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日経新聞によれば、政府の「公務員制度の総合的な改革に関する懇談会」(座長・岡村正東芝会長)は2008年1月31日午前、国家公務員の人事を一元管理する「内閣人事庁」の創設や、幹部を固定するキャリア制度の改革を柱とする最終報告書をまとめたという。国家公務員法改正案などの関連法案を2011年の通常国会までに提出し、2013年までに実現する様求めるという。近く福田康夫首相に提出するという。政府は3月上旬に改革の大枠を定める「国家公務員制度改革基本法案」(仮称)を国会に提出する方針だという。提言の柱は各省縦割り主義からの脱却だという。内閣人事庁を創設し、総務省や人事院などに分散している人事関連機能を集約するという。閣僚が実質的に省庁幹部の人事を決める仕組みをつくるという。首相官邸の政策立案機能を補佐する「国家戦略スタッフ」の創設も求めるという。しかし、各省縦割り主義は、単に、国家公務員になってからの問題であるとは考えられず、大学・大学院等の高等教育機関の教育が縦割り(すなわちスペシャリスト教育)になっていることにも大きく由来していると考えられる。その状況を建築家architectの教育問題から見てみよう。森田慶一によれば、建築architecuturaとは、語源的には、「諸技術の原理的知識をもち、職人たちの頭に立って制作を指導しうる工匠の術」を意味し、ローマ時代のウィートルウィウスの建築書は、単に建築術だけでなく、土木技術・機械技術・造兵技術など高度の知識を必要とするいわゆる大技術一般を含む広範な技術の書であり、しかもそれら諸技術の基礎となる自然科学的知識を網羅したいわば大技術の全書であった。そして、この大技術の中で中心的位置を占めているのがわれわれの言う建築なのであるという。ルネサンスの時代までは、ダビンチやミケランジェロに見る様に、建築家は彫刻から都市の設計まで広範囲に関与し、ジェネラリストであることが見て取れた、それが、昨今の建築養成学校は、ヨーロッパ等に見る様に建築学部ではなく、工学部の一部分として建築学科のスペシャリスト教育にゆだねられている。語源的にジェネラリストの建築家がそうであるから、他の学問領域の教育をしている、大学等の高等教育機関自体が縦割り構造であり、スペシャリストの教育をしているのが現状である。そうした、スペシャリスト教育を卒業した優秀な学生が官僚機構を構成しているのであれば、縦割り型社会が居心地いいに決まっているわけである。これからは、高等教育機関で、スペシャリストだけでなくジェネラリストを養成し、その人格を官僚機構にとりこまなければ、相変わらず、各省縦割り主義に固執する可能性が高いことは至極当然のことである。高等教育機関の鏡が、官僚機構であることを改める必要がある今日この頃であろう。
Jan 31, 2008
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2008年1月29日の日経新聞夕刊によれば、政府は1月29日、国会内で地域活性化統合本部(本部長・福田康夫首相)の会合を開き、環境や生活者の視点を重視した都市づくりを目指す『都市と暮らしの発展プラン』を了承したという。地球温暖化対策の一環として先進的な取り組みをする「環境モデル都市」を選ぶ構想が柱という。地方自治体から公募し、環境問題が焦点となる主要国首脳会議(洞爺湖サミット)前の6月に10都市を選定するという。首相は会合で「発展プランと地方再生戦略を車の両輪として取り組んでいく」と強調したという。環境モデル都市は、国内外で先進事例となるような環境対策に取り組む自治体を財政支援等で後押しするという。発展プランでは、地域の伝統ある歴史的景観や文化財を生かした市街地整備、学校の耐震化や交通事故対策などの「安全対策」も政府一体で進める方針も打ち出したという。政府が2007年11月にまとめた「地方再生戦略」も拡充するという。有識者からなる「地域活性化戦略チーム」を新設し、民間からの意見を反映させるという。全国8箇所に、「地方連絡室」を設け、地域との連携も強化するという。さて、この「環境モデル都市」が、南仏の環境モデル都市ペルピニャンに負けないために必要な要件はなんであろうか。それは、まず、1)環境改善に対するパフォーマンスを測定し、その成果に応じた報酬を与えるとともに、データをとって、地球全体の環境改善のシミュレーションができるようにしなければならない。そして、また、2)人を集め、観光振興も実現するために、そして、地球全体にこうした環境都市を普及するためには、やはり、「(美しいからと言って機能的であるとは限らないが)美しくなければ機能的ではない」という丹下健三の言葉を思い出す必要があろう。すなわち、環境に良いからといって、見苦しい都市環境になってしまっては、それ自体が、別の意味での環境問題になってしまうのである。単に、環境によく、安全で、住みやすいだけではなく、「美しい」ということを、最重要な要件としなければ、世界に冠たる「環境モデル都市」となり得ないことを再確認すべきである。そして、一方で、「美しい」とはどういうことなのか、単にうわべの美しさだけではならないとも言えるが、美しいとは、他の人々から見られるに値するということでもあり、生活者が、倫理的、模範的、道徳的、生活行動を伴っていることが必要なことをよく考えてみることが必要であろう。
Jan 30, 2008
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2008年1月28日の日経新聞によれば、塩野義製薬は大阪府豊中市に総合研究所を新設するという。140億円を投じ、2010年夏に稼働させるという。関西の4箇所に分散している研究拠点を新研究所に集約し、病気にかかわる体内物質の発見から新薬の合成までを一箇所で完結できる体制を整えるという。新薬の開発費は世界的に膨張する流れにあり、拠点集約により研究力を底上げすると言う。毒性研究などを担う豊中市の研究所敷地内に総合研究所となる施設を新設すると言う。6階建てで、延べ床面積4万3000平方メートルという。この新棟にほかの三拠点(大阪市、大阪府摂津市、滋賀県甲賀市)に勤務する約700人の研究者ほぼ全員を配置するという。新研究拠点では、1)疾患の治療に結びつく体内物質を見つけ2)体内物質に作用する新薬候補物質を合成し、3)候補物質を臨床試験が可能な状態に仕上げる──という一連の研究過程を完結できるようになるという。研究員同士が連携しやすい環境をつくり、従来型の低分子化合物から先端のバイオ医薬品に対応した研究体制をつくるという。ここには、3つの改革があるだろう。1)同業異分野の研究者のサロン的交流を促すことで、これまでにない発想を生み出す様な、お互いへの刺激を与える空間をつくりだすこと。学際的な研究開発活動に近いものを、職場での生活環境の中で生み出そうとすること。2)従来型、西洋医学型の低分子化合物の薬学から、資源・エネルギー・環境問題を解決する新しい科学技術システムにのっとった、バイオ医薬品に対応する薬学へのパラダイム返還をすること。3)それを通じて、他の環境対応の科学技術への刺激を与えること。が考えられよう。
Jan 29, 2008
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資源・エネルギー・環境問題 撩乱な温暖化時代の社会力学についてちょっと考えてみよう。今、旬な話題としては、道路特定財源の受益者負担の原則の改質化があろう。ガソリンに課税するということで、受益者たるべきものは、自動車の利用者であり、従って、道路の利用者だというのが従来の考え方であろう。しかし、資源・エネルギー・環境問題、あるいは、温暖化時代になるとちょっと違うようである。ガソリンを使用している人が、ガソリンを使用するという受益を受けているのであるから、すなわち、資源エネルギーを消費し、環境汚染し、温暖化を加速しても良いという受益を受けているわけであるから、ガソリン税の名目で、環境税を支払わなければならなくなるのがこの時代であろう。従って、改めて道路をつくる必要等無く、それどころか、環境を悪化させない努力をするかわりの免罪符として、環境税としてのガソリン税を支払わなければならないのであり、従って、ガソリン由来といえども、純粋に環境目的税として利用されなければならないのである。ところで、一般に、課題が難しければ難しい程、それが解けた時に得るものが大きいといえるであろう。そういう問題が、資源・エネルギー・環境問題であり、地球温暖化問題であり、CO2の削減である。CO2の削減量が多い技術を達成すればする程、先進的な技術と経済的利益を生み出すことができる。環境問題の御陰で、いままで暗中模索で進められてきた科学技術開発の目指すべき道が明らかになり、人類が総力を挙げて、新しい科学技術社会をめざす糸口が生まれたということを感謝すべきかもしれないのである。従って、環境省では、積み上げ方式で削減可能な量について来月にも試算公表するというが、そこで、既存の技術に媚びた試算をすると、科学技術は進歩する速度が遅くなり、研究者たちの新しい科学技術を達成するというモチベーションを損ねることになる。CO2削減の目標が安易で少ないと、環境問題を解決に向かわせる可能性が低くなるが、経済成長は多くなるというのは短絡的な考えであり、経済成長をすればするほど、環境回復力の負荷が増えてしまうのである。CO2削減の目標が高すぎると、環境問題の解決に向かわせる可能性は高くなるが、経済成長は少なくなり、成長圧力となるという考えもあるが、経済が必要以上に成長しなければ、CO2の発生量も少なくなるのであって、環境改善がしやすくなる可能性が高くなるのである。必要以上の成長よりも、抑制された成長の方が、安全な結果を生み出し、結果として経済成長のキャパシティが多くなる可能性が高いというのが地球環境時代の社会力学である。CO2削減枠を決定するには、このパラドックスを解く必要があろう。
