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今更ですが,minimoogVOYAGERにVX-315をつなぎました.数年前に中古でVX-315を仕入れたのですが,なんと鍵盤タイプ(一部の初期型RMEも含むとか含まないとか❓)VOYAGERにはOutput Adapterなる基板による回路修正(←理由は後ほど)をしなければならないらしく,中古VX-351にはこの基板がついてこなかったため,全然動作できなかったという残念な状況でした.一度は手放して新品購入も検討したのですが何となく持ち続けて数年の月日が経ってしまったというわけです.で,この度11/23に開催した三才山ジャンクションのライブにてminimoogを使おうと引っ張り出したのですが,流石に湿気の多い実家で保管していたのが影響してか各オシレータのフィートレンジにガリが発生していて部品交換等を考えていました.ちなみに私のminimoog VOYAGERは50th Anniversaryモデルで購入当時は代理店が未だモリダイラさんでした.購入してから現在に至るまでに問い合わせ2回,修理が1回.Ver.3.5ハードウェアバージョンアップ等に関する問い合わせでモリダイラさんにまた,震災時にManfrottoのAutoPoleシステムが崩れてしまいminimoog VOYAGERが1.5mくらいの高さから落下して鍵盤が折れてしまい,緊急で購入店に修理依頼.要は何が言いたいかというと現在の代理店であるKORGさんとは一切のつながりがなくて(StudioT'sLABってKORG製品が実は圧倒的に少ないのも相まって)フィートレンジ等の大きな修理を依頼する前にサポートセンターと何かつながりが欲しいなと思っていたのです.ほら,サポートセンターって相性あるじゃないですか?何かお願いしてみようかなぁで思いついたのが昔,本国から取り寄せを検討して断念した『VX-351のPCB部品を修理部品として取り寄せられないか❓』になったわけです.本国から取り寄せ検討について少しお話しすると,実は単品にて取り寄せ販売しているお店が海外に1店舗ありまして,そこからの輸入を検討していたのです.ボーナスが出たら注文しようと保留していたのがいけなかったのですが,いざ買おうと思ったらカートに入れられなくなっていて仕方なく英語で問い合わせたら『メーカーの意向で単品販売はできなくなった』と言われてしまいました.仕方がないのでMoog Inc.のサポートへも英文で問い合わせたら『保守部品はユーザーへ単品販売できない』旨の返信が来てしまったんですね.これがきっかけで私のVX-351はお蔵入りしました.前置き長くなりましたが,そんなこんなで今回該当のPCBをKORGさん経由で取り寄せできないか問い合わせました.品番:56MG-BRD-10-011-460品名:VX351 OUTP ADPTR PCB料金: ¥11,772(送料、代引き手数料、消費税込)まさかのあっさりと手続き完了.こんな事ならもっと早くにと思うのはいつもの事です.KORG社のサポートは実にユーザーに優しくて素晴らしいです.普通,機器を分解しなければならない手順を踏んだ部品の販売ってメーカーとしては厄介だと思うんですよ.ディーラーとかならまだしも一般の人が相手だとほら,ねぇ~で,入金後なんと2日で到着したのがこちら.あれ❓代理店も在庫抱えてるんですね・・・くやしいですね~この手のひらに乗る大きさと軽さ!実装部品はコネクタとネットワーク抵抗だけですよ.単価数ドルでしょうね,これ.ま,メーカーとしては単品で売れるものじゃない上に在庫抱えないといけないでしょうから,輸送費込みで1万弱は個人的に妥当かなと思いますけど.昔の自分なら写真と睨めっこして自分で作ったでしょうね(今はそんな勢いと時間がないT^T)ちなみに,このVX351 OUTP ADPTR PCBなる基板ですが実は設計ミスらしいのです.前回,本国からの取り寄せを検討していた時に色々調べたんですが,抵抗をプルアップかプルダウンでつなぐなんてなんかおかしいなぁとは思っていたんですが,どうもそれらしい書き込みがみつかりまして・・・書き込みを全て鵜呑みにするつもりはありませんが,だって不思議じゃないですか❓接続用のコネクタは本体に実装されているのに,唯一そのコネクタに接続できるオプションのVX-351をつなぐ為に,本体の蓋を開けて基板を入れないと使えないって.minimoogVOYAGERは後出しのメモリ増強といい,今回の基板といい意外と仕事がザッパです.ま,アナログ回路がメインの機器ですから多少は仕方がないでしょうけど,日本じゃまずないですよね.仮にあってもメーカー側が完全修理補償しますね.だってすごくないですか❓50万を超えるVOYAGER本体を自分で裏蓋開けて基板を入れるんですよ❓って事で私も作業開始.まずは,メインパネルを固定する機構がある裏蓋を開けるので,そのままでは開けられません.メインパネル部分を上に上がった状態で固定する必要があります.私は,たまたま手元にあった5枚入りMDのケースを4セット取り出してメインパネルの下にスペーサとしておきました.裏蓋をプラスドライバーで慎重に開けるとこんな感じ.やっぱり重量級のVOYAGERは中身が圧巻です.金属と木製のボディーとは言え49鍵盤で18.2kgもあるんですもの・・・しっかし,こんなにフラットケーブル這わせてノイズ大丈夫なのかって思っちゃうケドね.布団もの厳禁の機材部屋で実施していますが,それでもホコリは舞うので写真だけ撮ってサッサと作業済ませました.該当箇所はD-sub25pinメス端子につながっているフラットケーブルとMAボードをつないでいるピンコネクタ部分.フラットケーブルの先に本基板を接続させる感じです.FDDとかIDE(ATAPI)とかつないだことがある人ならなんてことはない作業かなと思います.これで作業終了.早速動作確認してみました.ちなみにVX-351を接続するとどうなるのって疑問に思う方がいらっしゃるかと思いますので簡単に説明します.VX-351はVOYAGERからCV(Controlled voltage)入出力を可能にするオプションです.簡単に言うとモジュラーシンセのようにパッチングできるようにするという事です.minimoogですので,基本的にメインパネルの中で各モジュールの結線が完結しているわけですが,その一部をCVとして抜き出す事ができると思ってください.VOOYAGERは本体だけでもコントロールを純正ヴォリュームペダルで可能にするための端子類がメインパネル裏にたくさんあります.青(Output)とか赤(Input)の端子がそれにあたりますが,それを増強できるのがVX-351です.VX-351は基本的に出しが専門で,VOYAGER RME(Rack版)に接続できるVX-352が受け専門です.VX-351を接続するとコントロール信号の入出力が増える以外にも多数メリットがあります.・本体内臓LFOの三角波と矩形波の2つを同時出力にできる・エンベロープセクションのCVが取り出せる・アッテネータによる信号逆転ができる・信号を分岐するためのスループット(MULTIと表記)が使えるその他にも,鍵盤やホイールはもちろんタッチパッドをCV出力したりとminimoogVOYAGERをマスターコントローラにできる仕様になっています.モジュラーシンセ等をお持ちの方は絶対欲しいと思いますが,単体使いの方でも音作りの自由度が上がるのであって損はないです.しかも,個人的にポイントが高いと思うのは1/4インチの標準ジャックという点!コネクタこそ樹脂製のナットですが,気分は箪笥です.ただ,持ち運んでライブで使うとなると,一部がパッチングになってしまいますから,単体で気軽に使えるminimoogのコンセプトからは外れてしまいますね.パッチングがパフォーマンスの一部ならいいのですが,個人的には演奏する楽器なのでスタジオ制作向けの製品ととらえています.モジュラーパッチングを本体上で可能にした上位のminimoogVOYAGER XLはminimoogVOYAGERとVX-351,VX-352のいいところ取りしたモデルといえます.リボンコントローラが追加されているのがニクイですけど,あの重量なのでステージに持ち出すのは勇気がいると思いますので,ライブでは手軽にVOYAGER単体,スタジオではVX-351と共に自由度の高い音作りをと使い分けができるので,VOYAGERは優秀だと思います.個人的観点でのVX-351活用事例はこんな感じです.・エンベロープをピッチエンベロープ化してメイズパッドのような厚みのあるリードのバリエーションを増やす・LFOのサインとパルス計2系統で効果音のバリエーションを増やす・アッテネータを使って押し込むとピッチダウンするようにアフタータッチを変更MOOG VX351 CV EXPANDER (CV OUTPUT)【送料無料】こんな感じで,minimoogVOYAGERの可能性を拡大させることができるのがVX-351なんですね.なんだかワクワクしませんか❓ちなみに,よく引き合いに出てくるCP-251はLFOやCVをミックスする事ができるコントロールプロセッサです.VX-351はあくまでVOYAGER本体の信号を本体モジュールから出力させるだけで,モジュラーシンセのようにモジュールユニットを増やす機器ではありません.CP-251はLFO等がついてきますのでLFOモジュールユニットと捉えればモジュールユニットと分類できます.値段は高いので私は未だに躊躇していますが,VX-351にCP-251があればminimoogVOYAGERの可能性はより広がるので,廃盤になる前に購入できるようにとは思っています.MOOG Werkstatt-01 Moogfest 2014 Kit アナログシンセサイザー組み立てキットminimoogVOYAGERをご使用の皆さま,VX-351を未だお持ちでない方は是非ご検討してみてください.そして,サポートが必要になったら安心のKORGサポートセンターへ!
December 16, 2018
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デジタル音声伝送技術よりDanteとMADIについての情報を個人的な覚書きとして記載するDante:TCP/IPに音声信号情報をカプセル化する方式開発元:Audinate社が中心に規格化ベース技術:TCP/IP最大チャンネル数:512ch※条件により変動対応周波数:44.1 / 48 / 96 / 192kHz端子形状:RJ45、イーサコン(RJ45コネクタタイプ)※一部,光ケーブル対応機器を使用する場合があるメリット:既存のネットワーク機器を流用して接続を実現させることが出来るデメリット:既存ネットワークを使用する為,振る舞いがTCP/IPの基準ルールに則っていないような機器があると誤作動する恐れがあるMADI:独自の規格を使用して音声をデジタル伝送する方式開発元:AMS/Neve, SSL, ソニー, 三菱, AESが中心となって規格化ベース技術:AES/EBU最大チャンネル数:56ch※条件により変動対応周波数:44.1kHz / 48 / 96 / 192kHz端子形状:75ΩBNC, SCタイプオプティカル等メリット:独自規格なのでMADI未対応機器を使用しない為,想定外トラブルが起き難いデメリット:接続の形状こそ75ΩBNCやSCタイプオプティカルケーブルを利用しているが内部プロトコルは独自な為,対応機器以外での接続実現等の自由度はない※REAC(Roland Ethernet Audio Communication):Roland社が独自規格で設計した音声デジタル伝送方式Roland製品にしか基本は搭載されていない為,対応機器が少ない.形状こそRJ45だがTCP/IP機器やDanteとの互換性はない.各種変換器はRoland社から出ているが仕様差異がある為,完全互換ではない.一般的な音響の世界ではスタジオや放送等トラブルを少しでも避ける分野ではMADIを,イベント等の仮設では機材の調達性等を考慮してかDanteを利用する傾向がある.近年では導入コストと運用コスト等を比較して比較的に安く上がる可能性が高いDanteが優勢になっているようにも感じるがハッキリとは言い切れない.元々,各々は販売チャネルが同じとは言えない.例えばMADIは接続に放送業界で多く使われるSDI用75ΩBNCを流用出来る事や,Danteは施設配線に多く使われているCatケーブルが流用できる等,その設計思想そのものがそれを物語っていると言えるだろう.しかし,販売チャネルや設計思想よりも施設等では機器導入を支えるディーラーの都合や施設側の大人の事情で機器選定(コネクタ含む運用選定)される事が多いのも相まって現在では各箇所でバラバラとなっている.もちろん,一長一短でありどちらが優勢という事は正直ないので仕方がないと諦めて欲しい.音響屋にとっては非常に悩ましい事象の一つではあるのだが・・・MADIとDanteに関しては長年難しいとされていた相互変換を行える機器がFPGA等の利用により回路構成含め近年では可能となり市場でも高額ながらも出回るようになってはきた.もちろん,どちらも冗長伝送を可能としているものの送受の規定等が異なる為,完全互換になる事はない.FerrofishFerrofish A32 Dante※お取り寄せ納期約1ヶ月以上,何かのお役にたてれば幸いである.
April 22, 2018
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PA機材の一覧にはしばしばDIと言う表記が見受けられます.D.I.とはDirect Injection Boxの略称で意味もそのまま機器へダイレクト(直接)にインジェクション(投入)する為のボックス(箱)になります.ダイレクトボックスが必要なケースを例に挙げると以下の通りです.(イ) ハイインピーダンス機器をローインピーダンス機器に接続する場合→エレキギターやエレキベース等高いインピーダンスの楽器ミキサーやヘッドフォンアンプ等低いインピーダンスの機器(ロ)バランス接続にてアナログロング配線を実施する場合ダイレクトボックスの役割は主にこの2つのケースになります.バンドの演奏等が含まれる場合は往々に(イ)のケース(例えばピックアップにて音を拾うエレキベースやセミアコ等1MΩ以上等のハイインピーダンス機器を直接ミキサー等600Ω受けのローインピーダンス機器に接続するケース)が多いわけですが,ライブハウスやホールまたアリーナ等,”配線長が長いケース”でもダイレクトボックスは使われます.インピーダンスと言う観点だけで考えるとDJ機材や鍵盤楽器等のように2~5kΩ程度のさほどマイクインピーダンスと差がない機器を接続する場合,ミキサーに直接つないでも問題はありません.電気的にはこのくらいの差でしたら,出し側が多少高いくらいですので減衰器(PAD)で-10~-20dB程度,出力を下げるのみで対応できます.では,何故そのケースでもダイレクトボックスを用いるのかと言う疑問が出てくるかと思います.そこで注目される技術が(ロ)のアンバランス接続をバランス接続にてロング配線すると言うものになります.一般的なオーディオ機器や楽器は,本来シグナルとその信号の基準値を決めているグランドの2配線で音声が伝送されています.以下のような2接点のコネクタを実装したケーブルを用いるのが一般的です.ですが,この伝送方式ですと単純なアナログ配線ですので外来ノイズに弱く伝送路が長くなれば長くなるほどノイズの影響が受けやすくなります.図のように,アンバランス接続ですとミキサー等の内部回路に実装されているバッファアンプを経由しても,配線上で飛び乗ったノイズの影響を受けたままになってしまいます.故に,アナログの音声配線では基本的に5~7m位が限界と言っても過言ではありません(条件により良くも悪くも変化します)このロング配線の外来ノイズ影響に対抗する為に用いられる技術の一つが"バランス接続"なのです.通常のアナログ配線伝送ではシグナルとグランドによって成り立つのに対してバランス配線ではホット(正相),コールド(逆相),グランドの3ラインで接続する事になります.バランスにて受ける事が出来るミキサー等の機器では,このホットとコールドそしてグランドの3配線体制による伝送手段で仮にホットまたはコールドの信号へノイズが混入することがあるとしても,バランス信号をアンバランスに変換する際,左右対称的なホット/コールドの関係が崩れた片側にしかないノイズ信号は無視されるため,アンバランスの信号に比べ極めてノイズに強い伝送が可能となります.ライブハウス等も当然,ミキサーのあるコントロールシステムからステージまでがケーブル長にして数十メートルになる事もしばしばありますので,内線はバランス化されているものが使われているのです.即席のライブ会場等で使われるマルチケーブルも内線はバランス化されているんですね.尚,このバランス配線では機器同士で3ライン全てにおいてホット:ホット,コールド:コールド,グランド:グランドの関係が一致していなければなりません.巷ではXLRコネクタをモノラルフォンに変換したりRCAに変換するケーブルも販売されていますが,上記関係が崩れてしまう以下の図のようなモノが多くあります.これらのケーブルはコネクタの形状こそは維持できているように見えますが,バランス接続はできていない事になりますので注意が必要です.※形状はバランスに見えても,ミキサー側としてはアンバランス扱いとなるですので,バランス化する場合はダイレクトボックスが必要ということになるのです.ちなみに,ご理解いただいた皆さまからは『ダイレクトボックスと機器間はアンバランスのケーブルだが大丈夫なのか?』と言う質問を受ける事が多々あります.仰る通りで,ここが注意点の一つでもあります.バランス変換に用いているダイレクトボックスまでは,どうしてもアンバランス接続になってしまいます.故に,この部分だけはノイズに弱い仕様になりますので,ダイレクトボックスまでの距離は可能な限り短く保つ事が重要と言う事になります.楽天SOY2016 総合グランプリ受賞★【Joshinは平成20/22/24年度製品安全対策優良企業 連続受賞・Pマーク取得企業】DI-1 BOSS ダイレクトボックス [DI1]【返品種別A】【送料無料】この他,ダイレクトボックスの種類には複数あるといったお話もできますが長くなりますので,その辺りはまた別の機会にお話しできればと思います.以上,『簡単!ダイレクトボックスの基礎』でした.
September 15, 2017
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どうもNori@T'sLABです.とうとう『X AIR XR12』の紹介最終章になります.前回で,エフェクト部分や保存等について見ていきましたので,もうほとんどディジタルミキサーに抵抗がなくなってきているのではないかと思います.最終章では,最も重要なルーティング等を中心にご紹介したいと思います.最後までお付き合いのほど宜しくお願いいたします.<ルーティング>ディジタルミキサーでは音の出入り口を操作できる部分に非常に自由度があります.アナログミキサーの場合は出入り口の分だけインサーションのように端子を増やさなければならない為,複雑なルーティングが出来るモデル程に製造コストがかかります.故に,自由度の高いモデルは基本的に高級モデルになってしまうわけです.対してディジタルミキサーの場合は出力端子へのルートをプログラマブルに確保できるんです.どの出力端での音声情報を使うかだけなんですね.とは言っても,DSP等に相当する機能が備わっている事が前提なので単純なわけではないですが,エンドユーザーである私達からすれば接触抵抗等も気にせずに同じ端子で自由なルーティングを実現できるわけですから便利ですね.しかし,内容をよく理解していないと取出し口を間違えてしまい意図しない出力方法で音を出し,トラブルに見舞われる事があります.例えば,フロアのスピーカにPreEQ/Faderをアサインさせてしまい,フェーダはもちろんの事ながらEQも効かずにハウリ続けるなんてオチもしばしばあります.はい,私も確認不足で現場にて経験した口です・・・ですので,まずは確りと用語と用途を理解して使う必要があります.まずはよく耳にする『Pre』と『Post』です.簡単に言えば『Pre』は~の前,『Post』は~の後と言う意味合いがあります.『Pre-Fader』の場合はフェーダーの前『Post-EQ』の場合はイコライザーの後と解釈できますね.ですので例えばマスター出力を仮に同じ表記で記載した場合は『Post-EQ / Fader』すなわちイコライザー / ヴォリュームフェーダーの後の音と言う事になります.初回の章で紹介した通り,X AIRでは一般的なミキサーと同じく『プリアンプ⇒(ダイナミック系エフェクト)⇒(イコライザー)⇒チャンネルフェーダー/各種アウトプット系統』と言う流れになっています.故に,例えばPre-FaderをBUS/AUXにアサインさせてモニタスピーカに通しておけばチャンネルフェーダーやメインフェーダーに影響される事のないモニタリングチャンネルを作る事が可能になります.その代り,独立チャンネルとしての扱いになりますので,全ミュート等をしたい時はミュートグループ等を気にして扱わなければなりません.X AIRの取扱説明書には残念ながらその辺の詳しい事が書かれていません.PA知識としては基本中の基本なので仕方がないのですが,初心者の方は確り把握した上で使うようにしないと良からぬトラブルに見舞われる事になりますのでご注意ください.前置きが長くなりましたがルーティングについて説明します.まずはインプットルーティングですが,トップページの上下矢印アイコンよりアクセス可能です.このページではINPUT,OUTPUT,USBやモニターバス(オグジュアリ―バス)のルーティングを自由に変更できます.表の縦横でミキサー側のチャンネル(FROM)と入力ソース(TO)の接続を設定します.接続を変えたい場所をタップするとオレンジマークが付き対応する縦横のルーティングが確立します.初期設定では右肩下がりになっていますが,これは入力端子の1,2,3...のチャンネルがミキサー側の1,2,3...に繋がっている状態だからです.会場セッティングで慌てていると,チャンネルが入れ子になってしまったりする事が多々あります.一般的なアナログミキサーでは,ケーブルを抜き差ししなければソートできませんがディジタルミキサーではこのルーティングで入力端をいじる事なく変更できてしまいます.既にセッティングが済んでいる場合はチャンネルのラベルや設定値を変えずに対応できるので非常に便利なんです.OUTPUTSページではMainL/RやPHONESの他にAUXの細かなセッティングが可能です.AUXにBUS等を割り当て"Tap"(電源等を分けて取るための中間出しの意)にてPre/Postを確りと把握して設定すればモニター用チャンネルやレコーディング用チャンネル等,用途に合わせたセッティングが実現可能になります.このようにルーティングが自由にできると言う事は,裏を返せばルーティング表を見て瞬時に現状のマトリックスが頭に浮かばなければならないと言う事になります.便利な機能ですが,しっかりと機能を把握してから狙ったセッティングが組めるように確認してから扱うようにしてください.<FXを立ち上げる>前章でも,少し触れていましたが今度はインサーションエフェクトのセッティングをしてみたいと思います.トップページ上部のFXアイコンをタップしてエフェクトトラックページを開いてください.XR12では4つのエフェクトを選択し立ち上げる事が出来ます.現実にある有名な機器を模したエフェクトも内蔵されており,どれも非常に使い勝手がいいです.参考までに一部ご紹介します・コンプレッサ/リミッター:Teletronix LA-2A, Urei 1176LN・マキシマイザ―:Sonic Maximizer 482i・イコライザー:Pultec EQP-1a, Pultec MEQ5・コーラス:Roland Dimension D Chorus・リバーブ:Quantec QRS, Lexicon PCM70等々,言わずもがななハードモデルからソフトウェアプラグインのシミュレートまで至れり尽くせりなラインナップになっています.詳しくは,メーカーページより英語版のパンフレットをご覧ください.話しを戻しますが,4つのエフェクトを立ち上げると書いているのにはわけがあります.4つのエフェクトはそれぞれルーティングが自由に組めるのでデフォルトのまま[Insert]で立ち上げればインサーションエフェクトとして立ち上げる事も出来ますし,ステレオトラック等にトラック専用ステレオエフェクタとして割り当てる事も出来ます.故にメインアウトやオグジュアリアウトのトータルエフェクトとしても使う事が出来るので便利です.逆に言えば,トータルエフェクトとして3つ使ってしまうとインサーションとして使えるのは残りの1つと言う事になります.出力端にダイナミクス系のエフェクトを使いたい時等はエフェクトの数を気にしてセッティングしないと4系統と言うのが意外と少ないと感じてしまう事もあるかもしれませんので注意しましょう.使い方は簡単で各ラックのエフェクトスロットを長押しすると任意のエフェクトが選択でき,パラメータの調整はエフェクトスロット右側にある下矢印をタップする事で可能です.また,各エフェクトのセッティングはLoad/Saveも可能になっていますので,お気に入りのセッティングは保存してプリセット化しておくといいと思います.前述通りインサート化か単体エフェクトにするかは各ラックの中央に位置するバス選択にて行います.[Insert]をオンの状態で右側のルーティングをoffにしておけばFx Sendチャンネルにてインサーションとして稼動しますし,[Insert]をオフ状態にして任意のチャンネルを選択すればモノラル2ch分またはステレオチャンネル用の単体エフェクトとして使えます.自由度が高い分ルーティング同様に接続の流れを理解しないと思い通りの動作になりません.エフェクトセッティングの状態に限らず,FX Sendチャンネルには4セットが立ち上がったままの状態になるので確りとセッティング状態を把握して使用しましょう.<USB録音・再生をしてみる>ライブの時に意外と便利な機能の一つが録音機能です.『今日の演奏を録音してもらえますか?』と言う要望は現場ではよくある話です.最近のディジミキではUSBメモリに直接mp3やwav形式で保存できるものが当たり前になってきていますが,X AIRシリーズでももちろん対応されています.※FAT32でフォーマットされたUSBメモリが別途必要余談ですが,個人的にオススメなのはノートパソコンやスマートデバイス向けの超小型USBメモリです.X AIRシリーズは19インチラックに収まる設計になっていますのでラックケース等に入れて持ち歩く方も多いかと思います.ギグバックに入れUSBを挿したフロントの図私もODYSSEY社のBR308と言うラックバックに入れて持ち歩いていますが,ラックケースに入れて持ち歩くときもUSBメモリをいちいち取り外さずに接続したまま持ち運べるので便利なんです.小物は会場等でもよく紛失してしまいますし,何度も抜き差ししているとコネクタが消耗しますから抜き差ししないにこしたことはありませんよね.※メーカーでは外部衝撃等の観点から推奨されてはいない使用方法ですので,あくまで自己責任で!SanDisk(サンディスク) USB Flash Drive Cruzer Fit USBメモリー 8GB 海外パッケージ品 SDCZ33-008G-B35[kn]ファイル形式はwavでビットレート16bit固定,サンプリングレートのみ44.1kまたは48kから選べます.ただし,1つのファイルサイズはFAT32フォーマットの都合上で上限2GB(オーディオ時間に換算して約3時間程度)までなので,演奏途中で途切れないように気を付けなければなりません.尚,収録は任意のチャンネルを選べますが残念ながら2chまでとなります.基本はステレオチャンネルを収録する事が多いかと思いますが,準備時間が取れるのであればBUSに割り当てて別ミックスで収録すると言う荒技も可能です.BUSミックス自体はステレオ仕様ではありませんから,2つのBUSを疑似的にステレオチャンネル化すると言うあくまで荒技です.ちなみに,USBメモリの使用方法は録音だけではありません.MixerViewのAux/FXページを開くと"USB"と言うチャンネルがあります.このチャンネルではUSB内に保存されているwavデータを再生させる際の音量等を決める事が出来ます.この機能を併用すると,例えばBGMを再生させたりリハーサルを録音した音源を元に疑似的にマスターエフェクト等の微調整を行ったりする事が出来るようになるわけです.開始用のブザーやチャイム等をいくつか用意しておけば急なジングル要求にも単体で応える事が出来ますので便利ですよ.ただし,内部処理のサンプリングレートと一致していないと再生ができませんので44.1kか48kどちらかに固定して使う事をおススメします.ビットレートが固定なのでどちらでも大差ないでしょうけど,その場でCD化する等がなければジングル含め48k設定にそろえておくとよいかと思います.尚,私が普段使っている個人的な裏ワザですが,サイン波やホワイトノイズ等を入れておくとスピーカチェックやマスターEQの調整に使えて便利ですよ.※BGM用途のフォルダーと別階層に入れておかないとBGM再生でFolderRepeatをした時に流れてしまう恐れがあるので要注意!<最後に>3回にわたりX AIR XR12の紹介をしてきましたがいかがでしたか?途中途中で,ディジタルミキサー講座のような内容が入ってしまいましたが,それが紹介できるほどにディジタルミキサーとして十二分な機能を備えていると言う事でもあります.上位モデルのXR18等ではUSBインターフェースによるパラ入出力AudioI/F等も使える等,チャンネル数以外にも機能アップしている部分こそありますが,基本構成はXR16やXR12もほとんど変りません.故に,リーズナブルな価格帯の商品ではありますが現場で使えるほどの高機能なんです.しかも,コンパクトですのでサブ機ポジションでの持参も可能と,最高の一台ですね!内部サンプリングレートは最大48kHzまでと今となっては旧世代のディジミキと言ったイメージがありますが,非常に大きな会場やハイレゾ配信の現場でもない限りそんなにシビアになる事もないでしょう.私なんかキーボード用の保険ミキサーやイコライザーとして常に持ち歩きたいくらいです.★元箱付!BEHRINGER ベリンガー X AIR XR12 デジタルミキサー 美品!★【中古】本ページを参考にサブ機やメイン機の1台として是非,使って頂けたらと思います.
May 14, 2017
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どうもNori@T'sLABです.今回も前回に引き続き『X AIR XR12』の紹介をさせていただきます.前回の紹介でご興味湧いた方も,まだそうでもない方も本内容を見てしまうと『買わなければいけない』感が出てしまうかもしれないので要注意(苦笑)それは,冗談半分ですが本器の仕様に具体性が増して,より便利な事がハッキリするかと思いますので最後までお付き合いのほど宜しくお願いいたします.<チャンネルイコライジングする>前回は1chを開放してメインアウトから音を出すまでの流れと,チャンネルレイヤーについて簡単に説明させていただきました.今回は,前回解放した1チャンネルを利用してチャンネルイコライザーを調整してみたいなと思います.ゲイン調整時と同様に該当するチャンネルのインプットセクションを開きます.中央にあるEQを選択し,イコライザー画面を表示させます.各チャンネルのイコライザーはパラメトリックタイプのイコライザーになります.Lowcutを含めれば5ポイントのイコライジングが可能です.EQを反映させるためにはまず,EQを立ち上げる必要がありますので,左端のEQボタンをONします.※低音帯域のカットを反映させるには別途[LOWCUT](iPad等では"HPF"表記)スイッチも有効にする必要がある基本的にはマイクのハウリング対策やEQ調整の出来ない機器への反映にはなりますが高級なアナログミキサー等でも大体4ポイント前後ですので十分かと思います.また,メインバスやAUXバスにも別途グラフィックタイプのイコライザーが使用できますので,外付けのEQ等を用いる必要はほぼ何無と言える充実度です.ディジタルEQのポイントは何といってもアナログEQと違って一目で周波数成分等が確認出来る事にあるかと思います.X AIR XR12でもRTAを設定する事で現在の波形の周波数特性をリアルタイムにグラフィカル表示させる事が出来る為,非常に便利です.多すぎる帯域の目星を付ける目安にはなるかと思いますね.流石に場鳴りや反響を反映させるようなオート機能は付いていませんし,ラウドネス等も考えていかなければなりませんので『素人の方でも・・・』とは言い難いですが,誰でも調整できそうなGUIの雰囲気は好感持てますし魅力的です.各EQポイントの調整はタッチ操作で自由自在です.左・右で周波数,上・下で増・減そしてピンチ操作(画像の拡大・縮小等に用いる2本指の開閉操作)にてQ(影響する周辺周波数の量)の調整が可能です.また有効化されたポイントは,左のボタン群にある[PEQ]を押せばタイプの選択もできます.こんなに低価格なミキサーなのに,直感的で一般的なタッチパネル操作タイプのディジタルミキサーと同じように操作が可能なのには脱帽です.本当にbehringerさんには毎回驚かされますね.メインバス等のイコライザも同じように直感的に使用が出来ますが,チャンネルEQとの大きな違いは左側の[PEQ↓]アイコンよりEQの種類が選べる点です.6バンドパラメトリックタイプのPEQ,31バンドグラフィックタイプのGEQ,そして31バンドグラフィックEQに隣接する周波数の補正を加えたTEQ(TrueEQ)の3種類になります.PEQの操作はほぼ同じですがコントロールできるポイントが4点から6点に増えています.チャンネルEQと合わせれば10点になりますのでゴスペルやドラム等のマイキングのみに使用する際はハウリング防止がメインになりますので十分ですね.またDJやキーボード用のミキサーとして用いる際もパラメータが精査されて使いやすいかもしれません.GEQに関しては,ハードウェアの31バンドEQと見た目も同じでトータルEQとして非常に扱いやすいです.無線でコントロールが出来ますから会場の視聴位置を移動しながら気になったら少し補正が出来てしまうので考え方によっては外付けグライコをより便利です.次にTEQですが"31バンドのグラフィックEQに隣接する周波数の補正を加えた"と表現しましたが,どういう意味かと言うと隣同士の周波数間を自動で滑らかなカーブ調にする機能を備えたグライコと言う事です.グラフィックイコライザーは基本的に固定バンドで調整するものですので,そもそもQと言う概念がありませんが,仮に31バンドEQにパライコの様なQがあるとするならば理論的には約1という最も影響範囲の少ない条件になるかと思います.その条件で隣接したEQを近い値にすると補正した2点の中間に値する周波数は落ち込んだような不自然なラインになってしまうかと思います.それを疑似的に綺麗な弧を描いたかのようなカーブに補正できるようにしたものがX AIRシリーズで言うところのTEQと言うわけなんです.見た目は普通の31バンドEQなのですが,補正した箇所と隣り合う箇所の間も同時に補完される為,まるで無段階なイコライジングを施しているかの様なサウンドメイクが可能になるんですね.ハウリング防止用途では少し過剰イコライジングになっていしまいますが,例えば視聴用オーディオやレコーディング等での補正には非常に優秀なイコライザーと言えますね.dbx 2ch 31バンドグラフィックイコライザー 231sイコライザー以外にも,各チャンネル毎にダイナミクス系エフェクトが用意されていたり,XR12では4個のインサーションエフェクトをセッティング出来たりしますので,数の制限こそあるもののDAWでのプラグインエフェクトを立ち上げていくような雰囲気で自由なセッティングが可能なのは魅力的ですね.<設定のセーブとリロード>イコライザーをはじめエフェクトや各チャンネルの設定値また全体の保持可能領域に存在するパラメータは保存してプリセット化しておく事が出来ます.会場に固定設置だったり,自分で作ったデフォルトセッティングから開始したい時等は非常に便利ですし,逆に一度構築した状態をリセットしたい時にも便利です.ディジタルミキサーのメリットの一つですが,ベースセッティング等をプリセット化しておけるのは非常に便利です.と,言う事で今度はX AIRシリーズでの保存と読み出しについて見ていきたいと思います.保存にはいくつかのパターンがあります.機能全体をトータルに見て,現在の状態より固定保存が可能なパラメータ全てを一括で保存する全体保存.また,チャンネル毎に保持する一部保存.そして,エフェクト等一つ一つの機能に対してパラメータを保持する単機能保存です.尚,各保存は対象によって影響を受ける保存範囲が違いますので予め保存を試して影響範囲を調べてから実践に用いるべきかと思います.ここでは,単機能の中からEQのパラメータを保存する方法と全体の設定を保存する機能を紹介したいと思います.まずはEQパラメータの保存ですが,上部にあるフロッピーディスク風アイコンを押す事で可能になります.[New Preset]をタップすると新しい名前で現状のパラメータを保存しておく事が出来,他のチャンネルで呼び出しが可能になります.尚,余談ですが実はX AIRにおけるパラメトリックEQは4バンドと言うのが正しい認識でLowCut(HPF)の設定値はEQパラメータとしては保存されません.故に,LowCutを除く4ポイントの設定のみが保存されますのでご注意ください.個人的には,せめてON/OFF以外の設定値だけでもEQパラメータとして保持しておいて欲しかったのですが,あくまでアナログミキサーで言うところのプログラマブルなHPF(LCF)と言う位置付けのようなのです.EQと二重効果になってしまう部分をEQ画面内で画的に見える形にしてくれているので理解して使えば悪い事ばかりではないかとは思います.話しを元に戻しますが,今度は先ほど保存したパラメータを他のチャンネルで呼び出してみたいと思います.上部の右側にある右の矢印を押し2チャンネルのインプットセクションを開きます.先ほど保存に用いたフロッピー風アイコンの左側にありますフォルダ型アイコンを押します.すると,"Load eq preset"と言うメニューウインドが表示されるので,先ほど保存した"[T's]TEST SET"をリロードしてみます.Lowcutを除く,他のパラメータが2chに移植されました.セーブとリロードの一連動作をEQで確認しましたが同じく各チャンネルに用意されているダイナミック系エフェクト等でも同じようにプリセット化しておく事が可能ですので活用してスムーズなセッティングが出来るようにしておくと便利です.また,チャンネル毎の全体設定を保存・呼び出しする場合もインプットセレクションで同じようにフロッピーディスク風アイコンを選択する事により可能になります.ちなみに隣同士のチャンネルへ簡易に全く同じパラメータをコピーする場合は上部の矢印より2つ左側にある2枚のメモ帳風なアイコンでパラメータのコピー,右隣のクリップボード風アイコンにて一つ前にコピーした情報を貼り付ける事が可能です.即席で作ったパラメータを隣のチャンネルで適応したい時等は,プリセット化するよりもクイックに対応が出来るので,うまく使い分ける事がポイントです.次に,全体設定の保存について紹介します.メイン画面で上部のフォルダー風アイコンを選択すると[SCENES/SHOWS]ページの[Current Show]に移動します.こちらでは,いわゆるシーン保存と呼び出しが可能です.[New Scenes]を選択すると,新たなシーンとして保存が可能になります.作成したシーンを現在のパラメータに変更保存したい場合は,既にあるシーンより任意のシーンを選択して"Save"する事で対応可能です.保存と呼び出し時に仮に変更を与えたくないチャンネル等がある場合は右側の"Channel Safe"より任意の変更したくないチャンネルをON状態(青状態)にする事で,選択していないチャンネルのみのパラメータが保存されます.会場固定設置やレコーディングセッティング等で全体を保持しておきたい時にはこの全体保存と呼び出しが出来る機能が役に立つかと思います.スタンダードセット等を作っておけば,毎回のPA時にも時間短縮につながりますので便利ですね.仮に本体の接続チャンネルとチャンネルセッティングがズレてしまっても次回紹介するルーティングで変更してしまえばよいので取りあえずのセットを作っておくことをおススメします.BEHRINGER(ベリンガー) XR12 X AIR今回はイコライザーをベースにエフェクト部分,そして保存について少し細かく見ていきましたがいかがでしたか?次回は最終章,ルーティングやUSBへの録音等を紹介したいと思います.Don't miss it!
