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2008.01.25
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テーマ: いい言葉(574)
カテゴリ: 文学・芸術
▼フランスの薔薇1(マラルメ)
1890年代のイェイツがその詩作において多大な影響を受けたと公言してはばからないのが、ステファヌ・マラルメやポール・ヴェルレーヌなどフランス象徴主義の詩人たちの詩なんですね。

面白いことに、イェイツのほか、ジェームズ・ジョイス、サミュエル・ベケットといったアイルランドを代表する作家はみな、フランス文学の影響を少なからず受けています。ベケットなどは、英仏両国語で作品を発表するなど、どちらが母国なのかわからなくなるぐらいフランス文化に染まっています。

そのフランスの詩では、どのような薔薇が登場するのでしょうか。今日はその中から、マラルメの詩に出てくる薔薇を取り上げます。「花々」という詩です。

Les Fleurs

Des avalanches d’or du vieil azur, au jour
Premier et de la neige éternelle des astres
Jadis tu détachas les grand calices pour
La terre jeune encore et vierge de désastres,

いにしえの青空から落ちる黄金の雪崩から、
そして星々に眠る永遠の雪から、第一日目に、
まだ若く、災害とは無縁だった大地のために
かつてあなたは、大きな聖杯を解き放った。

Le glaïeul fauve, avec les cygnes au col fin,
Et ce divin laurier des âmes exilées
Vermeil comme le pur orteil du séraphin
Que rougit la pudeur des aurores foulées,

細い首の白鳥とともにある、赤いグラジオラス、
そして、踏みつけられた夜明けの恥辱が赤く染める
熾天使(してんし)の清純な足の指のように深紅の、
追放された魂である、この神々しい月桂樹、

L’hyacinthe, le myrte à l’adorable éclair
Et, pareille à la chair de la femme, la rose
Cruelle, Hérodiade en fleur du jardin clair,
Celle qu’un sang farouche et radieux arrose!

ヒアシンス、愛らしく輝く銀梅花、
そして、女の肉体にも似た、残酷な薔薇、
光に満ちた庭園に咲くエロディアードは、
野生の輝ける血を滴らせる女!

Et tu fis la blancheur sanglotante des lys
Qui roulant sur des mers de soupirs qu’elle effleure
À travers l’encens bleu des horizons pâlis
Monte rêveusement vers la lune qui pleure!

それからあなたは、ユリの花のすすり泣く白さを創出した。
それは、ため息の海原の上を転がりながら、
青ざめた水平線の青い香りをかすめるように横切って、
涙流す月に向かって夢見るように昇っていく!

Hosannah sur le cistre et dans les encensoirs,
Notre Dame, hosannah du jardin de nos limbes!
Et finisse l’écho par les célestes soirs,
Extase des regards, scintillements des nimbes!

シターン(楽器)に、そして吊り香炉の中に栄光があれ、
聖母よ、われらが地獄の辺境に築かれた庭園に栄光あれ!
そして、天上界の夕べに響くこだまとなれ、
眼差しの恍惚、後光のきらめきよ!

O Mère qui créas en ton sein juste et fort,
Calice balançant la future fiole,
De grandes fleurs avec la balsamique Mort
Pour le poëte las que la vie étiole.

ああ、聖母よ。あなたは正しく強い胸に、
人生に疲れて青白くなった詩人のために
香り立つ死とともに大いなる花々を使わして
未来の小瓶をそっと揺らす聖杯を創造したのだ。


黄金の雪崩、ため息の海原、未来の小瓶――素晴らしく豊かなイメージが押し寄せてきますね。黄金の雪崩とはどのような光景かつい想像してしまいます。朝日で金色に染まった雪が、紺碧の空から崩れ落ちてくるのでしょうか。

マラルメをはじめとする象徴派の詩は、現実的な描写はほとんどありませんから、現実的で具体的な光景を思い浮かべるよりも、魂の触感の世界でイメージを浴びる感じで読まされます。そのため、読み手によって幾通りにも解釈できる独自の世界が構築されていくんですね。
久しぶりにフランス語を訳したので、時間がかかってしまいました(間違っている箇所があるかもしれません)。詳しい分析は明日のブログで。

薔薇
(続く)





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最終更新日  2008.01.25 13:25:24
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