Jan 28, 2008
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日経新聞によれば、2008年1月26日、福田康夫首相はダボス会議の演説で、クールアース構想を提案し、2050年までの温暖化ガス排出量半減のため、日本は環境・エネルギー分野の研究開発投資に今後5年で300億ドル程度の資金を投入し、低炭素社会の実現のための先導的役割を果たすという。いくら大金を投入しても、研究内容が旧態依然のものであったり、場当たり的な物であったりすれば、資源・エネルギー・環境問題への貢献は期待できない。この人類未曾有の危機を救うためには、科学技術の世界観をかえるような、デザインが必要になろう。かつて、ガリレオやニュートンやアインシュタイン等々が、科学技術の進展とともに、哲学的、宗教的、社会的世界観をかえたような古いシステムを包含しつつも、新しいシステムを提案することが必要であろう。このようなものは、既存の大学や研究組織の中から誕生するとは限らず、IT機器の恩恵によるともかぎらず、異分野や他分野の才能と才能の交流により実現されうる物であると考えられる。国境を越えた、若々しく、柔軟な頭脳の、既成概念にとらわれない、発想とデザインによる枠組み(Architecuture)が必要とされるであろう。こうした段階を経て、人類は、新たな様相の次元に進化発展をすることができるのであり、そうすることによってはじめて、環境による淘汰という悲劇をのがれることができるのであろう。
Jan 27, 2008
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放送各社によれば、福田康夫首相は2008年1月26日、スイスで開かれたダボス会議で、地球温暖化問題をはじめとする資源・エネルギー・環境問題対策が、長期的な視点から、新エネルギーを始めとする、革新的な科学技術開発などの人類の進歩のきっかけとなることを述べた。日経新聞によれば、これに先立ち、1月25日に日塀欧のエネルギー担当相らは、ダボスで閣僚会合を開き、地球温暖化と原油高の対策として省エネルギー、新エネルギーに関する技術開発を進めることが重要との認識で一致したという。原油高騰が世界経済に悪影響を与えるという問題意識を各国がそれぞれ産油国に訴え、原油増産などの対策を求めることでも合意したという。エネルギー需要とCO2排出量の多い中国、インドなどが一連の対策に参加することが重要との認識も共有したという。会合では6月に青森で開くG8エネルギー相会合に、中国、インド、韓国の閣僚を招き、具体的な対策を求める方針も確認したという。しかしながら、原油が高いからと言って、必要も無い原油を増産し、CO2発生量が結果として増えるのをいとわないという考え方は明らかに間違っていることをまず確認しておきたい。また、新エネルギーの中には、バイオ系技術、太陽エネルギー利用、風力エネルギー利用、地熱エネルギー利用、波動エネルギー利用、メタンハイドレイト利用などがあるが主として自然エネルギー系のものは、問題が少ないが、核廃棄物処理が問題で、地震やテロに弱く、一種の化石燃料である核分裂系核エネルギーなどが含まれていることも一考を要するであろう。核融合系核エネルギーの場合には、核廃棄物処理の問題はないかもしれないが、耐震性が問題であることは同じであり、テロ等が起きない世界を作ることが大前提であろう。いずれにせよ、化石燃料をむやみに消費することは、私たちの子孫たちの生活に影響が大きいため、極力安全性の高い方法で、新エネルギーの革新的な技術開発をすることは、人類の淘汰を先送りするためには必要不可欠なことであろう。
Jan 26, 2008
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日経新聞によれば、細菌の全遺伝子を化学合成することに、米国のJ=クレイグ=ベンター研究所が成功したという。細胞などにこの遺伝子を入れれば、分裂・増殖する「人工生命」を作れる可能性が高いという。環境浄化に役立つ人工細菌などの開発につながると期待されるが、倫理的な議論も呼びそうであるという。生命維持のための基本の遺伝子のセットが分かれば、作り出したい機能を遺伝子的に組み合わせて新種の細菌を人工的に作る道が開けるという。CO2を吸収して天然ガスに返還したり、光合成で水素を生産したりする微生物の作製を構想しているとされるという。一方で、細菌兵器や環境中に広がった場合に逆に予想外の環境汚染を招く危険性を指摘する声もあるという。そうした中、研究者らの間で生命倫理と安全性の観点から国際的な規制の論議を始めるべきだという声が高まるのではないかと予想されているという。また、生命とは何かという、生命の定義の問題が生じるという。現代物理学が唯一絶対的な真理と認めているのは「熱力学の法則」だけであるとされている。その熱力学第二法則がエントロピーの法則である。熱力学第二法則は、1)開いたシステム:境界を通り物質もエネルギーも出入り出来るシステム。2)閉じたシステム:孤立していて、その外界と物質およびエネルギーの交換をすることができず、そのため熱力学的平衡の状態(=死)に到達する事が出来るようなシステム。とするときに、「閉じたシステムにおいてはそのエントロピーが常に増加する方向にのみ変化が進行すること」を主張している。一方で、「開いたシステム」においてはそのエントロピーが常に増加する方向にのみ変化が進行するとは限らないこと」も示している。本論においては、地球システムや生命システムや一般システムが「生きている」ためには、「開いたシステムになっていることが必要である」という論点から、地球環境問題を考えてきた。この論点からは、生命システムが死を迎えるのはエントロピーが一方的に増大するシステムになった時であり、開いたシステムから閉じたシステムに変化したことによることになり、これが、「生命システムの淘汰」と考えられる。資源・エネルギー・環境問題で、バイオ系の生命システム、すなわち、地球外の宇宙、特に、太陽エネルギーに対して、開いたシステムを構築しているもの、を利用した新しい革新的な技術が求められているのは、生命システムが、淘汰できることにより、自然環境システムがゆるやかに維持出来るからに他ならない。現在の人間は、この生命システムを逸脱して、地球環境システム内で、自然淘汰されないような、化石燃料、化石資源を用いたシステムを大量に構築してきたが、そうしたシステムは、生命システムのように、自然淘汰することのできる代謝制御のシステムをもっていなかったことが、資源・エネルギー・環境問題の増大と制御不能状態を招いて今日に至っている。人類は、この生命システムの淘汰可能性についてもっと研究し、新しい革新的な科学技術を生み出して行かねばならず、さもなければ、地球システムのエントロピーの増加とともに、その内部システムの人間環境システムの自体の死を迎えることになろう。すなわち、生命とは、太陽エネルギーを含んだ地球環境システムのなかで、自然淘汰できるようなシステムを構成する要素である。
Jan 25, 2008
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新年になって、はや24日が過ぎた。仕事の第4次実施設計締め切りまで、あと1週間をきり、遅ればせながらの新年会もパスした。協力業者のスケジュールがちょっとでも変更すると、締め切りに間に合わなくなる様な状態である。図面の間違い探しと修正の時間も限られてきた。第4次実施設計の締め切りがおわると、公共事業なので、3者見積もりを大至急作成してもらわなければならない。それが終わると、2月末の最終締め切りまで、積算事務所にまかせて最終成果物の印刷製本等に成る予定である。一方で、人間環境系倫理研究会も今年で3年目の年度末を迎える。こちらは、問題が複雑であり、なかなか、委員各位が納得いく様な方向性がでないで苦労している。日本各地に散らばっている委員の顔合わせを企画しても、なかなか、全員が集まるようなわけにはいかない。最終レポートも「わかっていてもできない」を実践している各位の最後の踏ん張りを期待しないと、今年度の報告書と、来年度の継続申請へと進まない。その他、プレゼンテーションや、審査付原著論文の作成や、遅ればせながらの新年会などがその狭間に重なることであろう。このまま今年度もいつもの年と同じように進行し、おわってしまうのであろうか。頭いたい年度末がすぐそこまで来ている。