February 26, 2017
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どうもNori@T'sLABです.今回はbehringerさんより販売されています大人気のディジタルミキサーより『X AIR XR12』を3回に渡ってレビューしたいと思います.ディジタルミキサーの入門にも役立つかと思いますので,ご興味ある方は是非最後までお付き合いの程お願いします.まるでライブハウスにあるようなマルチボックスのような見てくれですが実はこれが本体なんです.カテゴライズが難しいですが『12-InputDigitalMixer』と記載がある通り,12ch入力を基としたデジタルミキサーになります.このディティールを見て疑問に思われる方もいらっしゃるかと思います.ミキサー機器と言えば沢山のツマミ類やフェーダーの類がありますが一切見当たりませんね.唯一あるのはヘッドフォン端子横のヘッドフォンアンプ用ヴォリュームツマミのみです.では,どうやってコントロールするのかと言われてしまうかもしれませんが,その秘密はネットワーク接続にあります.パッケージにはLAN接続等で用いられるRJ-45のメスジャックとWiFi用のアンテナが装備されています.勘の鋭い皆さまはもうお分りですね!今時ではメジャーなタブレット端末やパソコン等を用いてアプリで内部をコントロール出来る究極のツマミレスミキサーなんです.私は幾度となく現場にてアナログミキサーに助けられた身ですので,如何せん目に見えるルーティングや触れられるハードギミックがないと言うのは不安で仕方がない人間ではあるのですが,XR12を触れてからは便利さと軽快さですっかり虜になってしまいました.BEHRINGER(ベリンガー) XR16 X AIR一通り使った感想としては「こんなに安いならもっと早くに買っておけばよかった!!!」と叫びたくなるほどでした.では,早速その使い勝手をご紹介しましょう!<WiFiセッティング>まずは,フェーダー等の調整が出来る状態にしなければいけませんのでタブレット端末等を接続しなければいけません.基本的にはPCやタブレット端末のWiFi接続やネットワーク接続と同じですが,慣れていないと難所かもしれませんのでKindle Fire HDX(Android系端末)を用いての接続方法を参考に紹介します.※以降は,『X-AIR for Android』アプリにてレビューまず,ネットワークの接続をする前に本体のリセットを行います.無線ルーターで言うところの本体リセットみたいなものと思ってください.※予めX-AIRコントロールアプリケーションを端末にダウンロードしておく<注意>kindleはGooglePlayがないので,該当する".apk"を本体にPC等を経由して直接入れ,ファイルマネージャーアプリでインストールを行う必要がある(root化不要)①X AIR XR12の本体電源を落としておき,タブレット端末を電源ONの状態で本体付近におく②本体左上にある"WIFI CLIENT"のスイッチを"ACCESS POINT"側に倒す③X AIR XR12の本体電源を入れる?"ACCESS POINT"印字の上にある穴に細い棒を差し込み中のタクトスイッチを2秒以上おし本体内部ネットワーク設定を初期化する⑤タブレット端末のWiFi画面を開き"XR12-XX-XX-XX(例)"を選択し接続する⑥X-AIRアプリを起動する⑦初期画面にてネットワークが正常に接続できる状態にあると『IP Address』等が表示される⑧接続先の機器が間違えなければ"Connect"をクリック⑨SelectConsoleにて該当のミキサー名をタップするとLoading画面に移行してロードバーが表示されるロードバーが100%になりメイン画面に移行したら接続完了です.尚,通常のタブレット端末ですとWiFiの感度低下等が発生した場合に近くの感度の良い端末を検索しに行って保存履歴がある端末を見つけると自動で接続してしまいます.WiFiをX-AIRと固定接続したい場合は"Wifi lock"にて固定するWifi先を選択した状態にすれば可能です.本体操作に用いる端末の最低1台は固定しておくべきでしょう.ちなみに,様々なサイトでの評価にてネットワーク切断等の不都合に不満をお持ちの方も多くいらっしゃるようですね.これは内臓のWiFiが2.4GHzと言う一般的に非常に多く使われている無線帯域を利用している事も一つの要因かもしれません.どうしても不安ならばPCと有線LANで接続してしまえば解決できますが,何が何でも無線をお使いになりたいのでしたらLANポートにチャンネルを変更できるまたは『IEEE 802.11a』や『11n』等の5GHz帯が使用できるような無線ルーターを接続する等してご利用をしていただければ緩和出来るかと思います.ただし,皆さんご存知かと思いますが屋外での5GHz帯WiFiルーター使用は総務省より制限が課せられていますので詳細を十分に理解してご利用いただきます機器やお役所等の指示に従ってください.けっして,性能が悪いわけではありません.目に見えない電波を便利に使う故の代償と言いますか宿命なんです.日本でも帯域や電波の出力等に関して無許可・無免許で使用できる範囲には制限があります.内臓無線があのコンパクトな筐体の中に納まっているだけでも優秀と思ってください.理解さえしていれば解決策はある設計になっています.これからの簡易PA界を担うであろう貴重な商品群なので無闇にメーカーさんを叩かないでくださいね.NEC PA-WG1800HP4 無線LANルータ Aterm<簡易セッティング~音を出してみる~>WiFiのセッティングも済んだので,きっとお使いの端末でオペレートが可能になったはずです.と言う事で,まずは1chにマイクを接続してMainOUTから出力してみたいと思います.扱い方は基本的なディジタルミキサーと同じです.ルーティング的には各入力ポートの先にプリアンプ⇒(ダイナミック系エフェクト)⇒(イコライザー)⇒チャンネルフェーダー/各種アウトプット系統ざっくりとこんなイメージで考えてください.まずは全チャンネルをミュートしてMainOUTにパワードスピーカ等を,そして1chに任意のマイク等を接続します.入力側の1-4はXLR/TRS/TSどれでも接続できるコンボ端子が装備されています.※5-12chはフォン端子になっているが,回路的にはバランス接続が可能になっておりTRS端子が採用されているちなみに,こちらも売りの一つですがXLR端子接続が可能なコンボジャックの入力チャンネルにはMIDAS(マイダス)のプリアンプデザインが採用されています.マイクプリアンプとしては定番の回路構成で,高級ミキサー等でも採用されているものです.出音にも定評があり扱いやすく安心です.出力側はXLRコネクタによるバランス接続です.どうしてもアンバランス接続しなければならない場合はオグジュアリのA/BにルーティングでMainOUTをアサインさせて繋ぐかパッシブDI等を使って電気的な整合性を取った変換をして繋いでください.マイクを接続したら声等を入れながらマイクゲインを調節しましょう.メイン画面より1chの[SOLO]ボタン上にあるチャンネルストリップをタップします.すると,1chのインプットセクションが開きます.左側にある[CONF]と書かれたセクションのGainをフェーダー横のレベルメータ―を見ながら赤点灯しない範囲で持ち上げましょう.メイン画面右にあるチャンネルレイヤーボタン群より[FXSend/Main]をタップしMainOutのフェーダーレイヤー画面よりメイン出力をミュートを解除して徐々に0dB付近まで持ち上げます.※フェーダーをより細かく動かしたいときは右側のボタン群より[Fine]を押した状態にしておくと可能になるメイン画面をCH1のレイヤーに戻して該当する1chのミュートを解除し,フェーダーを∞~徐々に音量を上げていくとマイクからの集音された音がメインアウトに接続されているスピーカから鳴るかと思います.※EQ調整等を行っていない故,スピーカ付近で集音すると簡単にハウリングする可能性があるので要注意正直,ゲインまでも無線で調整と言うのは個人的にちょっぴり恐ろしいのですが慣れですかね。。。これで簡単なルーティングセットは完了です.<チャンネルレイヤーの見かた>ついでなので,MixerView画面よりチャンネルレイヤーについても簡単に紹介しておきます.右側のボタン群を見ると,[CH1-8],[CH9-16],[Aux/FX]等のボタンが連なっているかと思います.このボタンがいわゆる一般的なデジタルミキサで言うところのレイヤーと言うやつです.該当チャンネルのボタン群を呼び出すと,そのレイヤーの設定画面に切り替わり各種フェーダー等のパラメータがメイン画面上に表示される仕組みになっています.モーターフェーダー型のディジタルミキサーに慣れていると,モーターギミックがある分,視覚的にも聴感的にも切り替わった感を感じられるので解り易いのですがタブレット上で表示されるとパっと見レイヤー変更したのか意識できなかったりする事もあるかと思います.ディジミキの基本中の基本ではあるのですが,個人的には改めて右側のボタン群よりどのチャンネル群が呼び出されているのかを意識してしっかりと把握しながらコントロールする癖を付けなければいけないなと感じました.簡単に音が鳴るまでを紹介いたしましたがいかがでしたか?未だ,使い勝手の全貌が見えてこないかもしれませんが,思っている以上に簡単に音が出る事に驚かれた方も沢山いらっしゃるのではないかと思います.次回は,イコライザーの設定や設定保存について見ていきたいと思います.Don't miss it!
February 12, 2017
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知る人ぞ知る珍器とでも言いましょうか,ステレオ信号をモノラルに変換するMN-22Eをとうとう手に入れました.中古屋を漁る事9年余り.やっと希望価格以下で入手できました.「2chのステレオを1chのモノラルにするくらいミキサーで十分じゃないか」と言われてしまうかもしれませんが実はそう単純な話ではありません.ステレオソースを単純にミックスしてしまうと,センターに位置している音,例えばバスドラムやベースまたメロディー楽器等は左右に定位を振ったの音と比べて理論値で3dBほど高くなってしまうんです.要するにステレオソースをそのままモノラル化ミックスしてしまうとステレオミックス時の音圧バランスが崩れてしまうんですね.そこで登場するのが『ADgear MN-22E MONOLER』なんです.ステレオ信号を位相変換回路経由でミックスする事によりセンター定位の音像を-3dB~0dBでコントロールする事を可能にした特殊な機器です.簡単に言うと,これを通せば聴感上の音圧変化を発生させずにモノラルミックスへと変換できるって事なんですね.今更ステレオをモノラルにする事なんてないだろうと言われてしまうかもしれませんが,実はPA現場では割と多くあります.ステレオ系のエフェクタやアウトボードを機器の制約等の影響でモノラル化しなければならないケース等で本器が活躍するってわけです.その他,鍵盤楽器等でも使えます.今時の鍵盤楽器のほとんどはLmonoと呼ばれるLチャンネルだけにケーブルを接続すると疑似的にRチャンネルの音をマージして出力できる機能があります.一見,『それでいいじゃないか』って思うかもしれませんがPoly800の回でもチラっと紹介した通り,この疑似マージは2つのソースを電気的にただマージしているだけで,モノラーのようなレベル調整等の構造は成り立っていません(スタジオユースの高級機でも全く同じ)故に,音色によっては意図しない音量バランスに変換されてしまうんですね.現場で,『ごめんなさいモノラルで…』なんて言われた日には大問題なんですね.意図して定位を振っていた音色のバランスがバラバラになってしまうので,リハくらいの時間じゃ修正間に合わない事も多々あります.Poly800のように,ステレオの概念がそれほど重要視されないモデルであれば全然いいんですけど,最近のシンセサイザーでは入門モデルでも当然のようにレイヤーサウンドがあり,サウンドが多彩な分定位も細かく割り振られている事が多いので意外と顕著に表れるんです.たかが3dB,されど3dBです.そんな時は面倒でもこのモノラーを通す事でバランス狂わせを抑えられるんですね.昔はTVやラジオでモノラル放送もありましたから,業界問わず割とモノラーと同じような機材はスタジオハンドメイド含め数多く存在しました.しかし,ここ最近では放送業界でも全く使われなくなり市場ではめっきり見なくなりました.そして,私が探し始めた時には中古で見つけてもプレミア的な価格設定になっていたりと簡単に手に入れるのは結構難しかったです.今回はたまたま見つけられて,値段もプレミア価格帯の1/4とリーズナブルでしたので衝動買いしてしまいました.ちなみにパッシブ回路ではないのですが,なんとボタン一つで疑似ステレオ変換する事も可能です.ステレオサウンドに用いてステレオエンハンサ的なエフェクトとしても使えるので,定位感が低く左右の広がりが足らない現場でも非常に重宝しそうです.ご興味ある方は是非一度試してみてください.ベリンガーステレオ エンハンサーBEHRINGER ベリンガー / SX3040 SONIC EXCITER ステレオサウンドエンハンスメントプロセッサー【お取り寄せ商品】荷物は増えてしまいますが,StudioT'sLABのPAを再開したあかつきにはガンガン持ち歩く事になるかなと思います.
March 30, 2016
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久しぶりに鍵盤天国らしくシンセサイザーネタでございます.Jo'zのキーボーディストよこち先生より修理の為お借りしてきましたので少々レビューをしてみたいと思います.仕様を見ても,そのモンスター構造故に全貌が見えにくいのがKORG OASYSですが最近の人ですとKRONOSシリーズを取り上げると解り易いでしょうか?いわゆるKRONOSの原型がOASYSでございます.PA機材に埋もれる事なく存在感を放つこのディテールは圧巻基本音源としてPCMサウンドエンジンを搭載しているのはもちろんですがOASYSやKRONOSがモンスターと言われる所以はKORG屈指のシミュレータ技術を惜しげもなく投入した拡張音源システム部分やそれらを自在にコントロールするシステム部分にあるとも言えます.<基本音源部分>・HD-1 Program (High Definition Synthesizer)PCM音源4段階のベロシティースイッチで波形を切りかえる事も可能であり最大4つのフィルターや5基のLFO等を同時使用可能.HD-1内部にはPCM波形のフィードバック以外にもWave Sequenceと呼ばれる『WAVESTATION』に搭載されていたような打鍵中に波形やピッチまた発音タイミングなどを自由に切り替え全く新しい音を構築してしまうと言う強烈な機能も搭載.加えてAMS(オルタネートモジュレーションソース)も強力で,いわゆるあらゆるコントローラ等のパラメータを変調器として使用できてしまう機能も搭載.モジュレーション・ソース同士を変調させるなど複雑なモジュレーションを作り出すこともできる等,その表現力はまさに無限.正直,PCM音源部分だけで最大限にシンセサイズする事が可能な仕様である.また,拡張PCMライブラリー等をインストールする事が出来る.EXs2-Concert Grand Pianoをインストールすれば,プリセット以上にクオリティの高いコンサートピアノサウンドを追加出来る為,ステージピアノとしての地位も確立していると言える.<EXiエクスパンション・インスツルメント部>・AL-1(Analog Synthesizer)アナログモデリング音源最大同時発音数84ボイスを実現した2DCOタイプ(サブオシレータも搭載)のアナログモデリング音源.1ボイスに付き2基のフィルター(ローパス,ハイパス,バンドパス,バンドリジェクト※各フィルターにそれぞれレゾナンスを装備)を割り当てられたり,複雑な音作りには欠かせないモジュレーションやEG等も豊富に内蔵されておりオシレータ数からは想像もできないような複雑な音つくりまで実現できる.また,OASYSに装備されているオーディオI/F部分より外部音声をフィルタリングやモジュレーション効果を与えたり,リングモジュレータのソース波形として使用したりする事も可能と,もはやパッチシンセ顔負けの自由度も備え持つ.また,ドライブとロー・ブースト回路を装備しており,オールインワンシンセとは思えないビンテージアナログシンセサイザーを彷彿させるような歪感も演出が可能.ステップシーケンサも単体で搭載しておりオシレータやフィルター等に割り当てる事でリズミカルに変化するサウンドも得る事が出来る.また,Smoothing機能により,段階的に割り当てたステップシーケンスの間を無段階につなげる事も出来る.この機能を応用しLFOとして用いれば,実質ユーザー任意の波形で変調するモジュレーションも作り出す事が出来るのである.もはや,何もいう事は無い.ただただ素晴らしい!・CX-3(Tonewheel Organ)トーンホイールオルガンモデリング音源その名の通りKORG CX-3に搭載されたオルガンシミュレートシステムである.いわゆる,物理的に歯車上の金属円盤(トーンホイール)を回転させ,隣接するピックアップから正弦波を発生させる従来のトーンホイールサウンドをノイズや音の揺らぎまでモデリングで再現している.リーケージノイズまでもモデリングした『Vintage』とトーンホイールサウンドを忠実に再現した『Clean』の2タイプを内臓し,加えて真空管アンプ等が常時発生してしまう電気的ノイズをもシミュレートし本物を極限まで再現している.フル鍵盤分の最大同時発音にも対応(CPU占有率により変動する)しておりビンテージオルガン宛らのプレイサウンドを再現できる.フロントパネルにある9つのスライダーにはドローバーを,またロータリースピーカのSlow/Fast切り替え等もノブやスイッチ等にアサインする事でプレイヤビリティーあふれるリアルタイムコントロールも実現可能.トーンホイールの再現だけではなく専用エフェクト群も優れており,特性の異なる3種類のアンプモデリングとユーザーカスタマイズが可能なビブラート/コーラスまたオルガンサウンドには必要不可欠なロータリーサウンドもSlowからFastへの回転速度変化スピードに至るまでをユーザーが変更できる等非常に自由度が高い.ロータリースピーカを集音するステレオマイクシミュレータまでも内蔵されており,スタジオレコーディングからステージセッティングのサウンドまでも自在に再現が可能.もちろん,これらのエフェクトは他の音源群にも使用が可能である.また,従来の9つの倍音成分によるサウンドコントロールをはるかに超える18本のドローバーを駆使してサウンドメイクするEXモードも搭載.固定の9倍音成分に加えてユーザー設定可能な4倍音成分と5倍音成分に対するパーカッションコントロールを加える事で,より新鋭的な音作りを実現.・STR-1(Plucked String)フィジカルモデリング音源従来のギターやベースをはじめクラビネットやエレクトリックピアノ,また伝統的なハープシーコードやハープにエスニック楽器等々の音色から実験的な音に至るまでをカバーする物理モデリング音源(Yamahaの物理モデリング特許による)ダンピング(現に伝わる波の高域減衰量)やディスパーション(弦の剛性),ノンリニアリティー(ブリッジの不安定さ)にハーモニクス(倍音)と言った,弦楽器,打弦楽器等の特有な響きのコントロールを解り易いパラメータでまとめ,クイックにコントロール出来るのが特徴.AL-1で使用可能なフィルター群等もそのまま使用が可能でビンテージサウンドの再現から独創的なサウンドつくりまで幅広いサウンドメイクに使用可能.その他,オプション拡張音源にはKORG Legacy Collection のMS-20,Polysixを再現した『LAC-1 Legacy Analog Collection』,VPM(Variable Phase Modulation)シンセシス音源(YamahaのFM音源と同種の技術)によりアナログモデリングでは得られない複雑なシンセサイズを実現する『EXi MOD-7 Waveshaping VPM Synthesizer』そしてその名のごとくBrassとWoodwindsの高品位な波形を収録した『EXs3 Brass & Woodwinds』(OASYS専用)がある.ファンの皆さまには御馴染みの『I love Jo'z』ステッカーもバッチリ!もちろんPCMのドラムキットも装備されており,これらの音源群はコンビネーションで最大16ティンバー分立ち上げる事も可能です.CPUの処理スピードが追い付く範囲で発音数を自動コントロールしながらマルチに立ち上げられる為,ハードウェアシンセサイザーとしての限界に挑戦しているかのようなマニアも大喜びする仕様と言えます.ここまでの複雑なエンジンを1台に収めた企画・設計力には脱帽です.また,これだけの音源エンジンを同時に使用できるのに加え最大16基同時使用(インサーション12基,マスター2基,トータル2基)が可能な高品位エフェクトに48kHz/16bitサンプリング機能(AKAIフォーマット等一部の規格もロード可能),16トラックMIDIに16トラックハードディスクレコーダまで内蔵されたシーケンサ,そしてKARMA機能に至るまでを搭載しています.もはや本サイトの文字数制限が邪魔をして詳しくは紹介しきれません!※KARMA:いわゆるMIDIを使ったオートアルペジオの応用でプロが作り込んだ楽器特融の奏法等から生まれるアーティキュレーション等を自動で発生させるKORG KARMAに搭載されたシステムの総称KORGのノウハウ全てが投入されていると言っても過言ではない仕様であり,シンセサイザーで出来る事のほとんどが1台に収められていると言えるのがこのOASYSなのです.逆を言えば,初心者にはどこを触れればよいのか皆目見当つかない仕組みでしょう.高品位なプリセット音色はもちろん用意されていますが,シンセサイザーとしては紛れもなく上級者向けのモデルです.氏家先生のOASYS紹介動画ちなみに,今回お借りしたのは76鍵モデルですがこちらの鍵盤は仕様書にも詳しい記載がありません.ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが,OASYS 76の鍵盤部分はYAMAHA製FS鍵盤のOEM配給らしいです.筐体剛性等メカ構造が違うので多少タッチ感に差はありますが定評のある演奏しやすい鍵盤です.ただ,ここまで来ると色々不都合もあります.販売時の価格や仕様からもわかるかと思いますが高額なお値段といい,大型のLCDタッチパネルといい,重厚なデザインに相反する事ない重量と言い持ち運びに優れたパッケージングとは言い難いです.尚,今回の修理依頼もタッチパネルの動作が不安定になっている(一時期は一切動かなくなった)と言う内容でしたが,この液晶パネルユニット自体も調べてみるとOEM配給品で振動・可動がどうしても多くなってしまうシンセサイザーでは耐久性に難があるようです.一時期は修理依頼が立て続いたような噂もありますね.USBポートが内蔵されているのでマウスが使えれば少しは救いなのですが,残念ながらマウスコントロールの仕組み自体が実装されていない模様で認識はしません.Pentium4を独自にカスタマイズしたLinuxで動作させている為ファームでどうにかなりそうな気もしますが,メーカーとしては液晶パネルユニットの交換で対応している模様です(16年現在,保守部品の在庫があるかは不明)それらの事からも判る通り,一部のプロユースや制作ベースでの使用が主な用途と言えます.現場での「対応性の高さ」、PCにはないリアルタイム性にこだわったミュージック・ワークステーションKORG KRONOS (Kronos2) 61 Key Model【p5】実はOASYSプロジェクトと言うのは発売された2005年よりもはるかに昔から開始されており,プロトタイプ等は1994年のNAMMショーより出展されていました.その後,量産機としてのKRONOSへと受け継がれた為,残念ながら現在では製造完了品で市場にはなく,OASYSブランドの長い歴史に幕を閉じています.しかし,後継のKRONOSシリーズは音色フィードバックに対応していますのでスタジオ制作はOASYS,ライブは可動性のよいKRONOSシリーズと言ったKORGユーザーに優しい互換性が保たれ現在でも維持されています(ただしKRONOSからOASYSへのリロード等一部未対応)以上の事から,車で例えるならばピュアスポーツカーのようにユーザーを選ぶモデルとは言えますがシーンさえ合えば非常に強力な機種である事は言うまでもありません.修理目的での調査の一環でしたが,個人的には非常に盛り上がりました.修復可能かはこれから内部を詳しく見ての判断となりますが,早くタッチパネルを復活させて第一線に戻っていただきたいですね.発売当初は仕様を見るだけでも興奮したものですが再び購買意欲が甦ってきました!皆さんも,店頭等でKRONOSシリーズに出会ったら是非試演してみてください.お値段以上の価値があると思いますよ.
March 4, 2016
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16'2月28日にホテルブエナビスタさんの地下イベントフロアであるミュートスさんにて『MUSIC STAR ボーカル教室』さんの発表会がありPAとして参加させていただきましたのでご報告いたします.Photo by Yuki from 信濃路☆変プロドラマー表直志氏率いるバンドの生演奏をバックに歌うと言う相当敷居の高いステージでしたが,29組もの生徒さんがそれぞれの思いを胸に発表されていました.2時間を超えるステージにもかかわらず,熱気が冷める事なく最後の最後まで盛り上がったのが非常に印象的で私も学生時代までは電子オルガンやピアノで毎年発表会や大会そしてライブイベント等に出させていただいていましたがその経験を照らし合わせても相当に稀なステージだったと思います.それもこれも,相川さくら先生をはじめ皆さんを支えてくれたミュージシャンの先生方と何よりも客席で見守ってくださったご家族や恋人,お友達のお蔭だと思います.最後には相川先生やミュージシャンの先生方からも講評をいただいていたと思います.皆さま,さすがにいい事をおっしゃるなと勝手に感心しておりましたが私からも一言.今回,成功したと感じている人も失敗したと感じている人もいると思います.正直言うと私も皆さんをステージに招く前,相当な失敗をしてしまい実はリハーサルが行えるかすら怪しい状況で皆さまの社長さんに怒鳴られていたんですよ.大先輩のキーボーディスト田口先生をはじめ諸先生方の助言で何とか切り抜けられましたが私なんて所詮その程度です.歌い終わった後に隅で泣いていた子もいたと聞いています.でも,出演された皆さんはあれだけの大御所先生方とあれだけのオーディエンスに囲まれた中で堂々と歌うことができたんです.それだけでも,素晴らしい事だと思います.まず,自分をほめてあげてください.それでも,自身で失敗だと感じているのなら,失敗なんてつきものだとバネにして次に進んで欲しいです.その悔しさこそ,君を強くしてくれるはずです.ドン中田先生の言葉をお借りしますが『音楽を止めないで』私からも今一度そう言いたいです.自分を棚に上げるつもりはありませんが,私もプロのギターリストとのセッションで思うようにいかず,自分の音楽力に絶望し,一度本気で音楽から身を退きました.半年ほど全く音に関わる事,もっと言えばBGMすら進んで聞く事も止めていました.多分あのまま過ごすこともできたんですけど,私を支えてくれる多くの先輩達に背中を押されてフィールドこそ変わりましたが戻りました.現在でも失敗の連続ですし表先生やドン先生そして林先生と同じステージに立たせていただいても,私の未熟さ故に先生方に迷惑をかける事もいっぱいあります.それでも,音楽が好きだからここに居続けています.もし立ち上がれないなら,未熟なあの日のPAだった私のせいにしてください.それで皆が立ち上がれるなら大歓迎です.PA屋の私が言うのだから間違いありません.あの日のPA屋は本当に最悪でしたよ.リハはギリギリ行う状況で皆さんの声質を細かくチェックする事も出来ず,本番も諸先生方のモニタを犠牲にして何とかステージを組んでいたくらいで,皆さんの声を捉えるだけでも精一杯の状況でした.PA屋失格です.だから自信を持ってください.『あのPAが下手くそだったんだ』って思って次のステップに進んでください.諸先生方もおっしゃっていた通り皆,個性は違えどそれぞれにそれぞれの良い輝きを持っていました.今回の胸に抱いた気持ちが"爽快"なのか"苦痛"なのかは人それぞれだったと思いますが,その純粋に感じた気持ちを絶対に忘れないで欲しいです.私なら好んで苦痛を欲するかもしれません.『辛いな』と思った事をバネにした時の人の力は絶大ですから.必ず大きく成長できます.だから,弱い自分に負けないで絶対にまた一緒に楽しい空間,素敵な音楽を作れるよう今以上のステップに進んで行って欲しいです.一言が長くなってしまいましたが,"プロミュージシャンと共演する"と言う皆さんにとってのスタートラインにご一緒できてよかったです.また是非どこかでお会いしましょう!
March 1, 2016
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今回,紹介する機材はQSC社の『Touchmix16』です.今回PAご依頼いただいたクライアント様より実機をお借りいたしましたのでレビューしてみます.非常にコンパクトですが,20ch入力,MainL/R & 10chAUX OUTに2tr-Recの簡易録音機能まで内臓と言う驚異のパフォーマンスを実現しているディジタルミキサーです.同系統のモデルでよくあるタブレット端末ありきのパッケージではなく,写真を見ての通りタッチパネルディスプレイを搭載している為,本体のみでも十分にコントロールが出来るのがポイントの一つです.各チャンネルにはDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)によるイコライザはもちろん,コンプレッサやリミッターまたゲート等も内臓されており,加えてインサーションエフェクトに空間系等4系統を立ち上げられます.フロアオペレートに必要なほとんどの機能がこの1台で完結する内容ですね.そして,極めつけは何と同封のWiFiアダプタでiOSだけでなくAndroid系のタブレットやスマート端末等から無料の専用アプリ経由でレベルミックスコントロールと2tr-Recのみですがアクセスできる優れものなんです.※Kindle系は未対応オグジュアリも開ける為,リハーサルにて会場側からのモニタレベルチェックが可能になります.パッケージがパッケージですので,A/DやD/A部分はおそらく大胆に割り切っていると想定されますが販売価格を考えれば音質は相応でしょう.強いて言えば,ハードウェア部分は非常に削られていますのでツマミやフェーダーの類でコントロールする事に慣れている方ですとクイック性は劣ると感じるかと思います.また,付属品なので仕方がないのですがWiFiの感度がお世辞にも高いとは言えないですね.無線WiFiアダプタは一応,私の所有するUSB延長ケーブル多数にて数mであれば多少の延長が可能な事を確認した(電源挿入前に接続しておくこと)ので,裏ワザとしてホームセンター等でドーム型になる蒸し器でも買ってのなんちゃってパラボラアンテナ化をすれば電波が飛びにくい会場でも少し改善できるかもしれません.18-0ステンレス スチーマー 蒸し器18-0ステンレス スチーマー 蒸し器入力部分は1~12chまでがXLR端子13~16chまでがXLRとTRS(TSも接続可)のコンボ端子そして,17/18,19/20chがTRSフォンタイプのステレオフォン(アンバランス)仕様となっています.接続ケーブルは選ぶかもしれませんが入力チャンネルのパッチング変更がソフト的に可能ですので特に問題ないと思います.マイクやDI類は1~16chへ,ミュージックプレーヤや外部アウトボードのリターン等に13~20ch等を用いると想定すれば非常に使い勝手のよい入力仕様と言えます.出力系統も物理的な割り切りがありません.MainL/RはもちろんAux(オグジュアリ)1~6は全てXLR端子Aux7/8,9/10がTRSステレオフォン(アンバランス)仕様となっています.メインはもちろんですが,一昔前のメーカーミキサーでもAuxはTRS(バランス)やTS(アンバランス)仕様になっていたりと,間にダイレクトボックス等を挟まないと延長配線が出来ない事があり非常に扱いにくい事がありましたが,Touchmixでは,これだけコンパクトにも関わらず,惜しげもなくXLR(バランス)が採用されており,非常に現場ユースを考えた仕様と言えます.また,アウトボードやエフェクターの類では私の使っているKORG KAOSS PADシリーズのようなDJユースの機材などで多いステレオ仕様がよくあるわけですが,Aux7/8,9/10chは同時コントロールのステレオユースでも使用が可能な為,煩わしいモノラル変換処理やステレオ変換処理をする事なく導入できる等,こちらも考えられていると感じます.TRSステレオフォン仕様なので,インサーションケーブル(Yケーブル)が必要になってしまうかもしれませんが,それを差し引いても十二分に考えられた仕様かと思います.メインならびにモニタスピーカ類へはXLRを使用し,アウトボード等へはTRSステレオフォンを使用する等,様々なユースケースに対応できますね.基本構成はこれでほぼ全てです.ほとんどソフト的に制御する為,タッチパネルやCPU等のレスポンスを考えると多少不満が出ないわけではありませんがこのサイズ感でこれだけの接続に対応しているだけで非常に評価されるべき製品と言える気がいたします.筐体強度的や接地安定性の面で言えばやはり剛性や重量は一般的なミキサー機器に比べると非常に不安ではありますが,専用ケースに入ってこの値段ですし,軽くて気軽に持ち出せる点が売りだとは思うパッケージングですので,こればかりは致し方がないでしょう.気になるハードユーザーの方は,是非オプションのラック取り付けアダプタを使用して19インチラック化される事をおススメいたします.現場での使用は後日になりますが,使い勝手もわかったところですので,これからシーンメモリー機能を利用して本番用の仮セッティングを作りたいと思います.と,言う事で今回はQSC Touchmix16の紹介でした.
