる。 皆さんは歌は好きですか? 私は歌が大好きです。 前は椎名林檎を歌っちゃやさぐれ、中村中で癒され、中島みゆきを歌う。 今は変わった。変えるように努力している。 私は兄ちゃんの店で覚えた歌を持って帰る。 みんな、ありがとうよ。 今聞いている曲は吉田拓郎の今日までそして明日からです。行きつけの内科の先生に教えてもらった…… この先生も大好きなんだよなぁ。 こないだ、病院に友達に付き添ってもらって、スーパーにも付き合ってもらって、ミスドが百円セールだってさ、一緒に行ったの。 友達が見た先生の感想聞いたわ。”いい先生だね”って。それから”凄く信頼しているんだね”って。 私にとって偉大な先生です。あれ?おかしいね。兄ちゃんのこと書いてたのに。兄ちゃんに言わせれば、先生は理想的な普通の人だそうです。 本当にズレズレ。話はどんどん変る。どんどんどんどん変ってしまう。 兄ちゃんに話を戻すと、あたし、兄ちゃんの憧れの人知っているんだ。棟梁というあだ名のおじいちゃん。80歳くらいかなぁ。いつも舟歌を歌う。昨日は棟梁が風邪ひいていたから、私が代わりに歌ってみるって言った。それが難しかった。”沖のかもめに”と”ルルルルル”の寂しいところ。凄く難しいところだった。修行が足りねぇなぁって言われて、棟梁風邪ひいているって言ってたくせに、張り切りだしてさぁ……私のお父さんとデュエットし始めた。おかしくて、楽しくて、兄ちゃんってカウンターの中にいる兄ちゃんの名前を呼んで、”こういう記憶は持って帰りたいよぉ”って泣いた。それから兄ちゃんにリクエスト。吉幾三のと・も・こって歌。 悲しい曲で、語りの部分が難しい。父ちゃんと姉ちゃんが、兄ちゃんの太いまつげと、時々涙が宿る目を眺めていた。そして、”ええ、男じゃないか”って言った。 兄ちゃんの前で悲しいお酒をたくさん飲んだ。兄ちゃんは何も言わないけれど、たくさん伝い経験をしてきたから、私の言うことにびっくりしないでいてくれる。そんな夜がたくさんあって、血の繋がらない私と兄を本当の兄弟にしてくれた。 いい歌をきくと人は涙もろくなる。人情家になる。 中島みゆきのファイトを歌を歌うと、さびは大合唱になる。”ファイト”ってみんなで叫ぶんだ。その日はそしたら父ちゃんが”わしも頑張ってまっせ”って。さすがね。出版社の社長。よぉ!!私は兄さんも父さんも大好きだから、皆を合わせたくなる。父さんは兄さんを見て、”ええ男やんか”を繰り返している。”ええ男やんか”そして、ここなら安心だという。 兄ちゃんとの約束。兄ちゃんがはじめに約束してくれたこと。”この店で飲むときには、お前に虫がつかんようにしちゃる”約束、果された。 二年も三年も虫がつかんようにしてくれた。そのスナックで飲む時は、兄ちゃんの睨みがきいて、誰も怖くて近づけない。 お世話になっている大学の先生が、その約束を聞いて”ほんまかいな”って言ったけれど、本当の本当だった。世の中って本当のこともあるんやねぇ。 嘘ばかりで、男はよりどりみどり。弱い女にはたかるわ。抱くわ。信じられない。死にたい、って思うことばかりあるけれど……そんなばっかりじゃない所がええ所じゃないか。 スペインバルにいた時、私のやさぐれぶしが聞きたくて、お客さんが来てくれた。会いたいねぇ、好きになった人にも、シェフにもさぁ。会いたいねぇ。そして、知ってもらいたいねぇ。私はこういう人間ですってさ。 格好をつければ、格好がついて、いっぱしに”姉さん”って呼ばれる。あんなの忘れられない。悔しいわ。隣のスケベジジイがいなかったら、変な恋愛がなかったら、私はガラスを磨いていた。私は格好をつけて、ワインを一本あけ、二本あけ……みんなの為に、みんなの為に、頑張ってた。 ああ、皆が好きなの、私の強がりな言葉。それから、魔法だって。 ”言葉は魔法”だって、私ははつらつとした可愛い女の子に教えていた。お客さんに魔法をかけましょうって。いたずらっこのように魔法の棒をふる。そうすると、お酒もお金も回り始める。ネクラな私が、”幸せ”って言葉を人々から引き出した。嬉しかった。そして悲しかった。 まだ愛しているあの人よ。何か応えて。ごめんねでもありがとうでも、このヤロウでも。 駄目だ。また泣いちまった。本当のお父さんタイムになっちゃった。 これから父親になる人。内科の先生と同じ苗字の店長の優しい声聞いたらさぁ、涙出てきて。で、私が泣いているのに、兄さんの言葉を贈った。 やっと兄さんが記憶に焼きついた。言葉にして、大切な人々が焼き付いてきた。 憎しみよりも愛。 したっけな
May 14, 2011
