狎鴎亭的横濱生活

狎鴎亭的横濱生活

Jan 10, 2005
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私の記憶が正しければ、家にルームメイトとしてやってきたのは3人。

まず最初の子は当時19歳(だったかな)の女の子M。この子はなんとも強烈な子だった。

その大きな家に引っ越してきたのは、一緒に住もうと言っていたもう一人の韓国人の学生とそれからフィリピン人のおやじがいたからなんだけど、見事に裏切られ、その大きな家にパパと私の二人っきりになってしまっていた。

家賃は大変だし、家は古くて寒いし、そのころ飼い始めたミニアチュアプードルのHerculesと3人寒さに震えながら暮らしていた。

何とか早くルームメイトを探さないといけないということで目の前の大学のALIに募集を出したけどなかなか連絡はない。アメリカ人は入れるつもりなかった。
私たちが一緒に暮らしてやっていけそうなのは留学生と思ったのだ。

首を長くして待っていたルームメイト。そこへ電話してきたのがこの子だ。彼女はそれから1年以上住んでいたのだから、彼女のことをあまり悪く言ってはいけない。
悪く言うつもりはないけど、結構驚かせる子だった。

同じ日本人なのに、なんだか別世界に住んでいるような感じの子だった。
人のものを借りたら借りっぱなし。しかも汚しちゃっても平気。かと言って、文句を言ったら「じゃ、弁償します」とあっさり言って弁償し、気を悪くした風でもない。
なべを火にかけて忘れることもしばしば。最悪のときはそのまま出かけてしまい、私たちが帰ってきて気がついたということもある。
シャワーをしながら洗った下着をそのままバスルームに堂々と干して、パパがびっくりしていた。

そして彼女は「かっこいい男の子」が大好きだった。
家から車で30分以上(彼女の場合はバスでだから優に2時間はかかっただろう)のところにPBと呼ばれるビーチがある。
そこは他のビーチに比べて学生が多いし、にぎやかだ。
そこはナンパの名所でもあって、彼女はそこに足しげく通い、ナンパをひたすら待つというのだ。
格好よければ、家までついて行くという。
それか電話番号を渡す。
そして家に帰ってきて翌日あたりに電話がかかってくると、電話を切った途端に「キャー-----」と叫ぶ。
何事かと最初はびっくりしてMのところに言ったけど「昨日あったかっこいい人から電話あったの~!!」と大興奮してるのを見たら、それからは気にしないようにした。
ある時は、LJという所をフラフラ歩いていたら、モデルかタレントのエージェンシーらしき事務所を見つけたらしい。
その事務所の窓ガラスに「とっても素敵な男の人」のポスターが貼ってあったそうだ。
そのポスターの彼に惚れた彼女は事務所の中に入り「あの男の人みたいな人に会えるには、ここに登録したらいいんですか」と聞いたらしい。
どこでも簡単についていったら危ないよとか何度か言ってみたけど、聞く彼女じゃない。

この子は友達はたくさんいるくせに、何か困ったことがあると必ず私たちに言ってきた。
まるでMの親のようだった私たち。
顎か何かの治療をしたいのに、クリニックから「英語が分かる人を連れてきて」と言われた彼女。実はこんなに勇敢な彼女だけど、英語はお世辞にも上手とは言えない。
で、私に白羽の矢が当たった。
他に頼る人がいないといわれると、断ることもできない。
それから車のない彼女のために運転して連れて行ってやり、クリニックで通訳をしてやり、書類を書いてやった。
すでに家を出て行き、LAの学校に転校して行ったMはある日突然電話をしてきた。
そして「車が壊れて修理してもらってるんだけど、助けてほしい」と言ってきた。
仕方なく迎えに行くと、その車を売って帰りたいという。
彼女が買ったディーラーに連れて行ってほしいというので、彼女の車で行く。そこで彼女の代わりに交渉をして、(売るというのにピンクスリップも持ってこなかった!!)何とかまとめて、ディーラーの人に私の車がとめてあるところ(彼女の車を修理したところ)まで連れて行ってもらい、この後どうするのかと聞くと「行くところがない」という。
そして彼女を一晩泊めて、翌日ダウンタウンのグレイハウンドまで連れて行ってあげた。そのときダウンタウンで髪も切りたいと付き合ってあげたのは言うまでもない。

彼女の珍話は話し始めたらキリがない。
彼女のやる事すべてに悪気がないのが特徴。だから怒るというよりあきれることが多かった彼女との生活。
一度はSDに戻ってきたらしいが、その後どうしてるかは知らない。





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Last updated  Jan 11, 2005 01:24:57 PM
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