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2008.01.21
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テーマ: いい言葉(574)
カテゴリ: 文学・芸術
▼白い鳥と薔薇(再訪)
すでに紹介した「白い鳥」も、イェイツとゴーンの関係がわかってから読むと、詩の内容がよく理解できます。今日はもう一度、「白い鳥」を読んでみましょう。

The White Birds

I would that we were, my beloved, white birds on the foam of the sea!
恋人よ、私たち二人が海の泡の上に降り立った白い鳥であったならば!

We tire of the flame of the meteor, before it can fade and flee;
私たちは、掻き消え行く前の流れ星の輝きにも飽きている。

And the flame of the blue star of twilight, hung low on the rim of the sky,
そして、空の縁に低くかかる黄昏の蒼き星のきらめきは、

Has awaked in our hearts, my beloved, a sadness that may not die.
恋人よ、消えることのない悲しみを私たちの心に芽生えさせる。

A weariness comes from those dreamers, dew-dabbled, the lily and rose;
倦怠は、あの夢見るものたち、露のしずく滴る百合と薔薇から生まれる。

Ah, dream not of them, my beloved, the flame of the meteor that goes,
ああ、恋人よ、夢を見るのをやめよ。去り行く流れ星の輝きの夢も、

Or the flame of the blue star that lingers hung low in the fall of the dew:
露の滴の中に、低く輝き続けている蒼き星のきらめきの夢も

For I would we were changed to white birds on the wandering foam: I and you!
その代わり私とあなたが、漂う泡の海に休む白い鳥に変わることができたらいいのに!

I am haunted by numberless islands, and many a Danaan shore,
私の心に浮かぶのは、数え切れないほどの島々と、多くのダナン神の浜辺

Where Time would surely forget us, and Sorrow come near us no more;
そこでは、時間はきっと私たちのことを忘れてくれ、もはや悲しみが私たちに近づくこともない。

Soon far from the rose and the lily and fret of the flames would we be,
やがて、薔薇も百合も離れて行き、情熱の炎に対する苛立ちも消えるであろう。

Were we only white birds, my beloved, buoyed out on the foam of the sea!
恋人よ、海の泡に浮かぶ白い鳥にさえなれればいいのに!

この詩が書かれたのは、おそらく1891年(発表は1892年)ではないかとみられます。イェイツはこの年の7月、ダブリンに来たゴーンに再会します。ゴーンはそのとき、顔がやつれ、何かに思い悩むような様子だったとイェイツは書いています。当時、ゴーンには内縁の夫(ミルボワイエ)がおり、その内縁の夫との間に生まれた子供を育てていたそうです。

そのような内縁生活に疲れたのか、あるいは育児がうまくいかなかったのか(翌月、長男が亡くなったとの説もあります)、その悩みの詳細はわかりませんが、イェイツはそのようなゴーンの姿を見て、「悲しみの陶酔感に圧倒」されたそうです。もちろんイェイツは、そのときすでにゴーンに恋焦がれています。

翌日イェイツは、友人たちと北アイルランドへ旅立ちました。ところが一週間ぐらい経ったとき、ゴーンから手紙が届きます。その内容はイェイツにとって衝撃でした。何と、イェイツとゴーンは前世で兄妹であり、アラビアの砂漠で奴隷として売られた、砂漠を遠くまで旅をした――そのような夢を見たと手紙に書かれていたのです。

運命の女性に違いないと確信したイェイツはすぐにダブリンに戻り、ゴーンにプロポーズします。これが最初の求婚でした。しかしゴーンは、訳があって結婚はできないと拒絶します。ゴーンには内縁の夫がいて、子供までいるわけですから、断るのも無理はありませんね。

翌日、二人はダブリン南の郊外にあるホウス岬を散策します。二人の頭上を白いカモメが飛び去って行きます。そのとき、ゴーンはつぶやきます。「鳥になれるのなら、カモメになりたい・・・」

この言葉に霊感を得たイェイツが、三日後にゴーンに贈った詩が「白い鳥」だったんですね。その中で詩人は、流れ星、薔薇、ユリといった、はかなく悲しいことは忘れ去って、白い鳥になって妖精たちが暮らす国へ行こうと呼び掛けます。そこには、二人の間を邪魔するような社会的慣習も政治的状況も存在しません。頬をやつれさせるような苦しみや悲しみもなければ、老いることすらありません。魂だけが結びつく王国です。

それが現世ではむなしい願いであったことは、すでに皆さんのご存知の通りですね。

イェイツとゴーン

写真は白い鳥ではありませんが、昨年12月18日に神代植物園で撮影したカルガモの夫婦です。夕日が水面でキラキラ光って、幻想的でした。





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最終更新日  2008.01.21 13:08:47
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