Jan 24, 2008
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日経新聞によれば、欧州連合(EU)は、排出権取引の前提と成る、企業の排出上限枠の割当制度を見直し、温暖化ガスの排出実績ベースでの無償配分という不公平な制度から、公開入札で企業に販売する「オークション方式」に切り替えるという。省エネルギーが進んだ企業ほど購入を迫られる排出枠が少なくてすむ仕組みで、排出枠の初期配分から企業に排出削減努力を迫るという。EUはポスト京都議定書の2013年から新たな制度の運用を開始するという。欧州委員会は23日に改革案を加盟国や欧州議会に提出するという。改革案は「オークション方式を初期配分の原則とする」と明記するという。温暖化ガスの排出量が多い企業がより多くの排出枠を得られる矛盾を改め、負担の公平さを確保するという。EU はCO2の排出実績ベースで事業所に無償で割り当てる排出枠を全ての事業所が購入する制度に変更するという。現行方式では排出量が多い企業ほど大量の排出枠を無償で確保できるうえ、省エネ努力が反映されにくいとの課題があったという。オークション方式なら省エネが進んだ企業は省エネ枠の購入が少なくて住むという。実際の排出量と排出枠の乖離は取引市場で相互に排出権を売買して調整するという。新方式は将来的に全ての企業が排出枠の購入を迫られる点で環境税に近いという。EUは加盟国を通じて得た排出枠の売却益を環境技術の研究開発などに充てるという。EUともあろうに、このような不公平をこれまで見逃し的なということは残念なことであるが、結局、最終的には環境税に向かうことを暗示しているのであろう。オークション方式は、日本の産業界の主張をも近いようで、長い目で見れば、環境税による徴収が確立することになるのではないだか。日本政府も、環境税の施行に向けて努力すべきであるということであろう。
Jan 23, 2008
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1月21日の日経新聞によれば、フランス政府は、街中の全ての電力を太陽光や風力等再生可能エネルギーでまかなうモデル都市を整備するという。南仏にある人口約20万人の都市が対象であるという。市街地での消費電力を減らす一方、周辺に太陽光発電所などを新設すると言う。2015年までに電力の100%を再生可能エネルギーに切り替えるという。温暖化対策を推進する際の世界で初の大規模な実験となるという。モデル都市となるのは、スペイン国境に近い地中海岸の都市ペルピニャンであるという。古都で市街地には古い建築物が多いため、建物の断熱性能を高め、冷暖房の消費電力を減らすという。新規に着工する建物は設計段階から省エネを考慮するという。再生可能エネルギーの生産施設として、市街地にある大規模な市場の屋上に欧州最大となる太陽電池を設置するという。郊外には敷地面積が100ヘクタールに及ぶ太陽光発電施設を新設するほか、数百ヘクタールの敷地に風力発電施設を建設する計画だという。全施設が稼働すれば、ペルピニャン市の消費電力は石油や石炭など化石エネルギーから再生可能エネルギーに切り替わるという。発電所の新設や建物の改良などの設備投資には約5億ユーロ(約800億円)が必要と見積もられているが、政府は、「長期的にみれば有効な投資」と判断したという。都市の実物で実験するという実行力はフランスならではのものである。これが可能になったのは、フランスが都市国家の集合体のようなもので、緑の森や耕作地にかこまれた中央に集落が集中しているコンパクトな衛生都市であるという都市構造によるところが大きいであろう。日本では、東海道メガロポリスが典型的で、新幹線の窓からの眺めは、どこまで行っても都市や住宅地で繋がっていて、メリハリの無い都市構造をしているから、実験できる小宇宙を形成するポリスを見つけ出すのは難しいかもしれない。総務省による「定住自立圏」構想によれば、人口5万~10万人の自立圏、中核市(人口30万人以上)、特例市(人口20万人以上)の設置を考えているが、このくらいの規模の都市を使って、資源・エネルギー・環境問題に対する最新技術の粋を集めた21世紀型の都市づくりの実験をやってみたいものである。
Jan 22, 2008
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日経新聞では、「環境偽装」という名前をつけて、製紙王手・中堅各社が再生紙の古紙配合率を偽った行為を議論している。これにより、資源・エネルギー・環境問題への対策として、環境対応商品や、排出規制、排出権の評価など一般に、「環境偽装」が、先進国、発展途上国を問わず、起こりうる可能性を暗示することになったようである。これはまさに、人間環境倫理の問題であり、「分かっていてもできない」とか「このくらいなら・・・」という人間の特性が、資源・エネルギー・環境問題の解決の各処方箋に対し、「環境偽装」を引き起こす可能性のあることを示している。2008年は、身近な人間行動の変化や動機付けが、資源・エネルギー・環境問題への対応のために顕在化することを予想したが、地球レベルでの資源・エネルギー・環境問題の解決のためには、「環境偽装」を如何にみやぶり、如何に防ぐかということが重要になることがわかった。この問題の解決には、国際的かつ一部の国の利益に左右されない第3者機関が設立され、環境対応行動のクオリティの監視をすることが人間の行動特性や人間環境系倫理から重要になることを意味していよう。資源・エネルギー・環境問題は環境偽装等許さない程シリアスな問題であり、環境偽装で儲ける業者や国や機関があらわれることによる損害は、地球システム全体の問題となるであろう。今回、早い段階で環境偽装という概念が顕在化したことは、人類と地球環境システムにとって幸運であったかもしれないのである。国際的、国内的、地域内的な排出権や環境行動の監視組織の設立が、資源・エネルギー・環境問題の解決のために必要である。
Jan 21, 2008
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2008年1月19日の日経新聞によれば、米科学アカデミーは、2月18日までに、パソコンでの無線通信や携帯電話の利用が急速に拡大する中、これらの機器が発する高周波電磁波が子供や妊婦の健康に及ぼす影響を研究する必要があるとする報告書をまとめたという。高周波電磁波による健康被害は、従来の研究で明確に確認されてはいないという。今回も具体的な被害を指摘したわけではないが、米食品医薬品局(FDA)からの要請に基づき、未解明の健康影響について研究のあり方を示したという。報告書は、これまでは大人を対象に短期的な影響を調べた研究が多いとして、成長期からこうした機器の利用を始める現代の子供への長期的な影響や、機器の多様化で複数の電磁波を浴びた際の副作用を重点的に検証する必要があるとしたという。また、引き出し式のアンテナを備える携帯電話だけでなく、内蔵式アンテナで、より頭に近い電磁波の発生源をもつ携帯電話が脳の神経伝達活動に与える影響,小児がん、脳腫瘍などを引き起こす可能性なども調べるべきだとしたという。以前から、時々、高圧線の周辺の電磁波の影響や、シルバーシートの周辺でのペースメーカー利用者等への配慮、病院内の電子機器に影響を与えないPHS方式の電話の存在、などが、議論されることがあったが、日本国内のみならず、世界的に、情報社会やIT社会を誘導する都合上具合が悪い為か、お蔵入りされてきた議論である。ITがここまで普及してくるとともに、時代のIT熱が一段落してきた今、世界は、資源・エネルギー・環境問題に最大の関心を移しつつある。IT機器により進む、アナログからデジタル化の中で、単位情報量あたりの電磁波の影響は減少しつつあるかもしれないが、デジタル化により、今まで無かった情報爆発も起きているのは事実であり、電磁波の問題をやっと真剣に考える時期が来たというわけであろう。電磁波の被害があるとすれば、それも公害の一種であり、資源・エネルギー・環境問題の一つとして、地球温暖化とともに、着実に状況の究明をする必要があるだろう。
Jan 20, 2008
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日経新聞によれば、今回の通常国会では、民主党の主張する揮発油税の暫定税率の廃止が大きな焦点となるという。仮にこの案が実現すると、ガソリン1リットル当たりの価格が約25円安くなると言う。だが、この時期のガソリン減税が適切なのか冷静に判断する必要があるという。地球環境問題が主要テーマの7月の洞爺湖サミットの直前にガソリン減税が実現すれば、「日本はCO2削減に本気でない」というメッセージを国際社会に送ることに成る。それならば、政府は、民主党の案と同時に、民主党の案が成立する場合のみ成立させるという条件付きで、同額の環境税を用意することはできないのだろうか。民主党が案を取り下げた場合には、揮発油税の暫定税率は継続するが、環境もしくは福祉目的税とすることにはできないのだろうか。それにしても、民主党は政局にすることばかり考えて、とんちんかんなことばかりしている様に思える。
