星の国から星の街へ(旧 ヴァン・ノアール)

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2021.08.12
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テーマ: 読書(8214)
 小沢章友著「ギリシャ神話 ふしぎな世界の神々たち」の一篇「死の国の女王」の内容です。

 全知全能の神「ゼウス」の弟「ハデス」は「死の国」の王でした。暗闇の王国で暮らすハデスはあまりの寂しさに「妻」が欲しいと思うようになりました。

そして白羽の矢が当たったのが豊穣の女神「デメテル」の美しい娘「コレ―」でした。花畑で夢中になって花を摘んでいる時にハデスに死の国に連れ去られてしまいます。

 コレ―の悲鳴を聞いた母デメテルは娘を探し回り、太陽神の「ヘリオス」から娘を連れ去ったのはハデスであることを伝えられます。

 絶望したデメテルは大地を呪い、その結果大地は乾き切り作物は育たなくなってしまいます。これを心配したゼウスは虹の神「イリス」にデメテルの説得をお願いします。

 「大地を元に戻して欲しい」というお願いに対して、デメテルは「娘を返してくれるなら考えましょう」と答えます。

 ゼウスの使者となったヘリオスが死の国に向かいハデスを説得します。妻を返すことを約束したものの一つだけ願い事をします。それは「妻が必ずここに戻ってくる」ということでした。

 そして戻ってくるために妻に「赤いザクロの実」を食べさせます。死の国で食べ物を口にした者は必ずここに戻って来なければならないからです。

 ここで「古事記」の中の「国生み」をしたイザナキとイザナミの事を思い出します。「黄泉の国」に行ってしまったイザナミは黄泉の国で食べ物を口にしたため地上世界には戻れないことになっていました。しかし地上に連れ戻したいイザナキの説得に負け「黄泉の国の神々」に地上世界に戻る許可を求めようとします。しかし許可を求める姿を絶対に見ないで欲しいと伝えたイザナミとの約束をイザナキが破ったため、イザナミは結局黄泉の国に留まることになります。



 ギリシャ神話の中では死の国と地上世界の往来が自由に出来るようで、1年のうち8ヵ月をコレ―は母と共にオリンポスで暮らし、残りの4ヵ月を死の国で暮らすことになり、この4ヵ月を「冬」としたそうです。







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最終更新日  2022.05.07 15:18:26
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