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2014年02月09日
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2月5日 2月6日

さてその綱吉ですが、初代家康は別として、幕政の諸問題に関して自ら判断を下そうとしたといえるのは、この綱吉と8代吉宗くらいのもの。残りの12人の将軍は、いわゆるご政道にかかわることは幕閣にまかせっきり。4代家綱などは老中が上げてきたもの全てに「そうせい」と言ったことから、「そうせい」将軍と揶揄されたとか。

絶大なる権力を保持したといわれる徳川将軍ですが、時代が進むにつれて形骸化し、ある意味幕府権力の象徴的な飾りとして存在していたと言えそうです。

そんな将軍の日常はどうであったかを教えてくれるお奨めの一冊があります。

『大江戸観光 』( 杉浦日向子著 筑摩書房)より、意外や将軍は三日もやったらイヤになるという話題。

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・・・本題に入る前に、杉浦さんがお調べになった「旧事諮問録(きゅうじしもんろく)」という記録書から、お話したいと思います。

この記録書は、明治になってより当時の明治政府が編纂した歴史書からこぼれ落ちてしまう事実を当事者(江戸時代幕臣)から聞きだし、書き綴った書物なんだそうです。

副題に江戸幕府役人の証言とあるごとく、上は将軍の側近から下は同心まで、一問一答形式で質問者の問いに答える形式で書かれているとのこと。

杉浦さんは、この「旧事諮問録(きゅうじしもんろく)」に載っている、14代将軍徳川家茂のお小姓を勤めていた人の証言に注目されたのです。


Q 平生の服は、始終新しいものでありましたか。

A 以前は新しいものでありましたが、しかしずいぶん汚れたものもありました。(中略)


Q 御酒は如何。

A 決まって召し上がりはいたしません。平日はただご飯だけでありました。・・・(中略)と申して、まったくお嫌いでもなかったのでありますが、やはりお一人の御酒盛りゆえ、自然御興(ごきょう)も薄き道理でございます。(中略)


Q ご飯は普通の炊(かし)ぎでありましたか。

A ご飯は蒸飯(むしめし)であります。米をザルにとりまして、沸騰する湯の中に入れて煮上げ、さらにそれを釜にて暫時蒸すのであります。味はいたって淡白のもであります。(中略)


Q 三度の御食事の器物はいかなるものでありしや。

A 器物は粗末の品にて、椀のごときは世間に売っている普通の外側の黒い、内側の赤い色の椀でありました。(中略)


Q 中奥(将軍の住居)にては、何か遊戯はありませんか。

A お遊びはありません。元旦から大晦日まで同様であります。元旦のごときは、諸大名が参内するとかいうようなわけで、遊ぶ暇がありません。なかなか繁劇なもので、遊ぶどころではありません。


・・・ふ~む、確かに酒盛りは一人では楽しいはずがありません。湿った暗ぁ~い、ため息の一つも出ようかという雰囲気になりますよね。

そもそも江戸城は将軍の家であったわけですが、自分の家だからといって、どこでも自由に行けるものではなく、隣室に行くにも責任者へ事前通達がなければ、勝手に廊下も歩けなかったと!一年365日束縛され、何一つ自分の思ったままに行動することができない生活であったということです。


そんなシチュエーション下でのとある日、将軍とその近習の会話。もちろん私流の創作でありますが・・・。


「誰かある。」

「ははっ、いかがあそばされましたか。」

「・・・予は、・・・厠(かわや)に参りたく思う。」

「しばし、お待ち下さりませ。ただ今申し伝えますほどに・・・。」

       ・

       ・

       ・

「・・・いかがいたした。・・・えぇ~い、早よういたさぬか、事は急を要するぞ。。。」



将軍ってかわいそう、おしっここらえるのって体に良くないですよね。(爆笑!


なるほど、3日どころか一時でもイヤです!





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最終更新日  2014年02月09日 12時17分59秒
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