全2件 (2件中 1-2件目)
1
■なぜ南米でプログレがThe O2でのアーサー2016が無事終わったようだ。長男がツイッタ―に簡単な状況と写真を載せている。その前に、春頃録音していたスタジオ盤のお披露目パーティがあって、懐かしい面々(アシュリー、女性ヴォーカリスト、デイブ・コルクホーンら)の顔も確認できた。1日限りの久々のビッグステージ、リックが大好きなビッグステージでの高揚感が得られるだろう。何しろO2は2万人近く入る。当然DVDで発売されるだろうな。スタジオ録音盤とセットでお願いしたいものだ。終わったら、南米ツアーやるんだろうな。90年代後半くらいから、リックのシンフォロックはなぜか南米で火がついて、毎年のようにコンサートやっている。契約書の条項に「マント着用のこと」とあり、どうやら70年代のリックのイメージがいまだに温存(?)されているようだ。アルゼンチンかどこかで、15歳くらいの少年がヘンリーのCDを持ってきてリックにサインをねだってきたので「どうしてこんな古い音楽を?」とたずねたら、「1週間前に初めて聞いたので、僕にとってこれは新しい曲なんです」と言われて、なんだか感動したというエピソードがある。暑くて楽天的な国民性(よくわかんないけどおおざっぱな印象)のエリアでプログレが流行るとは思わなかったけど、リックのオケもコーラスもバンドもあれもこれも、っていう過剰性が受けているのかもしれない。実際、つべにあがっているライブとか見てると聴衆の熱狂ぶりはすごいな。リックもうれしそうにショルキーかかえて客席に降りて行って、女づれでもどってきたりしているし。なんだろ、欧米では70年代のキーボードの魔術師が、見た目あんなに変わってしまっても受け入れ、当時と同じものを要求する国民なのか。日本だったらおとなしく、ピアノ1台のコンサートでも聴衆は満足なのにねえ。今回も、まあO2のあとも忙しそうだけど、あわよくば、日本にも来て、オペラの電光掲示字幕みたいなのつけて、日本人のナレーター(山寺宏一希望!)で地底探検とアーサーをやってほしい。アーサーも地底探検も見ていると、オーケストラと合唱がいかに合わせられるかにかかっているよね。どうしてもアウフタクトをカウントするから、頭出しが遅れる。そして金管が壊滅的にへたくそ。まあ一流のオーケストラを使えるわけではないからなあ。でもあの程度の金管だったら、シンセで打ち込みやったほうがマシだと思うんだよねえ。それより、久しぶりに見た笑顔のオリバーがすごく老けてて驚いた。一瞬、え、オリバー?・・・だよね?と疑ったくらい。法令線がくっきりしてきたのは、最近の練習風景でも気になっていたけど、笑うと目じりがグンと下がって長~いシワが現われる。無精ひげもあって、なんか小汚いおっさん風。いかん、いかんよオリバー。あの中途半端な髪の長さもいかん。まあね、さすがに40を過ぎると、超ロングは見苦しくなってくるんだよね。女性もそうだけど。でも今の長さだと、リックのほうが長いんじゃないの?オリバーは2002年に正式に結婚。2000年ころにはワイフとして写真も掲載しているけど。奥さんの名前はLisa。ブロンドの知的な美人。子どももいるような話は書いているけど、よくわからない。結婚14年目か。なんだかアダムに比べていろいろ不遇っぽいけど、ウェイクマン家の血統で唯一「気品」を感じされる人なんだから、頑張ってほしいものだ(そして彼の音楽はほとんど凡庸)。■地底探検 in メルボルン 197575年2月のメルボルンでの「地底探検」ライブDVDを見た。リックが日本人をディスっているといういわくつきの悪名高いライブ。笹川さんの、あんまり役に立たない、でも面白いライナーがついていた。この一件でリックは日本で相当評判を落としている。未だに某掲示板ではリック嫌いの理由としてこの件を持ち出している人もいる。イエスを出たり入ったりしてイエスの成長を妨げた(?)戦犯という声まで。まあ、それは随分勝手な思い込みだと思うけどね。最新のDVDではその部分が削られているという書き込みをネット上で見たけど、2006年発売のDVDではしっかり字幕でも紹介されている。でもディスっているわけじゃなくて、「日本語はRとLを区別しない言語だから苦労した」と、日本語の特性を理解したうえで、パフォーマンスにかかわる苦労話をしているだけだった。