February 23, 2016
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もう,先日になっちゃいましたが約半年ぶりにFusionバンド3Bsが始動しまして久しぶりの練習に行ってまいりました.先日から全く追いついていないStudioT'sの作業で一睡もできなくて,そのまま車の点検に行ったらもう話している言葉と判断が全く追いついておらず―.で,さすがにSNS界隈の皆様にもご心配おかけしてしまったのでPMに溜まっていた留守電(おいおい・・・)をチェックした後,皆さんにかけまくってから2.5Hの仮眠を取って参加をしました(遅刻してごめんなさい)『わかんないなぁ』『忘れちゃったよ~』とか言いながらMarcus氏やRitenour氏の曲をセッション感覚で合わせてしまう辺りが滑稽で,課題曲は難しいながらも内輪にいると妙な安心感のあるバンドです.数多くは集まれない故に,普段は必死に楽曲さらっていますが,久しぶりの再会でマニアックな話も盛り上がって楽しかったです.昔は,『集合=合奏』的なイメージで"S"っ気(※ストイックです!)丸出しだったのですが最近は丸くなったというか,オフでの意気投合具合と言うか気持ちよさがバンドにおけるフィーリングでも大切な要素だと感じるようになった気がします.やっぱり,笑顔で演奏しているのはお客さんで見ていても楽しいですもんね。。。ライブはまだまだ未定ですが,お披露目の際は皆さまよろしくですm(_ _)mで,霧で前が見えない高速を最近またよく聴いているSNARKY PUPPYを聞きながら妙なハイテンションでゆるゆる走っての帰宅.で,どうしても今夜だけは糖分を与えてやろうと甘いものを。。。 可哀想なので名指ししませんけど,いただきものの"超"高クオリティー(味も見た目も)のピグモン(※クッキーです)に唯一のお菓子を奪われた瞬間の写真でございます.※撮影後はスタッフ(?)が美味しくいただきました小さなお子さんと作ったみたいです.私も昔は母親とカレーなんか作る子供だったんですけどねぇ今は,弁当やご飯作りもただの流れ作業と言う―.※良い子も悪い子も食材に感謝しつつ楽しく作って食べてね明日っていうか今日ですけど,PMにPA打ち合わせ~の,お友達のバンドライブにチラっとのぞきに行ければと思っております.あ,合間でちょこちょこ出来る作業を片付けます。。。安心してください,今日は(多分)もう寝ますm(≧~≦m;)
February 20, 2016
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ZipRock初お披露目と言う事でSoundHall a.C.さんにて演奏させていただきました.週中日の休日にも関わらず多くのお客さまに集まっていただけて非常に楽しい1日でした.改めて御礼申し上げます.今回は初ステージと言う事もあり,バンド内でも色々と探り探りな部分がありました.個人的には週頭から合奏やらゲネプロやら前日に急遽入ったPA等々,非常に過密スケジュールの中でのライブとなってしまい実は睡眠や準備にほとんど時間が割けずメンバーにも迷惑をかけておりました.関係者の皆さま,誠に申し訳ありません.Photo by Yuki from ZipRock実は裏話をすると,PAから帰宅した23時半頃から慌てて音色のブラッシュアップ作業に入ったのですが,前日ゲネプロで就寝できたのが26時半~翌アフターフォー入りを言い渡されたPA現場に間に合わせるために5時半起き・・・と身体を酷使していたのが祟ったのか作業半ばでボーっとしてしまい,音色保存中に電源を落としてしまうと言うアクシデントに見舞われまして,気が動転して慌てて電源を入れなおしたのが最後・・・MOTIF君に良かれと思って設定していたオートロード機能が祟って破損した音色データを読んで行ってしまい本番用音色が真っ新になってしまったと言う史上最悪の事態に見舞われてしまいました.さすがの私も,今回ばかりはバックアップをPCに入れていなかったのでお先真っ暗になってしまい,復旧作業にかかる時間だけ算出して翌朝でもギリギリ入り時間に間に合うのを確認出来たので26時を回った時点でその日の作業は諦めました.本当なら参加できたセッションにも急遽入ったPAで参加できなかった悔しさも相まって,その後30分間ZipRockの練習もせずにWeather Reportの『Elegant People』を弾き続けたというのはここだけの話です。。。ちなみに個人的にはオリジナルに近い雰囲気なら『Carlos Santana & Wayne Shorter Live at Montreux 1988版』が好みです.何が魅力ってKeyboardistの一人Patrice RushenさんのKX88(音源名に使っているかはわかりませんが・・・)にて演奏するソロですね!R&B好きならご存知の通り彼女は正真正銘のヴォーカリストでもあります.あんなに巧みにキーボードソロ弾かれちゃたまったもんじゃないんですけど素晴らしいです。。。平成育ちなんで,アレンジ的にはやっぱり『FAZJAZ Live at CROSSROAD版』が大好き!松本 圭司氏の安定な演奏もそうですが何よりも村石 雅行氏と日野JINO賢治氏のリズム隊によるグルーヴ感!圧巻です.さすが矢堀孝一氏,素晴らしいメンバーを集めたものです。。。 ってごめんなさい,どうでもいい話でした・・・翌朝7時,食事も摂るのを忘れて頭に残っている情報だけを頼りに全8曲分のユーザーボイス約15音色を作り直しました.12時半頃ようやく完成.さすがにEQや全体バランスまで調整出きなかったので逆リハで時間が長くとれるのを良い事に現場にてPAさんに調整していただきました.普段は使わないヘッドセットマイクtoMOTIF7というセッティングも相まってハウリングも起こしてしまい,EQ調整に大半を費やしてしまいましたが何とか間に合い本番に迎えたのでした。。。さすがに"新人ZipRock"じゃなかったらお客様に許してもらえなかったかなぁ(苦笑次回ステージ前後はなるべく調整して…と言いたいところですが,今年は私事が非常に過密に詰まっているのでバンドの為に無理矢理スケジュールをこじ開ける状況故,毎回こんな感じになってしまうかもしれません.今週は常に身体がギリギリ状態でしたので,倒れないでステージに立ててよかったなと言うのが正直なところでした.翌日,過去最大級な『泥のように眠る』を経験したと言うのはナイショです.お客さまや関係者の皆さまにご迷惑おかけしないよう来年に向けて公私共に少しずつ整理していきたいなと思います.尚,ZipRockとしては7月末に野外イベント出演予定です.(もしかすると4月にも県内某所でライブハウスイベントへの出演があるかもしれません.決定次第,追って報告します)定期的に活動はしていきますので県内外問わず対バン等のお誘い等ありましたらお声かけ頂ければと思います.鍵盤の私個人としての活動では直近3/12(sat) 下諏訪チャーリーズハウスにて久しぶりの信濃路☆変による出演ステージが決まっております.お時間ある方やお近くにお住まいの方は是非会場で一緒に盛り上がりましょう!水面下では3Bsや参加が決まっているバンドも動き始めていますし,T'sLABの企画モノも休みなく動いております.個人的な理由で,来月頃から音楽活動は大幅に縮小させていただきますので上半期でのライブで出来る限り多くの皆さんにお会いできればと思っております.今後とも鍵盤辺り担当T'sLAB@Noriをよろしくお願いいたします.
February 10, 2016
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第一段階インプットアサインとデモ音源の仮録音は完了したので第二段階のアウトプットアサインと各種設定を確認.本番に合わせている為,たかが7.5畳間の部屋でEthernet配線をしています.流石に,これだけの為に本番さながらな6ch分のスピーカを狭い部屋に立てるわけにはいかないのでMTRから今度は卓へオグジュアリ出力の設定値やエフェクトが正常に生きているか等,細かくチェックしています.操作性はやはり最高にイイです.01Vなんか目じゃありません.ただ,願わくばマウスを使いたい・・・今時シリアルマウスですよって20年近く前のモデルじゃ仕方がないですよねぇ.StudioT'sからあさってくればよかったのですが,手元に対応マウスがなくて困り中。。。さすがに,今や希少価値すらある模様で,中古市場でも相当高いんですね.我慢して十字キー,Enterをひたすら繰り返していますちなみに前回,AW4416へはT'sのプロジェクトを16ch分にしてデモトラックとして録音したのですが,やはり年式相応とでも言いましょうか・・・お世辞にもクリアな音質とは言い難いです.パンニング等の分離感もイマイチですし,何よりもA/D,D/A回路の性能でしょうか、、、ダイナミックスレンジを稼げていない感があります.元ソースが既にDAW側で高精度に各チャンネルともレベルをガッツリ上げている音源なので聴けるサウンドですが,これが本番ソースになると思うと少し不安ですね.特に,EQ頼りになるライブ現場では処理の問題上,内部ダイナミクス系エフェクトに頼りきれないのでアウトボードは必須だと感じます.せめてWAVES Y56Kを導入したいですね.StudioT'sLABでは一応dbxの2231と言うグラフィックイコライザーと同社166XLと言うコンプレッサ・リミッタも所有していますのでハウリング防止やダイナミックレンジ稼ぎならこれに通すってのが手っ取り早いのですが今回はADATでステージへ戻す為,中継する事が出来ません.こうなってくると色々考えてしまいますね…悪あがきをすれば・OMNI OUT1/2辺りにST OUTをアサインさせて一度出力させアウトボードへ・AD7/8辺りで受けてDIR7/8(AD7/8のダイレクト)としてADATへスルーさせるなんて言う方法があるにはあります.ただし,OMNI OUTへのD/A,アウトボードから7/8入力でのA/D,ADATへ送る際のD/DそしてADA8000でのD/Aと変換が非常に多くなり,さすがに実用レベルではないかもしれませんが試してみる価値はあるかと思いますので後程チェック予定です.ちなみに,「何やっているか全くわからない」ってよく言われてしまうのですが,私自身も頭の中を整理するために毎回ステージPAの依頼が入ると以下のような配線図をザックリと作成しているんです.2月末のPA依頼はお客さまのディジタルミキサがお借りできる予定なので卓部分や配線部分は多少の差が出そうですが概ねこんな感じですね.こうやって構成図を作ることで大体の流れを把握しています.ソラで出来れば一番ですが,現場で重要機材が足らないなんてことになっても困りますので事前準備は必須だと思っています.ちなみに,ディレイ等の空間系エフェクトは内部インサーションエフェクトを使いたいので立ち上げてはいますが,最初の内はDSPの処理がどのくらいまで耐えられるか未知数なので保険のためにKAOSS PAD3を別途つなげる予定です.こうなってくるとKAOSS PAD QUADが欲しくなってきますね~って,どうせディレイくらいしか使わないんですけどね.偶に,デットな部屋だとリバーブが欲しくはなるので。。。やはり旧モデルなだけにDSPへの負荷が顕著に出てしまうのが痛いところですね.D16XDではコンプレッサをハードとして回路で内臓していましたが,苦肉の策とは言え,非常に理に叶った構造だったなと思います.もう,いっその事A/D変換前にEQも付けてくれれば…て,それじゃアナログミキサー並みに部品コストがかかっちゃって売り物にならないですよね。。。取りあえず入力-出力で確認出来たのでEQやコンプ等のStudioT'sプリセットを仕込中です.操作性も,慣れてきたので後は現場で対応できそうです!
February 5, 2016
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見てくださいよ,このHDD!12GBですって。。。しかも,新品未開封(苦笑この少年のようなオッサンの興奮,わかる人いるかなぁ~あ,遊んでいるわけではありません.来週の暫定現場に向けての準備中です.MTRですけどディジタルミキサー導入するまでの間,ウチのメイン卓であるMGP16Xで補えない現場にて使う為に今更ですがAW4416を卸しました.昨年まではKORG D16XDで行っていたポジションですがオプションの入手が出来ずI/Oが不自由なので現役引退を決意.只今,引継ぎ中です.今時,iPadでパラメータが操作できないのは辛いのですが最新モデルの割きりTFシリーズと違いオプションカードが2枚も挿せてI/OやI/Fが選び放題!WAVESのY56K(orY96K)も装備可能なのでDAW全盛期の今でもハードウェアミックス用機器として使っている方がいるとかいないとか?尚,先日はiPadコントロール術を裏ワザで解決出来ないかと思い取説やMIDIインプリメント等の仕様確認を行っていました.要は実装されているMMC(MIDI マシン コントロール)をMAX/MSP辺りでコントロールできないかと思ったわけです.それが実現できればMIDIパラメータで全チャンネルをコントロールできるので最悪MIDIを無線で飛ばせばWindowsタブレットからコントロールできるのではないか!?と淡い期待をしたのですが…残念ながらトラックボリュームやPANそしてEQの情報はは内部で完結しているようで外部からコントロールできそうにないと言うオチでした。。。詳しい方がいらっしゃれば,コッソリ教えてくださいm(≧ー≦m;)本日はY56Kが届くまでの間に繋ぎで入手しておいたMY-8ATと言う8chADATオプションカードの動作確認がてらリファレンスミックス用のマルチトラックを収録中.奇妙な光景ですが,部屋の中でMR816Xからアナログ8ch+ディジタル8chの音声をTRSマルチスネーク×8とADAT(オプティカル)で計16chパラ伝送しております.バランス配線やディジタル配線をするような距離ではないのに、、、ここまで来ると,ほとんどスタジオ・・・もう残念でしかたありませんね(; ̄ー ̄)hahahaha~これが完了したらオグジュアリの整理をしつつ,パラミックスに対応したStudioT'sMix業務用のベーシックプリセットを作成する予定です.尚,来週の現場ではbehringer ADA8000とCAT5eのEthernet配線(えっと,猫じゃありません要するにLANケーブルです)で最大500フィート(約150m)の延長が可能なhearTECHNOLOGIES社のextreme extenderを使ったADAT延長配線を行います.以前,本ページにて紹介させていただいた"あの"手法ですね.今となってはDanteやMADIが主流ですが,旧規格扱いのADATやAES/EBU等をマルチチャンネルのままEthernetに変換し伝送すると言う手法は意外とスタジオ等で使われていました.キューボックス等で用いられているEthernet配線の一部ではデジタル伝送モデルだと内部がADATのものもあるようですね.Danteのように24chを1本で実現とかは物理的にできませんしエラー処理も上手く行ってはくれませんが,2系統のEthnetケーブルで双方向配線すれば最大8chインプット,8chリターン,また片方向配線すれば16ch伝送なんてのも可能です.(StudioT'sLABでは2ペア16対の業務用CAT5eをラクダスと言うケーブルリールに約100m巻いたもので実現しています)ADA8000はダダ流しでも受けてくれるのでポップ音すら鳴らしてしまいますが,断線以外では音切れの心配はあまりないのが救いです.今でもアナログのマルチボックス配線をメインにはしてはいるのですが,やはり柔軟性が低いですので会場にマルチ延長がない場合,この配線で可能な範囲は対応してしまう事も増えてきました.3年前にchromeの大輝さんがRACEで配線しているのを見て,『ウチも,あれやりたいなぁ』と思ったのが切っ掛けでしたがDanteの導入よりも前に実現するとは思ってもいなかったのでちょっと優越感、、、と言うのはナイショです.ついつい長文化してしまいましたが,そんなわけでAW4416で現場を回そうと準備をしているってわけでした.古い機材でもまだまだイケますね.正直,個人的には01VよりAW4416のが断然使いやすいと思います.本家のデジミキがMTRに負けていたかもしれないなんて思うと情けないなぁなんて…思っちゃいけないのかな.皆さんも,押し入れなどで眠っているのであれば是非活用してみてくださいね.え?経年劣化でJogダイヤル等がベトベト?安心してください!無水アルコールで拭けば復活しますから( >ー
February 2, 2016
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信州発Superflyのコピーバンド『ZipRock』が始動.ドラマーの呼びかけで集まった企画もの集団です.ヴォーカル,ギター,ギター,ベース,ドラムそして私,鍵盤の6人でお送りするSuperflyをお楽しみください.『ZipRock』名前の由来ですか?圧縮ファイル形式にzipってありますよね.圧縮ファイルの如く個性豊かなメンバーのエナジーが凝縮されているバンドって事なんじゃないかと(勝手な推測ですけど…)リーダーがキッチンにあった『ZiplocR』を見て『あれでいいんじゃね?』って言ったのが採用されたわけではありません.ええ,多分違います.きっと違います。。。鍵盤サイドはいつもの事ですが,ロックバンドですので普段通りYAMAHA MOTIF7一台で行きます.ただ,信濃路☆変やcokesの時とはまた違ったサウンドの出し方になると思います.アナログシンセライクなサウンドも使うのでMOTIFの弱点を裏切る音作りを心がけますね!もちろん,今回も機能はフル活用の予定.ほとんどマルチで音色を組んでエレクトーンのレジスト状態にしていますし,ユーザーアルペジオやサンプリングはもちろん,拡張音源ボードもフル稼働です.MOTIF全盛期だった高校時代は,多分ここまで多彩に使っていませんでした.この子もさぞ喜んで…え?引退させてもらえなくて苦しんでいるって?KORG KROME 61key 【KROME-61】【ケース別】【送料無料】本音はKROME61,FA-06,MOXF6等の軽量型中級クラスがあったら移動も転換も楽だとは思うんです.セッション等で初代を持参するとやっかみに扱われますからね(ごめんね、ごめんね~)でも,4世代も前の機種でも音質面ではほぼ互角ですので改めて買う気が起きないです.そこにお金を回すなら,T'sLABの機材費に充てます.あ,でも皆さんは沢山新機種を買ってやってください.メーカーさんもそれだけが頼りですからm(≧ー≦m)ッテ,オーイッ!------------------infomation------------------ivent:DREAM☆FESTIVAL 2016band:Jo'z , ZipRock , 他place:Sound hall a.C.day:16'2/11(thu) 16:30 Open 17:00 on stageticket:1,800yen + 500yen(1drink)-----------------------------------------------と,言う事で2/11(thu)はSound Hall a.C.にて一緒に盛り上がりましょう!
January 28, 2016
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自宅の外でも制作のためにStudioT'sLAB共有ビッグタワーマシンを持ち歩いていたのですが,この度1年越しでメデタク(?)Mac miniの導入が出来ました.Mac miniも既に発売から1年が経過しています.メジャーアップは微妙な線ですが近いうちにマイナーアップくらいはあり得るかもしれませんので,『なぜこのタイミングに?』と言われてしまうかもしれませんが,一応StudioT'sLABの予算都合で買えるタイミングに買っておかないと他の機器に回ってタイミングをまた失ってしまいますので…信憑性はありませんが,Skylakeを搭載した次期モデルが既に噂されています.Macの場合はハードウェアの為のアプリケーションと言う思想が一部あるので,最新が買えるなら最新版を買うに越したことはありません.また現行Mac miniはQuad core廃止に伴い最大でもDual CoreのCore i7 3.0GHz.次期モデルではQuad core復活と噂があります.期待はするべきではありませんが"今が買い"のモデルとは言えないかと思います.iMac等も検討されてらっしゃる方は特に急がれない事をお勧めします.何はともあれ,制作環境が身軽になったので来年は県外レコーディングも臆する事なく行える…かもしれません(^^;購入間際までMacBookProと迷いましたが,高い(私が欲しいスペックだとオプション&税込378k-yen…)のと移動が車な私は出張先での作業がほぼ不可能(過去経験則)なので,撮影機材のモバイルモニタを使えばPA現場でも立ち上げられると言う事で値段も手頃なminiで落ち着きました.最近の林檎製品は後でほぼ手が入れられない為,SSD以外フル装備です(こうなると全然安くないです…)で,只今デフォルト状態の補助記憶装置を完全バックアップ中です.実はDAW用PCが只今絶賛作業中でまだ移行はできないんですよ…しかし,早めにセットアップして入れ替えないと次の制作やらが立て込んでいてタイミング失うので渋々と言うのはヒミツです.なんだか,せっかく買ったのに事務的過ぎて感動がないなぁ(T_T)因みに,現行のFusionDriveは1TB品だと内部フラッシュが25GB(旧モデル用は128GBだったのに)と言う残念な仕様になってしまったため諦めてSSDにしました.予算の都合上ケチって256GB(Win時代の過去実績ではシステムとDAW系ソフトで200GB超え)にしてしまった為,Boot CampでWinOSのインストールは一旦保留にします.DAWソフトもWin専用がまだある為,完全に林檎族にはなれるハズがないのですが取りあえず環境を立ち上げて様子見しようかと思います.<ついでに買ったメディアドライブ>DAW関連のハードウェアやソフトウェアは両対応のハイブリット化が進んでいるお蔭で移行が楽ですが個人的に媒体好きな私は未だにDLのみの有料ソフト所有が出来ずで全てディスクやUSB等のパッケージ買いです.故にと言うわけではありませんが,2015年モデルはディスクメディアのドライブを内臓していない為,いずれにしても必要になるだろうと思い先行して外付けドライブは購入しておきました.事のついでなのでMacでBDがライティングできるお得なソフト付きのLogitec LBD-PUB6U3MSVWを導入.【あす楽対応】代引き手数料250円!クレジット決済可!Logitec■ポータブルBlu-rayドライブ■LBD-PUB6U3MSVW■未開封【即納】≪ロジテック ブルーレイドライブ シルバー≫Toast14に無償アップグレードが出来る期間中なので半ば衝動買いでしたがMacでのBDライティング環境は意外とお金がかかるのでこれで当分は一安心かなと、、、今後は『BDでお願いします』なんて依頼が…音楽系では,まだまだ来ないでしょうね。。。誤算だったのは,今はソフトも買えばメディアはおまけみたいなものでシリアルナンバーがあれば最新版の実行ファイルをメーカーサイトからダウンロードしてネットやドングルで認証してお終いなので正直メディア自体をリアルに使用するシーンなんて実はほとんど無いと言う事…お蔭様でドライブは未だ使用していません( ̄. ̄;)折角のBDライティング対応と言う高機能ドライブにしたのですが,このまま使い道が無かったらどうしよう…<旧DAWマシンの行方>借り続けていたStudioT'sLAB共有マシンCore i7マシンは元鞘のStudio常設PC化するつもりでしたが,今回の機材入れ替えでT'sLABの2人は共にMac mini使いになったので常設PCに戻してもほぼ稼働しない可能性があると言う事でTomと話し合って今年使用頻度が非常に高かった映像編集PCの置き換えとして再構築する事になりました.旧PCはスペック足らずで幾度となく作業ストップと納期遅延に見舞われていましたが,32bitマシンから64bitマシンにはなる分CPUもメモリもスペック的に余裕になる為,改善が見込めると思われます.ただ,ソフト環境は依然としてAdobeCS4(メーカーにて64bit動作確認済みですが内部処理は32bit)なので64bit恩恵は受けられません.それでも処理に余力が出来る分,エンコード等も安定すると期待しています.ついでに,旧映像マシン用に最後悪あがきで入手しておいたAdobe推奨のグラフィックボード『nVIDIA Quadro 5000』を装着する事なく奪い取り本器に搭載.変更前はAMD R9シリーズでしたので単純比較は出来ませんが,メーカー推奨と言う信頼性と映像編集向きのアーキテクチャになるので不具合率は軽減できるのではないかと二重に期待しています.★12/18am9:59迄ポイント5倍★Facebook経由5000円購入でP5倍★【Joshinは平成20/22/24年度製品安全対策優良企業 連続受賞・Pマーク取得企業】EQK420-1GER【税込】 エルザ PCI-Express x16対応 グラフィックボード ELSA NVIDIA Quadro K420 [EQK4201GER]【返品種別B】【送料無料】【RCP】これで来年は今年以上にコンスタンスな映像配信が…いや,マンパワーが足りない、、、ぎぶみーすたーっふ!( ̄ー ̄;<旧映像マシンの行方>Core2Quad Q9550搭載の旧映像編集用32bitマシンは今の所StudioT'sLAB共有マシンとして移換すると言う予定だけで運用方法は未定です.Adobeの認証を移行したらOSをリフレッシュ予定ですが何用にチューンすればよいのか…2年前まではDAW用だったのでStudioT'sLABのハードウェアコントロール用器と言う位置付けでもいいのですが,32bitとしてはほぼフルスペックでも制作用アプリでは相当気を使ってプロジェクト等を軽くしておかないと動作できません(旧Cubase5やPremiereCS4で経験済み)Windows7とXPモードをインストールしてもStudio常設として果たして役に立つかは微妙な所です.取りあえず,急ぐことは無いのでOSのクリーンインストールのみで細かなセットアップは保留ですね.<所感>WindowsもMacも同じIntelベースの現在,Mac化したからと言っても特別なメリットはありません.これはDAWでも映像の分野でも,今やDTPの分野でも同じになりつつあるようです.今回は,Mac miniと言うパッケージングが制作環境にマッチしたために導入したにすぎません.その割に高い買い物と感じてしまうか否かはエンドユーザー次第と言ったところです.最近のMacシリーズは前述通り部品が基板直付けなんて事も平気であり,購入後にスペック変更はほとんど出来ませんから,ベアボーン等で小型ケースのマシンを安く組むのがリスクは少ないのかもしれません.あくまで,PCを組める人限定の話ですが…送料無料 Apple デスクトップパソコン Mac mini MGEM2J/A 本体 新品 ワイモバイル Pocket WiFi 502HW セット12/31契約完了分迄!Apple デスクトップパソコン Mac mini MGEM2J/A 本体 + ワイモバイル Pocket WiFi 502HW セット 【Apple アップル デスクトップパソコン 液晶一体型 Mac mini マックミニ パソコンセット】 送料無料 新品 Wi-Fi 1円エンドユーザーの立場ではWindowsに比べてドライバやハードウェア互換性等を特別意識しなくてよかったりとメリットに見える部分もあります.DAWやデザイン系ではハードウェアとアプリケーションの親和性評価をメーカー内で行っているのもポイントの一つです.もちろん,純林檎製品に限る部分は否めませんが初心者には安心材料と言えるのかもしれませんね.ただ,林檎は色々と規格を無視してくれちゃっている事が多々あるので社外製周辺機器等の接続にて,とんでもない不具合に見舞われる事があったりします.しかも,『林檎わかんな~い』ってなもんで自社の非を認めなかったりして修正しない事も多々あるんですよ…単にスルーして動いちゃっているなんて事もあり,ハッキリ言って特別視して褒められない事もしばしばです.ま,Windowsだって蓋を開ければ似たようなものですけど利用者が多い分,改修の可能性は林檎よりは高いかも?ただ,OS無償化に伴い,今後その辺の変化がないとは言い切れないのかもしれませんけどね.いずれにしても,そう言うハズレケースに当らなければ良好な関係が築けるかと…あぁ,もう所感の発言じゃない( ̄~ ̄;何はともあれ,環境構築を試行錯誤する事3年余り―.StudioT'sLABとしてはやっとギリギリラインの制作環境に到達出来そうな予感です.
