グローバルに活躍したい!!わたしの夢実現日記。

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2004.10.09
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休日なので久しぶりにゆっくりBBCとfrance2の録画でも見ようか
とビデオの電源をつけ、入力切り替えボタンを押すと
ちょうどBS7でドキュメンタリー「史上空前の論文捏(ねつ)造」
をやっていたので見た。

http://www.lucent.com/news_events/researchreview.html

当事者のシェーン氏は研究所をやめ、現在は故郷(ドイツの田舎)
に帰って企業に勤めているそうな。本人は取材に応じなかったが、
彼の大学時代からの親友が取材に応じ、こう言う。
「本当に彼だけが悪いんだろうか?彼をそこまで追い詰めたのは誰だ」と。

彼の元共同研究者で現在はスイスの工科大学の教授が取材に応じた。

「現在の科学は、企業と深く関わるようになってしまったので
今回のような問題も孕む。また研究が特殊化、高度化しすぎて、
自分の専門を少し離れただけで全く内容が理解できなくなってしまう。
共同研究はその性質上、それぞれがやった分については
信用するしかない。私達はお互い独立した研究者なのだから。
そうでないと共同研究なんてやってられない。」



(内容)

過去にノーベル賞受賞者を11人も輩出した、アメリカが誇る科学の殿堂、
ベル研究所。ここに所属する、まだ29歳の若き天才科学者が、
21世紀の私たちの暮らしを激変させるインパクト十分の新発見を、
次々打ち立てた。

その男、ヘンドリック・シェーンは、いま最も注目を集める
「超伝導」の分野で、科学雑誌の最高峰、「サイエンス」と
「ネイチャー」に計16本もの論文を掲載。

世界中の大学や企業の研究所など百を超す研究チームが追試に追われ、
10億円もの資金が使われたほど科学界を熱狂の渦に巻き込んでいった。
ついにシェーンは、ノーベル物理学賞の有力候補とまで
言われるようになる。

そしてちょうど2年前彼の研究がすべて<捏造>だったことが
判明する。科学界に走った衝撃は凄まじかった。
いったいなぜ、捏造が起きてしまったのか?
なぜ、これほどの捏造を誰も見抜けなかったのか?

発覚から丸2年。
今回の取材で、ようやく関係者たちが重い口を開き始めた。

そうしたいくつものスクープ証言から浮かび上がってきたのは、
捏造事件の裏に潜む、科学界が内包する構造的な問題点である。

番組では、世界の関係者の貴重な声を軸に、捏造の過程を詳細に
ドキュメントし、最先端科学の現場に根付く病巣を描き出していく。




「著名研究者によるデータ改竄の背景を探る」
(ワイアード・ニュース・レポート 2002年9月26日)

ジャン・ヘンドリック・シェーン氏(32歳)は、まるで現代の錬金術師のようだった。
シェーン氏は、神業のように原子を操作したり、不可能に思える芸当を
電気仕掛けで成し遂げると思われていた。そして、分子サイズの
電子部品を動作させる方法を見つけたと主張していた。

シェーン氏の実験結果の多くは、物理学が一般的に認めている法則と
矛盾するものだった。他の科学者たちはシェーン氏の実験結果を
再現できなかったため、この若い科学者が魔法の手を持っているに
違いないと言う声も出た。

しかし、真実は全く違っていた。
今年5月、シェーン氏が働いていたベル研究所を運営する
米ルーセント・テクノロジー社は、同氏に対する疑問の声が高まった
のを受けて外部の調査委員会を組織した。調査結果が25日に発表され、
すでに何ヵ月も前に、多くの物理学者たちが理論付けていた
主張の正当性を実証した。

ルーセント社は25日、シェーン氏の解雇を発表した。
しかし依然として、いくつかの疑問は残っている。

シェーン氏は過去2年間にわたって、有名な雑誌に80もの研究結果
を発表している。これは、大半の科学者が一生かかっても出せない数だ。

他の研究員による再検討という従来の方法には欠陥があるため、
こうした論文の一部が公表されてしまったと一部の科学者から
批判が出ている。

しかしその他の多くの科学者は、シェーン氏の一件は、他の研究者
による再検討という従来の方法の有効性を実証したと考えている。

シェーン氏の調査にあたった委員会の委員長を務めた、
応用物理学専門のマルコム・ビーズリー教授は次のように述べる。
「たしかに不正は行なわれた。
しかし科学の正常なチェック方法を使えば、
このような不正は探し出せる。このシステムは機能している」

しかし調査委員会では、公表された科学研究の結果の信憑性を
確認すべき専門家の責任に関する「明確で、幅広い支持を受けた基準」
が必要だと結論付けた。

最近不正行為の容疑で叩かれた科学研究機関はベル研究所だけではない。
ローレンス・バークレー国立研究所は今年6月改竄(かいざん)した
実験結果を出版した研究者を処罰したと公表している。

