2003年06月01日
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 今現在のジーコ・ジャパンからは、何かしら不健全なものを感じる。

 そう思える要因の一つは、ジーコに対する批判の声がほとんど聞こえてこないこと。
特に、前任者のトルシエの頃と比べると、その傾向は顕著だ。
もちろん、トルシエとジーコという2人の人間のキャラクターに拠るところも
大きいだろう。わたし自身、別段ジーコを糾弾する気はない。
でもだからと言って、マスメディアから否定的な意見が出てこないのは、別の話だ。
メディアには、事実を世間に伝える役目、そして世論の代弁者といった役割もあるが、
その一方で、個人あるいは組織としての、功名心や虚栄心的野心もある。
皆が「良い」と言えば必ず「否」と主張する者が出てくるはずなのだ。

「まだ今は静観のとき」との見方が大半を占めていたことも大きくきく作用している
だろうが、今回、日本代表は宿敵韓国に“完敗”とも言える敗戦を喫した。
今回こそは、ジーコに対する懐疑的主張が多く見られるはずだと思っていたのだ。
そのようなメディアのあり方が正しいとか間違っているということではなく、
そういう側面もメディアは有しており、良識ある識者が眉をひそめるような
俗物的な態度もまた、物事のバランスを保つために不可欠なファクターの
一つなはずなのだから。
 だが、敗戦から一晩明けても、依然としてジーコに対する手厳しい批判や
非難の声は、あまり聞こえてこない。これまでと打って変わってのマスメディア
の付和雷同的な好意的態度は、逆に、澱となって日本代表を皮膜のようにして覆い、
風通しを悪くしているように思える。


現在、純粋にトップパフォーマンスを見せている日本人選手かといったとき、
決してそう思えない点にある。
 今回の試合でスタメンに名を連ねたFW鈴木は、先のワールドカップで貴重な
点を挙げ、日本のベスト16進出の功労者ではある。だが彼は、ベルギーのゲンクに
籍を置いたこの1年弱、まともに試合に出てすらいない。また、現在Jリーグで

 確かに“代表”という、チームとしての練習時間は限られていながらも結果は
求められる集団において、ある程度固定したメンバーで試合に挑むことは必要だろう。
だが、Jリーグという“日本サッカー振興の根幹となるべきリーグ戦”で活躍して
いながら代表に選ばれることがない……というような事態が長く続いてしまえば、
それは全ての日本人選手たちのモチベーションに関わるし、Jリーグの位置づけも
曖昧なものになってしまう。やはりそれは、健全な状態とは言いがたい。

 “リベラルな風潮”“選手の自主性を重んじる”……そのようなパブリック・
イメージがハナから定着していたジーコ指揮下の日本代表なだけに、
この不健全さは、尚のことタチが悪い。





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最終更新日  2003年06月02日 17時11分38秒
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