Jan 19, 2008
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本日の福田康夫首相の施政方針演説に引き続いて行われた、太田大臣の経済・財政演説により、日本がもはや経済が一流の国でなくなったことが示された。政治家、特に大臣に求められる素養は、学者のように、現実の政治経済を分析することよりも、どうしたら、良い結果が得られるかを具体的に提案提示することであるから、日本がもはや経済が一流の国でなくなったらどうすれば、良くなるかを示すことが必要である。そうした中で、日経新聞によれば、福田首相は、経済成長の実現にむけ、資源・エネルギー・環境問題を視座においた1)「革新的技術創造戦略」新しい経済そのもののモデルの革新的創造を視座におき、IT社会における資金の動きを見据えた2)「グローバル戦略」そして、日本の国家としての内政的存立地盤にかかわる3)「すべての人が成長を実感できる全員参加の経済戦略」の3本柱を掲げている。ここにおいて、3)の消費者行政を一元化する新組織の発足がオリジナル福田カラーであろうか。何れにせよ、現在の生産世代だけではなく、子供達や孫達の生存権や、成長の実感につながる社会の創造には、グローバル戦略を通じた、資源・エネルギー・環境問題の解決を進めることが重要でありそれには、革新的技術創造戦略の創造が重要であると意識されているようである。要するに、「資源・エネルギー・環境立国」がなければ、アジア経済・環境共同体を始めとする、グローバル戦略も、お年寄りから赤ん坊までの全員参加の経済戦略も、実現不可能であり、革新的な科学技術の創造の可否が日本の存立基盤をゆるがすことになろう。日本が革新的科学技術の学校と成る時には、日本の常任理事国入りに賛成する諸国も自然と増加するであろうし、日本のアイデンティティが高まり、地球全体への環境改善行動へイニシャチブをとることもできるようになるし、また、そうならずして、地球人の未来は存立し得ないのである。現役の発想力を持った研究者や技術者の自由な発想を促す様な、学際的、異文化的交流を可能にする機関やスペースの創造が新しい環境対応技術の発展に繋がるだろう。引退間近の研究者や技術者のみならず、若い柔軟な頭脳を交流させる(transaction)機会を企画することが重要である。「環境なくして経済政治も国家もなし。」「革新的環境技術なくして未来はなし。」「環境なくして市民生活もなし」といったところであろうか。
Jan 18, 2008
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日経新聞によれば、欧州連合(EU)は、ガソリン代替のバイオ燃料の安定的な調達をにらんで、米国との間で共通基準を定める方針であるという。バイオ燃料の品質や原料の表示などで規格をそろえるほか、生産拡大が森林破壊につながらないよう欧米間で環境基準を設けるという。温暖化対策や原油高騰でバイオ燃料の需要が世界的に拡大するなか、欧米の共通基準は事実上の国際基準となる公算が大きいという。EUと米国は規制統合を協議する「大西洋経済評議会」でバイオ燃料の新たな共通基準の策定で合意したという。欧州委員会はバイオ燃料の種類の定義や品質、原料表示、エネルギー出力の算定などで米国に規格をそろえるように求めているという。EUは共通基準の策定を通じて世界シェアの7割前後を占めている米国とブラジルのバイオ燃料のうち、アメリカなどからのバイオ燃料の輸入拡大を狙うという。米国ではガソリンんい直接エタノールを混ぜるが、欧州は水分混入を避けるためにエタノール化合物を混合しており、バイオ燃料の定義などに違いがあるという。バイオ燃料の国際基準ができると、日欧米の車の性能にも影響がでることになる。ここに、2007年の世界一の自動車生産国日本が参加できないということは、今後の自動車の機能デザインにも大きな影をなげかけることである。こういう大事な規制の策定に日本がつまはじきになっている状況では、日本のバイオ燃料の調達や流通のみならず、自動車そのもののデザインや、将来性にも影響を与えかねない事態であると言えよう。
Jan 17, 2008
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日経新聞の経済評論家田中直毅氏の論評によれれば、後発資本主義国の日本は、第二次大戦後も一環として国民国家モデルを追求したという。これはグローバル化し始めた世界経済にあって、日本一国内部で簡潔する膜路政策運営は可能か、というテーマとして提示されたという。理科系で経済の専門家でないものの感想としては、グローバル化とIT化により、経済モデルは、革新的に変化していることを期待していた。そもそもグローバルということは、地球全体のという意味であると同時に、原語的には、球形にという意味である。それまでに水平線形型の経済モデルがあったすれば、グローバルというのは、地球の表同士の経済行為(ローカルな)が、地球を一回転した裏からのえいきょうをうけるような(球形な、グローバルな)、位相空間の経済モデルになることであると介していた。そして、グローバリズムとともに、IT化による、経済ネットワークは、地球の表でも裏でもグローブ上でも、あるいは、ちきゅうの至る所との経済関係が、ネットワークを組んだシステムによる挙動を示すということではないかと考えていた。グローバルーITシステムの経済では、隣の伯父さんの経済行動が、地球のどの場所にいる人の経済行動により影響を受け、今まで、経済の潮流の中に乗っていなかった主体間の間に経済システムが構築される状態を示しているのではないかと考えていた。しかしながら、そうした位相空間的、トポロジカルな経済モデルは理念上のもので、実体経済は、日本一国の内部で完結するマクロ政策運営は可能かというテーマとして、いまだに、はびこっていることが示されていた。そもそも、株価と為替が掛け合わせた数字でトポロジカルな世界で意味を持つ様に考えら得る中で、株価だけ、為替だけの増減に相変わらず、一喜一憂しているようなレベルで経済活動が動いているとすれば、あまりにモデルを単純可しすぎているかの様に、理科系の人間としては考えられるように感じられる。あるいは、金融工学というものは、こうした状況を捉えているのかもしれないが、株価と為替を掛け合わせたものの時間的動きが、世界の金のフローを示しており、株価だけ、為替だけという判断基準にはグローバル化しIT化した資本家にはあまり意味のないことなのではないかと考えられるのは、随分前からのことであろう。
Jan 16, 2008
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日経新聞によれば、日鉱金属は、台湾に金属スクラップなどリサイクル原料の集荷拠点を新設するという。9億円弱を投じて、年内に稼働させるという。年間集荷量は15000トンの見通しであるという。集荷後は日本へ輸出し、銅や金などの金属塊(地金)の原料にするという。リサイクル原料の集荷ルートを拡大して、地金を安定生産できる体制を確立するという。集荷拠点は、台中市近郊の工業団地に設置するという。現地の電子部品メーカーから部品材料の打ち抜きくずなどを購入するという。破砕したうえで大分市にある同社グループの製錬所などへ送り、銅や金を抽出して地金にするという。現在では、貴金属資源の仮想埋蔵量が、貴金属のスクラップやゴミの中に集積してきており、それから、貴金属を抽出するまえに、日本に輸出してしまうというのは、日本にとっては、貴金属を入手するのに良い方法である。同様の手法で、レアメタルの仮想埋蔵量が高い、半導体屑のスクラップやゴミについても、日本に輸出して、日本で抽出するというのは、国際的な、資源の消費による分散化によるエントロピーの増加を逆転させるという意味でも環境に良い方法であると考えられる。
Jan 15, 2008