December 12, 2015
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歌ものバンドの活動が盛んになってきたので楽器の新調を考えていたのですが,結局落ち着きどころがなく久しぶりに家宝になりつつあったYAMAHA MOTIF7を引っ張り出しました.<MOTIF>発売当初は同社製EX5の後継としてフラグシップシンセサイザーと言う位置付けで発売され,そのスマートなルックスも影響してか人気を博したモデルの一つです.EX5時代にはPCM音源の他にアナログモデリング音源,FM音源そして物理モデリング音源を実装した明らかなモンスターマシンだったのに対してMOTIFはプラグインボードと言う拡張音源方式を採用し自由に必要な要素をユーザーの手で追加して組み込む仕様になり用途特化型へと進化したモデルでした.DTMが盛んだった時代と言うのも相まってか,シーケンサもサンプラーもプレイバック的なイメージの位置付けになりフルで使い切る為にはPCがあると便利と言うマシンではありますが,そのお蔭でシンプルで使い勝手の良いモデルになっています.出音やUI等も定評があり15年近く経った今も尚,後続機種にMOTIFの名は引き継がれES,XS,XFと継承されています.個人的には初めて自分のマシンとして手に入れたシンセサイザーがMOTIF7でしたので,使い倒す程に使い込んでいます.個人的な見解ですが初代MOTIFはDSPの限界を超えているのではないかと思われる挙動が随所にあります.例えば,当時要だったPerformanceモードでは音切れどころか発音したまま音色を変えるといきなり大きい音がなってしまったりと演奏に支障が出るレベルでした.故に私が推奨するMULTIモードによるレイヤーが最も生きるモデルともいえますが同時発音数はPLG抜きですと64和音です.VOICEで4レイヤーを同時でフルでならしている音色では16和音になってしまいますからダンパーを踏むと一気に音切れ街道まっしぐらなんです.また,D/Aも回路効率が悪いのかダイナミックレンジもあまり高くはありません.PAへ送る為に音量を上げ気味にするので少しS/Nが悪くなりがちなのが残念な点です.それでも,内蔵している波形は非常に優秀で幅が広く良くも悪くも優等生ではあるのですがオールマイティに使える素晴らしい音が収録されています.音色遺産も一番多いモデルですし,いつ触っても隅々まで触れられる慣れ親しんだ関係と言う事もあり手放さずに維持し続けていると言ったところです.もちろん,自分の原点なので一生手放さないかもしれませんが。。。ちなみに,我が物顔で話をしていますが実は私の所有物ではありません.購入当時は活動拠点が違った事もあってTomと2人で同じモデルを別々に所有していたのです.その後,一時的に拠点が同じ場所になっていた時にそれぞれのメイン機が替わっていくにつれて1台が眠り,また1台が眠りと言う状態になってしまったのでStudioT'sLAB立ち上げを切っ掛けに1台を手放しました.現在はTomの所有していたモデルが家の子です.尚,完全に私の趣味ですが現在このマシンにはPLG150-AN,PLG150-DX,PLG150-VLとEX5と同じような構成で構築されています.もう,どれが誰のボードか全くわかりませんがStudioT'sLABにはPLG100-ANとPLG150-XG以外全ボードが揃っていますので何でもアリです.<メディア維持の苦悩>旧モデルと言うポジションになってくると色々と不都合も出てきます.その一つがメディアの維持です.初代の頃は当時メディア論争最中で音楽楽器でもフロッピーディスクに替わりSD(Secure Digital)かSM(SmartMedia)かそれともCF(CompactFlash)等と言った感じで統一感がなかったのです.そして,YAMAHA社はその中でもSMをよく使用していたんです.理由はわかりませんが,SMは実装費が安くメディアも流通していた為ではないかと推測できます.初代MOTIFにもSMが採用されていますが,その後SMは記録容量の限界等を理由に論争からも外れてしまい後継機種となったMOTIF ES以降はUSBメモリへと変わってしまいました.また,MOTIFはシリーズ化されてはいますがエレクトーン等と違いシンセサイザーでは過去遺産のデータを引き継ぐ仕様が絶対のものではないようなのです.初代からESに替わったときもその方針が変わる事は無くMOTIFと言う名前こそ同じで初代の波形をサウンドテーブルに一部持っているにも関わらず音色データがESへと引き継がれることはありませんでした.こうなるとエンドユーザーには問題が出てきます.メディア部分が壊れても大抵のMIDI機器にはMIDIに詳しい方ならわかると思いますが,バルクダンプと言うMIDI(シリアル通信)経由で音色データを吸い出す方法が出来るのですが,メディアの抜き差し程,手軽ではありませんし仮にバルクダンプしてもMOTIFのように後継機種へと引き継げないのでは毎回実機を使わなければならない事になるのです.StudioT'sLABでは音色パラメータを全てMOTIF-RackやMOTIF-Rack ESへ移植する事は断念し,実機保管時に大量に買い置きしておきしたSMで食いつなぐと言う何とも生産性の悪い体制を取っています.メディアが全て壊れるのが先か実機が壊れるのが先かと言う状況であり,根本解決には至っていません.<メディアの変換>当時SMを使用した機材等を未だに使っている方々は1度は考えた事があるかもしれないのがメディアの変換ですね.SMを搭載した機種をUSBメモリ等に置き換えられれば延命できるわけですから得策ではあると思います.しかし,フロッピーディスクをSDに置き換えたり(ドライバが必要になる為,PC等の多目的器でないと使えない)フロッピーディスクドライブそのものをUSBメモリリード・ライタに置き換えたりする製品(以前,姉妹ブログで紹介)は業務用レベルと言えど変換があるのに対してSMは実用レベルでの変換がありません.※正確には,同じ思想で生まれているメディアにxDピクチャカードと言うものを使った変換はありました.単純変換で互換性があった事等からサンワサプライさんからADR-XDSMと言う変換アダプタが出ていました.ただし,512MBまでしか対応していなかったり機器を選んでしまったりと不都合はもちろん,該当するxDピクチャカードも今現在では既にメーカーが撤退し生産完了しており延命処置になりません.故に,私のように市場から消える前に買い貯めた人もいらっしゃるのではないかと思うのです.実はサイズの問題が一番大きいと思われがちですが,単純に置き換えられない大きな課題が物理的な形状以外にもありそれが一番のネックとなっているんです.<SMが変換できない理由>皆さんが使っているSDやUSBメモリと言うのは内部にフラッシュメモリを背負っていて,その不揮発性メモリにデータを記録しています.加えて,SD等は中にそのメモリとは別にインターフェイスドライバなる通信用のICが入っているのです.要するにSDにはSD同士で使う言語みたいなものがありインターフェースドライバは言葉を発する口とそれを聞き取る耳そして理解するための翻訳器みたいなものなのです.USBメモリも同種の構成でケーブルやコネクタを含めて規格化されていますが同じようにUSB通信プロトコルなる専用言語でデータのやり取りをしています.言ってしまえば,僕ら日本人同士が日本語を使って互いの意志を伝えているのと同じですね.しかし,SMにはそのインターフェースドライバ部分が実装されていません.フラッシュメモリに電源を与えて直接コンタクトすると言うシンプルな構成になっているのです.言うなれば脳のシナプスから伝達される生の電気信号をそのまま別の脳で受るイメージです.人間で本当にそれができたらテレパスですけどね。。。故に,他の言語(メディア規格)に置き換える場合は脳からの電気信号である情報を言語に置き換え発生させて読み取るような変換するインターフェースドライバが必要になるのですが,受け側の機器は元々脳と直接コンタクトを取れるだけのエネルギー配給しかできない仕様なのでドライバICを実装するために必要な電力が配給できないので例え機器に手を入れて改造と言う手段に出ても一筋縄ではいかないと言うわけなのです.元々,インターフェースドライバなしで通信する設計だったわけですから,タイミングや波形品質の問題も浮上してしまい,電気電子工作が得意な私たちStudioT'sLABでも高級オシロやシグナルアナライザを導入し相当な工数を使わないと手に終えない内容なんです.仮に,筐体そのものに手を入れない手段を取るとしてもリーダー側があの薄い媒体用の口ですからFFCケーブル等でデータ線を引き出してインターフェースドライバ基板に電源を別途配給する形で他の規格メディアへ変換が実現出来ても,FFCケーブルむき出しになりますのでシールドしてもエラーが起きる確率は上がりますので使い物にならないかもしれません.一般消費者に使用できるような強度と安定性を保つ事なんてほぼ不可能だと思います.故に,SMをSDやUSB等の形に置き換える事は現実的に難しいのです.ポイント最大20倍!エントリして・・24日23:59〆OLYMPUS SmartMedia64MB 【RCP】10P20Nov15<所感>どこかの海外サイトで昔,実験的だと思いますがSMからFFCケーブルがむき出しになってインターフェースドライバの実装された基板に接続された実験的な画を見た事があります.成功したのかどうかもわかりませんが,見た目にも不安定で販売されることがあったとしても,一般ユーザーに使える代物にはならないと感じました(私は欲しかったですが…)いつの時代にも先端技術によって生まれる仕様から後でエンドユーザーは泣かされる事があります.しかし,メディア論争もなければ現代普及しているメディアもなかったとは思うのでメーカーを責めないでください.出来れば想像はしたくありませんが,何年後かにStudioT'sLABのMOTIFが基板むき出しになってメディア変換をしている日が来てしまうのではないかと言う懸念もありますけど….せめて動くうちに,必要なパラメータを吸い出しだけはしておきたいと思います.ま,吸い出しても実機に書き込めなくなったらお終いなんですけどね…皆さんも,昔のメディアで『これは!?』って思う化石になりそうなメディアを使用している機材は早めの内に何らかの手を打っておきましょうb最後はパラメータを全部手書きで書き出すって言うのが1番なのかも!?いや,言ってみただけです。。。
November 20, 2015
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ビジネスプロジェクタ『EB-1770W』を購入した時に中古で叩き売りされていたのをいい事にStudioT'sLAB備品として買い付けた『PIONEER DVJ-1000』DVD&CD用のスクラッチプレーヤ.要するに音声のみならず"映像もスクラッチできますよ"って言う機種なんです.故にRCAとCoaxial(S/PDIFデジタル)の音声出力の他に,CVBS(黄色端子)とS端子(Y・C分離)が装備されているんです.え?『今時,LDじゃあるまいしアナログ映像かよっ!』って?(^^;)マァマァ当初StudioT'sLAB所有のDVD再生機材と言うのが単品ではなかったのでプロジェクタがあれば「プレイヤありますか?」って言われちゃうよなと思って導入したのです.しかし,いざラインナップに入れたら当初予定していたDVD内臓プロジェクタ『EH-DM30』がジャンク品で手に入っちゃって手を加えたら直ぐに治っちゃったのでとうとう使い道が見いだせなくなってお蔵入りしちゃったんです.その影響で買った時に欠品だったツマミが未だ社外品のままなんです.Y社のUW500残骸部品から拝借したのですが基板取付部品の角度が違うためかポジション目盛りが45度もズレちゃったので使いにくいです.互換品を仕入れればいいだけの話なんですけどツマミの単価なんて高が知れていると思っていたらCDJ-1000シリーズ用のツマミが1個1000円近くするんで躊躇してしまいそのまま買えず(換えず)仕舞いに…(--;)タカイヨネ?一応,当時の最上位モデルにDVD再生機能を内蔵させた仕様なので音声部分はCDJ1000MK2とMK3の中間的仕様でCDJとして使えば今でも十二分な仕事はしてくれます.でも,T'sLABではDAWを持ち歩いちゃいますし当然,他のバンドで『DJやってよ』なんて事はありませんから出番がないんですよ.こうなったらヘタな鍵盤なんか辞めてDJやろうかなぁなんて…でも,今時USBメモリからWAVE再生できないコントローラって時代遅れなんですよね,きっと…StudioT'sLABでPAをお願いされた時等に『CD再生できますか?』って言われることが多々あるので,筐体サイズがネックになるもプレーヤとしては手放したくないのですが,その他の使い道が何かないかなぁなんて思い出した頃に考えてみたりしてもピンとこないんですよね.折角の機能がほとんど使われないのでもったいない… 《パイオニア》Pioneer CDJ CDJ-1000MK2【中古】思い切って手放しちゃえって言われちゃうかもしれませんが今時アナログなんて流行らないからなのか二束三文なレベルで買いたたかれてしまうんです.代わりのCDプレーヤも買えないんです.昨今はHDMIの映像に慣れているからなのかビデオミキサー/スイッチャ―等でもアナログは基,480pとか720p処理でも素人さんにすら頭ごなしに「ありえない」とか言われてしまうみたいなんですよね.FullHD(1920*1080)以上がデフォルトでなければいけないシーンって製品版のBDを作る現場でもない限りほとんどないと思います.DVJなんてもともとはライブハウスやクラブで映像パフォーマンスする事を目的としていますから一昔前の高光束液晶プロジェクター辺りで120インチ程度に投影するのがほとんどだと思います.映画の投影やウェディングフィルムじゃあるまいし,解像度が要求されやすい"テロップで文字がスクロールする"等のシチュエーションなんて逆に稀ですから個人的にはデジタル処理にこだわる必要なんてないと思っちゃいますけどね…ましてや,映像を自由にループしたりする機材じゃないですか?スイッチャ―の高級モデルでもデジタル処理が仇となってくっきりとクロストークやノイズとかが出ちゃったりと,いい事ばかりじゃないと思うんです.強いて言えば,巷のスイッチャ―がアナログから急速にデジタル化しており,解像度もドットバイドットが1920×1080とかになっていたりするので使いにくくなっていると言うのはあるかもしれませんが,そのくらいだと思うんですけどね. ROLAND(ローランド)AVミキサー VR-3EX (VR3EX)あ,ちなみにStudioT'sLABではスイッチャー(ビデオミキサー)は持ってません.昔,某有名競売サイトにてRoland社のVRシリーズ(型落ち)を買い付けようとしたんですけど詐欺られてお金だけもってがれちゃったもんで…(T_T)トラウマー昔はVJ機器なんて言ったらすごく欲しがる人沢山いたんですけど今やアナログ出力ってだけで叩き売りされちゃうなんて残念だなって思います.余談ですけど私はRoland社が映像分野に参入した頃まだ学生でしたが『EDIROL CG-8』って言う映像を生み出すVisual Synthesizerって言うのが本気で欲しかったんです.市場でも『これからはVJパフォーマンスの時代だ』なんて言われていて発売されたばかりのDVJと並んで当時の私には魅力的に映ったんです.多分,本分のミュージックシンセサイザーであるV-SynthやVP-550より断然欲しかったと思います.島村楽器にあれが置いてあった時はDVJ-X1(DVJ1000の先代モデル)とCG-8のコーナーをずっと行き来しながら1人で触っていましたからね.どちらも高価すぎて手が届かず仕舞いでしたが,諦めきれなくて中古で叩き売りしていたRoland P-1というフォト・プレゼンターを衝動買いしちゃったんです.結局,静止画とmp3(またはSMF)を再生するだけで映像生成できるわけでも複雑なモーフィングが出来るわけでもなんでもないモデルだったので使い道を見いだせなくて数年後に買値とほとんど同額で転売しちゃいましたけどね.今思えばPCレスでタイトル画面を簡易に表示するのが目的の機材でスイッチャ―ありき,本編再生機器ありきの静止画プレーヤなんてVJに憧れてた者が買う機材じゃなかったと思うんですが,そのくらい映像機器に興味があったんだとは思います.その熱,今は何処へ…(^^;今やプロジェクターの機能にあるUSBメモリを使ったスライドショー機能でも十分事足りるとか冷静に考えてしまいますけどね.思えば憧れのVJ熱もあれっきりだった気がします.Adobe社の『Creative Suite 4 Production Premium』へシフトしてしまったのが一番の理由かもしれませんが,あとはやはり鍵盤と一緒で自分がパフォーマーとしてVJをやると言う事がリアルには思い描けなかったんでしょうね.学生の時分はクリエイターになってもパフォーマーには向かない気がしていましたので…ま,今でもそう思っている節があります.【はじめての方限定!一冊無料クーポンもれなくプレゼント】Adobe After Effects CS4 Classroom in a Book【電子書籍】[ Adobe Creative Team ]取り留めない話になってしまいましたが約10年余りが経った今,回りまわってあの頃憧れたVJ機器であるDVJ-X1の後継機種DVJ-1000が手元にあるも結局,使い道が見いだせないままと言う状況を見ると,パーフォーマンすを引き出せない自分にも問題があるんでしょうけど巷のVJの事情が大きく革新しておらず,特別なビジネスモデルも見いだせていないのも相まっているのではないかなんて勘ぐってしまいます.皆さんにはVJの世界ってどんな風に映っているのでしょうか?昨今のVJ事情は分かりませんが今でも,VJ用なのかは不明ですが著作権フリーのサンプル動画はあるみたいですね.当時の私が熱を上げたような活気があるといいなと刹那に思います.そして,いつかはDVJ-1000で私も…なんてね(^^
November 7, 2015
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以前紹介した某研究室時代に作ったMIDIコントローラ『ピッチベンドペダル』のプログラム改変作業を行っております.当初の目的では7segLEDの実装やオグジュアリFootSWの実装等,ハードどころかケースから見直しな内容をまとめていたのですが,やはり忙しくて手が出せませんでした.夏の3Bsライブの時に,使いたかったのに使えなかった"MIDIチャンネル固定"と言う仕様を変更する事に注力してなるべく工数をかけずに改変できる内容に変更してリスタートを切る事にしました.それでも,ハードウェアは追加しなければならず意外と重い…って事で,次いつ使うかもわからないコントローラですが早速プログラムの見直しから始めました.メインICにはA/D変換入力ポートが5ポートあるPIC16F88と言うマイコンを使用しています.(以前,PIC16F84と書いていましたがA/D変換入っていないモデルでしたね…ごめんなさい)既に,ペダルとして1ポート使用しているので残り4ポート.フットコントローラ拡張用に2ポートは予約しているので,残りの2ポートで今回は16進タイプの"DIPロータリースイッチ"と言う実装部品のパラメータを読むことにしました.ピンが5本あるのですが,1ピンが入力で残り4ピンが出力になります.要するに2進数で以下のように1が上がると対応する出力ポートがHiになると言うスイッチです.SW位置(16進)2進表記8pin4pin2pin1pin0x000b0000LowLowLowLow0x010b0001LowLowLowHi0x020b0010LowLowHiLow0x030b0011LowLowHiHi0x040b0100LowHiLowLow0x050b0101LowHiLowHi0x060b0110LowHiHiLow0x070b0111LowHiHiHi0x080b1000HiLowLowLow0x090b1001HiLowLowHi0x0a0b1010HiLowHiLow0x0b0b1011HiLowHiHi0x0c0b1100HiHiLowLow0x0d0b1101HiHiLowHi0x0e0b1110HiHiHiLow0x0f0b1111HiHiHiHiこのままだと,2進でHi/Lowが決まる為,4フラグ分を受けられる入力ポートが必要になってしまいます.Hi/Lowの判定なのでRB0~3の4ポート分を使う事もできますが回路側で少し工夫するとこれをA/D入力1ポート化する事が可能です.以前も,紹介した上記の回路図ですね.抵抗で各フラグ(スイッチ:8,4,2,1ポート)を各ビット毎に重みをもたせて1ポートで5V電圧を制御出来るようにして,受けた電圧を16等分する事でスイッチの位置を検出するという方法です.これによりコントロールツマミ1つでMIDIチャンネル16ch分を変更できかつ,ポート数も節約出来ると言うわけです.ま,1024分解能のA/Dポートを使って16分解能に分圧しなおすと言う,なんとももったいない手法ではあるのですが入力ポートを4つ犠牲にするよりはプログラムもシンプルになりますし賢いかなと思い採用しました.尚,前回改変作業を行おうとしてSDCCと言うコンパイラの最新版を使ったらエラーの嵐で諦めたと言ったかと思いますが,結局解析半ばで面倒になりコンパイラのバージョンを大学時代に使っていたものに替えました.(最新バージョン辺りはマイナー改変だらけで使用したPICにはほとんど関係ないアップデートでしたので…)プログラムの誤記入等が原因ではないのであっさりコンパイルできました(あれ1か月近く悩んだんだんですけどね--;)実は,後になってプログラムを見直した時に発覚したのですが,大学時代のプログラムにはセンター付近のマスクがなかった様なんです.どうりで,振動だけでも変動検出するわけですね.内部の可変抵抗は別にセンタークリックがある部品ではありませんでしたから1/1024(マイコンのA/D変換の分解能)の動きでスグに検出していたみたいなんです.ついでなので,その辺も見直してマイナー改変しました.難しい事を考えるつもりはなかったのでプログラム上128分解能に除算(繰上整数化)している為,1/128(8/1024)以下の動きは無意味と言う事で,1/128以上の動きがあったときだけパラメータを読みに行くように変更しただけです.重力の都合で下方向が多少読み取りやすいため,演算で判定位置を少しずらしています.本来なら1024分解あるんで,センター付近を少し多めに切り捨てて,上方と下方で余った数を128分解するのが望ましいのですが演算がややこしくなる気がしたのでやめました(リアルに朝飯前だったし)この対策で緩和しなかったら諦めて面倒な演算をやる事にして今回は保留しました.それでも,変数やif文が多少増えてしまいました.ま,プログラム領域的には節約する必要は全然ないレベルですので特に何も考えずにバンバン記述してます.『え?元プログラマー失格?』なんとでも言ってください回路は,ポートを増やすだけではあるのですが,ド素人だった大学時代の基板は見るに堪えないので作り直すことにします.サンハヤト辺りの両面タイプ汎用基板に部品を実装するつもりです.部品領域や排熱の問題が生じる(と,言っても電流はほとんど食わないのですが)と嫌なので電源ICを使うかは迷ってはいますが,流石に電源電圧を分圧して検出を行う回路ではあるのでDC/DC組み込む羽目になるかとは思います.基板はiModelaで作れる規模なので削り出しのプリント基板なんていうのもスマートで乙なんですが立ち上げが面倒で…結局,買っておきながら未だに使えず仕舞いですね.粉塵&騒音対策用にケースまで作ったのに(T_T)モッタイナイ懸念事項としてはメカ変更ですね.元々,拡張性なんてものは全く考えてなかったケースなので部品数点でも増えると場所の確保が難しいです.一応,基板の位置さえ考えればツマミ類を数点増やすことくらいなら何とかなりそうです.しかし,問題は今回増やす16進ディップロータリースイッチが基板直付けタイプしか入手できなかったので部品の高さに合わせて基板設置位置を調整しないといけない点なんです.タカチ製メタルケースを使用しているのですが,基板をどのように設置するかが課題になりそうです.以前は,MIDIコネクタ(壊れたYAMAHA V2から取り外した基板直付けタイプ)を基板固定兼用として基板ごとケースにねじ止めしていました.しかし,メンテナンスの度に取り外しが面倒だったため,今回はI/O部分をコネクタ化して分離する事にしていますので基板を浮かせるためには別途固定方法を考えなければなりません.アルミケースの下からネジで固定できればスペーサ(高ナット)も使えるのですが,生憎コントローラ自体の背が高いのでこれ以上底上げすると座って演奏する時に膝がスタンドに当ってコントロール性が悪くなるんです.溶接できれば一番ですが資格も工具も持ち合わせていませんので…皿ネジでもザグリが入れられるほど厚いケースでもないですし薄平ネジだったら何とかなるかもしれませんが,ゴム足の高さが1.5mmだから圧がかかってゴムが潰れた時に床を傷つけちゃうかも?(ネジに1mm程度のゴム貼る?)ま,最悪は馬パテで高ナットを固定するって言う力技もあるにはありますけどね.メカの勉強,どこかではしないといけないのかなぁなんて少し考えてみたり…いや,これ以上の器用貧乏は御免です.フリーの2D-CAD止まりで十分(苦笑今日は,プログラムができたので一旦クローズド.次回はいつになるかわかりませんけど回路を作り直したいと思います!
October 25, 2015
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<サウンドセット>#1: tdeme From Spider Man~D#3E3~A#4B4~Gtr.EFXPowerCodeGtr.SE:Sirenサンプル音源No.01ご存じスパイダーマンのテーマ.故に(?)cokesとしてものっけからスパイダーマンのマスク等を着けての滑稽なパフォーマンス.原曲自体にキーボードパートらしいパートがないのが幸いし,フレーズを簡略化して音色で誤魔化しました.メインは歪んだエレキギター.キーボードですがギター(笑)フレーズが難しいとショルキーでのパフォーマンスができないので1本指でパワーコード(1度・5度・1度の和音)が発音する大きな声では言えない裏ワザを実施.またSEも全て手元でコントロールできるようにキーアサイン.演奏中に使えるギターのスライド奏法等のEFXをはじめ,イントロに出てきたサイレンの音等も全て32鍵盤の中で納まるようスプリット配置し,かつサスティーンやピッチベンドも必要ない音色には割り当てされないように設定しておく等トラブル防止に努めました.ちなみにキーボードでギターを演奏する際に気を付けないといけないのはピッチベンドの使い方ですよね.会場にいた皆さまはお気づきになられたと思いますがショルキーの取っ手を握ってブイブイ言わせていたのは何も蜘蛛の糸を出そうと必死になっていたわけではないんです(^^;実はピッチベンド用のリボンセンサーをコントロールしていたのです.ギターは構造上,チョーキング等音程が上がるのがメインです.ピッチダウンはスライドダウンやアーミー使用時ぐらいでしょうかね(レスポールとかならネックを曲げる?)ピッチアップのピッチベンドレンジを2音程度にしてアップを多用するとギターらしくなります.ハンマリングオンやプリングオフもリボンコントローラを使えば見た目にもギターらしさUp.また,ビブラートやピッチの不安定さも厚みのあるギターサウンドの重要なファクターですね.ピッチの揺れをピッチベンドやモジュレーションホイール等でコントロールすると不本意なトラブルに見舞われる可能性が増しますので今回はLFOをピッチモジュレーションに割り当てディレイ値を与えて効果が発生するタイミングを遅らせることでオートビブラートを実現しました.ピッチの不安定さもランダムにてピッチをずらす機能を用いてキーを弾くごとに微妙にピッチ感(セントレベル)が変化するようにして気休めかもしれませんがニュアンスだけ再現しています.ちなみに,歌ものバンドで私がショルキーを使うのは相当レアです.要望があってと言うのは今までもあったのですが今回は自発的だったので会場に居合わせたお客様はラッキー(?)だったのかもしれません.一言付け加えればパフォーマーが悪かった(苦笑ギターソロでもギタリストイジリするの忘れてたし…オーディエンスを満足させられるようなサービス精神旺盛な対応が出来ずすみませんでした.毎度の事ですが今後の課題です.#2: Dude (Looks Like A Lady)~D#2E2~F#3G2~Perc.PowerCodeGtr.BrassSessionサンプル音源No.02原曲は生ブラスセッション.表に出てくるミックスにはなっていますが,絶対的なフレーズと言うわけではありません.ですので,BalitoneSaxのフレーズ等をカットしたりして印象的な高音域フレーズだけトレース.後はブラスセッションがいるんだよー風なフレーズを増やしました.cokes的に吉だったかはわかりませんが,オーディエンスにはわかりやすかったと思います.また,Gtrソロ中はGtrのコードトーンがなくなってしまい薄くなりますのでブラスセッションはそのままに,これまたギターのパワーコード音でルートを弾いていました.パーカッションは3Bsで使った裏ワザですがシェイカーを8分で弾くと16分裏にディレイが鳴ると言うあれでシャカシャカやった感じです.少しやかましかったですよね…ごめんなさい。。。音と言うより雰囲気が重要ですから本当なら本物のシェイカーを片手に弾けばよかったのですが,残念ながら物を準備できませんでした.こちらも今後の課題です.#3: What It Takes~D#2E2~D#3E3~F#4G4~Gtr.EFXPowerCodeGtr.Piano&DXAccordionサンプル音源No.03メンバーより原曲のピアノのイメージをそのままにとの事でしたのでピアノがメイン.ただ,生ピアノのトーンではステージ映えしないので中域がやわらかめなピアノにキラッとしたFM系エレピを混ぜた80年代風な音色にしています.また,ギターソロの所は他の曲同様パワーコード音色をルート弾きで重ねています.この曲のキモでもあるサビのアコーディオンは目立つようにピッチを少し上げ目にセット.リバーブをあえて深めにしてボカシ気味に出していましたが,これはオリジナルからのトレース.思わずヴォーカリストと目が合ってしまいましたが実は要望があったのにリハで一度も出せなかった音だったんです.ごめんなさいm(__)mエンディングは原曲とは異なりキーボードソロが加わりました.前提の音替え禁止を唯一破り,ここだけ1音色です.基本は全編通して使ったピアノ音ですがソロフレーズでヴォリューム感(音量と言う意味ではなく聴感的な意味で)が欲しかったので中低域に丸みのあるふくよかなピアノ&FM音色をさらに追加.丁度MOTIF-RACK ESに差さっていたPLG150-PFの波形を使用しています.ただ,最初はその音色1本で作りたかったのですが拡張音源にはES本体上EQが使えない仕様なので調整できずプリセットのままだと低域が飽和してしまいダイナミックレンジが稼げなかったため音色の雰囲気が伝わるギリギリまで音量を下げてレイヤー化して使用.前日にmiggiesで参加していた信・路のドラマーMakotyにも怒られちゃいましたが準備するのが遅すぎたんですね(--;PC側からPLGエディタでコントロールすればEQ調整は出来たんですがフィックス音色は前日準備でしたので,そこまでの余裕が無かったんです.私こそ『お前,夢ふぁーむナメてんのか?』と言われてもおかしくない立場だったかと…改めてメンバーならびに関係者の皆さますみませんでした.#4: Come Together(Live ver.)~D#2E2~D#3E3~B4C5~Gtr.EFXPowerCodeGtr.OrganHousePianoサンプル音源No.04原曲のキーボードパートはところどころのピアノオブリだけです.メンバーからもこのピアノの雰囲気は入れて欲しいとの要求があったのでハイトーンの1オクターブにも満たないキーアサインでしたがそれっぽく聞こえるべく派手に弾いていました.故に,あえてHouseタッチのハイがきつめなピアノ音を用いています.コードトーンは2人目のギターパートっぽいコードをオルガンで代用.原曲のライブ盤は歪ギターですが割と生々しい感じでしたので,代用したオルガンもオールド感のあるナチュラルオーバードライブな音色です.ギターソロの箇所は例の如くパワーコードのルート弾きを重ねています.#5: Permanent Vacation~D#1E1~F#2G2~D#3E3~B4C5~Gtr.EFXPowerCodeGtr.Perc.OrganSteelDrumサンプル音源No.05原曲はアフリカン色が多少見え隠れする楽器使いになっています.cokesの中では,ほとんど出来上がっている楽曲でしたのでパーカッション類で足らない要素を補いました.キーボードパーカッションにはシェーカーをはじめコンガ,ティンバレスと言ったラテンパーカッションとサンバホイッスル等を仕込んで使いました.因みにイントロでベーシストがボケをかました後,皆が『ん?』ってなった音は"クイーカ"と言うブラジル音楽でお馴染みの楽器です.テーマやイントロではスチールドラムを再現.この楽器の難しさは基本的にマリンバ等でよくある連打がある事.1度と3度等のコードを基本とした連打になりますが16分で交互に連打するので演奏していた右手の人差し指と中指が攣る勢いでした.反省点としては前日に『少しうるさいな』って音量を下げてしまったら本番は表に出ていなかった印象だった事.お客様に伝わっていなければ残念…(>
August 26, 2015
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8/22~23松川村の夢ふぁーむTOYAにて開催された夢ふぁーむフェスティバルVol.14に今回はcokesのメンバーとして参加しました.cokesの夢ふぁーむステージではコミック要素満載でありながらも楽曲はAerosmithと言う事もありチョイ出しの楽器が多く鍵盤サイドは鍵盤毎に音色が変わるスプリットの嵐!ミスるとそのタイミングに鳴って欲しくない音が鳴ってしまうという綱渡り状態でしたので飛び跳ねながらも実は頭フル回転でした.そんな当日のセッティング様子を細かく紹介します.<メンバー構成>まず,cokesのオリジナルメンバーはVocal,Guitar,Bass,Drumsの4人組みで構成されています.今回演奏したAerosmithにはGtrが2本以上収録されていますのでレコーディングでの追加楽器以外は主にギターパートから派生させてのキーボードパート作りをしました.<機材セッティング>YAMAHA MOTIF-RACK ES(音源)YAMAHA KX61(MIDIキーボード)YAMAHA KX5(ショルダーキーボード※1曲目のみ)※この他,ボリュームペダルやダンパーペダル,イヤモニ等,普段通りのサブセットを使用ショルキー以外は基本的に信濃路☆変と同じ.※信・路同様に曲間での音色替えは基本タブーという縛りで作成ただ,信・路ではギターが2人いるのに対しcokesでは1人と言う事で効果音も含め信・路と同じような4レイヤーのパフォーマンスモードでは収まらなかったのでマルチモードにてレシーブチャンネルを利用したT'sLABチャンネルにてコソッと紹介した裏ワザスプリット術を用いました.※この裏ワザの詳細はこちらのサイトで紹介しています.<イコライザー>初日の視察よりミックスの雰囲気はSRスピーカからキーボードが大きく出過ぎる傾向にあったので削るをメインとした設定で実施.・中域曲や音色によりますが,基本的に3.8~4.2kHz辺りがキーボードの要素になるように調整.cokesのギターリストは基本中域寄りの歪音色で600Hz~3kHz辺りを主に占めていますし,ボーカルは倍音成分やミックスの過程上,主音となる300Hz付近以外に1.2kHzや2.4kHz辺りが持ち上がる傾向にありますのでそこを微妙に外した感じです.・低域基本ハイパスのイメージで全体的に80~120Hz付近をディテールを失わない範囲で極力大幅カット.前日視察の視聴では開けた野外という立地とサブウーファーがなかった事等が幸いしてかブーミーさは有りませんでした(卓側でハイパスをONしていた可能性もありますね)ですが,前提として今回はスプリットが多かったので一気に発音する楽器数が他のバンドより1音も2音も多い分,Lowの要素が集中する可能性があった為,予め削ったと言う流れ.・高域効果音等意識的にお客様に聴かせたい音色のみ8kHz付近等のMid-Hi寄りに設定.地味ですが耳が痛くならないように10kや14k等を抑えるべくVoiceEditでのベース音つくりとマルチでのEQ設定を行き来しながらHi側を細かく調整してピーク位置をコントロールしていました.<トータルエフェクト>反射率の少ない野山を利用した立地と言う事もありステージ上では音が回るけど,SRスピーカーが直になる辺りの客席では意外とデットに聞こえてしまう傾向にありました.故に,リバーブはリリースやサイズ等を小さな設定にして薄く用いつつ,表に出したい音色にはフィードバックを多少残したディレイで元音の輪郭を失わないようにデット感を埋めると言ういつも通りの手法にしました.もし,他のバンドより鍵盤が少しでも上手そうに聴こえたとしたらこのセッティングのお蔭です.<パンニング(定位)>本番はステレオでPAへ送りましたのでパンニングも一応は細かく調整しています.例えば冒頭のサイレンはオートパンでゆっくりと左右に回る設定にしていましたし,ギターのパワーコードは右寄りでオルガンは左寄り,シェイカー等ドラムと周波数がかぶる物は対面辺りを想定して設定する等,広がりあるミックス感になる工夫はしておきました.ただし,搬入が間に合わずリハーサルに参加できなかったので会場でその音が再現されていたかは不明です.一応セオリー通りケーブルに書かれた番号の若い順にL,Rの順で接続しましたが会場の皆さまいかがでしたでしょうかね?※尚,パンニングが反映されていなくとも卓にてノンパンニングでミックスされればシンセからモノ出ししているのと実質同じになりますので全ての音は発音されます.ただし,音量差が定位毎に変ってしまうので意図した音量感では出て来ないと言う別の問題が浮上しますが…<トーナリティー>全曲通してのバランス取りは音圧ではなくラウドネスをなるべく一定になるようにセッティングしておきました.と,言うのも前日視察の時にロック系のライブハウスでありがちなコンプ感やゲート感は感じなかった為です.皆さんご存知の通り,コンプで言えば"音量"(電圧で言う振幅)を潰して出来る限り均一に保つものです.ラウドネスは"聴感上のピーク音圧"を示す値ですのでコンプで"音量"をコントロールされてしまった音色をベースにVolumeをあげられてしまうと曲毎にラウドネスがバラつくんです.そうするとお客様の耳に届いて欲しい音,そうでない音(周波数的要素も含む)が狙いからずれてしまうんですね.極端な話,Aメロのオルガンは小さかったのにイントロのピアノが爆音で鳴ったりとPA側も逆にやりづらくなります.今回みたいにスプリットでキーボードからいくつも音が鳴っていると,もはやお手上げですよね.その他のダイナミクス系エフェクト(リミッタ,ゲート等)も基本的な考え方は同じ.その辺を全てPA任せにするのではなく奏者側も考えておくとお互いにハッピーになれますね.【展示処分特価】YAMAHA(ヤマハ) MX49<ヤマハ シンセサイザー>【RECOMMEND:イオン茨木店】~その2へつづく~
August 25, 2015
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CME社がWIDI-X8を発表したのは10年近くも前になります.当時はMIDIのワイヤレス化は過去遺産とかしており旧来の該当機種は音声信号帯にシリアル通信を乗せると言う手法だった事から電波法で制限されてしまい現実的に入手不可能となっていました.そのため,2.4GHz帯を用いた本機種の発売は刺激的でした.StudioT'sLABとしても4台のX8(2セット分)を所有しているのですが,数年前に突然市場から消えてしまいました.個人的には競争相手のないベストセラー商品だろうと思っていただけに日本市場から消えた事に疑問しかありませんでした.当時は色々な楽器店でYAMAHA社のKX5等ショルダーキーボードに内蔵させるサービス等を代行受付していた事から痛手を受けた業者さんも少なくなかったのではないかと思います.我々StudioT'sLABも独自に回路図を起こしMIDIケーブル接続時はKX5単体動作,MIDIケーブル未接続時はWIDI-X8が起動すると言う仕様のワイヤレスKX5を試作化しようとしていましたが,国内で物が入手できなくなるのでは問題があると言う事で着工半ばで改造をあきらめた経緯があります(回路図は既にありますが…)そもそも何故市場から消える事になったのかが問題です.政府お得意の周波数再編かとも勘ぐったのですが2.4GHzを用いる本機種が該当ならば巷のWiFi等もほとんどが該当してしまい大騒動が起こってしまうわけで,関連性は薄いだろうと言う事もあり悩みました.<2.4GHzとは?>元々2.4GHz帯はISM(産業,科学,医療用)での使用を目的として用意された周波数帯域.日本では10mW以下の電力が微弱な出力であれば免許不要で扱える.但し,電子レンジの駆動周波数も2.4GHz付近であり,特別視できる帯域とは言い難い.現状,同帯域での機種は飽和状態にあり一部5GHz帯(2.4GHzより多少制限がある※後述)へと移行の傾向もある.<推測>色々調べた結果,技術的な理由は確りと書かれていないのですが『国内の電波法に引っかかる』という理由で輸入が出来なくなってしまったとの事でした.ISMという目的で使う分には個人でも自由に使える無線LANが有効になるわけですから特に問題はないはずです.あと考えられるものとしては『電力が微弱であれば免許がなくても・・・』と言う下りです.日本では10mWと言う規定値が定められており無線LANに置き換えて考えてみると大体~40m程度の飛距離になってしまうそうです.では,WIDI-X8の仕様はどうでしょうか?日本語ページにもしっかりと記載されていますが"障害物がなければ80m程度"と通常の無線に比べると約倍近い数値です.無線LANは安定電力で配給できるわけで,それでも~40mと言うのであれば無線端末として電池でも駆動できるX8が80mと言うのは電気的に見ても規定値をオーバーしていると言わざる得ません.ラジコン等でも2.4GHz帯のプロポがありますが,これは"スペクトラム拡散方式"と呼ばれる強い通信方式が用いられており許可制とされている模様です.参考資料:2.4GHz帯プロポは電波法に基づく認定が必要X8で電波方式にどんな技術を使われているのかは判りませんが,日本の電波法に触れているのは恐らくこの”電波の強さ”の部分ではないだろうかと考えられます.<2.4GHzの懸念>一応,日本における電波法の解釈では2.4GHzで10mWを超える出力になると人体への悪影響が懸念事項になるとしています.また,高出力になると非人道的な扱いをすれば兵器にもなり得るとの事で規制がかかっているそうです.いずれにしても,プロポのように許諾を得て専門機関で通過できれば限定的ではあるにせよ使用が可能なのかもしれません.それでも,本商品が2.4GHz帯である事には変わりありません.発売当時はまだ携帯電話全盛期で2.4GHzは無線LAN(IEEE 802.11b,g,n)で使用していた帯域と言えど街中やイベント会場で多大な影響を及ぼす程の事は少なかったと言えますが現在はどうでしょうか?無線LANを開放しているライブスポットや個人でもモバイルWiFiを使用していたり,持ち歩くことを前提としたBluetooth機器もあったり,etc...と非常に多くの機器で使用されており干渉の可能性はもちろんの事ながら該当帯域はノイズだらけと言えます.最近では無線LAN等の帯域も5GHzの対応を謳っている商品も少なくないですね.『2.4GHzより早く』と取ってつけたような謳い文句ですが,実際のところは使用頻度の高い干渉が多い2.4GHzを回避する事でスムーズな通信が行えるという一時しのぎに過ぎない内容です.もとより日本の場合は,5GHz帯に気象レーダー等が割り当てられている為,免許不要で扱える帯域が大幅に制限されています.それゆえに2.4GHz内でのスピードアップが未だ続いており,2.4GHz帯の使用率が減る事は当面ないのかもしれません.<最後に>皆さんご存じだと思いますが,政府の周波数再編に伴い業務用のA帯(770MHz-806MHz)は2019年3月31日をもって使用禁止となるのは有名な話ですね.参考資料:特定ラジオマイクの周波数帯移行について2012年7月25日より470-714MHz(一部地デジTVと共用),1240MHz-1260MHz(FPU:公共レーダー等と共用※1252,3MHzを除く)へと移行が開始しており過去のA帯機器は使用できなくなります.A帯自体は免許が必要な帯域故,無関係な話とも言えますが直近でもこのような変化は起きているのです.無線と言う世界は目に見えない分,扱いが難しいですし知らないうちに変化をしていくものなんですね.X8の場合は最初からその能力を持っていたため,何かが変化した結果違反となったわけではないのですが,場合によっては素人だからと『知らぬ,存ぜぬ』で使用し続ければ違法行為で罰則の対象になりますので要注意.このように一般の人でも使える無線と言う枠組みで販売されたものであっても,その扱いにおける難易度はやはり低くはないのだと思います.線をつながないと言う事は便利ではあるわけですが,見えないものを推測して運用しなければならないと言う面で言えば例え一般的に解放されて気にする事なく扱える便利な機器と言えど使っていくに当たってはそれ相応の知識は必要なのでしょう.結果的にWIDI-X8は国内において一般的に使用できない商品とかしたと言っても過言ではありません.個人的にはWIDI-X8も新たな回避策を上げて是非とも次期モデルを出して欲しいものですがKORG社の『』等,音源内臓でも軽量かつ出音が満足できるショルダーキーボードが沢山ある現在,MIDIやシリアルバスに特化したワイヤレス機器の需要は少ないのかもしれませんね.2.4GHz帯ならスマートデバイス系機器でも応用できそうですし…いずれにせよ,cokesの夢ふぁーむフェスティバル野外演奏で久しぶりに客の中へ飛び込めると思っていたので非常に残念です.
