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ついに手に入れました。『窮鼠はチーズの夢を見る』の続編 『俎上の鯉は二度跳ねる』 感動ですぅ。号泣しましたぁ。 「女を抱いた次の日、俺は男との愛に耽溺する」と書いてある 言葉に私ははっきり言って騙されました。恭一が女と今ヶ瀬を 二股かける話かなと思ってたのですが、違いました。 「俺を愛人にしてもらえませんか」という今ヶ瀬に対してズルイ 答えはいくらでも出せたのに彼女と別れる決断をする恭一。 恋愛は人の性格までをも変えていくのですね。 成長しました流され侍。 それに比べて今ヶ瀬はラブラブな日々にも不安を捨てきれず、 粘着質で嫉妬深くてヒステリー。前より更にM度数も増して 壊れてます。そんな今ヶ瀬が可愛いです。 攻の今ヶ瀬もいいけど、受の今ヶ瀬は萌えました。あ、でも Sっぽく恭一を抱く今ヶ瀬もたまらなく良いです。 大人の恋愛を読みたいと思ったら、是非お薦めの作品です。
2009年06月02日
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栗本薫先生の本と出会ったのは中学3年生の夏でした。 図書館で竹宮恵子先生の表紙絵につられてなんとなく 借りたのがきっかけでした。 それまでBL小説を読んだことがなかった私は衝撃を受けました。 漫画では「風と木の詩」を中一で制覇し、同人誌も中三の春に 読みはじめていたおませな私はBL作品に興味深々でしたが、 同人誌とは違った感動が・・・話の内容が深すぎて子供には 理解できない愛の形があることをこの作品で知りました。 本を図書館に返した後もずっとこの本が気になって仕方なくて 本屋さんで下巻だけ購入しました。 なぜ下巻だけかと申しますと、ジョニーはどうでも良かったんです。 トミーが森田透が忘れられなくて購入いたしました。 ツンデレって言葉が存在しない時からツンデレ好きだったんです。 いや、もう当時ツンデレって言葉はあったのかな。私が知らない だけで・・・栗本薫先生がお亡くなりになられたと聞いて、 ものすごく久しぶりに「翼あるもの」を読んでみました。 感動して涙が出てきました。 中学生の時に生まれて初めて買った本を捨てずに持っていて 良かったと思いました。
2009年05月28日
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夢の中で天地に首を絞められた青木は薪さんに 「うなされるのはネクタイしめて寝てるからだ」と言われ、 天地の夢をMRI捜査する事を思いつく。 薪さんが青木のジャケットに発信機をつけるためにひっついて ネクタイをとるシーンは岡部がみとれて書類を落とすほど 妖艶で美しいですぅ。 青木は一人で形成外科に行き、天地が夢の中で持っていた アクセサリーが入ったビンをみつける。 そして女医は小瓶にいっぱい詰まった目を青木に見せる。 殴られて気を失った青木は天地の所へ車で運ばれ冷凍される。 凍えて死にそうになった青木は夢の中で薪さんに罵倒され、 目が覚めると薪さんの真剣な顔が バシバシたたいて青木を起こす薪さん可愛いっ~ 結局、美人医師は頭を撃って自殺。渋谷連続少女殺人事件の 解剖に手をかして、発覚するのをおそれて第九に脅迫をかけ、 MRI捜査の中止を要求したのではないかという推測に終わる。 死の直前の脳は体の苦痛や不安をとりのぞくため、 脳内麻薬を出す。天地の一番幸せな世界とは 薪さんにこぼさずコーヒーを渡し、笑顔で「ありがとう」 と礼を言われ、「お手伝いできることありませんか」と聞けば、 「助かる。やってもらおう。」と青木は答える。 「大丈夫オレがちゃんと教えるからやれば出来るって」 天地の頭の中でつくられた青木の笑顔がいつまでも画面に 映って青木を苦しめた。こんななんでもない事が 天地の一番望んだ幸せな世界だったのだ。 天地のささやかな望みが切な過ぎて涙があふれました。
2008年09月10日
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第九に臓器専用のキャリーケースが送られてくる。 中には「私の体を探して」というカードと人間の脳が入っていた。 それは3日無断欠勤していた天地の脳だった。 薪さんがショックを受け、頭を抱え込んだ時、すぐに青木は 抱きしめて、薪さんを支えます。 薪さんは163センチでちっちゃくて華奢なので~ 背は青木の肩くらいしかないんですよねぇ。 おまけに天地いわく沢山の生霊を背負っているとか・・・ 近くにいるおヒゲの方はやはり岡部さんでしょうか? 