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日経新聞によれば、薄型テレビに欠かせないインジウムや金等は、日本が世界一の資源国であるという見方もできるという。この試算をまとめたのは、物質・材料研究機構である。電気製品に利用されるなど、国内に長期にわたって備蓄されている様々な金属の量を計算したもので、インジウムは世界の埋蔵量の61%に匹敵することが分かったという。同機構は、リサイクル技術の開発やリサイクル制度の整備でこうした金属資源の活用が必要だと指摘していると言う。鉄を含めて工業的に利用されている20種類の金属について、1970年~2003年の輸入量から製品に使われて輸出された量を差し引いて国内蓄積量を計算したという。インジウムのほか、金は世界埋蔵量の16%、銀も22%に匹敵する量が蓄積しているという。鉛と合わせて埋蔵量で世界最大国を上まる世界一の「資源国」であることがわかった。銅やプラチナ、タンタル、アンチモンも世界各国の埋蔵量の3位以内に入る量があったという。世界消費量との比較では、二次電池材料のリチウムが7.4年分を蓄積しているという。プラチナも5.7年分に達するという。他の多くの金属でも2、3年分に相当する量が蓄積されており、活用出来るとすれば、世界有数の資源国になるとしているという。かつて超純水の補集合について、以下の様なブログを書いて首相官邸の目安箱に投稿していた。Jan 8, 2008超純水の補集合は希少資源の宝庫か? (前略)超純水とは、不純物をほとんど取り除いた水であり、ろ過などにより、東京ドーム一杯分の水に、不純物を角砂糖一個分の量しか含まない程度にまで純度を高めるという。半導体や液晶パネルなどの生産工程での洗浄用のほか、医薬品製造用、発電所の蒸気発生用にも使うという。日本では栗田工業のほか、オルガノや野村マイクロ・サイエンスなどが技術を持つという。(中略)超純水で半導体などを洗浄する時に出る補集合の部分、すなわち、不純物の中には、半導体などに使った希少資源(レアメタルなど)の濃度が濃いものもあるであろう。また、海水などもレアメタルなどを含んでいるが、海水から超純水を作った時に出る補集合の部分、すなわち、不純物の中には、そうした希少資源の濃度が比較的高くなったものがあると考えられる。そうだとすれば、超純水のレベル分けによる分別により、より、希少資源濃度の高いゴミが生じる可能性が高い。このゴミを利用することで、洗浄水や海水から、希少資源を取り出す作業のきっかけに成らないかと考えられる。
Jan 14, 2008
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日経新聞によれば、総務省は地方から3大都市圏への人口流出を防ぐため、日常生活を支える機能を持つ都市を「定住自立圏」と位置づけた定住政策を進めるという。人口万~10万人の自立圏には総合病院やスーパー、普通科高校、雇用の場なっど基礎的インフラを整備する。どこからでも1時間以内でアクセスを可能にする。中核市(人口30万人以上)、特例市(人口20万人以上)は「高度定住自立圏」に設定するという。従来型の行政主導ではなく民間活力も含めた定住支援を目指すという。高度定住自立圏には高度医療対応の病院や中高一貫校、ショッピングモール、文化施設などを集中的に整備するという。定住自立圏人口1人あたりの土地面積を100坪(330平米)を目標とすると、10万人では、1000万坪(3300万平米)になるが、これは、半径3000メートルになる。この場合、中心に駅があるとすれば、バスの交通が必要になるが、一家の平均3人で、一戸建てだとすると、インフラストラクチャーを50%のぞいても、150坪の土地の住宅が建てられ、十分緑を植えることができる。同様に5万人だとすれば、中心の駅まで2000メートルで自転車の交通が必要になるが、一家3人で150坪の土地に1戸建て住宅が建てられ、十分緑を植えることができる。駅の周辺25%の土地にだけ、パリのアパルトマン型集合住宅を建てるとし、容積率400%(10階建て以下)とすれば、5万人程度が中心の駅まで1000メートルで住むことができ、のこりの1000メートルは、都市の「肺」であるグリーンベルトの森や里山とすることができることになる。このように、都市計画的に田園都市とすることができれば、ヒートアイランドなどの少ない、温暖化に強いまちづくりも同様にできることになろう。高度定住自立圏においては、こうした都心部分と1戸建て住宅群と、都市の肺となるグリーンベルトの森や里山などを組み合わせることで、地球温暖化にも強い、自然と融合したまちづくりが可能となることであろう。
Jan 13, 2008
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日経新聞の編集委員解説によれば、日本の二院制について以下の様な記述がある。最大の問題は、他の二院制諸国と比べ、第二院である日本の参院の力が強すぎることだ。憲法は首相指名、予算、条約などで衆院の優越を定めているが、一般の法案審議で衆参はほぼ対等の力をもつ。再可決の要件を過半数に改めるなどの二院制改革は、憲法を改正しなければ実現しない。参院側に遠慮して、自民党をはじめ各党は二院制改革に消極的だが、もはや避けて通れない。10年以降、憲法改正案の発議が可能になる。衆参両院の憲法審査会を直ちに始動させて、二院制改革を含む憲法の課題に正面から取り組む時だ。かつて、このブログに以下の様な記事を書いてきた。Nov 7, 2007衆参ねじれ現象は大連立しか解消方法がないか? 今日は、政治の専門家でない理科系的視点から、政局を論じてみよう。衆議院の2/3以上の議席をもち、政権与党である自民・公明連合と、先の7月の参院選で非改選議を含めて、議席の半分以上をしめた民主党他野党連合の力関係が微妙に左右し、政権与党が極めて法案を成立しにくくなってしまったのがいわゆるねじれ現象であろう。このねじれ現象にもかかわらず政治が動くようにするために考えられたのが、大政翼賛会と並び表せられ、評判が今一な、与野党間における大連立構想である。そもそも、どうしてこういうことになったのであろうか。憲法第42条から第46条には国会の条文がある。第42条:国会は、衆議院及び参議院の両議院でこれを構成する。第43条:1)両議院は全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。 2)両議院の議員の定数は、法律でこれを定める。第44条:両議院の議員及びその選挙人の資格は、法律でこれを定める。 但し、人種、信条、性別、社会的身分、門地、教育、財産 又は収入によって差別してはならない。第45条:衆議院議員の任期は、4年とする。 但し、衆議院解散の場合には、その期間満了前に終了する。第46条:参議院議員の任期は、6年とし、 3年ごとに議員の半数を改選する。そして、第65条以降に内閣についての記述がある。第65条:行政権は、内閣に属する。第66条:1)内閣は法律の定めるところにより、その首長たる 内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する。 2)内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない。 3)内閣は行政権の行使について、国会に対し連帯責任を負う。第67条:1)内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で、これを指名する。 この指名は、他の全ての案件に先たって、これを行う。 2)衆議院と参議院とが異なった指名の議決をした場合に、 法律の定めるところにより、両議院の協議会を開いても意見が一致しないとき、 又は衆議院が指名の議決をした後、国会休会中の期間を除いて十日以内に、 参議院が、指名の議決をしないときは、衆議院の議決を国会の議決とする。等々と日本国憲法で制定されている。日本国憲法で制定されていることは、改正が極めて困難である。参議院の任期が6年と長過ぎることが、ねじれ国会の現状にあわなくとも、改正することは、国民投票法の施行まで待たなければ成らない。第96条には日本国憲法改正について書かれている。第96条:1)この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、 国会がこれを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。 この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、 その過半数の賛成を必要とする。 2)憲法改正について前項の承認を経たときは、 天皇は国民の名で、この憲法と一体をなすものとして、直ちにこれを公布する。ところで、この憲法に書かれていないことであるならば、衆参両院の一般法として改正することが出来るとも言えるのではないだろうか。そもそも、日本国憲法は大日本帝国憲法の改正という形で成立しておるはずで、その成立に、大日本帝国憲法の亡霊が影響を与えていると考えられる。旧憲法の貴族院の存在が参議院の成立に影響を与えていると考えられ、参議院は、衆議院と違い、良識の府であるとされるが、貴族院同様、事実上首班指名ができないようである。参議院は良識の府として活動するためには、本来、一部の政党に属して、審議をするのではなく、参議院議員は、「政党離脱」して、個人としての権限で、政治活動をしてしかりである。それにもかかわらず、参議院は、衆議院同様政党活動に左右され、個人の議員が、脱政党的活動する様な状況は希になっている。参議院議員が、法案ごとに、個人の存在感をだし、判断をすることが、良識の府としての秩序を保つものではないかという疑念がある。衆議院で政府与党が事実上決まるのであるが、参議院議員が所属する政党の影響を多いに受けて議論に参加しているのでは、良識の府と言うに足りないのではないかという疑念が残る。参議院議員の「政党離脱」に関しては、憲法に記述がないようなので、一般法で決定できるはずである。参議院議員が入閣するときには、旧与野党を離れて、適材適所で入閣できるようにすることも、一般法の範囲ではないかと伺える。参議院議員が政党から離れた自由な立場になることで、「小連立」による内閣も生まれ、国民の選択による議論も、良識的に行われる可能性も出てくるとも考えられる。政治の内容やシステムが日本国憲法成立時と時代とともに変わってきており、このねじれ現象が、参議院のあり方によるものであることは言うまでもない。一般法で「参議院議員」の「政党離脱」と「良識の府」として変化させることが、「大連立」ができない現在、必要なことであると考えられないであろうか。
