朝日新聞2014年9月28日の記事です。
喉頭(こうとう)がんは、患者数が10万人あたり3人ほどで、発生頻度の少ないがんの一つだ。
喉頭の切除手術を受けると、のど元に呼吸のための「気管孔」がつくられ、口と肺がつながらなくなるために、日常生活が大きく変わる。においがわかりにくくなったり、熱い飲食物に息を吹きかけて冷ますのが難しくなったりする。気管孔に水が入るのは厳禁なので、泳ぐことができない。入浴の際も注意が必要だ。
最も大きな変化が、喉頭にある声帯が失われることで声が出せなくなることだ。代替手段として、空気を食道に出し入れし、食道の入り口をふるわせることで、声を出す「食道発声」がある。
ただ、数カ月の訓練が必要で、習得できないケースもある。そのときは、電気ひげそりのような機械をのどにあてて声を出す「電気式」や、チューブを使った「笛式」などの発声方法がある。手軽に発声できるのが利点だが、器具を持ち歩く必要がある。
また気管と食道の間を特殊な弁でつなぎ、肺の空気が食道に流れるようにして発声する「シャント式」もある。特別な訓練なしに声を出せ、欧米では広く普及している。しかし、費用もかかるため、国内ではあまり普及していない。
喉頭がんの患者自体が少ないため、患者と接したことがない人も多い。そのため、「声を聞いて驚かれた」「言葉がわかってもらえずに電話を切られた」といった経験がある患者が少なくない。
一方、食道発声を教える発声教室は全国にあり、全国組織の「日本喉摘(こうてき)者団体連合会」には約60団体が所属している。さらに連合会に所属していない団体もあり、今回登場した「成喉(せいこう)会」もその一つだ。各地の発声教室は、同連合会のウェブサイト( http://www.nikkouren.jp/
別ウインドウで開きます)に掲載されている。
同連合会は2013年4月、食道発声を指導する「発声訓練士」の資格制度をスタート。食道発声をマスターした患者に研修を受けてもらい、各地で「後輩」の患者を指導してもらうものだ。研修会は年に1回、各地で開かれており、今年4月現在、662人が資格を取得したという。
食道発声法/通常の発声
色んな発声法があるし、色んな活動があるのですね。
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