Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2024年02月08日
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カテゴリ: 霊魂論
内的霊的衝動の写しとしての美術史
 第1講 ドルナハ  1916年11月8日-6
第3講  中欧ー北方の芸術衝動を理解するための基礎
     中欧ー北方の芸術と南方の芸術の対立と関係
デューラー及びホルバインに至るドイツの彫刻と絵画
さてここで、もっとゴシック的な思考、ゴシック的な把握から生まれたものを私たちに作用させてみましょう、シュトラースブルクの大聖堂の彫刻です。「355 正門の預言者像」この人物像はほかの像よりもずっと建築全体に適合しています。こう言ってよいのかもしれません、ここでは表現は徹底して内から形作られている、しかし人物の形成全体は、さらに西方に進むともっと多数観察できるとおり、建築フォルムに呼応して引き出されていると認識されます。「356 四つの枢機卿の徳」この時代のとくに特徴的な傾向というのは、教会が打ち負かす者として表現され、そのためいたるところに、これらの打ち負かされた悪魔やその他のモティーフが見られることです。「359 教会(複製)」「357 キリストと三人の賢い乙女」「358 誘惑者と三人の愚かな乙女」、これはつまり、こういう女性像によってシュトラースブルク大聖堂「教」》、キリスト教会が表現されているのです。さてここでは、目隠しされた驚くべき身振りのシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)が教会に対置されています。「360シナゴーグ(複製)」「361同、部分 胸像」単に頭と独特の表情だけでなく、身振り全体を心に刻みつけていただくようお願いします。教会とシナゴーグがいかにすばらしく魂的に対照されているかみなさんが比較できるように、もう一度教会全体を見てみましょう。さて、南方的なものと中部ヨーロッパ的なものの共同作用のさらなる例として、今度はケルンの芸術からいくつかの実例をごらんいただきましょう。よく知られていない「ケルンのマイスター(親方」しばしば彼はマイスター・ヴィルヘルムと呼ばれますが、まったくもって動きから生み出されたフォルムとともにこの下の人物をごらんになれば、このなかになおも見い出せます通り、きわめて精妙な記号付与およびフォルム付与を、表現の親密さと高度に一致させています。「237 ケルンのマイスター ヴェロニカのハンカチ(聖骸布)」名高いマリア像、「豆の花を持つ聖母」が同じマイスターの同じ源泉に由来するということはよく知られていますね。「238 ケルンのマイスター スイートピーの花を持つ聖母」これより、以下のどの絵画においても、これらのマイスター(巨匠・名人)たちが、単に面差しやその他の身振りのなかだけでなく、とりわけ手の形成全体のなかにも、魂的なものを、真に魂的なものを、形作り仕上げることをかなりの程度愛好しているということに注意していただきたいのです。つまりこの時代は、ほかの時代よりもずっと、手を魂的に形成し仕上げることに取り組んでいます。こういうことを申しますのは、まさにこの傾向がデューラーにおいて特別な高みに到達するという理由からですが、彼は真の喜びとともに、魂的に手のなかに表現されうるすべてを表現するのです。私たちはこのケルンのマイスターに、南方的なフォルム要素の、中部ヨーロッパ的な魂的なもの、心情に親密なものの要素によるきわめて純粋な浸透というものを実際見出し、そしてすぐこれに続いて、コンスタンツからケルンに来たマイスター、シュテファン・ロホナーにおいて、ほかならぬこのマイスターはちょうどこのふたつの実例に示されているものについてきわめて多くを学んでいるにもかかわらず、ここでもまた表現要素がフォルム要素に反抗しているのを見ます。「239 シュテファン・ロホナ 聖なる王たちの礼拝-ケルン大聖堂内」シュテファン・ロホナーは、表現の芸術のなかにしっかりと根ざすことで、ある種の革命的な抵抗をもって、ケルンにおいてほかの人々やその弟子たちから彼が学び得たものにぴったり寄り添うとでも申し上げたい人物です。「240 シュテファン・ロホナー 磔刑」「241 すみれを持つ聖母」つまりこれは、前に示されたものにつながるものです、ぴったりと寄り添うにも関わらず、まさにこの新たなきっかけを、内からの創造を有しているロホナーです。これは1420年だということだけ述べておきたいと思います、このときロホナーはケルンに行くのです。そこで多かれ少なかれロホナーにとって教師となった人、彼を先ほど「ヴェロニカ」と「スイートピーの花を持つ聖母 238)」で示しましたが、彼は1410年頃に死にます。その後1420年にロホナーがケルンに行くのです。「242 シュテファン・ロホナー 薔薇垣のなかの聖母」このすばらしいロホナーの絵「薔薇のなかの、薔薇の四阿のなかの、薔薇の垣根のなかの聖母」、みなさんがこの絵のなかにあるすべて、天使たちの姿の途方もない可動性、可動性を絵全体にも付け加えようとする試み!--を検討されるなら、私たちはここで与えることができるのはもちろん明ー暗のみですが、これにさらに付け加わるものは、色彩付与です。聖母子を見下ろしている父なる神の見えるヴェールの広がりを通して、可動性が絵のなかに入り込んでいくさまをごらんになれば、また、天使たちのそれぞれがその使命を果たしそれを通じて途方もない動きが入り込んでいくさまをごらんになれば、この絵は動きから生み出された構成(Komposition)となるでしょう。

参照画:Naumburg_Dom and ナウムブルク大聖堂-彫刻像






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最終更新日  2024年02月08日 06時48分37秒
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