渋谷の連続少女殺人事件で警察官僚が犯行にからんでいる画を みつけた薪さんは拉致誘拐にそなえて発信機を身につけるよう 上から義務づけられた。 天地はハードディスクの上におこうとして水をこぼしてしまう。 頭から水をかぶった薪さんは青木の頬をバシッとたたき、天地に 「君がミスを犯せば全部青木のミスになり青木が責任をとる。」 と言い、データの復旧を青木に命じる。 夜中過ぎまでデータ復旧作業をしていた青木はイライラして、 天地に怒鳴った。それが天地と交した最後の会話となった。 青木は後悔して天地の生霊を見るようになる。 天地は形成外科に行った後、立ち寄った公園のベンチで 「この女の次は誰だ?深入りして2人目を出すな」 という着信メールを見る。そして、後方から殴打され意識を失う。 犯人は第九に対するメッセージカードとして 天地の脳を送りつけたのだった。 (続く・・・)
2008年09月09日
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死んだ人の脳を見るとその人の念が伝染するという 迷信があります。 青木が見た鈴木の脳には貝沼の秘密が隠されていました。 貝沼は28人の少年を28通りのやり方で楽しんで殺し、 さらに少年院でヒーリングを行い、皇室の結婚パレードを 見たら、「最も恐ろしいものが追いかけてくる」と 催眠術をかけ、9人の少年を自殺に追い込み殺害します。 数年前、薪さんはスーパーの万引きを見逃して、貝沼の 盗んだ食べ物の代金を代わりに支払ってあげます。 貝沼はその優しさに感謝し、「生きる希望がみえた」と言います。 貝沼は留置所で、鏡に向かって、なぜ殺したのかを語り、 ナイフで首を切って自殺します。 「殺された28人の少年はあんたへのプレゼントだ。」 「薪さん愛してるぜ。」 という貝沼の最後の言葉には執念ともいうべき薪さんへの 歪んだ愛が感じられます。 貝沼は死んだ後、自分の脳が薪さんに見られることを 望んでいたのです。 鈴木は薪さんを守るために貝沼の脳もデータも総て処分します。 そして、貝沼の脳を見た自分の脳を誰にも見られないように撃つ しかなかったのですが、自分では撃てず薪さんに撃って欲しくて 発砲し、薪さんは思わず鈴木の胸を撃ち、殺してしまいます。 薪さんは深く後悔し、ずっと忘れられずにいました。 そして、鈴木の面影を青木に追い、薪さんは青木に言います。 「たとえ死んでも誰にもこの脳が見られないように 僕を殺す時は頭を狙ってくれ。」 秘めた思いを誰にも知られたくないから、誰にも脳を見せる ことができない薪さんの苦しみは4巻の『外科室』の話へと 続いていると思います。
2008年08月27日
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この作品は最初、『WILD CATS』の中に収録されていた短編です。 MRIスキャナーに脳をかけて見ていた映像を映し出すのは 一緒ですが、第九も薪さんも青木も出てきません。 主人公は読唇術専門家のケビンで警察に協力を依頼されて アメリカ大統領の脳を見ます。 ただし、アニメでは青木がケビン役をやってます。 そして、シスコンに設定変わってます。 ケビンがマザコンだった為、青木のお母さんでは無理があるので、 ケビンの母親が青木のお姉さんになっています。 結婚記念日を祝う海辺のパーティーで背中を刺された大統領は 震える手で財布から写真を取り出して、海に破り捨てました。 分析の結果、マシュー・ハーベイの写真で、反体制武装組織に 所属している本名ロス・マコーレイであることが判明しました。 歴代最もクリーンといわれる大統領が命をかけて守った秘密は 3ヶ月前、大統領の誕生パーティーで紹介された一人娘デボラ の恋人への恋情でした。 大統領はただ見ていただけなのに、その脳に映ったマシューは 恥ずかしくなるくらい美しく妖艶でした。 ケビンは見ることで聖域を荒されるのなら、一生見ない。 それくらい愛している。と、母親との別れを決意します。
2008年08月26日
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『ずっとずっと後悔していた』 書いては破り、完成せず捨てられた死刑囚露口の思い。 『なぜ 私があの時絹子を殺さなかったのか』 我が子への愛情の深さから家族の頭を潰し、 MRIにかけられなくした露口は男としてではなく、 父親として、殺すべきだったと悔やんでいます。 絹子が男と情交を重ねては殺し、ついには自分の家族まで 惨殺したのはすべて父親のせいだからです。 青木に悪態をつく絹子の態度からも世の中総ての男を 憎んでいることがわかります。 そして、絹子は平井学を秘密の場所に連れて行きます。 ZIPの脳はいつも平井少年を見ていて、 幸せで愛にあふれている美しい世界でした。 それは平井学が優しさと愛情にみちあふれていた証拠で、 絹子は少年が盲目だからあなどっていただけではなく、 少年に安らぎを求めて利用していたのだと思います。
