Over The Moon.

Over The Moon.

2009年09月26日
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カテゴリ: *能関係の日記*
(例によって の続き。)


連吟『小鍛冶』は


お弟子さん「よろしくお願いしますね」

私「はいっ、よろしくお願いいたします」


師匠(仕舞)が東京の稽古場で教えておられる
マダム方を中心とした連吟である。

前シテ代打として出たけど、何が大変かって
個人的には役謡よりも


地「壁に耳~ 岩の物言う・・・」


混声地の謡い方の違いに戸惑った。


普段の稽古で男性と謡うときは
男性が低め、女性が高めにつけて謡うことが多いのだけれど
今回は逆で、男性がより高く出て
女性が西洋音階で言う1オクターブ下の低さで謡うのだ。


となると

地「などか心に~かなはざる」

ヨワギン「下」すら苦しいのに

地「など・お゛・かわ゛・・・」

「下の下」とか意味不明。
(更に下の「呂(りょ)」なんぞ言うに及ばず)


実際はこうやって
「男声の下につける」謡いをするところも普通にあるわけだし
低く張って謡えるようになりたい自分としては
よい経験をさせていただけたと思う。



『小鍛冶』の後は、
数名のOB・OGで謡う『山姥』。


熊さん(仮名)「ツレからだから。♪余りのことの不思議さに~」

猿さん(仮名)「・・・は。」

師匠「犬くん(仮名)隣で本見せてね。俺持ってないし」

犬さん「分かりました」


実は、全員そろっての稽古はしてなくて
たぶん役謡の人同士も初めて合わせるはずである。

まぁ、みんな(私以外)上手いし
地頭で師匠が入ってくださるし
問題ないとは思うけど。


「「「よろしくお願いします」」」



謡いは中入り後、猿さんのツレから。


猿さん「・・・」


あれ?


猿さん「・・・ 不思議のことを聞くものかな・・・


!?

どこそれ!?
(余りの~ からじゃなくて!?)


師匠「(小声)五月さん前めくって。前」

ぺらぺら

猿さん「さては真の山姥の・・・」

私「!」

師匠「そこ」


猿さん「これまで来たり給へるか・・・」

中 入 り 前 か ら ! (稽古してないし!) 


シテ@鹿くん「・・・我国々の山めぐり・・・」

シテも普通に謡ってるし・・・(鹿くん初見だよね・・・)。


そしてそのまま、稽古してない地に突入し

地「言ふかと見ればそのまま」

謡本に“カカル”と書いてあるから、合わせてかかってみるが
師匠の節と微妙に合わず(・・・)
なんとか中入りして


猿さん「余りのことの不思議さに・・・」

予定していた箇所に入る。


正直、動揺して
まともに謡えず
なんか、こう・・・
非常に不完全燃焼な感じで・・・



「「「ありがとうございました」」」


熊さん「どうして! 言ったじゃんさっき!」
猿さん「は?」
師匠「いやまぁね、ははっ」
鹿くん「あ~~・・・・・・・全然謡えなかった・・・・・・」
犬さん「鹿くん大変だったね」
猿さん「・・・あ。」
熊さん「(叩)」


そんなわけで
舞台の上や切戸口では
色々ドタバタしていた『山姥』だったのだが


猫さん(仮名)「え? 全然気づきませんでした」
亀さん(仮名)「まったく分かんなかった」


聞いていた人には分からなかったらしい(それもすごいな・・・)。


何にせよ、
私が上手く謡えなかったのは確かだし
もっとこう、どんなときでも
最初から落ち着いて低く謡えるようになりたいなと
思ったのであった。




その後は、お弟子さん方や先輩方の
謡いや仕舞を拝見しまくって
(弱法師! 松風! 小袖曽我相舞! 上手すぎる~)


師匠「えー、皆様本日はありがとうございました」


宴会突入。


師匠「また例によって、順に話をしていただこうかと思います」

参加者は、おおむね「師匠の弟子」という点で括られる人が多いけれど
所属がさまざまなカテゴリに分かれるため、
各団体の代表や何人かが壇上に上がって、
今日の舞台の感想などを述べていく。


1回生「宝生会の1回生です」

もちろん、現役も壇上に上がる。
“9月の会”初参加の1回生の感想と

1回生「宝生会に入ったのは、
    京都に来たから京都らしいものに触れたいと思ったのと
    師匠のお人柄に惹かれたからです」

上手い話を聞いたりしながら、場は和やかに進行する。



師匠「じゃあそろそろ、OBの先輩方にお話をお願いしたいと思います」


そして、宝生会のOB代表として


大先輩「いやー、実はですね、私はですね
    普段ネクタイとか締めないんですけどね」


「良い酔い加減です」とでも顔に書いてあるような
大OBの先輩が


大先輩「こうして今日キチッとしてきたのは」


滑らかな口調と共に、壇上に上がられた。
そして


大先輩「 彼(師匠)に関する重大発表がある!
    ある筋から聞いたからであります!」


にわかに盛り上がる会場。


師匠「えっ!? いや、ちょっ・・・」


狼狽する師匠。


大先輩「今か今かと待っていたのですが、
    もう一向に発表する気配がございませんので!」


師匠「いや・・・うっ」

とりあえずビールをあおられる師匠。



大先輩「 こちらから言ってしまおうと思います!



師匠「ええー!?」


(TV的に に続く。)





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Last updated  2009年09月28日 23時03分35秒
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