そこでリックもやめときゃいいのに、ついリップサービスで「英語を話す国に来てうれしい」を2回言っているし、日本人のコーラスだとこのフレーズがこうなっちゃうんだと真似してみせる。これはいかんね。前にもリックは自分のソロコンサートのMCで日本語マネてみせているけど全然似てないですから!ネガティブな人なら前者は「英語を話さない国には行きたくない」、後者は「欧米人からは滑稽に見える変な言語」ってことになるだろうし。そもそもあの時期、あの段階で、いきなり極東まで来たのがすごいよね。41年前だよ。すでにイエスで1回来ているとはいえ、オケとコーラスを現地調達して、東京・大阪・名古屋で計7回って、多すぎだろう!チケットちゃんと売れたのかなあ。地底探検自体、日本人にそれほどなじみのあるお話じゃないし、ナレーションは英語だったんだよねえ。ああいうスタイルだと、どうしても朗読付きの音楽劇を想起させるけど、ステージでは誰も演技しない。ひたすら演奏しているだけ。今ならリックの要塞をアップにして大型スクリーンに移したりと、もっとかっこいい演出ができるのかもしれないけど、リックはあくまで音楽が主役で、5歳の頃からのお気に入りの地底探検をやりたかったんだなあ。DVDは120分ほどあって、地底探検自体はLP1枚分だから、なにかおまけがついているんだろうと思ったら、コンサート自体が、ヘンリーから2曲、まだアルバム発売前のアーサーから2曲弾いていた。よくつべにも上がっている、ものすごい高い位置でのマーリンの速弾きはこのときの映像だった。あれ、自分だったら鍵盤に手がとどかないな。リックはあの長身とあの長髪で、遠目には本当に異形で、他を圧倒する存在感なんだけど、相変わらず(というか今見ても)陶酔しながら弾く顔はちょっとアレなんだよな。でも、指が90年頃の「神キーボード」映像よりさらに細くて長くて美しい。どうして神はこんな美しい指とピアノの技量を、あんな俗物に与えたもう他のだろうか。■30年ぶりの同窓会このDVD、思ったよりも画質もよく満足だけど、なによりの収穫はおまけ映像Lost Journey(失われた旅路)だった。ぴったり30年後に当時の主要メンバー5人に集まってもらい、ツアー中にメンバーの一人(ピックフォード・ホプキンス)が8ミリで撮ったプライベート映像を見ながら当時を懐かしむという同窓会。5人のメンバーのうち、私はリックとアシュリー・ホルト以外わからなかったけど、当時のギター、ドラムス、ツインボーカルのもう一方、ゲイリー・ピックフォード・ホプキンスだった。日本での移動中の光景などがしっかりおさめられていて、東京駅や新幹線、車中、ホテル内での様子は珍しい。リックはほとんど映っていないけど、あの風体の連中が、当時の日本(東京)をうろうろしていたら、さぞかし目立ったことだろう。しかも、英語の通じないアジアに来るのは、リック以外はほとんど初めてだったんじゃないのかな。はしゃぎぶりがつたわってくるようだ。リックは、30年前の映像を見ながら、「この人も、この人も・・・当時の人はもう5人くらい亡くなっている」とちょっと悲しそう。30年という時の流れを感じるよね。指揮者のミーシャムはひときわ年上だったから仕方がないとしても、一緒に苦楽を共にしてきたバンド仲間が鬼籍に入るのは切なく思っているだろう。さらに10年経っている今は、もっと生存者は減っている。そして真冬の東京からメルボルンに行ったらそこは夏だから、リハーサルなんてみんな上半身裸。リックも裸でリハやっていて、あの長い髪の毛が汗でべったり背中に貼りついていて、やっぱりこれだけの長髪の管理は大変だろうなあと思う。あとは当時はリックもすごい酒飲みだったから、ひたすらどれだけ酒を飲んでいたかと言う話だな。まあはっきり、本番前も本番中も飲んでいたらしいことをうかがわせているし(カット、とか言ってるけどまあ時効だろう)、頁数は冗談だとしても、興業契約書には酒とナッツの条項が16頁もあったとかなんとか。24本入りのビールの箱が24箱あったとか、ビールとブランデーとウィスキーとワインをがぶ飲みしてたとか。みんな強すぎる。そうそう、ホプキンスが「日本では君が代を歌うつもりで、通訳と夜中まで練習したんだ」と言っていた。