サカナ男爵の本とゲームにおぼれて

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2016.03.09
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カテゴリ: 本・書籍

本書は機動戦士ガンダムを代表する人物、シャアの仕事術をビジネスの視点で解釈した本です。
部下を指導しながら仕事に取り組む、そんなチームのリーダー論ともいえます。

ちなみにクワトロ時代を中心に書かれていて「シャアと言うかクワトロだよね」と思ってしまいましたが、中身は大変優れた良著でした。




【「赤い彗星のジレンマ」を乗り越える!】
シャアと言えば、ファーストガンダムの時代を連想する人が多いのではないでしょうか。
相手の度肝を抜く大胆な行動力、自らもモビルスーツを駆り不敵な笑みを浮かべて敵を翻弄するその姿は誰しも印象に残っていることでしょう。


本書ではそんな成功ゆえに陥ってしまう落とし穴を「赤い彗星のジレンマ」と呼びました。
それは以前成功した方法が通用しなくなってしまった、つまり自分の判断基準が「時代遅れ」になったことに気づかないことだと述べています。

シャアはそれまで自らが出撃して敵を撃破す戦法を取っていました。
それがガンダムという別次元の性能を持った相手が出現してもやり方を変えることなく挑み続け、結局勝利できませんでした。
過去の成功体験と自分の能力を過信することで刻々と変わる状況に遅れてしまう。これが赤い彗星のジレンマです。


また、シャアはなまじ能力が高かっただけに自分の能力を頼りにしてしまい、チームの力を発揮できなかったのではないかとも分析しています。




【チーム力で勝つ!】
クワトロ・バジーナとなったシャアは変わりました。
周囲を見渡し、全体に気を配っています。
本書では「目標達成型」のチームを作るための要素を紹介しています。

1.「場」全体を見渡す。
クワトロはベテランのアポリーやロベルトには「油断するなよ」と声をかけ、新人のカミーユには「落ち着いて行動しろ」と繰り返し言って聞かせています。
そこにはかつての独断専行とも言えたシャアの姿はありません。

2.チームの「目標」は何度でも確認する。
チームであっても全員の意識が「目標の達成」向いていることは残念ながら少ないと言えます。
ガンダムMk-2強奪作戦の際、クワトロは「二人はわかっているんだろうな、できれば無傷で手に入れたいのだ!」と叫ぶシーンがあります。
目標は何度でも確認することが重要ですね。

3.「緊張感」を維持させて成果を上げる。
クワトロは「ロベルト中尉、その過信は自分の足元をすくうぞ」と声をかけたり、脱出の際「外には待ち伏せ隊がいるぞ、いいな?」と注意を喚起しています。
「次に起こること」を予測し共有することで「想定外のミス」を極力減らす努力をしています。

4.自らの「価値観」を語って周囲を巻き込む。
黙して語らず、では部下は置き去りにされた感じがするでしょう。
クワトロはカミーユに対して自分が戦う理由や理想を語っています。
価値や理想を共有することがチームには必要です。




【後輩の心を掴む!】
そんなクワトロはカミーユと出会います。
自己中心的で組織に非協力的な「扱いにくい新人」をどうやって「チームの戦力」に育て上げたのでしょうか。

それは本人に「当事者意識」を持たせることだと述べています。
任務(仕事)との後、クワトロはカミーユに「君はどう感じたか?」と問いかけています。
先輩から仕事論を押し付けるのではなく、本人に気持ちを語らせることで「これは自分の仕事なんだ」との意識を育むことで、次第に真剣に取り組む姿勢ができいきました。


また、叱り方も工夫していると評しています。
カミーユのミスに対して「でないと、今度は君が死ぬ番だ」と言っています。
「それではダメだ!」式の叱り方は、部下が「自分自身が否定されている」と感じてしまう場合があります。
叱るのは「その人自身」ではなく、あくまで「改めて欲しい行動」についてです。相手に誤解されないように過ちを指摘しています。




【中間管理職の醍醐味!】
クワトロは上司(ブレックスやヘンケン)やスポンサー(ウォン・リー)ともコミュニケーションをとり、円滑な運営に貢献しています。
一方で部下の面倒を見ながら、自分も最前線で成果を上げてきています。

上と下の「板挟み」ではなく「潤滑油」になることでチームを成功に導く。そんなクワトロはまさにプレイングマネージャーだといえるでしょう。




【シャア以外にも着目】
本書では他の人物のリーダー論にも少し触れています。
「伝説の艦長」ブライト・ノアはクワトロとタイプが違います。
彼は直接最前線に出ることはできませんが、部下の個性を見極め「部下が成果を上げられる仕事を与える」眼力が彼の強みといえるでしょう。
またブライトの指示は具体的で分かりやすいです。
指示を受けた部下が自分はどう動けばいいのか理解しやすく、行き違いをなくすことは戦場でもビジネスでも大きなプラスです。


他にも嫌われ役のバスク・オムにも触れていたのが面白かったです。
人の言うことに耳を貸さず、激昂しやすいのは上司として大きなマイナスです。
しかしガンダムMk-2強奪事件が起こった際、現場に急行して事態の把握に務める姿勢を本書は評価していました。
組織のナンバー2という現場から遠い位置にいながら、問題が起こればすぐに現場へ赴き解決を図るフットワークは見習いたいとのことでした。
物事や人物も違う視点で見ると面白いですね。




大多数のビジネスパーソンは上司がいて、後輩を指導しながら自分も仕事をこなすというポジションであると思います。
そうした意味では、こうしたクワトロの仕事術は参考になる部分が多いのではないでしょうか。

本の内容はZガンダムを知っていることが前提で書かれていますが、ガンダム好きのビジネスパーソンにはうってつけの一冊であると思います。

本書が経済社会の最前線で日々戦っている全国の「赤い彗星」助けになることを祈っています。

シャアに学ぶ“逆境”に克つ仕事術 時代を駆け抜けた赤い彗星のリーダーシップ FROM THE …





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Last updated  2020.09.09 21:31:43
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