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最近、小生は読書にハマッており、あまりつぶやくほど映画もドラマも観ていないんです。しかし、その中でテレ朝系の刑事ドラマ三作はいいですねえ。「相棒シーズン8」「その男、副署長」「交渉人」全てシリーズ化されているものですが、ますます面白くなってます。小生の中では「刑事ドラマはテレ朝」のイメージが固まりつつあります。特に「相棒」は新しいパートナーに及川ミッチーを迎え、今までとは少し違った雰囲気のよさを出し、さらに充実して新たな相棒ファンが増えるのではないでしょうか。
2009年11月12日
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無我夢中で過ごした見習いの三年間はあっという間だった。最初は与えられた仕事をこなすのが精一杯だったが、一つ、また一つと仕事を覚えていく何とも言えない達成感があった。決して器用ではない僕をシェフは根気よく厳しく仕込んでくれ、何とかコックらしく育ててくれた。「おいヒロ、お前ここで働いてそろそろ三年だろう。次のステップを考えてもいい頃じゃないか?洋食のコックだったら何年かは正統派のフレンチやイタリアンで経験を積んだほうが良いぞ。ちょうどホテルのフレンチでシェフをしている俺の先輩が若い奴を一人欲しがっている」 僕は勤めている洋食屋のシェフから新しい職場への転職を勧められた。「色々な調理場で仕事にも、人にも揉まれて世間を知れ」それがシェフの口癖だ。 フレンチの仕事には興味があったしチャンスが有ったら働いてみたいとは思っていたので僕はシェフのもとを卒業する決心をした。 新しい職場は未知の世界だ。ホテルには何人ものコックが働いていて、僕が見たことも無い高級な食材も取り扱うだろう。本などで勉強はしているが、本格的なフレンチの調理場に僕なんかがついていけるだろうか?不安な気持ちでいっぱいだ・・・・・・ 僕は仕事が休みの日にホテルの料理長のもとへ面接に行った。シェフの紹介なので決まったも同然の顔合わせ的な面接だった。僕が配属される予定のフレンチレストラン、カジュアルな料理を提供するコーヒーショップ、結婚式などの宴会料理を作る巨大な調理場など、一通り挨拶をしてまわる。個人経営の洋食屋しか知らない僕はどれも初めて見る光景なので唖然とするばかりだ。「よろしくおねがいします!」精一杯の挨拶をするが、忙しく仕込みやオーダーをこなしている先輩たちはチラッと僕を見るだけで大して関心が無さそうなしぐさだ。初めて味わうそんな雰囲気に少し萎縮したが、僕の中には不安を押しのけて沸々と闘志がこみ上げてきた。 ホテルへの転職はスムーズに決まった。シェフの店で最後の仕事を終えると、常連さんや取引業者の人たちが、ささやかな送別会をしてくれた。ヒロミも参加した。シェフと奥さんには紹介済みだが他の人たちにはヒロミを初披露だ。「ヒロちゃん、こんなに可愛い彼女が居るのなら、一生懸命がんばらなきゃね!」冷やかされ、照れくさい僕らだけど、こういう席に二人揃って居られることがとても心地いい。 ホテル初出勤の前日、ヒロミと一緒に過ごせる時間が持てることになった。「滅多に無いって言うか、盆、正月以外だと初めてだね一緒に休むの。どこへ行こうか?」 ヒロミは、前から遊園地に行きたがっていた。「ねえヒロ、今日は私に何かお料理を作ってほしいの。ヒロの自信作を食べたい!そして私がヒロの髪を切る。私が切った髪で新しい調理場に出勤して。遊園地なんていつでも行けるから今日じゃなくてもいいよ」 僕はアパートの粗末なキッチンで煮込みハンバーグとサラダとポタージュと簡単なデザートを作った。煮込みハンバーグは以前、賄いでシェフに褒めてもらった一品だ。ヒロミも料理は好きなようで、僕のアシスタントを楽しそうに努めている。「おいしーい!」何を食べてもヒロミは満面の笑顔でそう言った。「ごちそうさまでした。さあ、今度は私の番よ!清潔感のある、好青年にヒロを変身させてみせましょう!」 鏡の前に座る僕の髪に触れる真剣な眼差しのヒロミ。初めて見る美容師としての彼女の軽やかなハサミ捌きにただ、見とれるばかりだった。「ハイ、お疲れ様でした。こんな感じでいかがでしょうか?」少し照れくさいのか、おどけながら僕の顔を覗き込むヒロミ。 見違えるまでに変わった僕と、となりで微笑むヒロミ。鏡に映る僕らは、初めて撮るふたりの記念写真の様だった。 fin
2009年11月09日
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