アシュリーも「そんなことあったな、思い出した」「朝の5時まで練習したのに、リックが直前になって気が変わってやめたんだ」って。リック~。合唱団のあまりの下手さにキレていたのかもしれない。船に乗っているらしいシーンや、また出たブライアン・レーンや(彼は当時、リックのマネジャーかな)、NYCでの様子では、街のビルボード(ミック・ロンソン)に声を上げたり。あと、リック以外のメンバーが口をそろえて言うのは、ジェイミーなんとか(英国の料理研究家)ですら15人分の料理をつくるのは大変だって言ってるのに、リックは150人をコントロールしていたとか。スタッフも入れると300人近い大所帯だったらしい。なので、飛行機が遅れたりして1日伸びると経費がかさんで大変なことになる。一度、エアポケットが目の前にあるけど、回避して飛んだり、引き返したりすると時間がかかって1日分余計に経費がかかるからエアポケットに突っ込んだとか、すごいエピソードがポンポン飛び出す。みんななつかしいんだろうなあ。30年前といったら、私は社会にでて間もなく、Biz編集部で編集のイロハを習っているころだ。あと、地底探検のロゴ入りのチャーター機の映像にリックが「信じられない!こんな映像が残っていたんだ」と本当に驚いていたり。当時は椅子の果てまで全部運んでいて、大変だったらしい。「今ならどこへ行っても椅子なんで数ドルで変えるのに」って。本当に大変だったんだろうなあ。ワグナーの歌劇を上演するためのオーケストラと歌手と合唱団と機材一式に匹敵する引っ越し公演だったんだろう。ゲイリー・ピックフォード・ホプキンスについて調べていたら、彼はその後、フェイセズを辞めて日本に戻ってきた山内哲と日本でバンド(Tetsu & Good Times Roll Band )を組んで、日本ツアーを行って、アルバムも1枚残していた。ヴォーカル以外は日本人なので、ゲイリーは半年とか、結構長く日本にいたのかもしれない。これも妙な縁なり。しかし彼は残念ながら、2013年にがんで亡くなってしまった。やはり山内テツとバンドを組んでいたせいで、ピックフォード・ホプキンスを知る日本人は多く、ブログにヒットする。ロッド・スチュワートばりのヴォーカルとか、ポール・ロジャースの間、とか一流とは言わないまでも、みんなほめている。当時の典型的なハードロックのヴォーカリストだったに違いない。合掌。それにしても、どこにでも現われるなブライアン・レーン。ロイ・フリンの名まえも出ていたし、このころはイエスを脱退して、イエスはリレイヤーを発売しているころか。レーンは実はイエスよりかなり前からリックとは既知の間柄で、リックの地底探検への想いを知ったレーンは、1969年ころに「一流のミュージシャンを集めて地底探検の音楽物語をやろう」とリックにもちかけている。しかしリックは、それだとレーンが仕切ることになり自分の思い通りにできないと判断。わずか20歳くらいの若造によくもレーンもそんなホラ話をもちかけるよな。そしてリックの判断は正しい。「自分で稼いだ金なら好きなことができるとボウイは言っていた」と、ここでもリックはD・ボウイからの教えを語って見せる。よほど印象的な経験をしたんだろうな。おかげでリックは家を抵当に入れてまでして資金を調達。チケット完売でも25万ドルの赤字となったのだった。ちゃんちゃん。https://www.discogs.com/ja/artist/149420-Rick-Wakeman?page=7アーティスト別のタイトルを網羅できるDISCOGでリックを検索したら、同音異種は1つとカウントしても172枚のアルバムが検索できた。もおおリック・・・
2016.06.21
コメント(0)
■Rick Wakeman solo in Japan 2014年、日本でのリックのソロコンサートの音源、初めて聞いた。ブートにしては、かなり音がいい。まあピアノソロということもあり、お客さんもクラシックコンサート並みにお行儀がいい。ちょうど2年前の6月、65歳のリックか。まったく技量は衰えるどころか、指がまわってまわって仕方がないという感じだ。オリジナル版からはかなり大きく変わっている2曲のヘンリーの後半なんて、過剰なまでにプラルトリラーが入りまくる。ミーティングもリストばりに細かい装飾スケール入ってすげえええと思う。