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この時期、私はさまざまな教育機関を訪れることが多いです。それぞれの場所で、子どもたちのために整えられた素晴らしい環境を目にします。学ぶための設備やサポートが完璧に整い、確かにどこも素晴らしいものです。しかし、私はその環境を見て、正直なところ、大きな危惧を抱いています。それは、こうした整った環境で育った子どもたちが、「この環境がなければ、勉強や生活はうまくいかない」と感じるようになってしまうのではないかという心配です。進学実績や成績に注力し、それが最も重要だとする大人たち(教師や保護者)の指導のもとで、子どもたちが生活していくうちに、もし環境が整わないと、何もできなくなるのではないか、という思いです。確かに、今の時代、整備された環境で安定して生きていける道があれば、幸せかもしれません。しかし、21世紀の世界では、そのような「整った環境」や「決まった通りに動けば問題ない会社」など、ほとんど存在しません。環境が整っていることが必ずしも安定や幸福を約束するわけではないのです。もっと広い視点で見れば、歴史の中で偉大なリーダーやヒーローたちがどのように育ってきたかを思い浮かべてみてください。多くの人々は、決して恵まれた環境ではなく、むしろ劣悪な条件の中で育っています。それでも、そうした中で彼らは成長し、困難に対応し、時には自分自身を変えていきました。そんな環境において、彼らが身につけたのは、対応力や想像力、そして自分を向上させるための向上心や時間管理力です。また、自らの生活を自分の手で支えるための力、例えば自炊や掃除、洗濯といった基本的な生活能力も、自然と身についていたのです。こうした力こそが、彼らを人生の中で成功させた要素の一つであり、何より**「心(感性)」**を育んだからこそ、多くの困難を乗り越え、今の地位に立っているのだと思います。一方で、現在の日本の教育は、どちらかというと「頭(知性)」を重視しています。知識や情報を詰め込むことが教育の中心になってしまっていますが、私はそれだけでは十分ではないと感じています。知性をいくら養っても、「心」が育っていなければ、結局その力をうまく使うことができません。知性という道具を持っていても、その使い方がわからなければ、無駄に終わるだけでなく、間違った使い方をしてしまい、結果として社会に迷惑をかけることにもなりかねません。だからこそ、私は心の教育の重要性を強く感じています。心が育てば、知性はどこまででも伸びると信じています。そして、心を育てるためには、感性を磨くことが大切です。感性が豊かであれば、どんな状況にも柔軟に対応できる力が養われるし、成長するための原動力にもなるのです。(追記)また、受験生や進学を目指す子どもたちに対して、大人たちが「勉強だけすれば良い」と環境を整えることにも、少し違和感を感じます。もちろん勉強は大切ですが、部活動や習い事、遊びだって大切です。これらの体験こそが、心を豊かにし、知性を伸ばすための肥料となります。さまざまな体験があってこそ、知識も深まり、人としての成長が促されるのです。学生諸君!1日1日を大切に、何気ない瞬間を楽しんでください。どんな経験も、やがて素晴らしい思い出となり、あなたを成長させる大切な栄養となることでしょう。
2013.09.26
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就職活動が始まると、多くの大学生が「自分の好きなことは何だろう?」と自問自答し始めます。自分の“やりたいこと”を軸に仕事を探すのは、間違いではありません。けれど、僕はあえて、少し違う視点からアドバイスを送りたいと思います。それは、「好きなこと」より「好きな人」で仕事を選ぶという考え方です。もちろんこれは僕の個人的な持論ですが、就職先を選ぶとき、その会社に尊敬できる人がいるか、信頼できる仲間と働けそうかどうかを重視してみてほしい。なぜなら、僕自身がこれまでの経験の中で、「この人たちとなら頑張れる」「この人たちと一緒に働きたい」と思えた時、気づいたらその仕事が“好きなこと”になっていたからです。「人」から始まる「好き」は、強い。たとえば学生時代、最初は興味がなかった部活動でも、仲間や先輩が好きで通い続けた結果、気づけばその活動自体に夢中になっていた、という経験はありませんか?あれと同じです。「好きなことがあるから人が集まる」のではなく、「好きな人がいるから好きなことになる」――この逆転の発想こそ、長く、深く、ひとつのことに関わっていける本質的な力だと僕は思います。好きな人たちと過ごす時間は、濃くて強い。僕は今、ある学びの場で日々活動しています。その場が長く続いているのも、成果を出し続けられているのも、突き詰めれば理由は一つ。「好きな人たちと、尊敬できる仲間たちと、日々を共有しているから」です。この人の話をもっと聞きたい。この人と一緒にいると、自分も成長できる。だから、時にはぶつかり合ってでも本音で語り合う。遠慮しないからこそ、激論にもなる。でもそれは、互いを大切に思っているからこそ生まれる関係性です。僕は、尊敬していない人とは、本気の議論を交わしません。交わす必要も感じない。でも、尊敬できる人とは、真剣にぶつかる価値があります。そんな相手がいるから、自分も磨かれる。好きな人がいれば、どんな仕事も意味を持ち始める。「やりたいことがわからない」という相談をよく受けます。でも実は、“やりたいこと”は後から育つものです。大切なのは、その種が育つ土壌――つまり、「人」です。環境と人間関係こそが、やりがいの芽を育てる肥料なのです。最後に、これから社会に出ていくみなさんへ。もしかすると、今、やりたいことが明確じゃないと焦っているかもしれません。でも大丈夫。やりたいことは、誰かと一緒に生きる中で、きっと見つかります。だからこそ、就活ではこんな問いを自分に投げかけてみてください。この人たちと、朝から晩まで一緒に過ごせるだろうか?自分が困ったとき、相談できる先輩がいるだろうか?尊敬できる人に、ここで出会えるだろうか?その答えが「YES」なら、その会社は、きっとあなたにとって特別な場所になるはずです。仕事は“人と人”の関係の中で育つもの。だからこそ、「好きな人たちと働く」という選択は、あなたの未来を豊かにする大切な指針になると思います。あなたの一歩が、素敵な出会いに繋がりますように。
2013.09.25
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