やっぱり読書  おいのこぶみ

やっぱり読書 おいのこぶみ

2009年09月02日
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夏は、汗をかきながら本を読むのがわたし流ブログは休んでも読み続ける。

けれども読書感想はメモ程度で...(汗)

『上海』 横光利一

大戦前の上海での物語。
国際都市のエキゾチックさ、猥雑さが彷彿、今はどうなのでしょうか。でも、現代に通じるものがあるのではと思わせる。
やっぱり大作家です。


『にあんちゃん』 安本末子

なつかしい~!作者はわたしよりふたつ下だけなんだった。
ベストセラーになっていた高校生の時に読みましたが、
その時は小学生の日記のうまいこなんていう印象で、同時代性は感じていません。

読み直してみると貧乏ということが少々ちがっていても、
小学生の時の気持ちはおんなじですね。物が不足していてもあかるい気持ち、ひとにしんせつな気持ちを忘れなかった。
うらやましいお金持ちのおじょうさんもいたし(笑)

いいところは貧乏を権利にしていないから。でも、この本が売れて末子さんの奨学金になったというおまけが。


『蝶々と戦車・何を見ても何かを思いだす』 ヘミングウェイ

全短編集の3なのでこれでヘミングウェイの短編は全部読んだことになります。
わたしの好みは長編小説なのですが、こんなうまい短編を読むと、
小説を書きたいなーという気分にさせてくれますね。書きはしませんが。

でも、4回も結婚したなんてすごいエネルギー!しかも61歳で自殺。太く短く。


『読書画録』 安野光雅

もうあきあきの読書案内!(自分に言っている)と思ったらそうではなかった。
こういう風に書けばいいんだ!とひらめきました。
しかし、文才がある人の話ですよ。


『IN』 桐野夏生

島尾敏雄のあの小説『死の棘』を思わせる「小説中の小説」の愛人はだれか?と作家が推理していくストーリー。

奥さんを精神的にめちゃくちゃに嫉妬させた相手なのに、
姿かたちも性格もなにも表されていない。故意に忘れられたのか?
なるほど目のつけどころだわ。

しかし、この小説にも忘れられた存在が...。ミステリーではないのだけれども。


『私の「漱石」と「龍之介」』 内田百けん

夏目漱石の弟子ということはよくわかったけれども、
内田さんは漱石さんの死ぬ間際までお金の心配をかけていたなんて、凄すぎるわ。
なんだかだらしが無い内田百けんさん。『冥途』の印象がまた違ってくる。


『闇の奥』 コンラッド

『ジム・ロード』のようでもあり、テーマも似ている。文明を武器に悪逆の限りを尽くすというのは、一時代前の話と思いたいけど。

『時雨の記』 中里恒子

『綾の鼓』 中里恒子

おとなの恋愛小説なのだけれども、それは飽きてしまって、
スペインの風物が魅惑的なので読み通す。






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最終更新日  2015年11月01日 20時10分10秒
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■コメント

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Re:本を読んで…8月(09/02)  
朱鷺子6565  さん
ばあチャルさん
こんばんは~~~~
たくさん本を読んで
すばらしいですね!!!!
私とは、
全くちがう暮らしですね~~

私の知識は
たまたま出会うTVから仕入れるだけです。
これでは、

人間の格が違い過ぎますね!!!!







(2009年09月02日 23時11分51秒)

Re[1]:本を読んで…8月(09/02)  
ばあチャル  さん
朱鷺子6565さん

メッセージがうれしいです!
こんなメモのようなものをアップして、当然スルーですよ。朱鷺子さんの励ましが、、、涙

ほんと、気分が乗らなくてね~。鳩山幸さんのようにハイテンションになれれば政治家の妻(なりたいわけではありませんが)でも、もちろんハイになりたくて「のりピーさん」になっては困りますよね。

