Over The Moon.

Over The Moon.

2006年02月10日
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カテゴリ: *能関係の日記*
鴨くん(仮名)

私「はい」


テストも終わって
ようやく晴れて休みに入る。
さあ、待ち受けているのは
舞囃子の稽古です。


私「 熊さん(仮名)

熊さん「空なれや~♪ ん、はい」

私「『雲雀山』鸚鵡返しお願いします」

熊さん「はいはい。いいよ」

独吟していた熊さんを捕まえて鸚鵡返しをお願いする。
やっぱりまずは謡の稽古だ。
『雲雀山』全体の様相が見えてないと、舞なんて出来ないから。


私「よろしくお願いします」

熊さん「お願いします」


鸚鵡返しは久しぶり。
こうしてちゃんとやるのも、久しぶり。


熊さん「かように、候(そうろう)者は」

私「かように、候者は」

熊さん「いや、 下がってる 。かように」

私「かように」

熊さん「んー・・・かように」


最初の出だしから躓く。
ああしまった。

謡を聞いて、ちゃんと返さないと。
下がらずに、声をはって。意識して。
深呼吸。


私「・・・かように、候者は」

熊さん「・・・そうそう。それでいかないと」

はぁ。


・・・でも
なんだか声の調子がつかみにくい。
これでいいのかと思っても
次の句ではそれが出来ない。


私「花橘の香をかげば・・・」

熊さん「んー、駄目だよそんなすっぽ抜けちゃ。
    もっとこう、 はって


えええ。
はってるつもり・・・なのに。
駄目なのかなぁ。



熊さん「思へ桜色に・・・」

私「思へ桜色に・・・」

熊さん「・・・引き音違うよ」


・・・

・・・どうしよう
集中しなきゃ、集中、
ちゃんと聞いて、ちゃんと聞いて、聞かないと・・・

熊さん「・・・眠いの?」

私「眠くないです」


眠くなんかない。ちゃんとやってる。
でも、きちんと謡えない。
はって謡ってるつもりだし、音も聞いてるつもりだし、
でも、これは
「つもり」なんだろうか。
外から見れば「つもり」なんだろうか。
頑張っていても。


熊さん「休憩しようか」

私「・・・
  ・・・はい。
  ありがとうございました」


足を崩して
休憩を取る。


熊さん「・・・五月さんも
    もう3回生なんだから」

私「分かってますよ」

言ってから
自分の語気の強さにぎくりとする。


それに対して熊さんは

熊さん「別に出来てないわけじゃないんだよ。
    ただもっと五月さんは声が出ると思って言ってるまでだから。
    一句一句丁寧に、よく聞いてね」

私「私だって」


なんだか胸が苦しい。


私「・・・こんな下手な3回生は嫌です」



こんな
謡を
きちんとはって謡えないような3回生に
鸚鵡返しされたくない。
このままじゃいけない
このままじゃいけないと分かってるのに。



・・・稽古を
すればなんとかなるんだろうか。

でも、今までしてこなかったわけじゃないのに。
どうして出来ないんだろう。


焦るな。
焦るな、
焦るな!



・・・次の稽古は
卒業生の追いコンです。

いよいよ4回生がいなくなる。けど
笑って送ろう。うん。





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Last updated  2006年02月11日 17時53分43秒
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