Jan 12, 2008
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人口爆発の地球上では、一人当たりの人間の活動の積み上げとして資源・エネルギー・環境問題が顕在化します。そうした視点にたてば、物質が満たされれば幸せであるという「物的福祉」の方向から、心が満たされれば幸せであるという「心的福祉」の方向に、政治経済科学技術を誘導してゆかなければ成らない事態に至っていると考えられます。イスラム教徒が民主主義者にかわる未来を想像するとぞっとしませんか?資源・エネルギー・環境問題の中には、昨年大々的に注目された地球温暖化も含まれます。CO2は温室効果ガスであり、地球システムのまわりの大気圏を温室化します。地球システムの外から入力される負のエントロピーとしての太陽エネルギーの大部分や、巨大隕石の衝突、地熱、火山、原発、人類の化石燃料による営みにより発生した熱が、温室化した地球システムからは、放出されにくくなります。人類が大量に化石燃料を使い始めた150年から200年まえから現在に至るまで、人類の化石燃料の使用による温暖化、温室化成分はありませんでしたから、この150年から200年まえから現在に至るまで、地球温暖化が進んでいるとすれば、それは、余分に発生したCO2類の影響と考えられます。地球システムの隕石の衝突の様に、簡単に予想できない突発的事故の影響は、産業革命以前から存在していましたが、それは、地球寒冷化の原因とも成りうるものです。それ以外に、地球温暖化の原因となることも有史以前からあり、地球は温暖化と寒冷化を長い目でみたときには、繰り返してきましたが、最近問題になっている地球温暖化は、その原因が人類が引き起こした営みによるところが人類登場以前とは様相がことなることです。資源・エネルギー・環境問題はローマ・クラブによる「成長の限界」(1972年)というレポートが示している様に、人類の人口増大と資源消費の増大により、地球システムの化石資源が時間の問題で消費つくされてしまい、エネルギー資源を含めて、現在のシステムでは、人類の成長の限界が生じるというものであります。物理学が唯一真実と認めている熱力学の法則のうち、熱力学の第二法則は、別名「エントロピーの法則」とも言い、物質やエネルギーの流入が外界から閉ざされている閉じた系として地球システム内部の営みを設計したのでは、やがて資源を含む全ての物質やエネルギーが人類の使用不可能な状態に系内で拡散してしまうことを示しています。一方で、物質やエネルギーの流入が外界から行われている開いた系として地球システムを設計した場合には、外界から導入した資源を含む全ての物質やエネルギーが人類の使用不可能な状態に系内で拡散してしまうとは限らないことを示しています。すなわち、人類がこの地球上で長らえるためには、地球システムを主として太陽エネルギーからのエネルギーや物質の流れに対して開いた状態に設計することが必要だということです。人類が産業革命を迎える前程度の地球システムでは、太陽エネルギーに対して開いた系を維持してきましたが、産業革命以降の地球システムでは、太陽エネルギー以外に、主として化石燃料等の資源の消費量が多すぎ、人類が利用出来ない程に、拡散してしまったわけです。この状態が、資源・エネルギー・環境問題であり、産業革命以前の、人類が自然や生態系の中で共存してきた社会や科学技術に戻らなければならないことを示しています。地球温暖化は、資源・エネルギー・環境問題の一つの側面にすぎないのです。その解決には、産業革命以後の技術の使用を減少し、それ以前の社会や科学技術を現代の科学技術や思想にもとづき人類の営みに馴染む様に革新的に改良したものとしてゆく必要があります。それらを解決するために人類に与えられた時間は限られおり、その中で、地球システムが太陽エネルギーに対し開いた系、すなわち、1年程度で、地球に降り注いだ太陽エネルギーや物質を使用後バクテリアやこれも太陽エネルギーにより駆動されている水と大気の大循環により地球システムの外部の宇宙に放出するような科学技術社会に変えて行くことが必要なのです。
Jan 11, 2008
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日経新聞によれば、地球温暖化防止に向けて福田首相が近く打ち出す途上国への資金援助策が2008年1月9日に明らかになったという。温暖化ガス削減や代替エネルギー普及などの目的別に、5年間で総額約1兆1千億円を無償資金協力や円借款などで供与するのが柱という。2012年で終わる京都議定書以降の枠組みづくりを目指し,温暖化対策が遅れている途上国が参加しやすい環境を整える狙いだと言う。新たな資金支援のポイントとしては以下のようである。1)途上国を対象に5年間で100億ドルの資金援助を実施、2)地球温暖化の緩和支援や地球温暖化への適応支援など 3類型の支援策を用意3)途上国と政策協議をしながら温暖化防止策を推進4)ポスト京都議定書交渉への途上国の参加を促進5)省エネ技術を生かし、途上国の環境保全と経済発展を両立この温暖化対策の欠点としては、温暖化対策の経時変化についての見識が欠けていることである。従ってこの欠点を克服する、国際的温暖化対策の第二段が必要となろう。欠点としては以下のものが考えられる。1)日本が持てる環境技術と言っても、2008年時点のものであり、2050年とか2100年時点に対応出来る技術は、国家的規模で開発し続けてゆく必要がある。そうした、未来技術、あるいは、革新的技術を担う分野への資金注入と補給なくして、2050年や2100年に日本のもてる価値はなくなる。2)未来技術、あるいは、革新的技術を担う分野を生成するには、資金の注入ばかりではなく、関連する異分野の研究者や技術者や資本家、文化人、パトロンなどの交流を促すサロン文化の展開の支援が必要である。3)環境改善目的の異文化交流には、日本だけではなく、先進国、発展途上国を含めた、頭の柔らかい、国家的利益を超えた才能の交流が必要である。そして、それらの才能が一国の利益だけではなく、国際人として活動できる機関の設置が重要である。4)既存の日本の環境関連技術の優位性は、今のままでは、10年くらいのものであり、先見性をもち、その後の数十年に必要な新しい革新的科学技術を構築する人材の発掘と登用が重要である。5)求められる人材像としては、実用化レベルで必要な顕微鏡的視野の専門家(specialist)だけではなく、広域的、全体論的レベルから、科学技術全体を見通し新しい世界観を建築する全体論的視野の専門家(generalist)が必要と成る。6)現在の日本の科学技術力にはこの先しばらくの環境対応への蓄積はあるが、そのまま人類の将来を託す様な力はまだ十分に育っているとは考え難い。従って、ポスト京都議定書やポストポスト京都議定書の世界をリードしてゆくためには、目先の技術の利用と資金援助により、会議のイニシャティブを握ることも重要ではあるが、未来学的に、政治理念(民主主義、自由主義、資本主義)の革新化や、経済理念そのものも革新する必要があり、概ね、物質が満たされることにより幸せを感じる「物的福祉」から、心が満たされることにより幸せを感じる「心的福祉」の社会に変えることにより、環境問題を解決する方向に向かうことであろう。人口爆発している地球の生態系を守る為には、政治経済の理念の変更と、科学技術の革新的進歩による、一人当たりのCO2排出量の削減と、地球システム内でのエントロピー発生の低減が必要であるのであり、今回の国際的温暖化対策は、そうした歩みの第一歩に過ぎないのである。
Jan 10, 2008
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昨年末の打ち合わせで、修正意見があるならば、早急にまとめて提出することということになっていたのに、役所の人間の中には、正月休みをとって暫くしてから確認すると、まだやってないという人種がいる。しかも、これからやるから明日まで待って欲しいという。明日までに終わるのなら、旧年中にすましておいて、新年早々からそのように、設計をまとめられるようにしておいて欲しいものである。段取りができない役人にかかると、新年に入ってから、これまでにやった作業が無駄になってしまう。自分たちだけが仕事をしているわけではないのだから、一緒に仕事をしている組織の都合も考えて欲しいものである。役所の為に公共事業をやっているようなものなので、役所の都合に従わなければ成らないのもしょうがないが、こういうことが積もり積もって、日本全体の競争力を削ぐ様なことに成っているのではないかと考える今日この頃である。従って、次の中間締め切りまでは、環境問題についてあれこれ言っている暇は殆どない今日この頃である。
Jan 9, 2008