みんな「つかえ」は持っていると知ってはいるのですが、いざ自分となると折り合いつけるのが難しいのよ。やっぱり甘ったれですね。

さぁーて!!(どっこいしょ 笑)

(2009年09月05日 08時29分26秒)

Re:本を読んで…8月(09/02)  
きいぼ  さん
すごい、あの暑さのなか、こんなに読書されてたんですか!! バイタリティに脱帽です。
夏は汗をかきながら・・・コレ、私もやってました。
夢中になると、汗とか暑さとか忘れてしまう・・・。
今回も、読んだことのない本ばかりで、こうしたちょっとした感想にも圧倒されています。
私の方は、本を読まなかったかわりに、土門拳生誕100年の関係で、そのテの特集記事はたくさん読み、記念館で写真も見て、エッセイ読んで・・・の夏でした。
(2009年09月05日 08時54分39秒)

Re[1]:本を読んで…8月(09/02)  
ばあチャル  さん
きいぼさん

ずいぶん読んできたけれども、まだまだ知らなかった本があるのですよ。しかも名作が読み残っているというのは喜ぶべきことなんでしょうね。

きいぼさんはお仕事に関係あるものをお読みになったのですね。
生誕100年といえば松本清張がにぎにぎしいですが、この中里恒子もそうなんですよ。でもたしかどこもなにもしていませんね(笑)

(2009年09月05日 20時07分51秒)

ワタシも  
オーキリ  さん
小学校時代に学内で見た映画だわとなつかしく
「にあんちゃん」を読んで....
アレ 記憶と違うなぁ~と???ずっとココロに
ひっかかっておりました(おおげさ)

先頃(1年ぶり)やっと解決しました
映画で見たのは「つづり方兄弟」でした(汗

それにしてもどちらも貧乏が明るいこと。

(2009年09月06日 15時59分00秒)

Re:ワタシも(09/02)  
ばあチャル  さん
オーキリさん

「にあんちゃん」
オーキリさんの読書感想で懐かしかったから読みました。
この本といい、「つづり方兄弟」といい(あれ「つづり方教室」じゃなかったかしら?)むかしはまじめでしたね。

(2009年09月06日 20時27分39秒)

Re:本を読んで…8月(09/02)  
bonbonus さん
オーキリさんのコメントをコメントを拝見し、わたくしも『にあんちゃん』と『つづり方兄妹』をコンフーズ
していました。
ばあチャルさん、オーキリさんありがとうございました。

というのはわたくしが生まれたのは疎開先の枚方で
(大阪空襲のため実家が全焼したらしい)小さい頃
重い病気で岡の上にある市民病院に入院した事があります。
病室の窓から舞台になった枚方砲兵工場とそのバラックの家並みがよく見えました。
この映画(1958年)が上映されたときにはすでに大阪市内に住んでいたので、どうも記憶が混乱していたようです。ずっとにあんちゃんの舞台が枚方と思っていいました。
(この映画も1958年上映です)

動物農場にコメントを送ったのですが、消えてしまいましたね。 (2009年09月07日 08時43分51秒)

動物農場  
Rinn さん
私も取り紛れて書き損ねてるうちに、消してしまわれたのかと、残念に思っていました。
最近の社会情勢と符合するようだなって思ったけど、即反応できなくて遅かったかと。。
無理してテンションあげなくていいと思うので、きっと理由があったと思っています。
また気分もどったら、お話してくださいね。
(2009年09月08日 04時03分15秒)

Re[1]:本を読んで…8月(09/02)  
ばあチャル  さん
bonbonusさん Rinnさん

>動物農場にコメントを送ったのですが、消えてしまいましたね。

もうしわけありません!どなたのコメントもなかったので書きなおそうと...。

あまりにも時宜にぴったりなので。舌足らずだと思いましたのと、それに民主党の様子が刻々と変わるしね。きっとalexさんならうまいんだけれども。

時間もないのよ。すみません!
(2009年09月09日 17時48分48秒)

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