2008年08月25日
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残酷で悲しい物語です。 チャッピーの着ぐるみを着て、左手左足を粉砕し、 全身の皮を剥ぎ、首を落とす猟奇的殺人事件。 それは5年前の秘密を警察に暴いて欲しくて 佳人が大倉に命じた復習劇のはじまりでした。 5年前、6人の少年少女達が廃墟で見たものは 皮膚を剥がされた子供の死体と左手左足を切断していた チャッピーの着ぐるみでした。 「たすけて」という子供の声を聞いたにもかかわらず、 ドラックをやっていたのがバレるのを恐れて 警察に通報せず秘密にした事に対しての逆恨みですが あの時助けを呼んでくれてれば妹の命は助かったかもしれない という無念から、また、復習を計画しなければ生きていられない ほど佳人の心は闇に沈んでいたのだと思います。 性器を切り取られて暴行された誰にも知られたくない秘密が 妹の脳がMRIにかけられて、人に知られてしまった事を憂いて、 佳人は自ら命を絶とうとしますが、 「香里ちゃんは何も見ていなかった。ずっと目をつぶってた」 と、青木がうそをついて、止めます。 ラストの佳人と香里が手をつないで走って行くシーンは 切なくて、読んでいて、涙が止まりませんでしたが、 ナレーションがこの事件の後味の悪さを物語っています。
2008年08月21日
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私は幸せについて考える時、いつもカール・ブッセの 『山のあなた』の詩が心に思い浮かびます。 山のあなたの空遠く さいわい住むと人のいふ ああ われ人ととめゆきて 涙さしぐみ かへりきぬ 山のあなたになほ遠く さいわい住むと人のいふ 幸せになりたくて、幸せを探す旅に出ても、 幸せになれなくて、幸せになりたいと嘆き悲しむ。 幸せは何処にあるのでしょうか。 本当の幸せは何処にもないかも知れません。
2008年08月18日
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私はレビュアーランキングに入るために、コミックスを1、2ヶ月分まとめて一日でレビューを書いています。10日前にレビューを書いた直後に『秘密』5巻を購入したので、レビューを書くのは9月頃になると思います。『秘密』4巻はすでに2月にレビューを書きましたが、ブログでもまた書こうと思いました。『秘密』4巻は犯罪者や目撃者の心理がすごく切なく描かれています。電車内で起きた薬剤師里中恭子刺殺事件の目撃者は見て見ぬふりをした罪の意識から誰も警察に出て来られませんでした。また、謎のウイルスを発明したバイオテロの犯人は見殺しにした乗客達を次々に殺して行きます。孤独の中で唯一の救いであった女性を殺された怒りと悲しみは深く、犯人と里中恭子とのエピソードは読んでいて涙があふれました。
2008年08月16日
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私は子供の頃から清水玲子先生の大フアンで、先生の漫画は全部持っています。『秘密』は今回も涙なくして読めない、心が痛いお話でした。末期がんの老人の懺悔によって発見された誘拐殺人事件とは無関係の一人の男の死体。それはMRI捜査が可能な屍蝋化死体でした。時効成立した事件の捜査はしないと言う薪さんに青木は「意地悪」と言ってしまいます。三好雪子の味方をした青木に対して、一瞬見せた薪さんの切ない顔が良いです。事件の手がかりとなる暁団地夏祭りの写真の少女は雪子の友人葵でした。葵は婚約者からDVを受けていました。幼い頃、父親に虐待されていた葵は錯乱し、包丁で刺し殺そうとしますが、逆に兄の尚が婚約者に殺されてしまいます。「想像力に欠けているのは監察医として致命的な欠点だ」と、薪さんに責められた雪子は「あなたが誰より大切に思う人はいつもあなたより私を見るのよ」と、触れてはならない薪さんの思いを見透かしたように言います。薪さんは怒って、リモコンを投げつけるのですが・・・後ろ姿がたまらなく可愛そうでした。本当は嫉妬深いのに常に冷静さを保っている薪さんの心が打ち砕かれてしまうほど青木が雪子に夢中なので、薪さんを苦しめています。そんな薪さんに萌えを感じる私は腐女子でしょうか。
2008年08月16日
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