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日経新聞によれば、栗田工業はシャープが堺市で建設中の液晶パネル工場むけに、2010年度までに500億円超を投じて製品・部材の洗浄に使う超純水の供給事業を拡大するという。超純水とは、不純物をほとんど取り除いた水であり、ろ過などにより、東京ドーム一杯分の水に、不純物を角砂糖一個分の量しか含まない程度にまで純度を高めるという。半導体や液晶パネルなどの生産工程での洗浄用のほか、医薬品製造用、発電所の蒸気発生用にも使うという。日本では栗田工業のほか、オルガノや野村マイクロ・サイエンスなどが技術を持つという。これまで工場敷地内での超純水装置設置などに2007年度で100億円超の投資を決めていたが、さらに400億円を積み増すという。シャープだけでなく、部材メーカーを集めた「液晶コンビナート」全体の超純水供給を一手に担う予定という。シャープ堺工場は2009年度に稼働する計画で、米コーニング、大日本印刷、凸版印刷などが進出する予定という。栗田工業は各社の工場に超純水を供給する見通しである。超純水供給事業は顧客の工場に製造技術を置き、使用分の料金を受け取る仕組みという。栗田工業はシャープの亀山工場や東芝の四日市工場など液晶や半導体産業向けを中心に実績があるという。超純水で半導体などを洗浄する時に出る補集合の部分、すなわち、不純物の中には、半導体などに使った希少資源(レアメタルなど)の濃度が濃いものもあるであろう。また、海水などもレアメタルなどを含んでいるが、海水から超純水を作った時に出る補集合の部分、すなわち、不純物の中には、そうした希少資源の濃度が比較的高くなったものがあると考えられる。そうだとすれば、超純水のレベル分けによる分別により、より、希少資源濃度の高いゴミが生じる可能性が高い。このゴミを利用することで、洗浄水や海水から、希少資源を取り出す作業のきっかけに成らないかと考えられる。
Jan 8, 2008
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日経新聞によれば、農林水産省は、稲わらから低コストでバイオ燃料を生産する技術を開発し、2009年度にも中国やタイなど稲作が盛んなアジア地域に対し生産協力を始めるという。バイオ燃料の原料として主流のトウモロコシやサトウキビなどは食用との競合で価格が高騰し、また、経済性重視の途上国での森林破壊などを招いている。食用に成らない稲わらは、現在大半が廃棄されているが、量が多く、低価格で調達できるメリットがあるという。アジアへの生産協力で将来は輸入も可能な安定的なエネルギー源に育て上げる時代がそこまできた。農水省は2008年度から、稲わらを使ったバイオエタノールの実証実験を始めるという。微生物を使って稲わらを分解するバイオエタノール抽出技術は、すでに開発済みであるため、商業レベルでの採算にのせるためのノウハウを蓄積するという。稲わらの収集運搬、バイオエタノールの製造利用など様々な段階で実用化に目処をつけるという。コメ量産国の中国やタイがバイオ燃料の工場を建設する際に協力し、生産を支援し、国際競争力のあるコストまで生産効率を高めるという。十分に活用されていなかった稲わらをバイオ燃料の原料とすることで食用のトウモロコシ等が高騰することを抑えるだけでなく、環境にも配慮できるとしているという。稲わらは大半が生産地で廃棄されるため、収集ルートの確立などが課題になるが、ごく短期間で太陽エネルギーを吸収変換して再生できる利点がある。農水省はアジア穀倉地帯を持続可能な「油田」として着目した。国内のみならず、環境技術で遅れている中国や、穀物生産量が多いタイに技術協力することで安定的に、バイオ燃料を輸入出来る様にする考えという。稲わらの様なセルロースからバイオ燃料を生成できるとすれば、雑草からも時間の問題でバイオ燃料を生成できる技術が完成するだろう。その時には、1年のうちに何回もバイオ燃料が生成できる様に成ることであろう。
Jan 7, 2008
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2008年1月4日の日経新聞によれば、政府は内閣の情報収集・分析機能の強化を目指し、2008年度に「内閣情報分析官」を新設するという。政府全体の情報を保全する「カウンターインテリジェンス・センター」も設置するという。警察、防衛、外務など関係省庁が縦割りで収集している情報を首相官邸に一元化し、機動的に政策に反映させる狙いという。関係経費として2008年度予算案に2007年度の12倍に当たる2億4000万円を計上したという。情報分析官は北朝鮮などの「地域」担当と、核兵器やテロなどの「テーマ」担当を合わせて5人程度置く見込みという。縦割りのみならず横割りの統合情報管理は至極当然のことであり、むしろ、いままで行われてこなかったのが不思議なくらいである。一つの分野あるいは世界と、他の分野あるいは世界との界面(インタフェイス)では、情報の行き来による相互作用があり、一方から他方への作用に対して、他方から一方への反作用が起こる状態が繰り返されると、相互浸透(トランザクション)がおこり、両者を横断的に分析する必要性が生じる。世の中を流れる情報は情報社会(インフォメーション・ソサエティ)の進展とともに、多量かつ干渉し合い、相互浸透したものとなる。従って、かつて縦割り情報の分野、あるいは、世界の中で独立性を保っていた情報においでも、情報社会の中では、相互浸透により、横割り情報として処理しなければ解読できない様相となっている。従って、政府のこのたびの情報管理システムの改変は期を得たものであると同時に、資源・エネルギー・環境問題の顕在化が明らかになった社会においては、全ての企業や科学技術関連組織においても、こうした縦横の統合された情報管理が必要と成っていると考えられる。
Jan 6, 2008
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日経新聞によれば、TDKと太陽誘電は、それぞれ太陽電池に参入するという。シリコンを使わず、有機色素を原料に使う新方式を採用し、2010年の製品化を目指すという。シリコンを原料とする現行方式に比べ、発電効率は低いが、材料費が安く製造コスト(発電量比?)を半分以下に抑えられると見ているという。両社が開発を進めるのは「色素増感型」と呼ばれる太陽電池である。顔料などの有機色素が一部の波長の光を吸収して電子を放つ性質を利用して電気を起こすと言う。現在主流であるシリコンを使う方式に比べ、直射日光下の発電効率は半分程度であるが、光の弱い場所でも安定して発電できるといい、悪天候時や日陰での効率は従来より高いという。太陽電池や半導体の材料として使われるシリコンは世界的に需給が逼迫しており、安定調達にも懸念がでているという。色素増感型は材料が豊富であり、今後バイオ系の有機素材に転換してゆく可能性もある。また、生産工程も簡素なため、製造コストを大幅に削減出来るという。プラスチッック(これもバイオ系に転換可能)を基板に使えるため折り曲げられ、半透明で光を透すので建物の壁に付け熱戦反射膜と兼用にすることも考えられ、自動車の窓に取り付けるということも考えられる。TDKと太陽誘電は、それぞれ、光ディスクや電子部品で培った色素技術や製造技術を転用することで、新規参入が可能と判断したという。両社とも試作品を既に製作しており、今後、発電効率や寿命を改善して商品化を目指すという。色素増感型の太陽電池を巡っては、スイス連邦工科大学の技術者が保有する製造上の基本特許が今年中に切れるため、シャープや、桐蔭横浜大とペクセル・テクノロジーズも開発中であり、後者は、2009年には窓のブラインド型として2~3万円程度で発売する方針であるという。太陽電池の世界市場は2006年で前年比4割増大しており、近い将来に市場は10倍に拡大するという。原料のシリコン不足のため、シャープや三洋はシリコン使用量を従来の1/100にできる「薄膜型」の量産化を進めており、ホンダや昭和シェルは、シリコンを使わず、銅等の薄膜を形成して作る「化合物型」で本格参入したという。今後長期的視点としては、化石資源系ではなく、バイオ系に転換できる可能性のある「色素増感型太陽電池」が本命と成る可能性が高いと考えられる。
Jan 5, 2008
