サカナ男爵の本とゲームにおぼれて

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2015.12.16
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カテゴリ: 本・書籍


ニーチェと言えば「神は死んだ」やニヒリズムを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
 物事を斜に構えて見るひねくれ者、そんな印象を持っているかもしれません。
 ですが実際のニーチェはむしろ逆で、これ程までに明るく前向きにそして力強く人生を捉えようとした人は少ないのではないでしょうか。
 本書はニーチェの考え方について漫画をまじえて解説しています。詩的でやや難解なニーチェの哲学が少し身近になると思います。


【ルサンチマンを嫌悪する】
 ニーチェは宗教、特にキリスト教に対して批判的でした。
 教えがあまりにもあの世的過ぎる、と。あの世のことを考える前に、どうやって今を素晴らしく生きるかを模索した方が良いと考えていました。

 一般に流布している「弱者=善、強者=悪」の図式はローマ人に対するキリスト教の恨みから生じていると分析しました。
 当時ユダヤ教(キリスト教)は自分たちを支配するローマ帝国は悪で、反対の立場にいる自分たちが善であると考えました。
 ニーチェは、「善」は弱い集団の利益を守るための口実に過ぎない、現状を打破する努力もしないで強者(成功者)妬む建前でしかないと断じました。
 彼はこうした自分たちを正当化しようとする怨恨感情を「ルサンチマン」と呼び、大いに批判しました。

 ちなみに、ニーチェのユダヤ人やキリスト教に対する解釈は誤解を含んでいるというのが現在の定説です。ニーチェの主張を全て鵜呑みにするのも、また新たな誤解を生むことになるので、それを念頭に読んでください。


【大いなる正午】
 ニヒリズムにはネガティブなイメージがつきまといます。冒頭で述べたように、ニーチェの考えはむしろ逆です。

 ニーチェの言う大いなる正午とは、真上から太陽が照らすことで影が短くなる状態を用いた詩的表現です。
 強い光に照らされることで影がなくなる、すなわち明暗がなくなりあらゆるものの差異が消失することを言っています。
 あらゆるものの差異がないということは全てが等しく無価値である、全てが許されているという考え方です。

 しかし全てが等しく無価値では何も目印がない状態です。そうなれば人は途方にくれてしまうでしょう。
 ではどうすれば良いのでしょうか。


【そして超人へ】
 超人と言っても、へのつっぱりはいらない人ではありません。
 ニーチェの言う超人とは「人間の枠組みを超えた人間」「人間の既成概念を超えた存在」であると言われています。
 群れずに生きる道を自分で決められる人間、自らの内なる声に従って強く生きることのできる存在。孤独に耐え、無価値の世界を自分の足で歩いていける者であると言えるでしょう。


【悲劇と再評価】
 このように難解で誤解されやすい理論を提唱したがゆえに、ニーチェは長く不当な評価を受けることになります。
 ナチスドイツがニーチェの言葉を都合のいいように曲解して利用しました。
 また、ニーチェの妹がナチスに協力したり、哲学者ルカーチがニーチェをナチズムの先駆けと主張したことで誤解が広がってしまったのです。

 近年ニーチェの研究が進み、彼の言いたかったことがようやく気づいてもらえるようになったと思います。
 彼は決してネガティブな悲観論者ではありません。生きにくい時代を颯爽と乗り越える力と勇気を我々にくれたのではないでしょうか。

 ニーチェの理論は少し難しいのですが、本書はその入門として最適だと思います。
 苦難の時代を生き抜く知恵の手がかりになれば幸いです。
 ちなみに、本書のサブタイトルにケチをつけて恐縮ですが、2分ではとても理解できません。もっと時間をとりましょう(笑)。

まんがと図解でわかるニーチェ 「超人」「ニヒリズム」…ニーチェの思想が2分で理解できる! (別...






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Last updated  2019.02.24 16:35:14
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