ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン& オペラとクラシックコンサート通いのblog
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また結構ほったらかしてました。忙しくて忙しくて。 忙しいと言いながら、年末に旅行に行っていました。今日、というか昨日帰ってきたのですが。どこに行っていたかというと、スイス。まぁ、安いチケットがあったから、に始まって、その後中国との騒ぎでキャンセルになったりして色々あって、まぁ、ともかく弾丸で行ってました。目的はむしろ別にあったのだけれど、行くとなれば当然聞きに行ったりしてたのですが。 スイスとなればチューリッヒで、あそこの歌劇場は昔からやや半端な現代演出と、割と金に飽かせていい歌手を揃えている割に、聞き手はあんましわかってないなーって感じだったのですが、10年ぶりくらいに行ったら、なんか残念度が酷くなってましてね。 で、見ていて、ああ、と思ったのですけれどもね。なんか最近の現代演出って、チューリッヒに限らず、なんかこうチンピラ化してる気がするんですよね。これオペラに限らず、日本だったらTVドラマとか漫画とかもそうだと思うんですけれども、陳腐化してるのはそうなんだけれど、妙にチンピラ化してる気がするんですよ。やってる人も受け手の側も、皆心性がチンピラなんじゃないかな、という気がしていて。 チンピラってのはですね、単に態度だの思考だのがチンピラだ、というだけじゃなくてですね。いやそれはそうなんだろうけど。創作の根本にある人の思考とか感じ方がものすごく薄っぺらくなってる気がするんですよ。チンピラってのは何故チンピラなのかというと、そういう考え方とか感じ方とかものの見方が薄っぺらいんです。だから、共感も持てない。持てるとしたら、すごく薄っぺらい物でしかない。はっきり言ってチンピラに創作は無理です。人間の考え方や感じ方やものの見方の縦深というのがないし、理解出来ない。だから表現も出来ない。 そういう人は増えてるんだろうな、とは思っていたけれど、創作の基本的なところで、そういうチンピラ的な人が担い手になってしまっている。或いは、流石に担い手はまだそこまで劣化していないかも知れないとしても、受け手がもうそういうレベルに堕ちてしまって居る、ということではないのかなと。 リゴレットとか見てきたんですけどね。現代演出なのはいいんですよ。でも、演出されてる廷臣がどう見てもただのチンピラでしかない。というか廷臣以外も登場人物ほぼ全員チンピラなんですよ。まぁ、分かりやすいんでしょうね。でも、そしたら、原作もただのチンピラ物語書いてたんですかね。そうじゃないと思うんですよ。古典ってのはそんな簡単なもんじゃない。 言い方を変えると、理解出来ないものを理解出来るレベルに落としてしまう、のですかね。そういうことって、まぁ、昔から無いでは無いのだけれど、このレベルはちょいと低過ぎませんかね、という。薄っぺらすぎる。こんなに薄っぺらいと、ジルダも、リゴレットも、勿論マントヴァ公も、みんなただ大してものを考えていないだけの人になってしまう。むしろ、行動原理がはっきりしているスパラフチレやマッダレーナの方が人間造形がしっかりするという。 まぁ、その辺は仕方ないんですけど。ただ、歌い手も指揮もね、ちょっとね。チューリッヒは前から、相当レベルの高いところではあったのです。指揮者で言えば、私が聞いたことあるだけでも、アーノンクール、サンティ、ウェルザー=メストが出てきてたし、それ以外もちゃんとしてた。歌手は、座付きみたいになってたのはルッジェロ・ライモンディ。グルベローヴァは常連になってたし、他にもエレーナ・モシュクはここで台頭した人だったし、割といい歌手が多かったんですよ。 それが、今回は、声はあるけど歌がどっかに行っちゃってるような人ばかり。主役級で唯一まともに聞けたのはジルダのみ。あとは、低音が出たという意味でまともなスパラフチレと、やっぱり端役のマッダレーナ。いや、外題役もマントヴァ公も、はっきり言ってへたっぴですよ。下手だけど大喝采。なんで?というレベル。そして、指揮。酷かった。やたら劇的表現のつもりでテンポ揺するんですよ。リタルダント掛けまくって。でも、ヴェルディの中期三部作は、というかやはりヴェルディという人は、やっぱり基本は古典的な音楽表現の延長線上にいる人なんですよ。いや、ヴェルディに限らずロマン派の音楽って本当はそうなんですよ。やっぱり古典の基礎の上にある。そしてヴェルディなんかは実はその辺はかなりコンサバティヴなんですけどね。本当は。 まぁね。仕方ないっていやその一言で済んじゃうのかも知れないですけどね。年の瀬になんか考えちゃいましたね。
2025年12月31日
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