August 18, 2015
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秋月電子通商さんにて『FG085 miniDDS Function Generator』を購入.購入理由は予てより導入を検討していたPA現場用コンパクトファンクションジェネレータの代わりになるのではないかと言う期待から.PAやる時に現地機材だとポートの確認が入力音がもらえるまで出来ないという不安があります.もちろん,マイクを挿せばなるのかどうかはわかるのですが物が少ない会場だとステージ側にマイク全部出して終了って事もあって,やはり困りまるので音が鳴るシステムを持ち歩こうと考えていたんです.最近はiPhoneでもなんでも音が鳴るのでそれほど気にしなくてもいいのですが,MGP16等を持ち出すとiOSのアプリとかでエフェクトをコントロールしたり,BGMを再生させたり等,スマートデバイスの負荷が大きかったりします.多目的デバイスありきだと,電池切れや紛失等の際にも結構困りますし少しくらい大きくても単体機器への移行をしたいなと思っていたわけです.しかし,市販のファンクションジェネレータ,特に音響用は凄まじく高価でさすがに保険の為にそんなに出せません.まわりまわって,キット化された本モデルを購入したと言うわけです.物は良い出来だと思います.簡易に使うにはもったいないくらいですが,音響用途にはいくつか不満があります.まず,ホワイトノイズが出ない事.音響機器の調節にホワイトノイズは必須だったりします.私が検討していたファンクションジェネレータは『NTi Audio MR2』でしたが,ここまで高性能でなくても三角波,矩形波,ノコギリ波,そしてホワイトノイズはあって欲しい所.しかし,キット化されたファンクションジェネレータは基本デジタル信号処理にて作られている為,ホワイトノイズは実装されていないんです.その他,15V電源駆動やBNC接続そして,基板むき出しのパッケージと言うのがフロアで使用するには問題のある仕様と言う事で改造案を練る事にしました.考案内容は以下の通り・ケースに収める・電池駆動させる・出力2系統化(バランス・アンバランス)<ケース>タカチ製『TWS11-8-22』少し大きく嵩張りますが,フロアでアタフタしてると落とすこともあるし,機材バックに詰め込む際に負荷がかかる場合もゼロではないので加工しやすいプラでありながらも保護クッションが付いた本モデルにしました.問題はフロントパネルのスイッチ類です.タクトスイッチなのでそのままではケースに収められません.フロントパネルを流用して貼り付けるかネジで共締めするのも楽でいいのですが共締めではタクトスイッチの距離が前後してしまい押しにくくなるのと貼り付けだと強度が下がるので今回はフロントパネルをデカールシール化してケースに直接穴あけ加工する予定で検討します.貼り付け後にクリアラッカー処理をしないといけない等,手間なのがネックですが…<電池駆動>電源が15Vでしたので電池駆動がそのままでは作れません.一般的には9V*2で18VとかにしてDC/DCにて15Vを作るのがベターですが現場でも9Vは貴重.出来る限り保険で使いたくないのでやはり単三乾電池化する事にしました.要するに5Vとかを15Vに変換する昇圧DC/DCの組み込みです.取扱説明書にはDC14V200mAと記載があります.一応,実測も見ておこうと言う事でFG085に消費電力計をつないでザックリMax値を調べて見ました.実測値20W.家庭用電源が100Vですから20/100で約0.2A(200mA)と言う事になります(もちろんこれはDCアダプタ入力端での話で,正確なFG085の消費電流値ではありませんが概ね取説内容通りと言う事になります)これで簡易要件仕様が出来上がりました.・入力電圧4.5V近辺(1.5V電池3本想定)・出力電圧15V・出力電流量0.2Aただ,昇圧DC/DCの設計にわりと時間がかかる為,キット品で手抜きしました.TI社製LMR62421を用いた完成基板のようです.『TWS11-8-22』入力が2.7~5.5Vで3.5~24Vの出力が可能だそうです.電流量は変動ですが,仕様書のグラフを見る限り入力3.0Vで15V出力でも200mA行けそうです.問題点はやはり入力電圧電池は1.5V,ニカドで1.2Vが規定値です.新品のアルカリだと多いもので1.8V出力するものも少なくありません.合計するとこんなにもばらつきます.1.8V*3=5.4V1.5V*3=4.5V1.2V*3=3.6V1.0V*3=3.0V※電池残量が減った場合を想定一応,ICの仕様書には『OperatingRatings』(動作保障値)に2.7~5.5Vと書いてあるので単純計算で3本あれば全てモーラできる事になります.ただし問題は『JunctionTemperatureRange』(ICの表面温度)が-40~+125℃単純に楽勝と思われるかもしれませんが,今回の場合電池が相手ですので電力が低下すると2.7Vまでは動いてしまうわけですから入力2.7V出力15.0Vという一番電力差(負荷が大きいのでIC温度が高くなる)がある状態で125℃未満にならなければ誤作動しかねません.と言う事で早速基板を取り寄せて簡単な実験をしてみました.電流はエレクトリックローダーで200mAキッチリ引っ張り入力電圧は安定化電源で3.0V(負荷がない状態で),出力が15.0V(±0.5)の状態で30分放置しIC温度を計測してみました.IC温度=92℃周辺温度Max(基板やコンデンサ等)=52℃該当ICはもちろん周辺コンデンサ類も60℃以下と問題なし.オシロで見る限り出力電圧も安定していました.次に2.7Vで200mA引っ張ったところこちらはNG.IC表面温度は120℃を観測し出力電圧もON/OFFを繰り返してしまいました.サーマルシャットダウンが発動していると考えられます.仕方なく動作するギリギリの入力電圧を探ったところ私の個体では2.8Vがギリギリと判明しました.1本あたり0.93Vですので1V以下になる電池での駆動をやめるか電圧監視回路を盛り込むしかなさそうです.後述は面倒なのと消費電流が多くなるだけなので前述で決定.基本的に現場ではeneloopを満充電で使うし,1日作業程度の頻度で電池が1V以下まで使う事は無いだろうと思うので大丈夫でしょう(製品としては成り立ちませんけど…)一応,ここにも問題があって確かに125℃までは有効範囲以内なのですがやはり温度も高いと寿命を縮めますので放熱対策を施したいところです.しかし,該当のICのパッケージサイズは1.8*2.8mmと小さく放熱板は付けられません.もちろん,定常で200mA引っ張り続けるわけではないので大丈夫でしょうけれど保険としては少し高いですがサーマルシートを付けるくらいの対策は出来るかもしれません.意外と難航しました電源部分も条件付きで何とかなりそうです(実際の設計ではNGだけど…)もう一つの悩みは意外と消費電力が大きいので電池の持ち時間ですね.仮に700mAhの電池と仮定すると700mAh/200mA≒3.5hとなります.DC/DCの変換能力がよい事を祈るしかありませんが3時間ちょっとは微妙なところです.オートスリープみたいな機能あるといいのですが…因みにDCアダプタでの駆動ももちろんさせたいのでJackスイッチで電池と電源を切り替えての実装にします.<音声出力の充実>本器はアンバランス出力です.バランス出力を実現するためにはアンバランスポートを2分岐して,パッシブトランスかオペアンプでバランス化回路へと渡す必要があります.要するに,ダイレクトボックスを内蔵させるわけです.それぞれ問題点があります.・パッシブ回路:質の良いトランスを導入すると重量が重くなりコストも上がる・アクティブ回路:オペアンプ用電源が必要現状の電源は電池部分で計算上ギリギリなのが確定ですのでアクティブは既に破綻しています.ファンタム電源ありきと言う凄まじい仕様でもいいのですが(ついでにファンタムのチェックもできるし?)設計工数がかかるので却下.故に,パッシブ回路の導入ですが問題はトランスの選定.過去,山水の小さなトランスでダイレクトボックスを組んだことがあります.シンセサイザー等,高出力の楽器であれば難なく使えはしたのですが周波数特性はお世辞にもよくありませんでしたし外来ノイズに非常に弱くかつ振動にも弱かったです.ファンクションジェネレータだからと諦めてもいいのですが悩みどころではあります.LUNDAHL社等有名なメーカー品ともなれば品質は必要十二分ですが重いしお値段も2ケタ上がりますから論外.ここはおまけと割り切って山水からの選定ですかね.一応,実験用トランスが何個か余っているので後程試してみたいと思います(マイクインピーダンス用は無いかも…600Ω~数kレベルならVolumeつまみでも付けて誤魔化すか…)と,言う事でECM8000Rの母体が完成したと思ったらまた新しいのが増えてしまいました(ECM8000のボディー加工もまだ済んでないのに)ジャンクで仕入れたIMAGENICS BUC160も偽物(ボディはBUなのにエンジンはUBだった…これじゃただのDIですよTT)をつかまされた事が発覚して改造着手している最中なのに…1つできると2つ,3つと増える…全く改造計画が減る事はありませんね.
August 4, 2015
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Shinさんの改造内容をベースに実施.ダイオードもノイズ源になり得るので潔く外しました.(アナログシンセのホワイトノイズもダイオードにバッファーかまして作る場合もあるんですよね,おー怖い怖い)今回はS30改造時に買い集めていた在庫等を使って実装と言う事もあり結構無駄遣い.MUSE ES(オーディオ用コンデンサ)やDALE(オーディオ用抵抗)を沢山実装しちいました.「のるわのるわ」と調子にのって実装していたらボディーに入らなくなっちゃって(^^;集合トランジスタICを裏面に実装しなおすという本末転倒ぶり.皆さん,部品費がもったいないだけなので,くれぐれもマネしないように(苦笑)(Hot⇔Cold入れ替えた後に撮った写真しかなくてすみません…)Before元の写真と比べると別物.電界コンが基板から浮いている時点で規格外…でも,意外と入るもんですね.因みに,電解コンデンサの頭が接触しそうな箇所にはポリーミドテープを丸くカットして貼り付けています.排熱の問題もあるので実動作で異常が出たら対策考えますAfter尚,実装が裏表しても配線長は出来る限り短く保ちたかったので基板2箇所に貫通ホールを追加.穴は欠けて使えなくなった精密マイナスドライバをくるくる回しながら開けました.リード線が通ればいい穴なので約φ1mm径です.ただ,トランジスタの載せ替えもそうですが無計画な実装を繰り返したせいで面実装の限界がきてしまい,一部2012(2*1.2mm)や1005(1*0.5mm)のチップ抵抗をバラで取り寄せて付ける羽目に…あ,ちなみに私にとっては1005や0.5mmピッチのICはよく脱着するので2012は無茶苦茶デカい部類です(爆ECMユニットはこんな感じです.BeforeAfter一旦,部品実装だけは完了.試しに基板向き出しで動作確認してみましたがオリジナルにあったホワイトノイズっぽい音は聞こえませんでした.ただし,それ以外にブーンというハムノイズっぽい音が聞こえました.AudioI/F Steinberg UR28Mで確認したので一応ファンタム電源をSONY製のAC-148F経由で配給してもみましたが現象変わらず…ECMのフレームに指を触れると(危険なので皆さん真似しないでネ)多少減少するので,むき出し故のGNDが弱いせいかもしれませんが,もしかすると実装ミスかも…いずれにしても後程解析しないといけないです.続けてボディーのカラーリングといきたいのですが『パテ埋め⇒やすりがけ⇒プラサフ⇒塗装⇒磨き上げ』と意外と工程があり,直近やってる時間がありません…ボディーに傷さえ付なければプラサフもせずに済んだのに(TT)トホホマイク改造自体は優先順位一番低いので他の改造が入ったときについでにやろうかと思います(いつになる事やら…)尚,ECM8000のボディーはメンテナンス性が悪いので出来れば頭部をネジ切りしたいんですけどね.頭部パーツとボディー間に厚みのギャップがないので,まずはパテ埋めしないとできないかと.これだけの為に馬パテ(金属並みに硬化する馬の像が描いてあるパテの俗称)購入はコストがかかりすぎますねCap imageまぁECM事態接着してしまいますから,今回は諦めます.<コスト>簡易にコスト計算,残念ながら諭吉先生1人くらいはかかっているのかも…尚,在庫部品から出したものがある故,厳密な計算ができない為15'7/16現在の販売単価をベースにしています.※マルツパーツ館,共立エレショップ,秋月電子通商,サウンドハウス,近所のホームセンター利用想定にて算出・ECM8000(10年以上前に買ったので価格は不明)=¥5,810・XCM6035-2022-354R(WM-61A互換品)=\50・チップ抵抗30Ω(各15Ω×2)×4=¥20・チップ抵抗150KΩ×2=¥10・チップ抵抗910Ω=¥5・REX25J1.2KΩ=¥24・REX25J2.2KΩ=¥24・REX25J5.6KΩ=¥24・REX25J30KΩ=¥24・DALEオーディオ用抵抗1/2W47KΩ=200・MUSE ES0.47uF50V×2=¥50・MUSE ES1uF50V=\25・MUSE ES10uF50V=¥31・47uF16V105℃=¥16⇒部品費合計¥6,313・シリコンスプレー(艶消しブラック)=¥880・薄付けパテ=¥780・フラサフ=¥880⇒加工部材合計\2,540送料¥450(マルツパーツ館),¥480(共立エレショップ),¥500(秋月電子通商)※サウンドハウスは現在送料無料工数はハッキリしませんが,現状回路実装が4H/1人程度です.パテ埋め~塗装は準備・片付け等考えると10H以上の仕事でしょうかね…<マメ知識>一般的なメーカー品でここまで電解コンデンサを実装する事はないでしょう.理由は単純で動作保障期間が極端に短くなるためです.電気電子部品の中でも,耐久性が低いのは電解コンデンサ.動作温度によっても寿命は変化しますが,大抵のオーディオ機器はFANはほとんどありませんし仮にあってもガンガン回せませんので簡単には実装できないんですよね.<良音定義>DIYオーディオマニアの方は「~の抵抗がイイ音」とか「~のコンデンサがメリハリがある」等の表現を使います.一般の方はこれをうのみにしてしまうわけで個人的にはあまりよくない表現と感じているのですが完全に否定もできません.しっかり日本語を解釈する方ならおぼろげにわかるかと思いますが単純に"その部品なりの音"に"変化"するという捉え方が近いかと.ケーブル等と同じです.BELDENはBELDENのCANAREはCANAREの音がするんです.味みたいなものであり,その時のセッティングや条件によって良し悪しは変わるわけで"どれが一番"とかはありません.電気的に言うと電線や内容物の純度が変れば電流等に影響を及ぼします.それが音に影響を与えていると言う事になります.ただし,純度が高いイコールいい音になるとは限りません.こればかりは理屈や理論で単純に解決できる範疇の問題ではないですね.例え,電気的抵抗が低く元波形に限りなく近くなっても聴感上違和感を感じれば"目指している音と違う"と判断できるわけです.DIの章でも記載しましたが要は"どこを目指すか"です.マイク等の収録媒体側で欲しい音を得るのか,ケーブルで得るのか,プリアンプで得るのか,はたまた収録後の加工で得るのかさまざまです.オーディオヴィジュアルでも同じです.プレーヤで欲しい音を得るのか,ケーブルで得るのか,アンプで得るのか,スピーカで得るのか,アウトボードで得るのか,はたまた部屋鳴りで得るのか,etc...この定義をしっかりと理解した上で音を追求するのが吉だと私は思っています.ハッキリ言って"原音忠実"とか"いい音"と言うのは聴感は基,理屈でも追求しきれません.リスニング目的ならば,お持ちの環境でソースをどう聴きたいか次第ですね.収録目的ならば,どの過程で目的の音を追求するか次第でしょう.私の場合は収録後に必要に応じて手を加えるタイプですので集音時は「ノイズ」が極力減ればある程度は許容しちゃいます.そう考えると今回の改造は完全にオーバースペックです(苦笑)ベリンガー MEASUREMENT MICROPHONE ECM8000 コンデンサーマイク 【送料無料】【あす楽_土曜営業】【RCP】<今回の趣旨>あくまで捨てるつもりだったマイクに手を入れただけですので,マスト条件の検証等は一切していません.その点お間違えなきよう読んでいただければ幸いです.※本ページにおける内容に関して,いかなる損害やトラブルについても筆者は責任を負いません.参考にされる場合は趣旨を理解した上で自己責任にてお願いします.
July 27, 2015
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PC絶不調で処理待ちの間に久しぶりにYAMAHAのFMシンセV50とご対面.私はFMシンセを本器廉価版V2で学びV50,PLG150-DX(DX7相当),TX802(DX7-2相当),SY99,FS1Rと触れてきました.V2は破損して処分してしまいましたが他のモデルは現在も現役でStudioT'sLABに鎮座しています.ちなみにVシリーズなじみがない方もいらっしゃると思いますがエレクトーンで言えばHSシリーズに搭載されていたFM音源がまさに4オペです.V50も26年前の中級モデルですが伊達じゃありませんよ.所詮4オペ8アルゴリズムなんて馬鹿に出来ませんね.と,言う事で早速 音つくりしながら録音してみました.ゲームミュージックっぽくてすみません.ゲームミュージックのコンポーザーを夢見る小学時代があるものでついクセで…尚,本動画はドラムの音まで全てV50のみで多重録音しました.触れたことある人にとっては『えっ!?』ってなるかもしれませんがやる気になればできるって事です.本チャントラックと寸分ない…かなぁ?(^^;本器を眠らせている方は諦めずにガンバ!そして,これからFM音源を学ぶ初心者のみんなもガンバ!昔FM音源で頑張っていた先輩方にはRoland JD-XiやYAMAHA refaceシリーズをよろしく!
July 26, 2015
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Audiffexが最新プラグインエフェクトより『STA Phaser』の無償配布されています.ご興味ある方は是非DLしてみてください.と,言う事で恒例ですが英語が苦手な方のためにダウンロード方法を記載します.Audiffex STA Phaserのサイトへ画面より『Add to Cart』を押し買い物カートへ該当のプラグインを入れます.画面右上のカートに(1)のマークが表示されカートの内容が更新されます.購入するものがこれのみであれば『Checkout』を押してレジへ進みます.ユーザー登録が済んでいない場合はユーザー登録を行います.必要事項を記入して『Continue to payment method』を押してください.※ユーザー登録が済んでいる人はアドレス記入欄下『Log in』よりログインして先へ進んでください記入したメールアドレスに『Customer Account activation』というメールが届くのでチェックしてメール中央のURLよりアカウント用のパスワードを設定します.トップページ等からSign in画面に行き登録したメールアドレスとパスワードを入力しサインインしてください.画面に従い右側に表示されるカートの中身が正しければ『Review oder』再確認画面で再度チェックして問題なければ『Complete oder』をクリック.適切に処理が完了すると『Your order and serial numbers from Audified』というメールが再度送られてくるのでメール2/3行辺りにあるSetial Numbers:以下の数字をコピーします.同メール中央のURLをクリックしてダウンロードページを開き該当のプラグインインフォメーションを開きます.今回,購入したSTR Phaserがあるので対応OSを選択します.先ほどコピーしたシリアルナンバーを貼り付けメールアドレスとお名前を記入しDownloadを押すとファイルのダウンロードが開始されます.無事ダウンロードが完了したらウイルスチェック等を行いDAWのインストールされた環境で実行インストールをしてください.DAWソフトのプラグインに新たに『STR Phaser』が加わっているはずです.ダイレクトアウト機能(Wet Only)も装備されておりインサーションエフェクトとしても使用できる仕様で非常に重宝すると思います.設定も細かくでき無料とは思えないクオリティーですので是非使用してみてください!
July 25, 2015
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『bx_opto Pedal』のリリースを記念してPlugin Alliance(Brainworxブランド)がKVRと共同で1ヶ月間(~7/22※アメリカ時間)限定で無償配布実施中!通常$49にて販売されているギター用ストンプ風プラグインです.上位モデルの『bx opto』同等のエフェクトが得られますのでこの機会にぜひDLしてみてください.と,言う事で今回は海外ページが苦手な方のためにダウンロード方法を記載します.<オーダー方法>KVRサイトにて下記『bx_opto Pedal』の記事をクリック.※丁寧に"~Free Until July 22nd"と記載されている記事サイトより『GET DEAL』をクリックしカートへ入れる.Your Oder画面が出てくるので他の注文がなければ右下の『CHECKOUT』をクリック※期間中キャンペーンページからのオーダーでは$-49されトータルが$0と表記されるユーザーIDを持っている場合はメールアドレスとパスワードを記入の上『CONTINUE』をクリック※以下の<ユーザーアカウントの作成>はカットユーザーアカウントを持っていない人は『Register for a free account』よりフリーアカウント作成<ユーザーアカウントの作成>名前,住所,メールアドレスと任意のパスワード(確認用とで2回入力)を英語に変換して記載する.住所の書き方がわからない場合は以下のサイトで変換表記したものをコピーJuDress入力後,『REFISTER』をクリックするとメールを確認する旨が表示されるので入力したメールのアカウントを確認する.『Your registration on plugin-alliance.com』というメールが送られてくるので,本文の以下の記述より『Thank you for becoming a member of the Plugin Alliance. Please follow ~』後のURLをクリックしてアカウント承認を完了する.メールアドレス(ユーザーID)と指定した任意のパスワードを入力してログイン<オーダー方法続き>オーダーページにてチェックアウトし『BillingInfomation』の記述内容に間違いがなければコンテニューにて終了※アップデート情報が欲しい場合は『Update my account information for future orders』にチェックを入れるOrderCompleteより『visit the bx_optp Pedal product page』をクリック※オーダーの領収書は『Download your invoice』よりPDFにて発行される 『bx_opto Pedal Giveaway KVR (Code: ************)』にアクティベートコードも記載されているので必ずDLする<ダウンロード>『Brainworx bx_opto Pedal』サイトの下方『DOWNLOADS』より自分の使用環境にあったプラグインをダウンロードする.以上,ダウンロード方法の紹介でした.シンプルですが意外と心地いいかかり具合のコンププラグインです!是非お試しください.実機のオプティカル・コンプレッサーでは表現することのできない多彩な表現力をbx_optoで実感して下さい。Plugin Alliance/brainworx bx_opto
July 12, 2015
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久しぶりにT.S.D.の楽曲をさらってみようと譜面を出してみたんです.が,しかし・・・さすがにブランク長い.1曲たりとも弾けませんでした.<問題点>当時,譜面は打ち込みとペアで作成していたため印字された非常にきれいな"後に残す譜面"でした.強いて言えば,Cubaseで作成していたのですが打ち込みメインで譜面がサブの作業だった為,繰り返し記号がない事.これはわかりにくい.次のページをめくったら「これ,さっき弾いたじゃん」って…譜面を見慣れている方なら十二分に安心できるんだと思うんです.でも,残念.相手が悪かった.私は幼少期から耳コピ主体で譜面を読んだためしはありません.今でもその名残を踏んでいて,譜面は一部を読んで覚えている曲だと残りは記憶が再生されてしまう為,読んでいないんです.知らない曲でも,記憶バンクから推測で次のコードが先に割り出されてしまいます.難解なJazzやFusionでは対応しきれないですが歌謡曲レベルでは何となく補完できてしまいます.お蔭様で譜面と向き合えないのです.故に,譜読み慣れしていない私には音符は難解な幾何学模様にしか見えないのです.<最近の手法>T'sLABはもちろん,3Bsや信濃路☆変(仮)そしてcokseと最近は多くのバンドに参加しています.しかし,ここまで弾けないバンドの楽曲はありません.理由は単純,譜書き方法です.・信濃路☆変(仮),cokse歌詞とコードネームしか書いていません.コンスタンスに活動しているバンドではこれで十分.コードを読むのは音符を1つずつ確認するより簡易ですから演奏が始まってから見ても弾けます.採譜にかかる時間も1曲20分程度です.・3BsCメロ譜を書き,そこにコードを書き加えます.また,テーマやAメロ等をブロック化して採譜します.これはセッションベースのバンドである3Bsならではなのですが進行に自由度を付ける為です.例えばイントロ~A~B~テーマ~ソロ(A~B進行※繰り返し)~Cそしてテーマに戻ってイントロ(エンディング)曲によってさまざまですが,これらの進行がライブによって入れ替わる事も有ります.簡略化して譜面をAブロック,Bブロックとブロック化しておけばそんな状況でも直ぐに対応できます.・T'sLAB難解なヴォイシングのコードが多いので読みやすく分解しちゃいます.例えばDIMENSIONの曲によくある両手使いのオープンヴォイシングで弾くコードですが,丁寧に書くと弾きなれていないコード故にコードネームを付けるのに時間がかかる上,解読にも時間がかかってしまいます.コードネームは大体クローズドヴォイシングで身体が覚えていますからオープンで直ぐ弾けない事もありますので…そこでコードを右手と左手で分解して書いてしまいます.ルートにsus4とか書いてあって『なんじゃこりゃ!?』って言われちゃうと思いますが気にしません.他人には読んでもらえなくともT'sLABでは自分が判ればいいので十分です. ジャズ・スタンダード・バイブル JAZZ STANDARD BIBLE CD付 (リットーミュージック) 【楽譜】<まとめ>重要なのは,読みやすさと採譜スピードの兼ね合いを両立する事なんです.T.S.D.活動開始当初の譜面は作るのも大変,読むのも大変で決して譜面としての能力に特化していません.時間の足らないプレイヤーにとっては重要な事なんじゃないかと思います.独自の書き方だと,誰かに譜面を見せる時に困りますが,サポートバンド数が多くなれば絶対時間も減りますので仕方がありません.その時,解剖して口頭でコードネームを言えればそれでいいです.ただ,初心者の方には絶対にお勧めしません.これを続けると他人の譜面が瞬時に読めなくなります.当然ですが,自分ルールが生まれるわけで一般的な譜面の形式とは異なってしまう為です.初心者の皆さんは確りと時間を割いて譜面を書き,読むクセを付けてください.手抜きは売れっ子になってからでも遅くはありません.サボると私みたいに,必ず苦労します(苦笑)尚,バンドメンバーにこういう事を言うと怒られるかもしれませんが私はStudioT'sLABを含む活動がある為,バンドに割ける時間は睡眠時間を削ったわずかな時間です.プラクティスの前日または当日に初めて練習して,リハスタまでの道のりで曲を聴いて進行を覚えライブ直前だけ3日くらい前から準備する感じだったりします.曲数が多くなれば個人練習で1曲1回くらいしか時間が取れない事も多々あります.鍵盤奏者は大前提に"音が用意されている事"が重要なのでプラクティス前の個人練習は70%:音色準備,10%:練習,残り:機材積み込み等と言った配分です.短時間で演奏完成度を上げるためにも譜面のあり方は無茶苦茶重要なんです.ましてや私は偉大な作曲家じゃありません.バンドでの譜面が後世に残る事で喜ぶ人がどれだけいるか…(苦笑)誰が見ても平均的に読める譜面は譜面を作る専門家がやればいいと思います.その前に,譜面確り読めるようになれよと言われてしまえばそうなんですが,大人になると時間が足らないのです.【楽天ブックスならいつでも送料無料】ジャズ・スタンダード・バイブル(2) [ 納浩一 ]<おまけ>ちなみに,譜面書きのスタンスは遠い過去と化したアルバム制作時の名残です.『自分以外の誰かが弾く』上で譜面化は重要だと思ったのが切っ掛けでした.その後に演奏機会ができたT.S.D.やT'sLABでも「譜面をしっかりと残す」というスタンスになったと言うわけです.譜面簡略化の切っ掛けになったのは各種セッションにも参加するようになって即興とまで言わないまでも知らない曲をCメロ譜で弾かなければならない機会が増えたからだと思います.その後,3Bsや信濃路☆変(仮)そしてcokseと参加バンドが増えるにつれ覚えるのにも丁寧な採譜にも限界が来て結果的にセッションで使うような譜面で十分じゃないかと思うようになっていったわけです.尚,アルバム制作ネタばかりですみませんが当時参加予定だったメンバー約20人中約80%が譜面解読不能または譜面恐怖症でした.私も読めないので人のこと言えないですが,はっきり言って読めたのがいいです.また,装飾記号なしのコードしか読めないのも苦しいと思います.sus4,add9等も最近の歌謡曲では多用されています.しかし,譜面はでかいし本になると重いしで困る事もあると思います.そんな人にはタブレットがお勧めです.譜面はやはり手軽に見えるところにあるべきと思うため,私も最近では黒本や各種セッション本をPDF化してKindleに入れて持ち歩くようになりました.アプリを使えば写真撮影してPCレスで画像として保持する事も容易にできると思います.上手く活用しましょう!ちなみに,タブレットを使用している方ならわかると思いますが画面は大きいにこした事はありません.私はもらい物で文句も言えずKindle Fire HDX 7を使用していますが正直使いにくいです.PDFも全体を映すと小さくて読めません.また,Kindole自体Amazon戦略の一部でしかなくタブレットとしての汎用性は最低以下のランクだと私は思っています.重くても電池持ちが悪くても大きな画面の汎用性の高い媒体を買いましょう.と,言う事で譜面は大事だけど効率も大事という自分流の譜面の残し方でした.
July 7, 2015
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1か月越しですが,PichBendPedalというオリジナルのMIDIデバイスの改変作業に取り掛かりました.前回検討した内容は以下の通りです.1.少しの振動で誤認識してしまう事があるため,ADC読み込みに遊びを作る2.上記を踏まえ,PitchBendChange値算出の演算方法を最適化3.LED:パラメータ送信時のみ点灯⇒常時点灯,パラメータ送信時は点滅に変更~余力があれば~・MIDIチャンネル:スイッチ類の実装で変更できるようにする・背面のステレオフォンポートをADCに接続してMIDIパラメータをアサインできるようにする基本はプログラムの改変作業でしたが思いのほか現場での使い勝手が悪いと感じるので不都合箇所を再度洗い出しします.・メンテナンス性の向上:現状,全て分解しないと基板が取り出せずプログラムの書き換えすら大変・MIDIチャンネル:DIPスイッチは演奏中の変更が不能で勝手が悪く設定値を見るためにボディーを開かないといけない以上を踏まえ案を考えたところ以下の通りに落ち着きました.・7セグメントLEDの実装:MIDIチャンネル1~16chを1~Fの16進数でLEDへ表記・フットスイッチの実装:オプションポートとしてデータエントリーのUp/Downを市販のフットスイッチで実行可能・DIPスイッチの実装:オプション未接続時のMIDIチャンネルを設定しておくスイッチ・基板実装変更:各種ケーブルをジョイント化し基板箇所にメンテナンス窓を新設と言う事で,部品の買い付けを済ませました.基板も回路もプログラムも見直さなければならないのでメカ・エレキ・ソフトと全て改変になります.すこし大掛かりになってしまいましたが,学生時代の端子処理もしていないいい加減な回路なのでこれを期にリメイクです.実装CPUは変更しないのでPIC16F84のままになります.Iput:Pedal,AUX-IN1,AUX-IN2Out:MIDI OUT計4つです.※パイロットランプのLEDはCPU制御しない事にしましたI/Oポートは最大13ですので7segLED(8ポート)を直接I/Oポートにぶら下げると空きが1ポートになります.4接点のDIP-SWで4bit(16値)も付けるわけですが,上記の方法ではポート数が足りません.そこで,DIP-SWに関しては回路側で1ポート化する事にしました.プログラム上では1024値のA/Dが行われるので値は{0,32,96,160,224,288,352,416,480,544,608,672,736,800,864,928,992}辺りで16値を判定すればよいかなと思います.AUX-INの接続判定は悩ましいところです.AUX-INが未挿入時はDIP-SWの値が有効になりMIDIチャンネルをDIP-SWに委ねますがAUX-INが挿入されるとトグルで変更できるようになります.これ自体は,該当I/Oが変動したら変更するでいいのですが電源挿入前からAUX-INがささっていている場合にDIP-SWの値がデフォルト値として呼び出されるがいいものかどうかと不安になりました.仕様上問題はないのですが一応回路的に回避できるか考察してみます.AUX-INの回路を描くと以下の図のようになるかと思います.内部回路の5Vを使ってプルアップする事で,未接続時もInputはHi固定され変な値が入る事はありません.ただし,この状態ですと未接続時も接続時もスイッチがオープン(踏み込んでいない)時はHi判定されてしまいます.故に,起動時にIF文等で『Hiならば』と記述する事は出来ない事になります.フォン端子には挿入判別スイッチが付いたモデルもありますが,残念ながら判別するべくI/Oポートの空きがありません.オーディオポートのL/monoスイッチの回路を例に,挿入判別スイッチにGNDをつないで未挿入時はI/OポートをLowにつるという方法もありますが,電流が発生する可能性がありあまり得策とは言えません.故に,簡易に回避するのは不可能と判定して本仕様はDIP-SWの値をデフォルト値として扱う事にしました.7segLEDをドライバIC等を用いたり回路とプログラムを工夫する事で節約する事は可能ですが,力技で実現性に至るまでが大変になるので現状のCPUで拡張するのは今回が最後になるのではないかと思います.また,電池駆動化等も考えましたがやはり現状では電源が取れない状況で本器を用いるケースは考えられないのでやめておきました.尚,プログラム面での追加項目としてフットスイッチでMIDIチャンネルを変更する際に現状のチャンネルへPitch=0値を与える記述を増やします.これにより,間違えて踏んでしまった際にピッチベンドの数値が変な値で止まってしまうのを防げます.本来はMIDIチャンネルを安易に変えられないように設定変更用ファンクションスイッチとの同時押し等の配慮が必要なのですが,I/Oポートが足らないのであきらめました.ライブで使用する際,AUX-INのフットスイッチはサスティーンペダルと一緒に配置しない等の配慮が必要になりそうです.PICマイコン応用ハンドブック 18ピンの小さなマイコンPIC16F84Aを中心とした珠玉の実例集!!7月はバンドもStudioT'sLABの活動も落ち着くので,このタイミングに一気に製作できればと思います.PitchBendPedalは入り口に過ぎないので短期間でどこまで追い込めるかがキモですね.進展したらまた書きたいと思います.Don't miss it!