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東京から北海道に向かうことになっている私はなぜか時々忙しいのです。 昨夜は腹違い種違いの兄ちゃんと父さんと姉さんとでお酒を飲みました。 最後の歌は悪い魔法を解く為に”いとしのエリー” 記憶にはなかなか残せないものがあります。 私の兄ちゃんはスナックの店主です。目がとても大きくて眉毛が濃いです。とても強い顔をしています。 お酒を売る仕事をしているのに、飲みすぎると怒ります。優しくて怖くて……それで私はずるずると寂しくなると、スナックの扉を開けてしまうのです。その箱の中には、名前も顔も覚えた馴染みの人々がいます。そして、好きな歌がそれぞれにあります。 昔、好きは素敵なことだと、誰かに教わった気がしました。 女の人をやっているのが嫌で、自分で髪の毛を切ったら、借りてきた虎のような姿になってしまいました。けれど、坊主は居心地よいのです。私が信頼する、私が愛する、私をよく知っている人々が、私の頭をよく叩くようになりました。何で人は人を好きになると、かなりの力を一杯いれて叩くんでしょうね。 私の体には幾つも傷があります。力一杯泣いたり、走ったり、私を利用しようとする人々に抗って、喧嘩をするから、怪我をするのです。もっと大人しく生きればいいのに、いつでも喧嘩の準備をしています。そんな時、頭の中に淺川マキの”かもめ”が流れます。ジャックナイフは悲しいナイフ。それから、私の大事なソムリエナイフを見つめて、兄ちゃんに言われていることを思い出すと、憎しみが少しづつ消えていくような気がします。 だから、いつでも思い出さなくてはいけないのでしょう。 それでも、悲しくなります。 どうして人は元には戻れないのでしょう?ある時間に戻ることができないのでしょう? 人を愛して 傷ついて 裏切られたり 殺したいほど憎んだり…… ずっとずっと長い事悩んできました。殴られた時に、私は私を守らなきゃと、彫刻刀を持って震えていました。めちゃくちゃ怖かった。 今大家さんが来ました。うち、チャイムがないのでノックなんです。こんなアパート珍しい。ただし、寒いんです。 お隣さんはちょっと小休止。出かけたみたい。隣にはカホンがあります。それから、ドラムみたいなものと、ベースと。隣の人々はミュージシャンで、今は一人だけ暮しています。人の生活は、隣の人みたいだと、なかなか幸せだと思います。壁越しに聞こえる笑い声には私も混ざりたいなぁと……。 昔といっても、丁度十日前程、私の家からピアノがなくなりました。私はピアノがいなくなってから、余計に寂しくなりました。こうして一つ一つのものが消えていく。人としての自尊心を守る為に、音楽があり、言葉があり……そうしたことは慌しい日常の中で次第に忘れていきました。 生きる為にピアノを買いました。今までおじいさんと思っていた人に触られて、ショックで体を洗っても洗ってもきつかった。女友達の家に行くと安心して、バラの香水の中で眠ったりして……悪夢を忘れる為に過ごした 怖くて今でもナイフを握り締めて眠ることがあります。 ピアノをたたきつけて一曲だけ曲を作った。私を返して欲しい。私を返して欲しい。私を返して。私を返して。私を返せ。 痛みは膨れ上がった。これが人間か?かつてそう怒りを文章にこめた人がいます。これが人間か?この醜さ、この残酷さ、これが人間か? 私は自分を取り戻す為に、旅をしなければならなくなりました。 少女の頃から痛みを痛みで紛らわすことを知っていました。だから気がつけば、全身が物凄く痛い。死にたいと思ったことが何度も何度もあります。 私はたくさん寝ました。たくさん口説かれました。お金を見ました。自分が売られていくのを黙ってみていました。それが痛くなることを知りながら。 何年か前の私、色気がなかったんだそうです。好きになった人に言われました。”お前って本当に色気がないなぁ。尻がでかくて、胸がちっちゃいな”なかなかに失礼な人でした。出てきたおなかを気にして、服はほとんど黒しか着ない。色が白くて髪が長くて、で、伊達めがねをかけてるんです。 その人は私にタバコを教えたり、モノの売り方を教えたり 全然容姿端麗じゃないのに、色気があるからもてて 元来綺麗なものには毒があるそうです。今お部屋に飾っているのは白い貴婦人と言う名の可憐な花ですが、後もう少しすれば、私のテーマでもある花が出回ります。”黒蝶”という黒に近い真っ赤なダリア。 男よりも女の方が変化を遂げ、貴婦人は蝶にも変る。この心の中に生まれたあざとさよ。私の方が上手になってやる、私の方が……。 最後には化粧をして、背中をしゃんと立てて、口も聞いてくれないかつての恋人に会いに行きました。引き裂かれた私の心のばらばらで、愛していた街が憎らしい街に変わって……歩いて歩いて。ああ、私のことをわかってほしい。私を愛して欲しい。穢れてしまった身でも貴方が好きで好きで悲しい。これだけの心があるのに、どうして貴方は口を利かないのか?貴方がこんな私でも好きだといってくれれば、軽蔑しなければ、私の魔法はとけるであろう。 はよう、魔法をといてくれ。恋人にしなくていい。 私には時間がない。貴方が強くなるのを待っている時間がない。 帰るのは待っている人がいるからだ。私が義務を果たしにいく。愛を知らない、頑なになった、そうしてキリスト教に救いを求める母親と、そしてわたし自身を救いにいくのだ。 誰だ。私の母の眠りを塞げたのは?死という言葉を彼女の口にまとわりつかせ、世界を暗闇にしたのは?何が家の中にすんでいるのだろう? 母が死といえば、私が生という。 私達親子が今生きているのは、私の本能のせいだ。母が私の首に手をかけ、私がそれを拒絶したから。 一緒に死にたくない。 あれを歌おう。 私は今日まで生きてみました。時には誰かによりかかって、時には誰かにしがみついて 私は今日まで生きてました そして今私は思っています。明日からもこうして生きていくのだと
May 14, 2011
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