Over The Moon.

Over The Moon.

2005年02月25日
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カテゴリ: *能関係の日記*
今日は能の師匠に連れられて
モーツァルトの喜劇『フィガロの結婚』を見に行きました。
師匠のお知り合いの方が出演なさるそうで。


私はオペラとか全く見たことないんです。
だからどんなのかなと思ってたんですが、
面白かったです。
歌は原語で歌われてたんですが、
横に字幕スクリーンが映し出されていたので、
ちゃんと理解できました。
パードレがパパでマードレがママ(笑)。
笑えるところでちゃんと笑えました。


凄いですね。
何が凄いって、
まず出演者。
舞台の端から端まで走っているのに息切れひとつせず、
伸びやかな歌声を張り上げている。
そしてオーケストラ。
ほぼ連続して演奏しても乱れることはない。
指揮者。
ひたすらタクトを鋭く、ときに優しく振りあげ、
舞台を回し続けている。
そしてまだまだそのほかにも、
大道具さんや小道具係、
衣装に演出家、照明、そのほか沢山の人が影で努力しているに違いない。
そうやってできる、この舞台。
なんて素晴らしいんだろう。


このオペラを見ながら気づいたことがあります。
私がやっている能も、
こういうミュージカルのひとつであること。

私は普段稽古をしているとき、
その謡の意味や物語の筋を意識することはあまりありません。
謡を節どおりに謡うので精一杯だからですが(^^;
でも、
あの謡にはちゃんと意味がある。
そこにはひとつの世界があって、
シテを中心とした物語が展開されている。
形こそ違えど、
オペラとやってることは、そう大差ない。


鑑賞後の師匠の話。
「能はあんなあからさまじゃないですね。
 よう言われることですけどな、
 扇ひとつで世界の全てを表現しとるんですわ。
 そこにあんなセットやらないですけど、
 上を見たらちゃんと月が出とるし、
 下を見たら魚が泳いどる。
 シテの動きひとつで
 舞台がどこまでも無限に広がっていくわけですわ」

そう、
能は扇ひとつあれば
それでどんな世界でも出来てしまう。
でも私はなかなかそれができない。
私が「綺麗な型を出来るようになりたいです」というと
師匠はこうおっしゃった。

「『綺麗』ちゅうのは表面的ですね。
 こう・・・、大事なのはその『存在感』ですわ。
 単に綺麗でも面白うない演者はいっぱいいますね。
 反対に下手でも面白いやつもいっぱいいますし。
 素人でもなんや印象に残る人いますでしょ。
 まあ・・・難しいですけどね(笑)」

『存在感』かぁ。
・・・私にはまだまだ遠いなぁ。



何はともあれ、オペラは楽しかったです。
いいもの見た。
また機会があったら見に行こうっと。





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Last updated  2005年02月26日 11時16分08秒
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