そりゃ多少は指がすべってミスタッチもするけど、調性が崩れるようなミスではないし、指の動きは依然として安定して速い。スタインウェイだろうけど、こんなにこまかく広域アルペジオが鍵盤上を駆け回るのは珍しい。大きなフレーズ間のコントラストをつけるために、ちゃんとデュナーミクも考えていて、もともと5指が完璧に独立しているから、5指で旋律、1-3指で伴奏していても、1-3指が大きく聞こえることはほとんどないもんな。 考えたら、イエスでは立ちっぱなしで弾いているから、ちゃんとすわってペダルも細かく踏み分けられる生ピアノのほうが、緻密で正確な演奏を聞かせられるのは当たり前だ。リックにとって生ピアノに座って弾くコンサートなんて、本当はちゃらいのかもしれないと思う。リックのソロコンサートでは定番になっているビートルズの2曲、ヘルプとエリナーリグビーのアレンジ。 後者がプロコフィエフ風だということは、リックがずっと以前から公言しているし、このアレンジ自体、1990年頃からステージで披露している。リックがまだカレッジに通っていた頃にプロコフィエフのオーケストレーションを勉強し、断然好きになったらしい。それよりヘルプである。「フランスの作曲家、サン=サーンス風(スタイル)」!原曲とはまったく異なった様相の、のったりしたリラクゼーションミュージックに変身させられたうえに過剰な音のシャワーで埋め尽くされたアレンジは、なんとサン=サーンスだった。そう言われてみれば、あのグダグダに溶けているようなハーモニーはサン=サーンスっぽいかも。I hope you understand that~と前置きしてたけど、この「わかってくれるといいなあ」は、スタイルを感じてもらえたらいいという意味なのか、自分の言っていることが分かってもらえているといいという意味なのか判断に迷う。サン=サーンスもセルゲイプロコフィエフも、英語の発音と日本語表記は違うからなあ。このセットリストは日本公演向けということで、UKツアーとは異なるようだけど、言葉の通じない遠い異国のファンにも受けるように、極力メジャーな曲で構成している跡がみられる。文芸三部作のメドレーを中心に、キャット・スティーブンスやボウイ、ビートルズのアレンジ、イエスの曲。その合間にオリジナル。とくに千の光のダンスはオケとコーラスのカラオケのうえにリックのキラキラスケールが載るという、本当に美しいメロディアスな音楽だった。リックはやっぱり基本は美しいクラシカルなメロディーメーカーなんだよな。なのにロックが好きで、本当に困った人だわ。だってロックのリックはB級なんだもん。(文芸三部作除く)■RCMとRAMところでRCMとRAMの違い、ちゃんと理解した。もっと早くWikiを調べればよかった。そしてリック(中退)は間違ってRAMのほうに掲載されていた。RAMのほうが核式は高く、エルトン・ジョンやアニー・レノックスが卒業しているけど、意外にもクラシックの名演奏家はRCM出身のほうが多かったりする。おそらくもともと名家の子を受け入れるのがRAMで、出てもプロにならないんだろうかと思ったり、ワーキングクラスが奨学金で来るのがRCMなのかもと思ったり。RCMも国立の音楽大学で、前身が教師養成だったので、教職過程という実務を教えるんだろうけど、出身者を見ると全然RAMに負けていない。HP見てたら、ニュースリリースというか定期的に発行しているPR誌の2011年にリックのインタビューが載っていた。 自分が通っていた頃とは随分変わってしまったとか、記憶にある先生たちとか。そして本にも書いてあったけど、入ってみたら真剣にプロを目指している人がたくさんいて自分の来るべき場所じゃないと思ったって。チャイコフ先生の「もう帰ってくるな」には後日談があって、彼自身、地方のオケに奏者として誘いがって、1年後には学校を辞めていた。あれ?でも75年のTVドキュメンタリーには出てたよね。チャイコフ先生のクラリネットの個人レッスンの詳細が面白かった。 基本、1人30分らしく、1)まず数分遅れて行く、2)先生とチャット(世間話)をする、3)おもむろに楽器を組み立てる、4)念入りにチューニングする、5)5分も吹いていると、次の学生が早めにやってくる。というわけで、いつも5分と吹かずに終わっていたらしい。そんなに下手ではなかったと思うのに、いやだったのかなあ。