July 3, 2015
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StudioT'sLABの部品を買い付ける都合上,隙間時間でECM8000をやっと分解しました.Shinさんのblogを参考にしましたが,やはりヘッド部分の接着剤がなかなか手強く工業用ホットドライヤーにゆだねる羽目に…ポリーミドテープ何重にも巻いて,隙間から無水アルコールを流しつつやったんですがなかなか取れず,ウォーターポンププライヤーで本体外装を傷を付けてしまいましたよ.再塗装前提だったのでよかったですが見るも無残な姿になっちゃいました.製造過程での接着剤変更等により個体差はあるでしょうけど私は相当悪戦苦闘しました.尚,外す際はチューブ入りアイス(ポリドリンク)を真ん中から折るときみたいに山折り谷折りしながら引き抜く感じでした.ポリーミドテープは耐熱性こそあるものの粘着面自体は熱に強くはないので抜くまでに2度巻き直ししました.何はともあれ,無事(?)スタートラインに立てました.熱収縮チューブ(スミチューブ)に入っている基板と未だ部品が解明していないECM(60L21と刻印されているがデータシート見つけられず…)をはんだを溶かして分離.ECMは別のものに載せ替え前提だったので表面から見える黒い部分にラジオペンチを当ててゴムハンマーで叩きだしました.基板を見て一瞬『えっ!?』って思ったんですが,眺めてみたらShinさんの所有物と回路は同じでした.実装部品が多少違いますが,部品サイズや実装位置等シルクに合っているのでおそらく私の所有物は古いものなのだろうと思います.ロングランの製品にはよくある事で,部品のディスコン(別名4M)等により設計変更を余儀なくされ同じ品名,同じ基板コードでも実装部品が違う事は普通にあります.メーカーとしては品質保証面をクリアしてGoするわけですが,部品変更等によりシビアな機器では変化が伴う事もあります.よくある,シリアルナンバー前半モデルは音がいいんだけど後半はよくないとかはその品質保証面での見極めが甘かった可能性も考えられると言う事です.アナログ回路等,電気的にシビアな機器では製造工程のレーンが変更になったり組み立てる人が変わるだけでも変化してしまうものもありますから平均してメーカーの保証するマージン内であれば気にする方が負けです.他の会社から買い付けている部品のディスコンはメーカーでは保証しきれません.部品の生産がなくなったからと言って製品名が変わったり製造終了していたらメーカーは商品を安定配給出来ませんのでその辺は消費者の皆さまも温かく見守ってあげてくださいね.どうしても『前の実装でないとダメなんだ』というこだわりがあるなら中古で買ってください.脱線しすぎましたがそんなわけで改造内容が決まりました.Shinさんの改造をそのまま受け継いで調整しようかと思います.やはり問題はコンデンサ変更等に伴う部品の高さ制限ですね.筐体自体は頑丈な筒になっていますから高さはこれ以内に収まらなければなりませんし,またファンタム電源を入れて発熱する部品が通常動作条件で保障温度以内に収まっていなければ製品寿命を縮めるだけですのでバランスが悩みどころです.しかも,非接触の温度計では内部温度が測れないのでこれまた困った困った…取りあえず,基板単体で温度計測して内部のこもり具合を別途計測して加算してみます.最大負荷条件も不明なので色々試してみるしかないですね.思っていた以上に大変かも(苦笑)【送料無料】BEHRINGER MEASUREMENT MICROPHONE ECM8000 コンデンサーマイク 【送料無料】【あす楽_土曜営業】【RCP】尚,抵抗は外装サイズから1/4Wっぽいです.抵抗を変えても音質向上につながるかはわからないですがご参考までに.取りあえず,部品集めです.在庫が空っぽだったので全部買い付けになるのですが一応,コンデンサーも該当する全ての値を取り寄せる事にしました.取り付け位置は実物と照合しながら検討します.一応,音声評価の内容は改造後にアップします.形式をどうするかは未定ですがお楽しみに.※本サイトにて公開の内容について,皆さまが改造等を行った際の保証は一切いたしません.自己責任にてお願いいたします.
July 2, 2015
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4/26(sat)Sound hall a.C.にて開催されたDOLLS FESTA VOL.6で信濃路☆変(仮)初お披露目になりました.ヴォーカル,ドラム,ベース,ツインギターにキーボードという6人編成で送る東京事変のカバーバンドに参加したので大変期間が開いてはしまったのですが当日のセッティングと音色を紹介したいと思います.[機材]YAMAHA MOTIF-RACK ESYAMAHA KX61KORG KAOSSPAD KP3※今回リハーサル回数も多く,S30復活か軽量シンセ導入を考えたのですが時間もお金もなくで泣く泣くの選択です.[音つくりの注意点]ツインギターの中でのキーボードの振る舞いは引き算がメイン.ギターが2本あると言う事は曲によりますが基本コードとリードが成立してます.周波数的には低域をバスドラとベース,中域をヴォーカルとスネアそしてツインギター,高域をギターや金物が占める事になります.これらを踏まえてキーボードの立ち位置を考えました.例えばMasterEQ設定はLow200Hz以下はカット気味,1kHz付近を少し上げ,4kHz付近を上げ,16kHz付近をチョイ下げ程度と少しハイよりです.また,PA側でハイパス(80Hz以下カット)とリハの段階でVocalistより歌が聴こえ難いとの要望があり現場判断で2.5kHz付近をPA側にて落としてもらいました(外音にも反映されています)※VocalとKeyboardは同じSRスピーカーから鳴っているのでVocalが聴こえないをキーボードの帯域で調整する事はPA的に不思議な事ではありません[バンドアレンジについて]今回は信・路の発起人であるドラマーMakotyより「ベースは『Dynamite out』の雰囲気」との事でしたので初期メンバーのライブ音源を元にアレンジしています.No.1:ここでキスして<ライブ盤>ピアノで白玉コード<CD版>ウネリのあるエレピや地味なストリングス<信・路>CD版のエレピの雰囲気はギターリストケンちゃんがカバーしキーボードは割り切ってストリングスのみ<音色>生音系小編成ストリングス(弱音:ピッチカート,強音:弓弾き)KX61でのベロシティー(打鍵強弱)は設定でカーブを変えても細かく弾き分ける事が難しいので64以下がピッチカートそれ以上が弓弾き波形になるようにしています.<フレーズ>Aメロをピッチカートで5和音程度のクローズドヴォイシングをポリリズム弾き,Bメロから4和音程度のストリングスフレーズ,サビは6和音程度のオープンヴォイシングでフレーズと言った流れでの表情付けをしました.<気を付けた事>オーケーストラ風のストリングスセッションがバンドの中に入った感じを想定しました.弾きすぎず,でも出るところは出ると言った感じでまとめています.No.2:警告<ライブ盤>Dynamite out未収録<CD版>基本的にオルガン<信・路>オルガン以外の雰囲気はギターがカバーしているのでオルガンのみ<音色>CD版と言うよりはバンド内でまとまる音色に追い込みました.モジュレーションにはロータリースピーカの回転スピードをアサインしています.曲の進行に合わせてホイール位置を調節しました.<フレーズ>オリジナルに近い演奏です.Bメロでは音数が限定されているのでスカスカ感が生まれないようにベースのジローさんフレーズにオルガンで重ねたりもしています.サビでは音数が多いので白玉コードでオリジナルに合わせてトップB♭縛りです.<気を付けた事>要所要所で入ってくるオルガンのフレーズはノンレガートになるよう心がけました.ギターソロ後の"吐息"等はKP3にてタップテンポでドラムに合わせループ再生しています.男性陣が泣いて喜んだあの"吐息"はもちろん信・路の紅一点Yukiちゃんに過激にやってもらいました(何をやったのかはご想像にお任せしますがギターのツトムセンセーが興奮して録画してたのはナイショ).ギターのフィードバックはMOTIF-RACK ESの波形を元に加工しました.No.3:空が鳴っている<ライブ盤>Dynamite out未収録<CD版>ベルのみ,ライブではキーボーディストもギターを弾いていたりします<信・路>シンセストリングス&FM系シンセパッドとベル<音色>シンセストリングスに中音域だけFM系のアタックが固いシンセパッド,高音域にベロシティー最大でチューブラーベル(のど自慢の鐘)風の音が鳴るように作成しました.<フレーズ>イントロはオリジナルのようにベルのフレーズを弾きつつ,4和音程度でsus4等を弾いています.Aメロは休みでBメロは3和音程度でフレーズ.サビでは5和音程度のオープンヴォイシングコードでフレーズと言った流れです.エンディングはサビのコード進行を弾き続けるのでメロのフレーズを弾いたりして曲の雰囲気維持に努めました.<気を付けた事>ギターに負けないバッキングを無理にやるのではなく"あえて弾かない"が信・路流.キッチリと役割を分け,今回は全体に広がりを持たせるべくシンセパットに徹しました.音色もただハイのキツいシンセストリングスだけを弾くのではなくFM系のパッドと混ぜてキーボードの存在感を周波数的に分散させました.尚,FM系パッドを中音域のみに入れたのは低音域や高音域の広範囲で芯の強い音がが鳴ってしまうと騒がしくなりバンドミックス的に音が飽和してしまう為です.フレーズでのキモはサビのアフタクトで1人だけ入る16分の上昇フレーズです.オリジナル版は何もない箇所ですが,あえてストリングスが加わっている事を象徴するために突っ込んで入っています.No.4:同じ夜<ライブ盤>ピアノのみ,ヴォイシングを押さえすぎずヴォーカル主体<CD版>-(ライブ盤とアレンジが異なる)<信・路>ピアノのみ<音色>本家のアレンジ通りヴォーカル主体になるよう音つくりも注意しました.ヨーロッパ系のグランドピアノにあるような煌びやかで派手な音色は避け,落ち着いたピアノを目指しました.ただ,ヴォーカルの周波数帯域に少ない高音域は落ち着きながらも前に出るようにエレメントを別けてフィルター等で調節しています.逆に後半は低音のルートを弾いて豪勢に奏でるのですが,そのルートあたりの周波数100Hz以下辺りはあまり鳴らないようEQで削って全体的なバランスを取りました.ソロで弾くとスカスカな音色ですがヴォーカルがのるとバランスよく聴こえます.<フレーズ>オリジナルに忠実で弾きすぎないを目指しました.前半は低音でルートを弾かない分,3和音や4和音のクローズドでありながらルートが下に来るようにヴォイシングを選んで弾いています.<気を付けた事>波形選びとAEG(AmpEnvelopeGenerator)の調整に注力しました.ESの波形も既に5年以上前の素材であり,やはりループ感が否めません.伴奏等で裸になるとディケイ箇所で非常に違和感があります.今回はサスティーンタイムを落としてインサーションエフェクトにプレートリバーブを挟んで残響キープするように調節して回避しました.妥協案でしたがリバーブで広がる分ボケ味が生まれる為,違和感は多少解消されたと思います.No.5:走れゎナンバー<ライブ盤>Dynamite out未収録<CD版>クラビネットのみ<信・路>クラビネットのみ<音色>オリジナル版に近い波形を選びました.ポイントはリリース時,クラビネット特融なミュートが当たる際の音です.この雰囲気を出すためリリース時に打鍵ノイズ風の音が仕込んであるプリセットをベースにしました.また,今回は信・路の中でも「クラビ重視で」と言う方向性だったのでワウギターが入っても埋もれないよう高音域成分が入る裏ワザとして,アタックだけで消える程度にAEGを調節したアコースティックギターの波形を加えました.欲しいのは高域のギラッとした成分だけですので個別EQで中域以下をバッサリと省いているため,この波形の有無で明らかに音色感が変る事はありません.クラビネットよりもクラヴィコードに近くなるイメージかもしれませんが,キー全体の高域成分が増える事で中域を上下するワウサウンドに埋もれない音を実現しています.<フレーズ>右手と左手のコンビネーションです.ただしテンポは意外と遅いですので走らない,遅れないを意識して細かく弾くのですがヴォイシングは厳選してバッキングもコードでチャカポコするのではなく左手をコードバッキングの隙間を埋めるように単音弾きでオリジナルの雰囲気を再現しました.要所要所で入る16分3連は,私の場合左手の親指と右手の人差し指を交互に弾いて再現しています.<気を付けた事>フレーズ的には手癖だったのですが兎に角ノリが大変でした.クラビはリリースタイミングも重要ですので弾くタイミングも離すタイミングもビートにうまくのらなければならず終始気が抜けませんでした.No.6:本能<ライブ盤>Dynamite out未収録<CD版>ピアノとストリングス<信・路>ピアノとストリングスのスプリット<音色>ピアノはハウス系の音楽で使うようなハイのキツめな音色で,ストリングスは小編成な生音系の波形です.音色替えは原則しないを目標にしていたのでスプリットによる縛りの上でフレーズを選びました.イントロや中間のストリングスはスプリットの都合でクローズドヴォイシングになっています.また,サビはストリングスがロングトーンをし続けるだけと言ったフレーズなのでサスティーンペダルをストリングスにのみアサインしてホールドしています.その影響でピアノにダンパーが使えない為,リリースタイムを濁らない程度に長めにしてあります.<フレーズ>バッキング系ですが割と白玉に近い音数の少なさです.ビートも2・4拍に重心を置いた重めのノリなので伸ばすところとバッキングするところをレガートとスタッカートくらい極端に弾き分けました.エンディングはコーラスを歌いながら弾くはずだったのですが,ピアノソロを弾き続けた為に入れませんでした…<気を付けた事>この曲もノリ重視です.意外とテンポは遅めなのですがサビに向けて疾走感あるように聞こえてしまうので走らない事に注力しました.音色面ではギターが一本であればアンプシミュに通して破壊的なピアノという選択をしたかもしれませんがツインギターの信・路では歪に負けないピアノの音色と言う事で少し極端なくらいのハイシフトサウンドにしています.ピアノの音と言う固定概念にとらわれない発想もバンドキーボーディストの極意ですね.[まとめ]原曲は著作物ですのでフレーズ等は実際のものと異なりますが動画の音を聴きながら各説明を見ると何となく雰囲気が伝わるかと思います.いずれにしても実力者に囲まれて戦々恐々としながら臨みましたので毎回の練習を必ず録音して音作りも演奏も出来る限りメンバーに追いつく努力をしました.今後,同じセッティングで行くとは限りませんが基本的な流れは変わらないと思います.バンドサウンドを作り上げる上でのポイントは音量や役割のとらえ方です.絶対条件はありませんが例えば音量ならこうです.聴こえないから音量を上げるとか音を足すと言うのは聴こえない音が判別できるようになったばかりの初心者の第一歩です.それが判別できるようになったら,今度は全体がまとまりよく聴こえるまで大きい音を下げたりカットしていかないと音は飽和してしまいます.T'sLAB等,音数が多いながらも飽和しないのは2人ともこの辺をミックス時に計算しているからですし,5人組の3Bsや6人組の信濃路☆変(仮)でもメンバー間で役割をきっちり理解し出しどころや引きどころを共有・把握できているため音つぶれにはならないのだと言えます.ちなみに,これだけ書いた後に言うのもなんですが信・路メンバー普段は相当なバカ話に花を咲かせる仲良し6人組です.こういうオン・オフもイイ音楽作りのポイントですね!次回9/13(日)龍九等の演奏で,この辺も注意して聴いていただくと信濃路☆変(仮)を2度3度と楽しめるのではないかと思いますので斯うご期待!今更ながら自分の首を絞めている事に気が付いたので今のはなかった事にします(苦笑)
June 26, 2015
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時間ないのにまた余計な事を…BEHRINGER ECM8000 測定用コンデンサマイクとして販売されている奇特な機材.まだ,お金がなかった高校生の時に舞台(学年対抗演劇大会が学祭のイベントで開かれて私は脚本と音響監督をやった)マイキングのために買ったもの.実はレコーディングには使ったためしがない.その理由は「測定用」という謳い文句の裏に隠れているS/N比の劣悪さ故.兎に角ノイジー最近まで,ずっとSkype用に使っていたのですが入力ゲインの小さなI/Fでしか使えないレベルでノイズが酷いのです.さすがに物持ちがいい私としてもこれだけは継続して必要と感じない為,意を決して売ろうと相場値を見たら価格が…新品値こそ当時の値段より高くなっているが,数千円にすらならない模様.それでも使う人がいるならーなんて無水エタノールで消毒してECM8000について特性等を調べなおしていたら改造記事発見.Shinさんという昔ながらの電気屋PAさんのサイト.http://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11228407797.html私にとっては電気vsPAは切り離せないものと認識している事から注目の人物なのですが,その彼がECM8000の改造回路を公開してくれていたのです.見たところ,根本的にECM(Electric Condenser Microphone)を交換する所から始まると言う内容.もはや別物(苦笑しかし,部品コストを考えるとこれだけで数万円レベルに置き換わると考えればありかもしれない、、、と余計な思案が生まれてしまったわけです.結果,売らずに保持し,改造計画を自分なりに立て始めた有り様(UL1002も分解したまま既に3か月,シンセに至っては分解したまま3年放置)どうせなら2本作ってステレオ録音用に保有するかなんて…おいおい,年中金欠野郎が出費を増やしてどうするんだよ!賢く考えるとショックマウントのない無指向性コンデンサマイクってフィールドレコーディングにしか使えないです.ショックマウント買えばドラムの金物レコーディングには使えそうですが,StudioT'sLAB規模だと発表会のフロアレコーディング用になっちゃいますね(Q3HDで十分なんじゃ…)数千円の出費と考えると二の足を踏んでしまいますね(どんだけ貧乏やねん…いや作業工数もあるからね)ただ,メーカー物をステレオで4~5万と考えれば社外のショックマウント2つ買い足しても確かに安い、、、うーん、うーん【送料無料】BEHRINGER MEASUREMENT MICROPHONE ECM8000 コンデンサーマイク 【送料無料】【あす楽_土曜営業】【RCP】取りあえず,部品だけは数セット仕入れて一本作ってみようかと(ついでにミキサー改造用の部品も仕入れよう…まだだったんかい!)こんな感じで,なかなか手放せないんですよ機材…
June 19, 2015
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以前,本ページにて少しだけ紹介したPichBendPedalというオリジナルのMIDIデバイスの改変を考え中なので記載してみます.このペダルを考案したのは,卒研で私はMIDIデバイスを作っていた頃の事でD-DECKの本体しか借りられなかったから『じゃ,ピッチベンドペダル作るか』となった,というくだりは既にピッチベンドペダルで記載の通りです.この機器自体は,単純な変換をPICというマイクロコンピュータ(PIC16F88)を用いて実現しています.ペダルは既製品よりELシリーズに使われていた2ndExp.Pedalを用いて実装しました(現在はELS用を実装しています)ペダルの中には10kΩの可変抵抗が入っている為,その可変抵抗に接地基準(GND)と電源(DC5V)を与え出力された可変電圧をPICのA/Dポートで読み取って,その値を元にMIDI仕様に基づいてシリアル出力をさせただけという非常にシンプルなものです.簡略図仕様の覚書・MIDIにおけるピッチベンドチェンジはMSB(128値)とLSB(128値)の2データにて16,384値(-8191~8192)で構成・MIDIにおけるボーレートは31,250bps・D-DECK(ELやELS含む)におけるパラメータはMIDIチャンネル16chで一括管理・PIC16F88におけるADC値の分解能は1024値シンセ用にMIDIチャンネルを1chにしたプログラムも作ってあります.実際にはチャンネルを可変できるようにすればよかったんでしょうけれど,納期が決まっていたので間に合わせで妥協したのだろうと思います.今回はそんなわけで,その辺を含めて色々見直したくて昔のプログラムデータを引っ張り出したと言うわけでやっと本題です.やり始めればすぐにできそうな内容だと安易に考えていたのですがコンパイル環境構築をするもコンパイルエラーでストップ.結論から言うと,コンパイラ基準の記述にプログラムの記述方法があっていないという雰囲気でした.状況を悪くさせたのは,該当バージョンのコンパイラで動作確認済みのサンプルプログラムでも私の環境ではエラーNGという結果になってしまった事です.海外でも同現象に陥った方がいらっしゃったようで数人のサポートの元,試行錯誤した末その方はうまくいったようでしたが同じ方法をとってもこちらでは解決しませんでした.ヘッダファイルの参照先が見つからないとコンパイラに怒られる始末・・・絶対参照にしても全く具合が変わらないのであきらめてコンパイラのバージョンをプログラムを組んだ当時のものに差し替えて先に進むことにしました.当然ですが,問題なくコンパイルが出来やっとスタートラインに立てたと言った感じです.(バージョンによる変更内容はバグ回収と最新のデバイスがサポートされたくらいで今回の目的にはあまり関係なさそうなので保留)ベースプログラムは何を隠そう学生時代の自分の汗と涙の結晶ですが良くも悪くもシンプルで荒すぎでした.よほど慌てて作ったんだとは思いますがシフト演算子が使える内容をわざわざ回りくどく計算していたりと苦戦もしたのかなと・・・コメントアウトがしっかり残っている律義さだけは認めるけど全体的に改変ですね.一応,今回の目標は以下の通りにしようかと思っています.1.少しの振動で誤認識してしまう事があるため,ADC読み込みに遊びを作る2.PitchBendChange値算出の演算方法を最適化3.LED:パラメータ送信時のみ点灯⇒常時点灯,パラメータ送信時は点滅に変更~余力があれば~・MIDIチャンネル:スイッチ類の実装で変更できるようにする・背面のステレオフォンポートをADCに接続してMIDIパラメータをアサインできるようにするこのペダルはあくまで現状の音色設定に依存する形になっているのでコントロール値の変更のみを目的としている為,ピッチベンドレンジ(何オクターブ変化させるか)はシンセサイザー等の本体設定に依存する形にしてあります.また,気が付いた方もいらっしゃるかもしれませんがピッチベンドレンジも疑似的に16,384値にしているだけで,実際にはadcの分解能である1,024値にしか分解できません.プログラムで補間できるのかもしれませんが,挙動がおかしくなる可能性を考えると安易に実装を考えるべきではないと思い今回,考慮しないつもりです.尚,公開していい内容なのか疑問ですが,実機のパラメータを確認した限りではELSシリーズで使われている2ndEXP.Pedalのパラメータは実は256値の分解能の模様です.先に記載した通りPitchBendChangeの情報は16,384値(-8191~8192)で構成されています.その値からすると64分の1というデータ量ですので相当荒いです.そうは言っても実際にここまでシビアな音程変化をペダルやリボンコントローラまた,ホイール等でコントロールする際に必要となるのかは疑問です.多くのコントロールデータが多重にかかってくると負荷が増えて遅延にも繋がりますのでエレクトーン等リアルタイムコントロールが重視される楽器ではあえて間引いているのではないかと推測されます.ただ,エレクトーンの場合は12音まで設定できるので正直最大値でのピッチ変化には段付きが感じられます.それに比べれば1,024値での分解能は十分なのではないかと思っています.と,言う事で宣言した以上はやらなければなりませんね(^^;あくまでStudioT'sLABオリジナルMIDIデバイスへの第一歩に過ぎませんので工数をかけすぎずに実施予定です.既に,これを書いている時点で1~3までの項目は目途が立ちましたけどね.こうご期待(?)
June 9, 2015
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最近仕入れたStudioT'sLABのステージ設営裏方機材を紹介してみます.業務用機器ですので一般の方は馴染みがないものかもしれません.雑学程度にお楽しみください.まずは,SONY SRP-200LC平衡-不平衡の相互変換器です.簡単に言うとXLR端子とPin端子を変換する機材です.「その辺に売っている変換ケーブルでいいじゃないか」って言われてしまいそうですが,そう簡単な話ではありません.そもそも平衡(バランス)と不平衡(アンバランス)は電気的仕組みが異なります.変にケーブルで変換してしまうと本来の能力を発揮できなくなってしまうので延長配線等を強いられる現場では困るわけです.平衡(バランス)はHot(正相)とCold(逆相)の2つの信号を用いて音声信号を伝送する方式です.極端な例ですがある波形を平衡接続にして伝送中に意図しない外来ノイズが入り込んだとしましょう.上の図のように平衡信号上に髭のような不特定多数のノイズが発生したとします.この2つの波形をプリアンプで再合成する時,ノイズ成分は差異となるわけです.HotとColdの信号を合成した際に発生する差異は信号として取り出せないものになる為,結果以下のようなきれいな波形が取り出せると言う原理です.これを,コネクタだけXLRからフォンやピンへと変換してしまうと,Hotの信号が音声信号波として扱われてもColdの信号は宙に浮くか,最悪の場合グランド(信号電圧の0V位置を決める為の基準電圧)に落ちてしまったりすると,平衡ケーブルを使用していても不平衡ケーブルと化してしまいます(10mのXLR端子ケーブルが10mのフォン端子ケーブルと同じになってしまう).ノイズ耐性がなくなりHotの信号に紛れ込んだノイズがそのまま音声として再生されてしまうわけですね.ちなみに,こう書くと『XLR端子の付いたケーブルは"ノイズに強い"』と勘違いしてしまう方がいらっしゃいます.XLR端子のケーブルがフォン端子のケーブルより性能が高いなんてことは全くありません(それがまかり通るならギタリストはギターシールドをXLR端子のケーブルを変換して配線したがるでしょう?)XLR端子での接続による恩恵はその伝送の仕組みを作り上げる送信側機器とそれをバランス配線のまま受ける受信側機器の関係性が重要なのです.Hot/Coldの2端子で音声信号を伝送してその周りをシールドで保護する事により外来ノイズの耐性が高くなっている為,前後の配線状態もバランス型で一致していなければ意味がないのです.また,『変換ケーブルで不平衡化しても配線短ければシールドと同じなんだからいいか』と安易に考えていると痛い目見る可能性もあります.例えば,隣り合ったColdラインにも場合によっては上図の様な逆相信号がケーブル内を伝う事になるかもしれません."接続されていないから"と考えているとクロストーク(隣り合った信号の影響を受け,ノイズ等が発生してしまう現象)でHotを伝っている音声信号に好からぬ悪影響を与えてしまうかもしれません(駆動能力が低いためないとは思いますが,浮いたColdはノイズを拾いやすくなりますから,そのノイズがクロストークとしてHotに影響を与える可能性等も生まれてしまいますのでやはり絶対の保証がないと思います)また,Coldをグランドに落とす処理がされている場合も最悪,接続機器のグランドが浮いてしまってDCオフセット位置がズレたり機器が誤作動を起こす原因になったりする可能性が生まれたりと悪いことだらけです.電気信号は目に見えないからこそ,適切に処理しなければならないのです.そして,そのバランスtoアンバランスを適切に処理して変換できるのがこの機器と言う事になります.具体的なシーンはこんな感じです.アナログミキサーなんかでプリアンプが内蔵されていないチャンネルも存在しますよね.16chと書いてあっても内10chはプリアンプ内臓のXLR端子接続で,残り6chがステレオ3chのアンバランス接続という仕様だったりすることもよくあります.でも,会場設営の都合で16chフルにバランス接続しないと確立できない時にわざわざサブミキサーを用意するのはトラブルの元になるんです.サブミキサーを入力したチャンネル分はダイナミックレンジも稼げなくなってしまったりしますのでPA屋としてもできる限り避けたいのです.そんな時に配線上はバランスでミキサー直近で本器を用いてアンバランスに変換し該当チャンネルに接続して使用します.ステージからミキサーブースまでは平衡接続ですので外来ノイズ耐性は他チャンネルと同等ですし,ミキサーブース内で短配線をすればアンバランスでも不都合は少ないです.マイクプリアンプやパッシブのダイレクトボックスを逆さに使う等でも同様の事ができますのでケースバイケースではあります.ただ,StudioT'sLABの機材だと基本的にはステレオチャンネルに使う事が多くなるのでキーボードやオーディオ機器等インピーダンス調整をする必要がほとんどない機器をつなげることが多いです.故に,ゲイン調整等で歪の原因になりやすいマイクプリアンプの類は特に避けたい,結果本器を使うと言った流れになるわけです.次に紹介するのはSONY AC-148F業界では定番なファンタム電源です.SONY/ソニー ACパワーサプライ AC-148Fコンデンサーマイクやアクティブタイプのダイレクトボックス等,ミキサーとの接続に使用する機器の中には電源配給が必要な機器があります.電池で駆動するものもありますがステージでは電池切れで演奏が止まる事はあってはならないですので電源で接続するのがベターとなります.ミキサーによっては,そのファンタム電源を配給できる仕様のものが多くあり,+48VとかPhantom等と書かれていたりするのですが,モデルによってはチャンネル毎にON/OFFができないものもあります.他チャンネルのXLR端子にダイナミックマイク等,電源不要なものが接続されていると最悪の場合マイク類に48Vの電化がかかってしまう事になりかねません.感電等思わぬトラブルや事故を引き起こしてしまう可能性があると言う事で非常に危険です.そこで登場するのが本器です.2chしかありませんが,アクティブのDIが2つもつながればE.ベースとエレアコ等,一般的なバンドをカバーできます(尚,ステレオ仕様の場合は1系統に電源が配給されれば大抵は動作できます)ミキサー側のファンタムは使用せずに本器より電源を配給させて該当する機器のみに電源を配給できると言った感じです.また,先ほどの平衡-不平衡変換器等ファンタム未搭載機種でアクティブ機器を使用する際も本器を中継させれば電源配給ができるようになりますので非常に便利です.配線上に中継する為,あまり品質の良くないものを使用すれば音質劣化につながります.レコーディングでもなければシビアに考えなくてもいいのかもしれませんが,不要な音痩せ等はやはり避けたいですので信頼ある機器で賄いたいわけです.そんな特別なシーンでも活躍できる信頼のモデルです.以上,2点を紹介しました.何れも業務品であり,絶版で手に入らなかったり新品や中古でも値段が安くなかったりとなかなか手が出ないかもしれません.ただ,StudioT'sLABでも表舞台で活躍する目立つようなモデルではありませんが,予備ボックスに必ず入っている保険機材です.似たような事例でお困りの方は是非検討してみてください.
June 1, 2015
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ここ数年の様々な経験から少し目方が変化した部分もあるので改めてダイレクトボックスについてまとめなおすことにしました.DIについて今一つ悩みが解消されないという皆さまのお役にたてればと思います.ダイレクトボックス:DI(Direct Injection Box)・インピーダンス変換・不平衡⇒平衡信号変換目的:インピーダンスの不整合を整えて接続する,また配線長を伸ばしても外来ノイズの影響を受けにくくする事.種類アクティブパッシヴ特徴電源を用いオペアンプ等で変換電源不要,トランスという電気部品による変換長所音量が稼げてパッシブのベース類に有効音質が極端に変化しにくく電気不要短所電源やOPAMP等による音質変化がある,電気必須音量が小さくパッシヴのベース類には役不足例えば以前本ブログで記載した川崎 哲平氏より譲り受けたJ48はスペック上20Hz~40kHzと可聴範囲を超えた周波数帯域をカバーしています.残念ながら,可聴範囲内での周波数精度が完全にフラットな帯域を示しているわけではありません.それでも,誤差は30~15kHz外の帯域で±1dB程度と,ほとんどフラットな精度です.レコーディング用に入手したTYPE10やPRO D2に至ってはJ48以上のスペック値です.ただ,これはあくまで理論値です.ガソリン車のカタログスペック値が信号の多い街中で再現できないのと似たようなもので,ケーブルやコネクタまた接続する機器によっても接触抵抗等様々な要因でスペック通りとはいかないのです.音に限っては『百読は一聴にしかず』なのかもしれませんね.また,アクティブに至っては電気の条件1つでも波形品質は変わります.スタジオエンジニアの方でも"ファンタム電源"より"電池"がよいと,理屈抜きに信じている方がいらっしゃいます.電池と言うのは理論上ほぼフラットにDC電圧を出すことができますが,ファンタム電源は生成している過程上ほとんどがスイッチング電源によるものであり,多かれ少なかれスイッチングノイズが発生します.稀に,機種によってはこのスイッチングノイズがプリアンプに悪影響を及ぼしてしまうため"ファンタム"より"電池"が"ノイズが少ない音"を生成できるといった理屈が通ってしまうのです.ただし,これも確約事情ではありません.電池にも駆動能力の高すぎるものや低いもの,また安定しないものもありますし,電池品質に関わらず負荷条件等の外的要因によっても駆動状態は変化してしまいます.また,回路によっては電池駆動でも結果的にファンタム同様DC/DCコンバータ(DC電源をスイッチングして目的の電圧を出すIC)を経由して内部電源を賄っている場合があります.これではファンタム電源も電池も条件がほぼ同じで,"電池がよい"という理屈が通用しません.要するに,何が作用して"現状の音"を作り出しているか解らない以上は安易に"電池がよい"とは言えないのです.『B社のDIなら電池はP社製のアルカリで電池は少し使い古した奴がいい』如何にも業界人っぽくて説得力ありそうですが,抽象的すぎて聞いた人によってはは誤った知識になってしまう可能性がありそう.こう言う小さな事を一つ一つきちんとしていかなければ,PAの世界はブラックボックスだらけのままどんどん本質が埋もれてしまいます.逆を言えばその情報がメーカーにフィードバックされることで次期モデルの設計時に役立つかもしれません.ミュージシャンと言えど,やはりコミュニケーション能力は重要なのではないかと思います.因みに,よくDIをまるでエフェクターとでも言うかの如く熱くレビューする方を見かけます.確かに一部の機種ではDIとしての役割だけではなくアンプシミュレータ等をひとまとめにした機材もありますが,先に述べたようにDI自体はエフェクターではなくインピーダンス変換器であり平衡-不平衡変換器です.例えば『安い楽器も高級なDIを通して"いい音になった"』と誤解を招くような内容もよく見ます.いったい何が作用して"いい音なった"と判断したのか解りませんが,不思議なたとえだと言わざる得ません.一般の方が評価をするのは良い事だと思いますが,まず自分の知識を整理してからコメントするべきではないでしょうか?・プリアンプやケーブル等DI以外の箇所による変化でないと言い切れる根拠はなんですか?・物理的,電気的に受け側機器までの経路条件が完全一致での評価と言い切れますか?・数十秒前に聴いた音と同じ条件で聴き比べられる保証がどこにありますか?・まず何よりDIって何だか知ってますか?厳しい言い方かもしれませんがchromeのPA屋D.K.氏とも"いい音"の定義を含めよくこういう話をします.あまり言うとアンチオーディオマニア的位置付けにされてしまうので控えますけど,ミキサーにXLRで接続すると言う事は必然的に平衡⇔不平衡回路を通過します.普通に考えて,『DIを通した時』vs『DIを通さなかった時』で楽器⇒視聴環境間の条件が揃う事はまずありえないのです.もちろん『このDIの微妙な変化具合が絶対不可欠だ』とおっしゃるなら止めはしませんが,その条件は受け側の機器が変わったり,ケーブルが変わったり,はたまた使う場所が違うだけでも簡単にひっくり返る可能性がある事を付け加えておきます.そのくらい綱渡りな条件で得られる効果ならば,逆を言えば安いDIだって条件が整えば悪い作用ばかりを生むとは限らないのではないですか?結局は,どんな機材も使い手次第なのです.また"いい音"という表現は一般の方にはそれなりの説得力に聞こえる事でしょうけど立場が変わるとどうでしょうか?・PA屋にとっては編集する後工程を前提に出来る限り収録の段階では変化がないよう"原音忠実"な音を"良音"とする・奏者にとってはプレイヤビリティーが削がれない範囲であればたとえケーブル等で歪が生まれても出音が満足出来ればそれも"味"として"良音"とする・オーディオマニアにとってはその時その場所で"気持ちよく聞こえる音"を"良音"とする極論,前述はたとえ気持ちよく聞こえなくても音の変化がない事が良とされ,後述は気持ちよく聞こえる音の変化が良とされている事になり相反しています.立場が変われば求める結果も違う為,"いい音"という例えは決して万能ではないのです.愛機を評価したい熱意は称賛します.でも,冷静になってください.DIは如何に"原音を崩さずに"インピーダンスや平衡-不平衡を変換するかが目的です.皆さまの言う"いい音になった"という"変化"が発生したら既に本末転倒です.DIだけに限らずオーディオプレーヤー等にも言える事ですが,何れもオリジナル波形を超える作用はありません.色々な手法で"ない音を生む"機器もあります.しかし,それも元の波形あっての事である前提は覆せません.オリジナルが既に持っていない音はどうあがいてもないものなのです.極端な話,無理に作り出したら,それは"未収録だったフレットノイズを後からシンセで模造する"の大差ないでしょう.もちろん,現場でも結果的に"出音よければ全てよし"とすることがありますが,それはベースがきちんとできている事が前提です.実際に音響技術の中には44.1kHz16bitのサンプルをデジタル演算技術で次のビットまでの間を滑らかにつながるよう模造するような手法もあります(DSDはその考え方に近いです)それによって,より密度の濃い音像を得ることができるという理論は納得がいきますが,技術的にもし可能ならビットによる段付きがなくなる程の密度でサンプリングされていればその必要はない事になりますし,比較すると完全一致できない箇所も生まれてくる事になるでしょう.どちらがオリジナルなのかは言うまでもない事です.DIの話からだいぶ飛躍しすぎてしまいましたが,シンプルでかつ地味な位置付けだからこそ逆に一言では語れないのがDIなのかもしれません.楽器でもアンプでも,ましてやケーブル1つとっても同じです.立ち位置によって求める音の考え方や目指し方は違くなるものですが,いずれにしても重要なのは使い手がそれぞれの技術・機器の特徴を熟知し,役割を間違えない使い方ができる事なのではないかと思います.