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2008年1月4日のテレビ朝日の環境関連の番組で、地球は水の星であるが、海水が97.5%であり、淡水は2.5%にすぎないという。今後、農業系の技術を通じバイオ系の新資源を獲得するにしても、人類自身が飲料を始めとする水資源を獲得するにしても、淡水資源に頼ることに成り、当然の成り行きとして海水の淡水化が進められることに成る。一方で、一般の科学技術の高度化により、レアメタルの需要が高まっている。今後バイオ系の新技術によりバイオコンピュータの様なものが作られるにしても、その調味料となるような成分としてレアメタルの必要性には変わりないと考えられる。レアメタル(希少金属)は非鉄金属のうち、様々な理由から産業界での流通量・使用量が少なく希少な金属のことをいう。レアメタルは非鉄金属全体を呼ぶ場合もあるが、狭義では、鉄、銅、亜鉛、アルミニウム等のベースメタル(コモンメタルやメジャーメタルとも呼ばれる)や金、銀、プラチナ等の貴金属以外で、産業に利用されている非鉄金属を指す。ニッケル、クロム、マンガン、コバルト、タングステン、モリブデン、バナジウム、ニオブ、タンタル、アンチモン、ストロンチウム、白金属(プラチナ、バラジウム)、ガリウム、インジウム、レアアース、ゲルマニウム、チタン、リチウム、ベリリウム、ボロン(ホウ素)、セレン、ルビジウム、ジルコニウム、テルル、セシウム、バリウム、ハフニウム、レニウム、タリウム、ビスマス等が含まれる。一方、海水に含まれるイオンは、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、カリウムイオン、塩化物イオン、硫酸イオン、臭化物イオン、炭酸水素イオン、などであるが、希少な微量金属(コバルト、チタン、ウランなど)を含有しているため、現在海水からそれらを回収する技術が開発途上にあるという。今後、地球環境問題の進展とともに、海水の淡水化が進むと考えられるが、淡水化した残りの成分は、淡水化により濃縮された塩類だけではなく、希少金属すなわちレアメタルを含むはずである。すなわち、海水の淡水化は、レアメタル獲得の重要な手段であることに着目すべきである。
Jan 4, 2008
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正月三ヶ日は、新聞が元旦に出た後、4日まで休みである。そこで、日経新聞も、第1部~第7部くらいまでにわけて、カテゴリー別に報道している。正月3日にもなると、第二部のテクノロジー新世紀特集に目が行くようになる。曰く、21世紀型の新たな技術やサービスが続々と実用化の段階を迎えている。地球上の有限な資源を消費して人間の利便性を高めたのが20世紀までの「剛」の技術だとすると、今後は自然の力を生かして豊かで持続性のある社会を実現する「柔」の時代だ。IT(情報技術)・バイオ・医薬・エネルギーなど技術革新が、我々の生活や仕事を大きく変え始めている。そして、全面広告をのぞいて約10頁の記事のうち、最初の1頁の総論をのぞくと、環境技術関連3頁、情報技術関連7頁、という割合になっている。勿論、環境技術と情報技術は、相互補完的、相互浸透的に進歩するものであるが、現状では、1990年代からの情報技術関連の実用化がメインであり、環境技術はサブな感じをもたせる報道内容である。読者の関心の程度に呼応して、紙面の情報分担が決められているということもあるが、環境技術は、一部の最先端技術をのぞいて、ここ2~3年の努力が地球レベルの温暖化や資源・エネルギー・環境問題の解決に重要な局面であるというわりには、技術の実用化のレベルが低迷しているという感触を与えるものである。環境技術の革新は、全ての科学技術の革新を伴うものであり、まだまだ、そこまで行くには、政府の実行力と、研究機関の努力、報道機関のアナウンス効果と国民の理解力の増大が重要である。2008年は、官民こぞって、資源・エネルギー・環境問題に対し、革新的方向性を打ち出す様な、科学技術に漕ぎだす努力をしなければ成らないだろう。ある意味で、この航海は、今まで存在する民主主義や資本主義経済を超えるものの創造が必要であるかもしれない。人類の時代を終わらせない為には、最も確実な方法として科学技術の革新的進歩が重要であるが、ポスト冷戦の政治経済的枠組みのデザインがその背景として必要であると考えられる今日この頃であろう。
Jan 3, 2008
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2008年は、環境問題に関する倫理が人間の身近な行動に関する倫理になったことが明らかになる年であろう。人間環境系倫理を考慮するにあたり、1)個人に焦点をあてた倫理に関する考え方を マイクロ・エシックス2)科学全体と社会の関係などについて考察する マクロ・エシックスに便宜的に区分けしてきた。しかるに、環境問題、地球温暖化などの状況がシリアスになるにつれて、それが個人的行動規範などに影響を与えることが大きくなり、個人的行動規範の倫理の中に、環境問題や地球温暖化などに対する緩和行動などが身近な行動規範である倫理が含まれる様になったことが明らかになったのが、現在の状況である。人間の身近な行動の中に、環境改善行動に対する制約などが倫理規範としてすでに登場する様になった。このことは、マクロ・エシックスとミクロ・エシックスの境界が考えれば考える程「相互浸透的(Transactional)」となり、ミクロ・エシックスをマクロ・エシックスと切り離してかたることが難しくなりつつある。ミクロ・エシックスとマクロ・エシックスとの間には、「インタフェイス(Interface)」の関係が成立していて、身近な行動の世界と科学全体や社会の世界との関係が、相互関係、相互浸透的関係、全体論的関係を有する様になってきているわけである。こうした状況の中で人間環境系倫理を考察するには、マクロ、ミクロの両方が渾然一体となっている事実を観察することに成るのである。すなわち、身近な人間の行動指針が、マクロな世界における制約や倫理に左右される状況であり、それぞれの人が、行動するときに、頭を使って行動しなければならない状況が今後どんどん増えてゆくことを意味している。これには、人々に科学的社会的思考力といわずとも、行動の理由について責任をもつことが求められることを示しているのが、2008年以降の傾向であろう。
Jan 2, 2008
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本年に入り、環境問題に対する危機感の認知と国民の意識の高揚を図る為か、NHKでも、環境関連報道を充実するといいい、元旦早々、番組が行われた。かつて以下のブログで述べた様に、今回のNHKの行動は、環境問題の解決に資する効果があると考えられる。2007年10月11日「環境問題は、環境情報(アナウンス)効果で変化する」環境問題に対するアナウンス効果をタイムマシンの未来変化の構図にあてはめて議論した。2007年10月18日「環境教育が環境経済に貢献する」地球温暖化に対するネガティブキャンペーンが、省エネに対するポジティブキャンペーンになるという構図を議論するとともに、ネガティブキャンペーンの行き過ぎがパニックを引き起こす可能性を述べた。本日のNHKの番組を見て明らかになったことは、現状の貨幣経済のようなものをを維持しつつ低炭素社会への価値観の創造をおこなうことが重要であることであり、その制度設計(デザイン=指し示すこと)の基本を少し考えてみることにする。基本的に、ドル、ユーロ、円、元という既存貨幣の価値は、低炭素行動や環境改善行動と連動する価値観を有していない。従って、環境問題を解決する経済的動きを促進するためには、そうした行動が人類共通の価値観の高揚に繋がる様な「指標」を作成するのみならず、その「指標」が身近な環境行動への理解や認知が得られやすい様に直接的な「貨幣価値」とすることである。低炭素社会の推進や、CO2の削減努力の推進は、既存の貨幣価値体系では、既存経済への負担となるように認知されることから、「C(=炭素)」や『CO2」そのものを単位とすることは貨幣価値としては認知されがたい。「C」や「CO2」の減少が、高付加価値を経済的に認知されるような価値観を創造するのが目的であるとすれば、「1/C」や「1/CO2」あるいは、「log10(1/C)」や「log10(1/CO2)」のように、炭素やCO2が減少することで価値が高まるような新しい貨幣価値を新しく定義することがのぞましい。こうした新しい低炭素、CO2削減指向の新しい貨幣価値を創造することにより、人類全体に理解のしやすい、環境志向の新しい経済への移行が進むと考えられる。NHKの放送ではそこまでは踏み込んでいないが、人類にとってここ2~3年の環境行動が重要であるならば、こうした思い切った価値観の変革が重要であろう。
Jan 1, 2008
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あけましておめでとうございます。ことしは、4月1日から京都議定書の、日本のCO2等温暖化ガスの削減がカウントされはじめるということで、いよいよ、官も民も大変な年のはじまりとなりそうです。人間環境系倫理研究会も問題の絞り込みがままならぬまま、年度末を迎えようとしています。昨年は、12月30日、31日と、人間環境系倫理研究会に提出するレポートA HANDBOOK OF THE PERSON-ENVIRONMENT SYSTEMAS A MICRO-ETHICSの1年のまとめをして、すごしましたのでブログをお休みいたしました。本年も、人間環境系倫理に関する思索ノートとして、このブログを活用してゆきたいと考えておりますので、何卒宜しくお願い申し上げます。2008年元旦
Jan 1, 2008
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