まあピアノのように自由にはならなかったんだろう。あと、オーケストラとロックの共演については示唆に富んだ発言をしていた。つまり、リックが最初にオケや合唱とロックを合体させた当時は、オーケストラはクラシック以外の音楽に対する理解がほとんどなくて、「彼らは正確に弾くけど、それじゃ正しくないんだ」と言って、ロックを理解するためにやるべきことは「それを聞くこと」なんだって。でも今はオーケストラのメンバーもいろんな音楽を理解していて態度が変わったと言ってる。やりやすくなったんだな。そりゃあね、先進国では人口は減るし、音楽のジャンルは一層細分化・多様化するし、クラシックだけでオーケストラの財政なんて維持できない時代だよね。30年くらい前から。ところでRCMは立地がいいねえ。ロイヤルアルバートホールのまん前。感覚としては明治神宮絵画館前、みたいな感じかな。あーいや、やっぱり東京芸大と文化会館みたいな関係性かも。この一角は私の大好きな場所、V&Aや科学博物館からも近く、ハロッズも歩ける範囲だし、なにしろナイツブリッジ、サウスケンジントン、ノッティングヒルとくれば、おハイソな地域だ。最初にロンドンいった当時は、まだハロッズはアラブ資本じゃなくて、ジーンズでは入店できなかったし、1フロアまるまる乗馬用品とかだった。近くには馬場専用レーンのある広大なハイドパークがあるし、ああこれがイギリスのクラースね、とちょっと感動したものだった。ロンドンに行くと、1日はVA行くついでにこのあたりを散策する。ハイドパークには乗馬専用レーンとかあるし、有名なスピーカーズコーナーを確認し、疲れたら東側の対面にあるグロスターホテルでお茶をする。■初Genesis 73年のジュネシスのライブ映像を見た。ピーガブって当時からこんなコスプレやってたのか。日本では70年代前半にはジュネシスは大きく取り上げられることはなかったと思う。MLや専科での特集とかも記憶にないし、写真なんかもほとんど見た記憶がない。第一、アルバムの広告を見た記憶がない。でも、聞いてみたら好きな音楽だった。どうしよう。このうえジュネシスまで。 方向性としては舞台上の演劇空間重視なんだろうな、ピーガブって人は。音楽を視覚まで含めた総合芸術として表現したいあたりは、リックのシンフォロックとはまたべつの意味でプログレッシブではある。でも、そのコスプレたるや、まだサイケやフラワーチルドレンを引きずっているようなファッションだし、今見るとかなり無理がある。 入ったばかりのハケットはなぜか椅子に座ってプレイしている(当時の定番スタイルだったらしい)。口ひげを蓄えてかなり落ち着いた印象。でもみんな20代前半なんだよね。フィル・コリンズだけがやっぱり浮いている。トニー・バンクスを初めてちゃんと認識した。いい鍵盤楽器奏者だと思う。音の組み立て方がキースやリックともまた全然違う。もっと硬質で現代音楽的だ。この人はどういうバックグラウンドがあるのか興味を持って調べてみた。ああそうか、噂では聞いたことがある、全員パブリックスクール出身のお坊ちゃん集団だった。この人もそう。12歳から全寮制の学校で、そこでピーガブと知り合う。勉強していたのは高等数学、サセックス大学では化学を勉強してたけど、後に論理学と物理に転向とある。まあ完全理系の脳みそなんだな。だから楽器の取り回しもやたら詳しい。コルグのサイトにあるバンクスのページでも60歳くらいのトニーが、オアシスのワークステーションを楽々使いこなしていることが紹介されていた。もともとテクノロジーに強い人なんだな。地底探検を100回以上読んできた読書好きのリックとは、まったくかぶるところがない個性だ。 今世紀に入ってからは、ナクソスからアルバム出しているということは、やっぱりクラシックに回帰しちゃったか。音楽的な影響としては、ピアノはラフマニノフ、ラヴェル、オーケストラはマーラー、ショスタコーヴィチ、ホルスト、V・ウィリアムズなど、たくさんの名前が挙がっている。プログレの人は、まずミュージシャン自身がクラシック好きだよな。ジョン・アンダーソンも相当好きっぽいし、師匠もクラシック曲はソロでたくさん弾いている。アランも幼いころはクラシック聞いてたとか言ってたし、クリスは聖歌隊員だったし。
2016.06.10
コメント(0)
全2件 (2件中 1-2件目)
1