April 25, 2015
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久しぶりにMOTIF-RACK ESで音色を作成.1Uのハード音源ってどうかと思う.アプリケーションによるエディットありきなんだと解っているが『折角のハードなんだから個体単体で簡単にエディットできるのが筋では?』と思ってしまう.MOTIF系で慣れきったUIがベースなだけに困りはしないのだがクイック性は低い.たまに触るとエディット中にページを離脱してしまいデータ保存前に消してしまうときたもんだ(ま,それは他社も同じだが…)それはさておき,バンドサウンドならES世代の音色で十分なんて思って使ってきた.しかし,珍しくピアノ伴奏曲用音色なんてのを作り始めたところディケイ時のサンプルがまさに"ループです"と言った感じで気になって仕方なくなってしまった.PLG150-PFでも試したがサンプル世代はより古いわけで聴感上の違和感は消えず.仕方なくディケイタイムとサスティーンレベルを調整してエフェクトで共鳴感を誤魔化すハメに…最近はGB桁の音色容量も当たり前になりつつあり,ピアノに至ってはノンループサンプル(打鍵から音が消えるまで収録)もあったりする.もちろん,ライブハウスの音響でそれらの恩恵を受けられる事はあまりないし,逆にエッジが立ち難くなるためバンドでは埋もれないように減衰をコントロールしたりと素人には使いにくくなる.一応,それを見越してMONOCOMP等,狙った音がプリセットであるのだけれど,一般人の多くは1番上の音を使っちゃうのだろうと思ってしまう.いずれにしても,サンプルの限界を感じてしまったわけで,次世代機が頭をよぎる.管・弦楽器の人から言わせれば10年にも満たない楽器を入れ替えなんて疑問なんだろうけど最近の電子楽器に至っては珍しい事ではない.それは良くも悪くも高サンプリングなオールインワン系が増えているせいもあるのではないかと思う.最近のモデルはエフェクトも含めて一体化している訳で,時代の流れに沿って音色感やエフェクト感が変わってしまうのでプリセットはもちろん"時代感"を生んでしまうし,エディットするにも実装レベルでの限界がある.数年前くらいまでの電子楽器に至っては,中枢の発音部が更新される事はないのでどんどん音が古くなっていくものだった.PCM初期の頃であれば各モデルの音も"味"とされたものだが,それはいい意味で低サンプリング音源やエフェクト等の付加価値が高機能ではなかったからだと思う.チープなサンプルやエフェクトはある意味そのモデルでしか出せなかったわけだ.最近はメーカー別で出し方の違いこそあるものの個性は感じられにくい気がする.要するに短期間で楽器の買い時が必ず訪れてしまうわけである.ただ,これは電子楽器に限らないのかもしれない.スマフォもカメラもパソコンも似たようなものだろう…【送料込】【純正ソフトケース付】Clavia/クラビア Nord Stage 2 SW73【smtb-TK】ハードシンセの新機種にはある程度のサイクルがある.オールワン系フラグシップ機を参考に更新時期の見極めを推測するとこんな感じみたいだ.・KORG,Roland,YAMAHA等国内メーカーモデル⇒5~8年程度・Clavia等海外メーカーモデル⇒6~8年程度10年も経たずに中古で格安に捌かれる昨今の電子楽器.昔のモデルを大切にしたい気持ちがStudioT'sLABの機材紹介動画を生んでいるのではあるが,その裏では修理・保守部品も10年やそこらしかサポートできないし電子部品の配給に至っては日々低価格化から数年で廃盤を繰り返している現実が見え隠れしているのも事実.鍵盤屋にとっての電子楽器は弦を替えないしリードも替えない,メンテナンスも頻繁じゃないから経済的なんて思われそうだが,それは正しい解釈ではないのかもしれないと言わざる得ない.
April 11, 2015
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愛用のステージモニターカナレ型イヤフォンSONY MDR-EX800STが壊れてしまいました.とは言っても,よくある事なんですが原因はL字プラグ側のケーブル断線です(Rだけ聴こえない)必ず延長ケーブルを付けて肩掛けのまま外さないように気を付けていたのですが最近,信濃路☆変で頻繁に持ち出していて,慣れもあって煩雑に扱ってしまいました.ま,イヤフォンはケーブル径が細いですから断線はつきものなんですけど…延長はキャリーポーチに同梱できてS90ESから這わしても足を引っ掛けない長さと言うことで色々考えた末のStudioT'sLAB製オリジナルケーブル.最近,新たなシチュエーションが増えて長さが足りない事がわかっていはいたので自己責任ですね.ごめんよEX800STくん。。。例の如く修理になるわけですけれども,ステージモニターシリーズで有名なMDR-CD900STもMDR-EX800STも業務用の為,初期不良の2週間以外は見積もり含め全てが有償になります.とは言え,大抵の製品の無償期間中修理に至ったことのない私にとっては大した差はないのですが…本シリーズの修理は少し特殊な扱いで業務委託という形を取っています.国内唯一の正規代理店である有限会社メークアップ・カンパニー社にて対応していただけるのですが修理はもちろんカスタム,そしてなんと部品単位での卸しも行っているんです.不明確なドライバユニット不調ならまだしもケーブル断線と断定できる内容なので(テスターで計りましたし)部品を取り寄せる事にします.せめて次の3BsPractisまでに間に合うことを願います(それまでに新しい延長も作ろうかな)DIYが苦手な方は以下より依頼しましょう…といってもユニット交換だけであれば誰にでもできるかと思います.修理依頼はこちら尚,ご存じかもしれませんが説明不要国内で最もメジャーなモニターヘッドフォンSONY MDR-CD900STのカスタマイズも行っておりMDR-CD900STの部品単位購入もできます.部品単位購入では現在SoundHouse等でも取り扱っているので困る事は無いと思いますがご参考までに.MDR-CD900STの部品購入はこちらMDR-800STの部品購入はこちら一時期,MDR-7506のカールコードや折り畳み式ハンガーにMDR-CD900STのドライバーユニットを取り付ける折り畳み型MDR-CD900STが流行りましたね.昔はこちらの会社も行っていたような記憶がありますが現サイト上には見当たりませんでした(曖昧な記憶ですが…今でも各社カスタムショップでやっているでしょうからDIY苦手な方でも困らないでしょうけど)ちなみに,上記改造による音質の変化みたいなものが巷では騒がれましたが『はて?』と思ったものです.皆さんよく考えてくださいよ~ドライバユニットは一緒なんですがメカニカル部分が違うということは耳への密着度が変わりますから当然音の届く位置関係が変わります.逆を言えば各部品が劣化した古い物と新品での差も,ユニットの差だけではなく部品のヘタリも関係していると言うことになるんですね.音質が変わっていると決めつけられません視聴条件が既に変わっているんですから.ま,オーディオの世界ではよくある話です.そういう捉え方を否定しているわけではありません.ただ,空気の振動による"音"は全条件を完全一致させられない故に厳密には比べられないという事なんです.chromeのPA屋Dさんともよく話す内容ですけど,極論それでも経済が回る世界なので僕らはとやかく言うつもりはありませんけどね.感覚でとらえることは素晴らしい事ですが,検証するならそれ相応の理屈も念頭に置いて特に情報を発信したいなら冷静な判断の元でお願いします.似たような事例と言うわけではありませんが事のついでにもう一つ蛇足.接続条件の都合で出力端と差が出てしまうという理由からバランス接続型のヘッドフォンをカスタマイズする方もいるとか聞いたことがあります.実際にニッチな分野ですが,プロ仕様ヘッドフォンの中にはXLR端子がLとRにそれぞれ付いたモデルもありますし,MDR-CD900STを同種カスタマイズするカスタムショップもあったかと思います.回路的には何の不思議もなくその通りなんです.ヘッドフォンは基本的に出力インピーダンス等の関係で通常の出力とレベル差が出てしまう為,別途アンプIC類をかまして専用回路で作っています.対するバランス出力側も不平衡で処理されている音声信号を最終端で平衡回路に変更して出力していますのでここでも別途アンプ回路を経由します.故に実は全ての出力において別々のアンプ回路等を経て出力されるのです(パワード出力の際はご存じパワーアンプを経由しますので無論条件が違うのは言うまでもありません)各種出音はもちろん極力差が出ないようにメーカー評価の中で調整されるでしょうけど部品特性や実装特性が変わりますのでいくら理論上同じ条件に出来たとしても出音は一致しないでしょう.どれをマストと捉えるかは各メーカーの方針等で異なるでしょうから一様には言えませんが,私が設計側だったら基本的には回路数が最も少ない部分を基準と考えたいですね(勝手な希望ですので鵜呑みにしないでくださいね.メーカーだったら最もエンドユーザーが使用するだろう条件に焦点を合わせる事と思います)これらの事はミキサーを1台分解すれば一目瞭然なはずですので,ご興味あれば是非(もちろんメーカー保証受けられませんので自己責任で、、、私は責任持ちません)単純にバランスにすれば良音とかピュアオーディオとか勘違いする人が出てくるので上の文章を読んでもピンとこなかった人のために一言.バランス接続のヘッドフォンは,あくまでバランス接続でスピーカ越しにミックスする人たちが同じ条件でヘッドフォンに変えても差が出ない事を証明するためのものでしょう.ミックス・マスタリングの過程上でアンバランス接続をしている宅レコの方が無理してバランス接続のヘッドフォンをこしらえても無意味な事がわかりますよね?ちゃんと,理由があっての仕様なので目的に合ったものを検討して賢い消費をしたいですよね!【Joshinは平成20/22/24年度製品安全対策優良企業 連続受賞・Pマーク取得企業】MDR-CD900ST【税込】 ソニー スタジオ用モニターヘッドホン SONY [MDRCD900STK]【返品種別B】【送料無料】【RCP】脱線しすぎてしまいましたね.どうも,オーディオの話になるとこう,何て言うか訂正的というか証明的な説明が多くなっていけません.それだけ,不明瞭な情報が多すぎるのです.最後に,MDR-CD900STを使っている方なら1度は遭遇するStudioでの「どれが俺の?」っていうあるある対策.そんな時に便利な彫刻加工のネームサービスをカスタムでやってくれるみたいです.私のは既にプラグが純正と違うのと,StudioT'sLABの備品扱いなのでラベル付きなので一目瞭然ですがご興味ある方は是非.ヘッドフォンカスタムシートはこちら
March 27, 2015
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少し間が空いてしまいましたが3Bsのライブセッティング紹介をします.今回は普段メインで使用しているS90ESに加えてTomに借りたD-DECKを最大限に活用してのセッティングになりました.最大の特徴は鍵盤数、、、ではなく音色替えの少なさです.普段S90ESとKX61でのセッティングではS90ES側をマスターにしてもKX61側で6つも7つも音を替えないといけなかったりします.大体,1曲に対して1ソング(16ch)を使用するのですがT'sLAB等では次のチャンネルに切り替えるタイミングがなかったりしてスプリットせざる得なかったりと実質16音色以上を使ったりすることもあるわけです.その点,D-DECKはレジストで一気に全鍵盤分の音色を差し替えられる手軽さがありますので非常に楽なのです.ただ,ライブが決まったのが2か月を切ったころだったこともあり準備期間が短かったのであまり音色は作り込まずにこうしたいああしたいを実現するのに手っ取り早い方法をと以下のセッティングにしました.S90ES⇒ソングモードで1chを演奏,4chをD-DECKのU.K.のサブ音源,5chをD-DECKL.K.のサブ音源を6chをD-DECKのP.K.サブ音源D-DECK⇒MIDIチャンネルを上記に合わせてセカンドエクスプレッションのピッチベンドを4chにアサインD-DECKのMIDI OUTをS90ESのMIDI INに接続してD-DECKをMIDIキーボードとして接続する形にしました.D-DECK本体の音色も使うのでDECKの出力をS90ESのAudioINへこうすることで,ダイナミックレンジの低いD-DECKを割れるギリギリまで持ち上げてかつトータルエフェクトをS90ESで制御できる形になりました.K.K.JAMの窪田さんとかTRIXのAYAKIさんは,多分MIDIコントローラとしてD-DECKを使っていないと思いますので,特殊なケースかもしれませんがTomもポケドラやサポートでMOTIF XF8やXS7をマスターにD-DECKを私のセッティングと同じような接続で使っているらしいのでレアケースとは言えないかと思います.いずれにしてもセッティングが大変ですからワンマンか休憩ありの入れ替え制ライブでもないと大変ですね.楽曲でどのように使ったかを簡単に説明するとこんな感じです.・S90ESでピアノ系バッキング・D-DECK上鍵盤でリードやストリングス・D-DECK下鍵盤でブラスやPAD・D-DECK足鍵盤でベースやパーカッション他ほとんどの曲でどれか一つに徹すると言う事がない鍵盤奏者にとっては非常に助かりました.足鍵盤の使用は客さんだけでなくメンバー間でも疑問だったようです.いるのか?と…個人的にはいらないものは持っていきません.また1曲しか出てこないとかでも持っていきません.ちゃんと活躍していました.と,言うことで今回はバンドで足鍵盤を上手に使うコツを紹介しまーす.普段のスタイルだと右手で上物を弾くと左手でコードを押さえるためルート音が消えます.バンドなのでベーシストがいるためそれでも問題はないのですが,Aメロ・Bメロと弾いていたルートが急にサビでなくなるとたとえストリングス等が出てきても全体的なダイナミックレンジが下がった感じに聞こえてしまうのです.レコーディングの場合はLowがたまって意外と悪さしてしまう鍵盤のルート弾きですが,ライブの場合は結構重要なこともあるんです.今回のセッティングだと足鍵盤でルートが弾けるためその心配がないと言ったところです.また,70-80年代のFusionでしたので意外とパーカッションが多かったんです.今回は尚美コンの時のようなMEP4を使った裏ワザはできませんでしたが足鍵盤を使ってほとんど同じ手法で解決しました.ドラマーが確りリズムキープマンなのをいいことに16分でディレイをかまして8分でペダルを踏むと16分で刻めるようしたわけです.尚,D-DECKだけではアサインができてもキーボードパーカッションにエフェクトがかけられませんので,実現不能なのですがS90ESの音色とインサーションエフェクトにテンポディレイを割り当てることでその不可能を可能にしたわけです.今回やりませんでしたが外つけのエフェクターをアサイナブルOUTに挿してEFX経由後オグジュアリインに戻せばD-DECKでも実現はできます.そして,極めつけはペダルでベルやストリングスと言った上物を演奏してしまうという離れ業.ルート弾きでコードを押さえるエレピパートだったので最初はエレクトーン弾き的にベースでルートを弾いて右手でストリングスをと思ったのですが,ベルとストリングスがいっぺんに出てくるんです.ストリングスはFのロングトーンだけだったのでサスティーンペダルでホールドすれば再現できますが,そんなにフレーズが複雑じゃなかったので足でも弾けそうだとなったわけです.ただ,音色面で不都合が発生します.D-DECKは2音色を一気にレイヤーに重ねることはすぐできるのですがスプリットがプリセットのままではできません.一瞬S90ES側で音色をとも頭をよぎったのですがそこは元エレクトーン屋魂が許さないわけです.ユーザーボイスを使うべくエディットになりました.音色エディットでは皆さんご存知キー音有効範囲を決めることができます.ストリングスのノートリミット"ロー"をF1まで上げれば今回の場合はOKということになります.ベルはちょうど合うベース音色が見つからなかったので使い慣れてるS90ES側で作り実現しました.シンセ屋さんじゃ,足鍵盤をなかなかこういう発想こういう使い方できないでしょうね.ペダルキーボードもこういう風に使えばライブでも大活躍できるんですよ.もちろん,D-DECKだけでは実現できないものもありますけどわざわざ持ち出して鎮座させたのが見た目のためじゃないとわかっていただけたのではないかと思います.文字で説明しましたが,単純にどうなっているのかを動画化しましたのでお楽しみください.著作権の問題がありますのでフレーズそのままではありませんが何となくイメージつかめましたかね?似たように使っているものは省きましたので,紹介した音色は一部と言うことになりますが決してオルガン弾き専用のペダルではないのだとわかっていただけたのではないかと思います.私はYAMAHAフリークと言うわけではないですが幼少期からエレクトーンを弾き続けている為,このペダルの質感でないとなんかしっくりこないんです.D-DECKのペダルは単体でMIDIキーボードとしては使えないので困っちゃう.こういうニッチな商品は球が少ない分,製造コストがかかって売り上げにならないですから大きなメーカーでは難しいでしょうね.それをいいことに(?)信号ラインにロジアナをつないで波形解析をしていると言うのはナイショです(爆)【Joshinは平成20/22/24年度製品安全対策優良企業 連続受賞・Pマーク取得企業】PK-9【税込】 ローランド 20鍵ペダルボード Roland [PK9]【返品種別A】【送料無料】【RCP】脱線しすぎましたが,こういう使い方はバンドやオケも演奏するエレクトーンでは結構メジャーです.両手がふさがるバンドでペダル鍵盤は大活躍間違いなしですよ.皆さんもお試しあれ~♪
March 7, 2015
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前回は一般的な電子ピアノについて書いてみました.今回は大型の電子ピアノについてとまとめです.●電子ピアノ(大型)電子グランドピアノまたはディジタルグランドピアノ等と言われる物になります.こちらは上記,電子ピアノの上位モデルではありますが目的が多少違います.電子ピアノは防音化とグランドピアノの導入に1000万程度かかってしまう為に自宅練習の苦肉の策として導入されるケースが一般的です.デジタルグランドではグランドピアノと同等のハンマー構造が備えられており,打鍵感がピアノ線にあたる雰囲気をリアルに再現している部分にあります.少し高い電子ピアノよりも,アコースティック同等のギミックが備えられているということです.故にサイズはみじんも小さくありません.ほとんどミニグランド~フルグランドのサイズそのものです.出音に関しては,基本的に電子ピアノの回で記載したそれです.確かに,ベロシティースイッチによるサンプル変更のような露骨な切り替えは高級モデルではやっていないようですが,シミュレートには一般的なシンセサイザーの合成技術等を用いています.出音に関しても基本的にはスピーカで鳴らしているわけであり,アコースティックの筐体径を利用しているだけに音の広がりなどは非常にリアル寄りですがだからと言って生を越えられるわけではない事はお分かりいただけるかと思います.逆に言えば,アコースティックと違い湿気のあるジメジメな日でもカラッからな太陽がさんさんと輝いていても,いつでも極上の音で演奏ができるといえます.どうしても,近隣の迷惑になるのでアコースティックは買えないし,防音室も作れないという方で,クラシックピアノやお子様の教育に向けて打鍵ニュアンスのトレーニングを目的とされている場合には少しでも本物に近いこちらの電子グランドピアノはおすすめです.ただ,発音に関しても厳密にはリアルな打弦と打鍵の関係を再現する上で限界もあります.それを承知で導入を検討しましょう.逆に商業施設などでは,小さなラウンジやカフェで発音に伴う近隣の迷惑になる為にアップライト含めグランドピアノが置けない場合,導入されている模様です.小スペースの店内でアコースティックのグランドが置いてあっても空間音密度の関係であまりいい音に響かないかもしれないため音量調節も可能な電子グランドピアノは見た目も損なわずで非常にいいのかもしれません.逆に大きなスペースでもスクエア型等でないと演奏音がフロア全体に響かないかもしれません.PA機器に通すことができる電子グランドピアノはそんな場所でも生きると思います.通常の電子ピアノと異なり安い代物ではありません.音源方式や発音方式が進化しても生をシミュレートしている以上の楽器はないと言っても過言ではありませんから値段対性能とは必ずしも言えません.同じ値段でアップライトやグランドが買えますし持ち運びはもちろん難しいモデルですのでこのモデルでなければ絶対にいけない理由がない限りは一般のユーザーが手にするのは敷居が高い気がいたします.今ならなんと!練習に最適なヘッドフォンATH-EP700プレゼント!お手入れセット&USBメモリ4GBもお付けします!【ご予約受付中】【渋谷店】【組み立て設置&送料無料】Roland ローランド V-Piano Grand GP-7-PES【グランドピアノ】【送料無料】【smtb-u】【 キーボード 電子ピアノ 】【ピアノフェア】●まとめ使用者別表・クラシックの練習やレッスンに使用グランド>ミニグランド>アップライト>電子グランド>他・ポピュラー音楽のライブに使用電子(持ち運びタイプ)>電子(制作向き)>他・初心者の始めの1台アップライト>ミニグランド>グランド>他・マンションや騒音にキビシイ住宅で使用(防音施し)ミニグランド>アップライト>グランド>他・マンションや騒音にキビシイ住宅で使用(防音なし)電子(据え置きタイプ)>電子(制作向き)>電子(持ち運びタイプ)>アップライト>他・自宅が狭い電子(持ち運びタイプ)>電子(制作向き)>電子(据え置きタイプ)>アップライト>他・とにかく出音重視グランド>ミニグランド>アップライト(高級なモデル)>電子(最上位のステージモデル)=電子グランド(最上位モデル)>他[アコースティックを買う上で注意するべきこと]・建設後のご自宅に入れるためにはピアノが入るスペースだけではなくピアノが入れられる出入り口が必要.・練習をするということは発音をさせるということ.どんなに素晴らしい演奏であっても誰もがその音をその時に聞きたいとは限らない.エチケットを守り10時頃から17時頃まで等しっかりルールを作って近隣の方のご理解をいただいたうえで演奏を行う.・防音室や消音装置を用いてもメカニカルな物理音を完全に消すことはできない.夜間や早朝練習でも気を付ける.・湿度や温度の変化により素材や部品の品質や精度が変化する.定期的なメンテナンスを心がけよ.・ピアノ線は支えている構造も含め他の弦楽器よりはるかに変化しにくいが,それでもチューニングずれや部品劣化はしてしまうもの.半年~年1回程度は調律師に調整・チューニングしてもらう.[電子ピアノを買ううえで注意すべきこと]・電子はピアノライクであり本物のピアノでは決してない.教育目的での購入では本当に電子でなくてはならないのか再検討すること.・用途により種類が様々で選ぶのが難しい.安いモデルには安い理由があるし,高いからと言って完璧なわけではない.用途を明確にして店員さんに相談しよう.売り文句が出たら"本当にその機能は必要か?"と自分に言い聞かせて惑わされないように.・タッチレスポンスは値段ではない.安くても自分にはシックリくるものはあるし,高いからと言って本物と同等と言えるわけではない.必ず当事者自身で様々なモデルを試演して決めよう.以上,つらつらと書いてしまったわけですが少しはお役にたてましたでしょうか?モデル名を書いてしまうとどうしてもメーカーに偏りが出たりしてしまう為,今回はあまり明確にしませんでしたが疑問に思ったら質問していただければと思います.
March 4, 2015
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前回は,何となくアコースティックがいいんだよと書いてしまいましたが,今回はその辺を踏まえての電子ピアノについて書いてみたいと思います.近年では,楽器店に限らず家電量販店にまで置いてある電子楽器です.値段も安いものから高いものまでさまざまなモデルがある電子ピアノですが,正直何がどう違うのかさっぱりわからないという方も数多くいらっしゃることと思います.今回はそんな電子ピアノの特徴と見るべきポイントを記載したいと思います.●電子ピアノ(小型,中型,据え置き)電子ピアノにはさまざまな種類があります.その理由は消費者の用途や販売チャネルに合わせるために仕様の違いがある為です.基本的には以下の3種類と言えます.・持ち運びに特化したピアノタッチ鍵盤モデル・自宅練習に特化したピアノタッチ鍵盤モデル・ピアノタッチ鍵盤が装備された制作用の楽器※シンセサイザーやステージピアノ類はこちらに含めますレッスン,特にクラシックやポピュラー問わず"演奏"がメインの方は一番下の制作用は除外の対象になると思います.また,将来的に持ち運びを検討したり自宅が狭く据え置きのスペースが確保できない等特殊なケースでない場合は持ち運び型も対象から外せるかもしれません.据え置きタイプの中には専用スタンドで本体部分を持ち出せる多目的モデルというものも存在しますので用途に合えば選べるかもしれません.アコースティックと大きく違うのは発音部分になります.アコースティックは実在するピアノ線をハンマーで叩くことで音を発生させます.アコースティックギターの弦をはじくそれと同じですね.しかし,電子ピアノは発音部分が実在しません.正確には物理的にモノを叩いて発音体(ピアノならピアノ線)を"振動"させているわけではないのです.電子ピアノは市販されている大半がPCM音源と呼ばれるサンプリング音源方式になります.これはピアノの音を収録したデータを再生させることで実現させているということになります.皆さまがiPhoneで音楽を聴いている場合はデータの方式に関わらず保持されている間デジタルデータと言うことになります.波形の情報をデータ化したものをPulsCodeModulationといい,PCMと呼んでおります.録音したものをデジタル化しているということです.ですので,収録の密度によって音質が変化しますし,仮に密度の濃い集録をしても発音再現度が日くければリアルな音にはなりません.安いモデルは音源チップもアンプ回路も全てにおいてコスト削減のために質の低いものを使っています.どんなに極上のサンプリングを再生させたところで出音はよくなりえないということです.故に,安いモデルはチープな音がなり高いモデルでは重厚な音が鳴ってしまうわけです.音色感についてはメーカーによって目指す方向が違いますから正直好みです.国内でいうなれば販売チャネルに起因していることもあります.BGMや人の声でにぎわう家電量販店やホームセンターでは柔らかく豊かな音よりもチープでキンキンした音のが生えます.逆に楽器店や特約店等では静かな室内で,時にはヘッドフォンでしっかりと音を確認できますのでよりリアルな音が出せる楽器がよく見えるものです.故に,好みですから音を聴いて選んでくださいと言っても難しいのが現状です.買った後に後悔しない選択をしたいなら断然後者と言うことになります.楽器屋さんによっておすすめするメーカーが変わってしまうので難しいところですが,めげずにさまざまな店舗で試演すべきだと思います.サンプリング音源のもう一つの欠点は集録された音は物理的に響く空間を変化させることができません.逆を言えばマイクで収録したその時の発音を常に鳴らすことになります.アコースティックのように1打前と1打後で変化した温度や湿度,筐体内で響いた倍音成分等をシミュレートすることが仮にできても自然音に近づくだけで自然音そのものにはなりえないということです.大抵のモデルでは元となるPCM波形にホールなどで響いた雰囲気を作るため空間エフェクトを用いてシミュレートし発音に至っています.リバーブやエコーと言われるものはそれに当たります.この空間処理に使われるエフェクトも音源チップや周辺回路で作成されるものですのでどうしても値段に比例してしまいます.以上が出音に関してですが,なかなか言葉で表してもその差がわかりにくいと思います.音の違いを極端に言えばこういう事です.TVに水平線に沈む夕日が映りました.美しいですが壮大な太陽の沈むさまが,TVを通じて眼前に映し出されている事を誤認識するほどの能力はありません.でも,目の前で海に沈む太陽を見ている場合は,自分は紛れもなくその空間に存在しているわけであり,その息を飲むような美しさをたとえ写真に撮って残してもその時間その空間にいた時の衝撃は収められない程の迫力がある事でしょう.次に,鍵盤のタッチ感にも違いは存在します.残念ながらタッチ感も値段に比例すると言っても過言ではありません.また,リアルなタッチに近づくほど筐体の重量は重く大きくなるものです.理屈としては,リアルタッチと呼ばれて販売されている物は,ピアノのハンマー構造そのものが筐体に収められているのです.一般的なピアノ鍵盤はスプリング等で打鍵ニュアンスをシミュレートしています.安いものになると,鍵盤毎に重さがばらついたり,アコースティックの打鍵重量の半分も再現できていない事があります.尚,木製の鍵盤や象牙の鍵盤は重量もコストも高くなりますので一般的なモデルには搭載されていません.その重さやハンマーの雰囲気を通常のプラスチック鍵盤で出すために普通は鍵盤に錘を仕込んで打鍵重量や鍵盤戻りを再現しています.持ち運びに重視したモデルが鍵盤タッチに重きを置けない理由の一つは重りを重くすれば運べない重量になってしまう為なんです.また,筐体が軽いということは立てつけも悪くなります.車と同じで重心が低く重量が思いものは地面に対してズッシリと安定して構えられますが,軽い場合はバンピーな道路では地面から飛び跳ねたりしてしまう事すらあります.本来グランドピアノは1トン近くあるわけで,演奏者が多少乱暴に打鍵したところで歪どころかビクともしません.ですが,筐体重量が10kgを下回るような電子ピアノならどうでしょう.飛び跳ねれば筐体は浮いてしまうかもしれませんし,下手をすればスタンドから落ちてしまうかもしれません.重量と打鍵感は必ず比例するもので物理的に相反する事は無いと言わざる得ないと思います.ただし,逆を言えば近年のモデルでは重量や値段を気にしなければリアルに近い打鍵は得られるようになってきました.打鍵力のトレーニングには使えるものもたくさんあるということです.ただし忘れてはいけないのは,どんなにリアルに近い鍵盤構造と言えど電子ピアノでは打鍵強弱の分解能が127段階しかありません(MIDIのVelocity制約上※実際には無音があるので128値)指の力を127段階もコントロールできるものなのかと言う疑問も出てくるかもしれませんが,動画を圧縮すると映像の表現力が低下しブロックノイズなどが見えてしまったりするわけで,人間の感覚能力はそのくらいの小さな差を見分けることができるわけですから一様に言えないわけです.いずれにせよ,大抵の電子楽器はサンプリング音源(本物のピアノを集録した音を発音させる)でありベロシティースイッチが1~5程度でサンプルが変わる(打鍵の強さ違いを弱い・少し弱い・普通・少し強い・強いみたいな感じで収録して表現していると言う事)ものであり,アコースティックの繊細な表現の再現には程遠いのです.ポピュラーミュージックでの練習には十分かもしれませんがクラシックピアノの練習で使うのであれば,あくまで値段の問題や住宅事情での妥協案であって欲しいですね.尚,住宅が狭い等の場合は持ち運びタイプを折り畳み式のスタンドに置いて使いたいときだけ出すという方法があります.ですが,楽器は確り片付けると練習しなくなるものです(筆者経験則)出来る限り場所を確保して据え置きにして使って欲しいです.悪い点ばかりではありません.電子ならではのよさとしては音量が調節できる点ですね.音を出す以上はエチケットも重要です.電子であればスピーカの出力を下げたり,ヘッドフォンで練習すればメカニカルな音こそ消せないまでもアコースティックでは絶対にできない真夜中や早朝の練習も可能ということです.打鍵の際に出るメカニカルノイズに関しては打鍵がリアルなほど大きくなりやすいですのでマンションや下の階に住んでいる方の迷惑にならないよう配慮が必要なことを忘れないでください.その他,高級モデルになると譜面等の楽曲データを表示したり再生したりできるモデルもあります.ネット経由でデータを入れることができたり,でも演奏が再生できたりと初心者の練習のお供になります.誰よりもいち早くはやりの曲を練習して披露したらきっと皆の注目の的になること間違いなしですよ!また,意外と役に立つのはメトロノーム機能や録音機能です.もちろん,それぞれ個別に買うことができるものですがピアノについているということは,演奏に集中したままクリックを確認したり録音したりできるのは使ってみると意外と便利なのです.スリム&コンパクトなスタイリッシュピアノの最新機種!KORG LP-380 コルグ 電子ピアノ WH ホワイト (LP380)【送料無料】次回は大型の電子ピアノについて記載いたします.
