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2004年12月10日

辻邦生の遺品展

(2)

テーマ：今日の出来事(299216)

カテゴリ：本の話題

目白の学習院大学史料館で開催していると新聞記事で見つけ、時間が取れたので行った。

館内で流していた映像も「西行花伝」執筆にからんで「歴史小説と歴史資料」という講演であり、そのとつとつとした話し振りが、生前の面影をしのばせよかった。

辻邦生氏が学習院大学で35年間も教鞭をとっていらしたとは、はじめて知った。教授時代からこの大学の史料館へ資料を寄託しその数2万点、整理されているという。一作家の資料がゆかりの大学に全部あるのは珍しいらしい。

創作ノート、手書き原稿、おまけにフランス留学時代のスケッチ（水彩）もあり堪能した。
ひとつの作品ができるまでの過程は歴史資料、古地図、メモに到るまで面白いものである。
試験や教授会の予定とともに作品執筆計画も書き込んである、大学行事予定表（わら半紙のガリ版刷り！）は、ああ、先生だったのだなーと思わされた。

読んでいないがエッセイに目白キャンパスが描かれているという、キャンパスはちょうど紅葉の盛り、銀杏の黄色が校舎建物のガラス面に反射して美しかった。さすが、庭の手入れもいい！もみじもきれいに赤く染まっていた。

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