「科学に携わる個人や組織にとって今回のような出来事に注目することは
非常に有用だ。科学界がこれまでじっくりと考えたことのない事例だからだ」
とビーズリー教授は述べた。

ベル研究所によると、不正を防止するために何段階かの対策を
取っているという。たとえば、新しい研究成果を公表する前に
再検討する機会を奨励する、あるいは、すべての研究レポートに
目を通す責任を監督責任者に明確にするといった対策などだ。

シェーン氏の不正行為を示す証拠はいたるところに明確に残されていたが、
それは後になってみなければ気づかないようなものだった。

シェーン氏は、異なった実験について書かれた十数本の論文に、
同一のグラフを使用していた。また、彼の使ったデータは、
合理的な統計的確率とはかけ離れた、あまりにも精度の高い数値
のことが多かった。

シェーン氏は、自分の論文の多くでデータが正確でないことを認めたが、
問題の一部は「純然たるミス」によって起こったと述べた。

 しかし調査委員たちは、「こうした誤りが繰り返されるという性質は、
根深い問題を示している。シェーン氏は、科学の価値体系における
データの尊厳というものを、少なくとも軽率に無視した」
と主張している。

ベル研究所でシェーン氏とともに働いていた研究者の一部は、
彼が無口で内気ともいえる男だったと語っている――
匿名を条件に話してくれたある研究助手は、

「プレッシャーに押しつぶされて、こんなことを仕出かしたと
思うのが普通だろう……とても大きな期待がかかっていたから。
本当に残念だ。彼の研究はいま、すべて疑われている」と語った。

プリンストン大学の物理学者、リディア・ソーン氏は、
次のように述べている。
「この2年間は白紙に戻さなければならない。
多くの物理学者が、これは新しい発見で、電子工学の将来にとって
本当に素晴らしいことだと期待を寄せていた」




「もと科学界のスターの論文、共同執筆者たちが撤回へ」
(AP通信2002年10月31日)

権威ある科学雑誌『サイエンス』にとっても掲載ずみの論文をこれほど
まとめて撤回した例は過去にない。研究成果の捏造(ねつぞう)で
信用を失った研究者、ヘンドリック・シェーン氏(32歳)による論文のうち、
同誌に載った8本の論文が、その共同執筆者たちからの要請で撤回される。

 シェーン氏は、米ルーセント・テクノロジー社のベル研究所に勤務していた
科学界の元スーパースター。サイエンス誌や『ネイチャー』誌などの
一流科学雑誌に80本あまりの論文を発表し、物質科学および電子工学の
難問において目覚しい成果をあげ、高い評価を得ていたために、
他の研究者たちから引っ張りだこになっていた。

 しかし今年の春、他の科学者たちが同氏の研究に疑問を提起した
のを受けて、ベル研究所は外部の調査委員会に調査を委託した。
その結果、同委員会は、シェーン氏が1998年から2001年にかけて
行なった少なくとも16のプロジェクトにおいて、研究データを
捏造または実験結果を改竄(かいざん)したと結論づけた。

委員会によると、シェーン氏は「そうした行為を意図的あるいは軽率に、
共同執筆者の誰ひとりに知らせることなく行なった」という。

 シェーン氏の研究論文は少なくとも8本がサイエンス誌に掲載されたが、
これら論文の共同執筆者たちは今週発行された同誌11月1日号の中で、
問題の論文をすべて撤回すると発表した。

カリフォルニア大学リバーサイド校で化学と化学環境工学を教える
ロバート・ハッドン教授も、シェーン氏と論文を共同執筆した1人だ。
同教授の始めた超伝導実験にシェーン氏が成功したと聞き、
共同執筆することにしたのだという。

しかし、調査委員会がシェーン氏のデータに疑いありと結論づけた以上、
論文を撤回するよりほかはないと教授は言う。

「(論文内の)データは信用できない。正確な部分もあるかもしれないが、
誰も本当のところはわからない」

教授によれば、複数の研究者がそれぞれの研究を1本の論文に
まとめる場合、各人が他の共同執筆者が行なった研究の公正さを
信頼して作業にあたるのだという。また科学とは、そのように
研究されていくべきものだと教授は述べた。

シェーン氏の研究の信憑性に疑いが生じたことを受け、ベル研究所は10月、
同氏の研究に基づいて提出していた6件の特許申請を取り下げた。
なお、シェーン氏はこの件について今のところ公式なコメントを出していない。

ベル研究所のビル・オシェイ所長は、9月に発表した声明の中で、
シェーン氏の研究に関する調査で明らかになった科学的不正は、
権威ある同研究所の77年におよぶ歴史の中で初めての出来事だった
と述べている。

1996年まで米AT&T社の傘下にあったベル研究所は、
通信および電子工学分野で2万8000件以上の特許を生み出し、
また6人ものノーベル物理学賞受賞者を輩出している。






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Last updated  2004.10.11 23:09:54
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