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2022年04月06日
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カテゴリ: そばの雑学

「月見そば」 を取り上げました。
今日は「天ぷらそば」。

私は時の宰相がもはや戦後ではないと言い、この国が高度経済成長の坂をいっきに駆け昇ろうとしていたころ小学校に通った世代ですが、そのころ日本にやって来た外国人は、皆「フジヤマ、テンプラ、ゲイシャガール」と口を揃えて言ったものです。

今は「ソバ、スシ、アニメマンガ」になるのだそうですが、アニメマンガはさておき、寿司やそばをおいしいと思ってくれるのは、うれしい限りです。

あっ、話題がそれてしまいました。外国人が日本と聞けば何を連想するかを取り上げているのではありませんでした。蕎麦屋のお品書きについて調べているのでした。話を「天ぷらそば」に戻します。

さて日本と聞けば「天ぷら」と外国人が答えるように、天ぷらは日本独特の食べ物に違いありません。しかし、その歴史をたどると、意外に新しい食べ物であることがわかります。

天ぷらが食べられるようになったのは、江戸時代になってから。家康が鷹狩に出た折の昼食に、当時上方(大阪)で流行り出した天ぷらを食べたという記録が残っています。ちなみにこの時に家康が食べた天ぷらは鯛を揚げたもの。あまりの美味しさにあの家康としたことが食べ過ぎて腹を下し、それから床につきがちの生活を余儀なくされたということです。

ところでそばが今日のように細く切られて食べられるようになったのも、江戸時代の始めころのこと。当時は「そば切り」と呼ばれ、江戸の街で大流行したそうです。
「そば」と「天ぷら」、奇しくも千両役者二人がそろって舞台に上がって脚光を浴びたかのようではありませんか。

しかし、あくまでそばはそば、天ぷらは天ぷらというように、別々に食べられていた。なぜかと言えば、当時の蕎麦屋にしても天ぷら屋にしても、店は屋台を担いでの出店。屋台の限られたスペースで、そばをゆでてだしを取り、別の七輪の火で天ぷらも揚げて、それに酒をくれなんていう客には、酒の燗もつけなければならない。おやじひとりで切り盛りする屋台の蕎麦屋では、とてもできない相談というわけです。

ですから、天ぷらそばが食べられるようになったのは、蕎麦屋が店舗を構えて商いをするようになってからのこと。江戸時代の終わりころのことといいますから、「天ぷらそば」は、そばの中でもずいぶん新しい食べ物ということになるのです。





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最終更新日  2022年04月06日 16時12分34秒
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