March 4, 2015
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お子様や大人の音楽レッスンが始まると最初にぶつかる壁が楽器だと思います.鍵盤楽器は特に種類が多く値段もまちまちで,素人はもちろんのことながら先生たちもその違いや優位性についてしっかりと把握できていないことが多いです.今回は初心者でお困りの皆さまへ各楽器のアプローチの違いをピアノに絞って紹介したいと思います.●グランドピアノ鳥が翼を広げたような美しいフォルムのピアノ.それこそがグランドピアノになります.胴体のサイズによってフルグランドとミニグランドにわけられています.基本的な鍵盤数は88鍵盤ですが,メーカーによっては豊かな倍音成分を得るために96鍵盤や102鍵盤と鍵盤数が多いものもあります.作曲者の中には,鍵盤数の多い特殊なピアノを指定している方もいらっしゃいますが,クラシックやポピュラーミュージックでも88鍵盤あればほとんど演奏できます.グランドピアノの最も魅力的なのは大きな胴から生まれる美しい響きです.もちろん,メーカーやモデルによって煌びやかなのかマイルドで豊かな響きなのか等様々で一様にどれが良い,どれが悪いとは言えません.製造方法等はメーカー毎に異なりますが,いずれも昔とほぼ変わらない仕組みで組み上げられています.グランドピアノを買う上で一番気にしないといけない事はやはりサイズと音量でしょう.日本の住宅事情は狭く,近隣との距離も非常に短いです.部屋に入れるためにはフルグランドで6畳程度,ミニグランドでも4.5畳程度は最低必要になります.また,ピアノはバラすことができませんので建設後の自宅へ納入の際壁を壊さなければならなかったり等色々と問題が出てしまいがちです.音量の面でも難題があります.フルグランドピアノは拡声器なしに数千人の視聴者が集まるコンサートホールで一番遠い席までその音を届けることができるほどの音圧を持っています.その楽器を自宅で演奏しようものならたちまち数百メートルの近隣に響き渡ることになります.近隣の方の迷惑を考えれば自ずと防音室が必須と言うことになるわけです.グランドピアノの値段はピンきりですので数百万~数千万と幅が広いです.防音室に至っては導入方法や防音効力等により値段がまちまちですが6畳程度で300万程度かかると思われます.大抵のご家庭ではグランドピアノの導入は断念せざる得ないのがわかるかと思います.では,なぜグランドピアノが必要なのでしょうか?色々なケースが考えられますがまず想像してみてください.あなたは本日1.2万円もの大金をはたいてプロピアニストのコンサートに来たとします.ステージを見るなりそこには大きなグランドピアノが鎮座していますよね.ステージでは多くのお客様に演奏を聴いていただくためアップライトピアノなんてもちろん置いてありません.ましてや,拡声出来るからと言う理由で電子ピアノが置いてあることもありません.これが当然なわけです.プロと言えど人間ですから,急にグランドピアノを目の前にしても普段弾きなれていないとしたら上手に響かせることができないものなのです.故に,普段からグランドピアノに触れて練習を積んでいるということになるわけですね.お子様の教育目的やプロのピアニストであれば打鍵コントロールのトレーニングと言う意味で導入が必要になるという事なんです.鍵盤の重さや戻りはモデルによってさまざまですが基本的には胴体のサイズに起因してしまいます.胴が大きなグランドピアノは弦を長く張ることができる分,弦を叩くハンマーも長くなります.それ故,音は大きく豊かに響く代わりに,打鍵のコントロールがシビアで指の強さひとつで音色が変わってしまうわけです.大会などで優勝するような人やプロのピアニストはそれこそデジタルで置き換えられないほど繊細な力加減を瞬時にコントロールして演奏できます.それは,日々の練習で繊細なグランドピアノをコントロールしているからと言っても過言ではないわけで,結果的に目指す世界によってはグランドピアノは必要不可欠と言うことになるわけです.無理をしてでもグランドピアノを買わなければいけなわけではありません.しかし,グランドピアノが会場で使われる以上は普段から使っていなければコントロールできないものなのです.安い買い物ではありませんので,続くかわからない習い事のために数百万にも及ぶ出費ができるのは一握りの富裕層だけでしょう.大会に出れるほどの実力がついてからで十分かもしれませんが,小さな頃から弾きなれている方に追いつくのは並大抵の努力では難しいでしょう.これがクラシック音楽が英才教育のたまものと言われてしまう所以の一つなのかもしれません.【新品グランドピアノ】ヤマハ C1X <ホワイト艶出し>●アップライトピアノタテ型のピアノがアップライトピアノになります.グランドピアノに比べてはるかに奥行のリーチが短いのが特徴ですが,ピアノ特有の響きを持っています.その理由はアップライトピアノとはグランドピアノのハンマーや弦を縦に配置したからなのです.そういう意味で打鍵の雰囲気はミニグランドピアノに近いです.弦を縦に配置するということはそれだけハンマーのギミックはストレートではなくなります.打鍵ストロークに差を感じるとすればそれが理由になります.また,縦に配置されたことでグランドピアノ特有の響きを作る胴部分が均等になり響きが遮断されかつ,背面と前面に分散してしまい音量も小さくなってしまうわけです.ホールで使ってもお客さんまで音を届けるには不向きと言うことです.逆に言えば,自宅での練習に非常に有利と言うことになります.グランドピアノ程の打鍵重量がない分,初心者や中級者が練習に使うには指を痛めず最適ともいえるかもしれません.こちらも値段はまちまちで数十万~数百万くらいまであります.もちろん,どんなにグランドピアノより音量が小さいからと言ってガンガン弾けるわけではありません.こちらも十分防音室の検討範囲になります.ただ,奥行きが少ない分3畳程度あれば設置可能です.グランドピアノ同様にアコースティックですので繊細な指のコントロールをトレーニングするのには向いていると言えます.クラシックのピアノ教室では大抵がアップライトピアノの購入をお勧めする事と思います.【新品アップライトピアノ】 カワイ KX98MN 次回は電子楽器について記載します.
March 4, 2015
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D-DECKを使おう![後編]前回はD-DECKの特色などについて紹介しました.後編では中古品の選び方を紹介します.●注意点?万能な楽器にも欠点はつきもの.知っておけば防げるトラブルを事前に把握して使いましょう.(1)USBメモリのデータが飛ぶ?! HS時代を渡り歩いた方にはデータパックが飛ぶのは馴染みある話ですが現代においてもUSBメモリのデータが飛ぶという現象が発生することがあります. 各社がUSB通信規格に基づいて設計し販売しているはずなのですが,今日の価格競争により基準値を守らずに設計された粗悪品が後を絶ちません. 正直,市場の皆さまの消費に対する感情が引き起こした現象だと思いますが,そういう愚痴は置いておいて・・・ メーカー保障外のUSBメモリを使用すると最悪の場合データが飛びますので気を付けましょう. メーカーで動作保障を確認されているUSBメモリがSTAGEAのぺージに公開されています. 故に,メーカー動作保障のUSBメモリを使う事を強くお勧めします. 動作保障しているUSBメモリでも,構造上突起しているコネクタ部分をどうしても痛めてしまいがちです. コネクタのグランドが浮いたりすることでデータは生きているけど通信ができなくなったりします. こまめにチェックして,耐久性が下がったなと思ったら速やかに新しいものに入れ替えましょう. また,会場でのもしものトラブル防止にノートPC等へ専用のMDRツールソフトを入れてバックアップデータを持ち歩く配慮は必要かもしれません. エレクトーンを弾いている方ですので,デフォルトレジストだけで演奏できる持ちネタもあるでしょうけど,大会ではそうはいきませんので配慮しましょう. 購入したデータも消えてしまうと保証されない場合があります.こまめなバックアップと保障商品の使用を心がけましょう(2)あると便利な特殊部品のストック ライブの時に一番困るのがD-DECK特有のケーブルによる障害.紛失や断線による使用困難を回避するために以下の2点を必ずバックに入れておきましょう. メガネコード:電源コードが一般家電用です.出先で急には手に入らないことがありますので予備を持ち歩きましょう.家電量販店で購入いただけます. 8pinDINケーブル:足鍵盤用のケーブルは特殊です.秋葉でもなかなか手に入らない代物で断線率は低いですが紛失時はお手上げです.メーカーで保守部品として同種のものを購入できます. 尚,StudioT'sLABでも長さ指定作成できます※純正品より長い物はトラブルを起こすかもしれません.ご理解の上お使いください(参考:T'sLAB所有筐体では不具合ありませんが一切保証はいたしません)推奨はできませんが,最悪どうしても緊急で必要な時はMIDIケーブルでも代用できる場合があります.もちろん,8本→5本と本数が少なくなるわけですので電力不足やシールドによるノイズ防止が設計通りの状態を維持できなくなりますので誤作動しないとは言い切れません.実施も含めて自己責任でお願いいたします.※StudioT'sLABでは記事等に記載の内容で機器が破損に至っても一切保証いたしませんので予めご了承願います.【スーパーSALE期間中!店舗内全商品ポイント5倍!3/5 3:59まで!】YAMAHA/STAGEA D-DECK PACKAGE パッケージ【ヤマハ/ディーディック】【送料無料】●中古品を買う上で気をつけるべきことD-DECKはSTAGEAと違いコンパクトで持ち運びに長けています.逆に言えば,据え置きのSTAGEAよりは強度と言う部分で劣るということになります.これは当然ですよね?箪笥は壊れにくくても持ち運びをするかごやキャリーケースは壊れやすいものです.D-DECKも発売されてから結構な年月が経ちました.国内メーカー品だけに製品のバラつきは耳にしませんが,やはり使っていけば色々なトラブルが出てくるものです.ここでは中古でお買い求めを検討されている方に注意して確認してほしい部分を書いてみたいと思います.現在ご使用の方も注意して使うと症状が和らぐ箇所もありますので押さえておきましょう.(1)液晶ディスプレイ上のボディー変形 パネル点灯時間が長い物は液晶パネル上のボディーが変形します(T'sLABの所有品は既に上に盛り上がっています) メーカーにて耐熱対策や耐久試験は行っているとは思いますが,想定を上回る頻度で使用したり高温になる場所での保管等が続くと発生リスクが上がります. 1日付けっ放し等を何日も繰り返すようなハードワークな筐体でない限りは陥らないとは思いますが,中古では一番気にして欲しいチェック項目です.(2)スタンドの変形とネジ破損 折り畳み式の宿命です. 何度も組みなおしたものや,ずっと組んだまま本体を載せ続けたものはどうしても一部分が変形したり削れてしてかみ合わせが悪くなります. ネジ部分に関しても同様で何度も開け閉めするとトルク具合が弱くなり取っ手側が外れてしまったり,プラ部分が欠けてしまったりします. ある程度の年月を経たら買い直すか同社のLGシリーズ等へ置き換える検討が必要かもしれません.中古の場合も仕様ですのである程度は致し方ないです.(3)各種鍵盤のヘタリ 鍵盤はSTAGEAmini同様のFS鍵盤です. ただ,据え置きのSTAGEAシリーズと違い持ち運びをする分,筐体強度やゆがみによる鍵盤トラブルは早い段階で発生しがちです(各種シンセサイザー類も同様) 鍵盤はメカニカルに動くものですので車のエンジン同様,各部品の擦れや削れによる劣化はつきものです. 10年程度経つとほとんど触れられていないモデルでもグリス等の硬化によるギミック障害が発生したりします(湿度環境等に依存します) また,部屋置きでも生活空間で使われたものはグリスに塵や埃が付着することによる粘度変化が生じ,戻りが悪くなったりする場合もあります. 加えて,演奏使用の物ですとEやA等の鍵盤屋が比較的頻繁に使うキーがカツカツ音を鳴らすようになります. これはピアノのように打鍵緩和材としてフェルトが使われている為,経年劣化によりクッション効果低下等が原因で発生するもと思われます. 尚,グリスアップ調整はメーカー以外で行うことはおすすめできません. 理由を簡単に言うと一見なんでもないグリスですが,メーカーはモデル毎に調合を変更している程気を付けている箇所であり, 市販品のものを何となく使うと打鍵感が著しく変化(低下)してしまう為です. 修理・調整はモデルや症状によって異なりますが,凡そ数千円~数万円程度です. メーカーの修理センターにてできますので症状が見られたら電話で連絡して筐体を発送しましょう. 混み具合により前後しますが1週間程度で戻ってくると思います.(4)タッチパネルの感度について もともと感度があまりよくありません.ELS-02では新型のタッチパネルが採用されレスポンス感含む感度改善がされました. ですので,そのタッチパネルを想像してはいけません.中古で出会って感度が悪いからと言って経年劣化と思わないでください. 楽器にも愛を。。。やさしく触れれば答えてはくれます.それでも答えてくれない子はメーカーに見てもらいましょう.以上がD-DECKについて簡単にまとめた内容になります.基本的な部分はモーラしたと思いますが,ここでは触れていない細かな部分に関しては実際にお店等で触れて確認していただければと思います.今でも魅力いっぱいの機種ですので,是非検討してみてください.
March 3, 2015
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今回はYAMAHA製のデュアルマニュアルキーボードDDK7ことD-DECKの紹介です.3BsでのライブセッティングにてS90ESとD-DECKを使ったマニアックなアプローチで使わせていただきました.ライブで使用に至るまでに本器を色々なアプローチで触れてみましたのでD-DECKとは何ぞやという鍵盤奏者の方やエレクトーン出身だけどELS(エレクトーンSTAGEA)シリーズ以降のモデルをよく知らないよと言う方もいらっしゃるかと思いますので簡単に説明してみたいと思います.●D-DECKとは?DDK7またの名をD-DECKと言います.YAMAHA社が販売を始めたのは2006年で当時はDualManualKeyboardという新しいカテゴライズの商品としてデビューしました.その後,販売チャネルの変更に伴いSTAGEAのコンパクト版として特約店で扱われるようになり現在に至っています.本記事記載の15年現在,後継機種の話はメーカーページに出ていませんので未だ中古市場でもそれなりの人気があるように見受けられます.特徴は以下の通りです.(1)2段鍵盤の優位性 昨今の音楽では,バンドでのキーボードは鍵盤パートだけではなくオーケストレーション等もシミュレートしなければならない事が多々あります. D-DECKは一般的なシンセサイザーと同等の重量でありながらも2段鍵盤という自由度の高いパフォーマンス力を持っています. バンド演奏はもちろん,急なセッションでも直ぐにセッティングして直ぐに欲しい音を出すことができるクイック性は他の楽器では得られないでしょう. 61鍵盤のL.K.(LowerKey.)と49鍵盤のU.K.(UpperKey.)あればバンドサウンドの様々なフレーズに対応できます.(2)持ち運びに特化 筐体重量が17kgと女性でも持ち運びができる重さになっています.また,取っ手と重量バランスが上手に取れており持ちやすいのも特徴です. 従来の電子オルガンはメーカー問わず本体部分30~40kg程度,スピーカやペダル類含めると100kgを超えていましたので据え置きでしか使用できません. 専用スタンドも折り畳み式で15分もあれば組みあがりますし,筐体部分だけでも使用できる自由度が高いモデルとなっています. 尚,StudioT'sLABにて実証済みですが5ドアや背が高めの軽自動車ではフルセットが,86等のクーペでも椅子以外の機材が入ります.(3)リアルタイム性に特化した構造 エレクトーン譲りのリアルタイムに特化したシステムにより,急なフレーズ要求にも即座に対応できます. また,レジストリーメモリを用いれば3段鍵盤分の音色を最大で16個瞬時に呼び出せます. ネクストソングスを用いればメモリが対応できる数を無限に呼び出すことができるため,3時間を超えるようなライブでも平気で対応できると思います(4)ドラムフレーズとオートベース リアルタイム性に優れているのは鍵盤演奏部分だけではありません. リズムやベースフレーズを補うオートベースコード(ABC)は非常に優秀です. アルペジエイターではなくアカンパニという独自の技術でコード検出等を行い,リアルタイムにフレーズを繰り出すことができます. セッションでリズム隊が遅れた時も,一人で個人練習する時も非常に便利です.(5)ライブユースに特化した出力系統 様々な音,広い音域をカバーする鍵盤楽器はPAにとって一番大変な楽器です. D-DECKではエレクトーンELSシリーズにはないアサイナブルアウト出力を備えており,パートを最大で2つまで分けて出力する事ができます. リズム隊と他のパート等を分けて出力すればPAによる音空間作りの自由度が高くなります.(6)楽しい個人練習 STAGEA D-DECK PACKAGEであれば市販のELS-01S(スタンダードモデル)用データが再現可能です. コンテンツ数は電子ピアノ等のスコアデータよりも幅広く非常にたくさんあります. バンドで使わない時も個人で様々な演奏をして楽しむ事ができるのも最大の魅了です.(7)用途に合わせた部分購入 D-DECKはSTAGEAパッケージだけではなく本体筐体だけを購入することもできます. 市販のフットスイッチやスタンドを使えば一般的なキーボードとしてもお使いいただけます. また,後になって専用スタンドや足鍵盤を購入したい際も,部分単位でお取り寄せが可能です(ものによっては受注生産もありますのでお時間かかるかもしれません)●独自機能の特徴とSTAGEAとの違い他シリーズのエレクトーンを使っていた方や他社製電子オルガン,またキーボーディストには『え?』って思う部分もあります.独自技術や進化の過程だったり,コンパクトにした結果の代償だったりするのですが,いざ使ってみようとしても困惑するかもしれません.事前に知っておいて,いざ目の当たりにしても慌てず騒がず楽しく向き合えるように準備しましょう.(1)ニーレバーがない キーボード奏者には何のことやらですかね? エレクトーンをはじめ電子オルガンはご存じの通り演奏で手でも足でも鍵盤をコントロールするためサスティーンペダルを簡単に扱えません. そのため,エレクトーンでは太ももでコントロールできるニーレバーという機能が担っているのです. それ故,エレクトーン奏者がD-DECKを手にして一番困惑するのはサスティーンとして使用するニーレバーがない事だったりするかもしれません. あくまで,持ち歩き機材として設計されたD-DECKは据え置きタイプにあるようなニーレバーを取り付けられません. 故にシンセサイザー類同様,サスティーンにはフットペダルを用います. 同社製FS4等を別途お買い求めください. 演奏時足鍵盤があると,このフットスイッチの置く場所も非常に課題になります. T'sLABでは足鍵盤を超えた右側に置いて右足を伸ばしますが届かなかったりスペース制限で置けなかったりします. FS5というコンパクトなフットスイッチをエクスプレッションの右側かセカンドエクスプレッションペダルの左側に置く方法もありますが, 左足がAやBよりも高い位置のキーを踏んでいる時は押しにくくなります.自分の演奏しやすい位置を見つけてください. 個人的にはエクスプレッションのレフトかライトスイッチにアサインできるようにしておいてもいいのではとも思いますがその機能はありません.(2)スピーカ等発音器は別途導入 電子オルガンでは定番のスピーカですが,バンド演奏や持ち運びに特化させるためにD-DECKにはスピーカ等が装備されていません. 練習時にはヘッドフォンを用いることで対応したり,レッスンなど多数の視聴者がいるのであればスピーカの導入が必要になります. ライブハウスやリハーサルスタジオ等のプレイシーンではPA機器に接続して発音させてください. 自分で持ち込んでカフェやラウンジ等で演奏する場合は簡易PAセット(同社製STAGEPASS等)を導入するとよいでしょう. 小範囲のストリートや小規模で200~300W程度のモデル,小規模~中規模程度で400~600W程度のモデルでしたら対応可能だと思います. 尚,D-DECKはステレオ仕様サンプル(ステレオサンプリング音色)もありますのでできる限りステレオで接続・発音させましょう. また,STAGEAのデータを使用した際に出音が違うと感じた場合はスピーカの特性や発音させている向きによる影響の可能性もあります. 今一度,使用している音色が正しく反映されているか,ヘッドフォンでは同じ音に聞こえるか等確認しましょう.(3)セカンドエクスプレッションペダル HS以降,ELSシリーズやELシリーズをご使用の方にはなじみのあるペダルですが,キーボードの方は何ぞや?でしょう. セカンドエクスプレッションペダル(以降2ndExp.)とは,ピッチベンドホイールのペダル版とでも言ったところでしょうか. 音程変化をペダルで行うことができます.ニーレバー同様に,手も足も塞がってしまう為に音程の自由な変化が付けられませんでした. HS-8等,ピッチベンドホイールが採用された機種もありますが,左手が犠牲になるよりも右足を使って表現できる2ndExp.が重宝されました. 結果的に,現在のモデルまで継続されているということになります(多くはオプション扱いです) 因みに,蛇足ですが私はキーボード演奏でもこのペダルが欲しくて学生時代に卒研の一環として作ってしまいました. 当サイト管理人の動画でも紹介していますのでご興味ある方は是非. URL:(4)ホリゾンタルタッチは未実装 こちらもエレクトーンの方にしか馴染みがないかと思います.EL900辺りから採用された鍵盤で鍵盤を左右に揺さぶることでピッチベンドができる手法です. 筐体の左右にスプリングセンサーを仕込むことで鍵盤に左方向の力を加えるとピッチダウン.逆に加えるとピッチアップができます. 手動でビブラートを表現したりギターのチョーキングやリード楽器のしゃくりあげを表現するのに便利な機能です. どうしても,ELSのイメージでD-DECKにもホリゾンタッチが内蔵されていると勘違いされがちなのですがELSmini同様にホリゾンはありません. 構造をご存知の方はわかると思いますが,据え置きの電子オルガンと違い持ち運びするD-DECKではスプリングは経年劣化しやすいですし, 何よりホリゾンのメカニカル構造機構をあの鍵盤からボディーエンドまでのショートリーチに内蔵する事なんてできないでしょう. 同社製シンセサイザにもホリゾンタッチ技術が反映されない理由もそこにあるのではないかと筆者は勝手に推測しています.(5)ペダルキーボードのアフタータッチは未実装 ペダルキーボードはELSシリーズ同様にポリフォニックにも対応しています. 2ndExp.も標準装備ですので同等と思われがちですが唯一,アフタータッチは未対応で実装されていません. 足鍵盤は各部品が大きく外的要因のショック吸収が難しいです.ホリゾン同様,持ち運び対応をするため品質保証が影響して未実装なのではと推測します.(6)音源について EL時代同様にAWM2音源(Y社名称のPCMサンプリング音源)です. 気を付けて欲しいところはHSやEL時代のようなFM音源ではありませんのでオペレータのアルゴリズム選択と言ったアプローチでの音色作成ではありません. サンプリング音源であり,音色加工の手法はアナログモデリングの概念に近いですので逆に直観的になったと思っていいかと思います. その代り,音をいじるという部分に関しては自由度が低くなっていると感じるかもしれません. また,EL900やELSであったVA(中身は同社のVL音源)はD-DECKにはありません.リードと呼ばれる箇所は制限がかかったAWM2音源です. AWM2音源軍はU.K.(上鍵盤)にて最大4系統,L.K.(下鍵盤),P.K.(足鍵盤)にて各2系統ずつの振り分けになりますが, その他にU.K.とL.K.には各オルガンフルート(オルガンシミュレータ)が内蔵されています. ドローバーによるオルガン音作成は優れたGUIによりEL時代よりもより直感的で使いやすくなっており便利です.(7)エフェクトに関して ELS以降,目に見えて最も強化されたのがエフェクト部分になります. D-DECKでは各音源毎に2つのインサーションエフェクトとトータルエフェクトとしてのリバーブが使用できます. (ドラムはトータルリバーブのみ,オルガンはインサーションが一系統でロータリーシミュレータやアンプシミュレータ等がメイン) 各種エフェクトに関しては言葉だけで説明すると1冊の本が作れるので省きます. ライブでは一番出音に差を生むのがこのエフェクトになりますのでPAの知識を生かして上手に活用しましょう.次回はトラブルシューティングや中古品の選び方等を紹介したいと思います.Don't miss it!
March 3, 2015
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T'sLABによるシンセサイザー紹介第一弾.KORG POLY-800の動画をお送りいたします.懐かしい人も,そうでない人も是非ご覧くださいm(_ _)m【エフェクター】《コルグ》KORG MIKU STOMP ミクストンプ 初音ミク 《エフェクター》【送料無料】
February 23, 2015
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私Nori@T'sLABが参加する3Bs(トリプル・ビーズ)の初ステージが本日,松本市内のミュージックコートHANAさんにて行われます.県内でさまざまな活動を行うメンバーが洋楽Fusionのカヴァーを中心にお届けいたします.お時間ある方,お近くにいらっしゃる方は是非お食事のついでにでもご来店いただければと思います.尚,チケット制ではありませんので1品商品を頼んでいただければどなたでも聴くことができます.よろしくお願いしますm(_ _)m
February 21, 2015
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先日の続きになりますが,T'sLABによるDAWを解説した動画Part4をお送りいたします.最終章のまとめです.ご興味ある方は是非ご覧くださいm(_ _)m
February 20, 2015
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先日の続きになりますが,T'sLABによるDAWを解説した動画Part3をお送りいたします.やっとDAWの真髄,各楽器の接続と録音についての紹介です.ご興味ある方は是非ご覧くださいm(_ _)m
February 19, 2015
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先日の続きになりますが,T'sLABによるDAWを解説した動画Part2をお送りいたします.前章はPCについてだけでしたがここからはDAWについての紹介です.ご興味ある方は是非ご覧くださいm(_ _)m【送料無料】VOCALOID3 LIBRARY VY2V3 NEO 〔Win・Mac版〕 VOCALOID 3 Library 「VY2V3 NEO」 (VY2V3NJP)
February 18, 2015
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公開してだいぶ経ってしまいましたがT'sLABによるDAWを解説した動画をお送りいたします.4シリーズありますが初心者から少しツマヅキ中の中級者までカバーした内容です.ご興味ある方は是非ご覧くださいm(_ _)m音楽制作オールインワンパッケージ!TASCAM タスカム / TRACKPACK US-2x2 DTMバンドル 《予約注文/3月下旬発売予定》
February 17, 2015
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これ,なんだかわかります?昔,卒研時に製作したMIDIペダルなんですけどセンターポジションで固定されるという珍しいペダルなんです.ベースはエレクトーン奏者ならお馴染みのセカンドエクスプレッションペダル(以降2ndExp.)です.簡単に言うとピッチベンドをペダルでやってしまおうというコントローラです.MIDIパラメータにはセンターポジション(128分解能で64値)がデフォルト扱いのものが意外とあるんです(ピッチベンドの他にもブライトネスとか,etc...)一般的な奏者なら手でコントロールするところですが,エレクトーンのように両手をふさがれてしまう演奏スタイルではこれらのコントロールは不可能なんです.それを可能にしたのが,センターポジションで固定できるこの2ndExp.なんです.ピッチベンドホイールのペダル版と言ったところです.シンセニストにとってはピッチベンドホイールを手でコントロールするのも"見せる演出"に欠かせないポイントになるわけですが,コードを弾きながらブラスセッションを弾いたり等,両手で弾かないといけないことが多々あって割り切りが必須です.故に,ブラスセッションのしゃくりあげ等はピッチベンドで表現ができない場合,PEGであらかじめしゃくりあげを仕込んでおいたり,アフタータッチにピッチアップやダウンを仕込んでおいたりと工夫が必要ですし,発音の度に気を付けないといけなかったりと演奏難易度も上がります.一応,ピッチベンドを足でコントロールできる方法はゼロではなく,MIDIフットコントローラの類を使用して,ピッチをペダルにアサインしておけば足でのコントロールも実現可能ですが,元のピッチに戻すために踏み込みなおさないといけなかったり,ペダルが不意に中途半端なポジションで止まってしまったりすると音痴なままになったりとリスクが伴います.それらの危惧をスポイルしたコントローラがこのセンターポジションキープされる2ndExp.になるわけです.ペダルシンセであるMoog Music Inc.の"Taurus 3 Bass Pedals"ではピッチベンドホイールを大きくした足でコントロールするピッチベンダーが装備されているので一番近いと思います.ただ,これを見たとき足の踏み込みが安定しないのでは?と不安になりました.特許の問題でもあったのかなぁ…ペダル然としていると突起が増えるため持ち運びはしにくいんですが(D-DECKの足鍵盤がいい例)便利ではあるんです.ま,実践で使ったことがある人にしかわからないと思います.推測ですが,市場に出回らないのは生産コストに見合うだけのニーズが見いだせないからではないでしょうか?店員さん観点で言えば『初心者の初期投資で勧めることができないアフターパーツ』になってしまいます.おそらく市場に浸透しても誰にでも売れるものではないでしょう."知っている人が買うもの"ほど販売シーンが見いだせない商品はありません.単品コントローラとしてありそうでないシリーズで浮かぶものとしてはRoland社のDビームもいい例ですよね.あのマニアックなVP-550にですら(失礼)ついているのに,単体機器としてはありません.KAOS PADにDビームがあればなぁと思ってしまう私にはDビームだけでもコントローラとして出してもらいたいくらい…いや,卒研でそれを逆手にMIDIコントローラを作った私にとっては距離センサーで似たようなものを作れますけどね…と,このように色々分析するとメーカーがその技術を出し惜しみせざる得ない理屈もわからないでもないということです.前置き長くなりましたけど結局,自分で作ってしまったんですね.ただ,これを作った理由はもっと突発的でかつ具体的でした.既にPICマイコンでMIDIパラメータを出力できていた卒研中盤頃,Tomが応募したYAMAHA社のD-DECKモニターキャンペーンに当選したんです.その時,レンタルされた機材はあくまでデュアルマニュアルキーボードとしての使用感レビューを目的としていたこともあり本体だけだったわけです.当時,T'sLABの前進バンドをやっていたのですが,それまでMOTIF7やMOTIF XS7を使用していたTomはピッチベンドでの演奏ができないと困るソロやフレーズが多々ありました.モニター期間だけ(後にTomは自分のD-DECK買っちゃいましたけど)の機材入れ替えのために,私とフレーズ入れ替えるわけにもいかず,ペダルを作るかという話になったわけです.まだ,自宅StudioにELシリーズ(900mと87)が2台鎮座していた頃でしたから2ndExp.も手元にあったので迷わず実験材料にしてしまったのです.その時に作ったのが写真のペダルです.見てくれは不恰好ですけど最低限は機能します.もちろん,各種シンセでも使用できますが現在設定がピッチベンド値をMIDIチャンネル16ch固定で出力する状態です(あくまでD-DECK単体で使用したときに使う目的で設計したので)尚,マイコンはPIC16F628AやPIC16F88辺りのUSARTとA/D変換実装タイプで実現可能かと(何で作ったか忘れました…)ご存じない方のために補足しますがエレクトーンは鍵盤毎にch分けされています.MDR録音データをレコンポ(今時,知ってる人少ないかもしれないけどレコンポーザの事です.リスト打ちでMIDIを作成していた頃は軽くて重宝したソフトなんですよ)等で開けば一目瞭然なんですけど意外と知らない人多いみたいですね.パラメータシートにも書いてあるんですけど…(ちなみに,当時はTomが調査して私がプログラムに反映しただけです)詳細省きますが,D-DECKではコントロール部分の情報が16chで管理されているので本ペダルは16ch出力になっているんです.本当はDIP-SW実装して,ピッチベンド以外のコントロール信号やMIDIチャンネルの切り替えができるといいんですけど,モニター期間が決まっていたので取りあえず最低限動くことを前提として作ったため固定値しか出ないといった仕様になりました.マイコンでやっているのはA/D(アナログ/ディジタル変換)端子に入ってきた電気信号をUSARTシリアルとしてMIDIのボーレートで吐き出しているだけです.在学は情報系学科でしたので回路に関しては一切の知識がなかったため回路はデタラメです(DCフィルタはキットで組んだ記憶があるけどICは端子処理もしていないと思う)パラメータの出方等使用感に関わる部分はプログラムで全て調整しています.ペダルの中に入っているのは特注パーツではなく,普通の10kΩ可変抵抗ですのでセンター値の遊び等はありません.A/D値をそのまま16,384分解能(ピッチベンドはMSBとLSBの2パラメータを使用して128*128値でコントロールしている)で割り振るとセンターから少し踏み込んだだけでピッチが変化してしまいペダルに足を置くと音痴になっちゃうんです.それを回避するためにセンターからメカニカルにスプリングが動く辺りまでのアナログ値をマスクしてあります.仕様と使用感はTomに決めてもらって設計とプログラムを私がやり,加工と実装を親父にお願いした感じだったかと思います.おそらくトータル1週間かかってないんじゃないかな.すっかり忘れましたけど.一応,当時の実験動画です.こちらは卒研の発表ネタとして汎用仕様に変えたものだと思います.S90ESでピッチベンドが利くようにプログラムを書き換えてありますのでMIDIチャンネルは1chに固定したものだと思います.つくづく,GPSとか出席登録システムとかを他の学生が真面目に発表している傍らで永遠とMIDIと楽器の構造を演説していた私って異端児だったんじゃと思わずにはいられませんね…動画を見るとLEDがコントロールする度に点灯しているのでおそらくMIDIパラメータ出力に合わせてHi出力するようになっているのではないかと思います.よく覚えていませんけど,仕様決めの時にTomと現場で不具合起こした時に電源が入っているかよりも,MIDIが出ているかが判るべきってなったんじゃないかと思います.今思うと雑な仕様ですな.ちなみに,私たちが参加したD-DECKのモニターキャンペーンの模様は色々な都合で結局一般公開されませんでした.我々も,当時学園祭で演奏した後取材されたんですけど,ペダルはオフレコで注目の的になりましたよ(そりゃ,自社製品がベースになってるんだから当然か)担当の営業さんが『日本の学生も,ものつくりの心を忘れていない』っておっしゃってました.とは言え,世界にはnanoloopなんていうとんでもないソフトを作成してしまった学生さんもいらっしゃいますからね.一応,これを1つ作るのにかかる大まかなコストは以下の通りです(電線や工具が別途必要)※15'現在,2ndExp.が個人入手できるかは定かではありません2ndExp. 10,000円程度アルミケース(タカチ製YM-180?) 1,500円前後ユニバーサル基板 100円前後PIC IC 200円前後------------------------------------計 12,000円程度タカチ YM-180尚,ペダル類はバスドラム同様に動いてしまう欠点があります.本ペダルは本体が動かないように内部に重りを仕込んであります.当時も検討しましたが,うまく固定できればジルコンサンド(比重の重い砂です.スピーカスタンド等を固定する際に用いられる事が多いためオーディオ関連ショップで手に入りやすいです.値段はそこそこしますが…)等がいいかと(重いと持ち運び不便ですけどね)いずれにしても,プログラム実装工数や組立工数を考えるとそれでも欲しいものになるかは微妙ですよね.学生だったからできたとつくづく思います.と,言うことで筆者の懐かし工作物紹介でした.学生時代はやる気になれば何でも自分でできるって信じていました.当時は創作意欲抜群だったため,リズムボックス,ステップシーケンサ,オートビートシンク,ワンハンドシンセサイザーにMIDIテルミンと,正月も返上でさまざまな仕様のMIDI機器を構想・設計していました(卒研の提出物として具現化したのは後述の2機)あの,のび太ですらドラミちゃんが後任で世話係についたとき,秘密道具製造機を使って自分で道具を作っていましたから,誰だってやればできるんです.皆さんも"こんなものあったらいいな"を思い描くままに創ってみては???
February 7, 2015
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