やっぱり読書  おいのこぶみ

やっぱり読書 おいのこぶみ

2004年12月13日
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カテゴリ: 読書感想
直木賞受賞作。

幼なじみの早坂萌と青木るり子。二人はなんだかんだいいながら、『二年に一回ぐらいは大喧嘩をするのだが、結局、また元に戻ってしまう。』仲だ。

るり子は美人なのだが、きまぐれで、うぬぼれ家で、浅はかで、おまけに欲が深くて、自分が一番大好きな女。ほんとうに正直で馬鹿な女性。

一方、萌はその人となりを知っていながら、小さい時からるり子の騎士役を演じてきた。
萌は気に入ってしまいそうなものを見つけた時、必ずいちゃもん着けたくなるちょっとひねくれたところもあるが、しっかりもので、ものを考える得る女性である。読み進んでいくとヒロインとわかるが。

プロローグはるり子の三回目の結婚披露宴。
花婿が萌の元恋人で、その披露宴がお開きの後、萌は招待されていたるり子の元恋人とホテルへ行くなどという展開。
なんだ、なんだ、これは!と初めは思った。

向き合って恋をしていないという点では似たものの仲良しが、どういう仕儀になっていくか思わず固唾をのんで、怒濤のように読んでしまった物語というのが本音。


私はいままで唯川さんの作品がどうしても若い女性の傲慢なところを擁護し過ぎているなーというか、やさしく包んでいるなーという気がしていたから。もちろん、女性の感性、姿態を捉えているという点でだが。





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最終更新日  2004年12月13日 21時05分31秒
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Re:「肩ごしの恋人」唯川恵(12/13)  
志穂音  さん
わたしの愛読する唯川さんなのでひと言。
まだこの本は読んでいません。
でも唯川ワールドにすっぽり納まる感じのあらすじですね。何となく物足りない感じもするのだけれど、最後に暖かいヒューマニズムというかそれが彼女の魅力かもしれないですね。サスペンスもいいですよ。
前に書いていらっしゃいましたね?「眩暈」でしたっけ? (2004年12月13日 22時33分28秒)

志穂音さんへRe[1]:「肩ごしの恋人」唯川恵(12/13)  
ばあチャル  さん
>でも唯川ワールドにすっぽり納まる感じのあらすじですね。何となく物足りない感じもするのだけれど、最後に暖かいヒューマニズムというかそれが彼女の魅力かもしれないですね。

「等身大の」というとステレオタイプの評になってしまいますが、実によく女性の気持ち、気分、嗜好、思考を書ききってくれてますよね、唯川さんは。それでいて声高でない、ふんわりとした感覚で心地いいですね。

>サスペンスもいいですよ。
>前に書いていらっしゃいましたね?「眩暈」でしたっけ?

そう「めまい」という題でした。
-----
(2004年12月14日 10時02分31秒)

Re:「肩ごしの恋人」唯川恵(12/13)  
彼女は ほんとに女を描くのが上手ですよね。
 私も読みたくなってきました☆ (2004年12月15日 18時33分05秒)

0401うーたんさんへRe[1]:「肩ごしの恋人」唯川恵(12/13)  
ばあチャル  さん
>彼女は ほんとに女を描くのが上手ですよね。
> 私も読みたくなってきました☆
-----
いろいろとお忙しいでしょうけど、ほんのひととき女に戻って読むのには唯川さんはぴったりかもしれません。 (2004年12月16日 14時23分35秒)

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