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『シュレック』は面白かったので、『シュレック2』もDVDで観ることにした。あっ。勿論日本語吹き替え版で(笑)。主役の怪物シュレックは浜ちゃんの声だった。最初は、あの甲高い関西弁が、どうにもそぐわない感じで耳障りだったのだけれど、しばらくすると慣れてきてまるで浜ちゃんがシュレックになったような気分で見てしまった(笑)。特徴のある声の有名人が声優をするときっとこんな具合になっちゃうのは、ひょっとすると弊害になることもあるかもなーーーなんてふと思ったりしました。フィオナ姫の藤原紀香さんの声は、最初から最後までイメージにぴったりで、意外にイケルやん!とちょっと驚いてしまったり、ドンキーの声の山寺宏一さん(やまちゃん)はノリノリで本当に楽しかったし長靴を履いた猫ちゃんの竹中直人も軽い調子でよかったし。でも、話の内容は、どうなのかなー?途中途中で笑わせるポイントや誰もが知ってる他の映画のパクリジョークシーンも満載でそこそこ笑えたけれど、まあ、そんなもんだろうな。娯楽としては、とても楽しめたし、最近のCGはすごいなあと驚いたり、アメリカ風のエンターテイメントってきっとこういう風になっちゃうんでしょうね。しょうがないか(笑)◇シュレック2
Jan 10, 2005
テレビのドラマは観てません。映画館にも観にいかなかったのですが、DVDがレンタルに出ていたことだし、つい最近、平井堅の『SENTIMENTALovers』の『瞳を閉じて』も車でよく流していたし、まあ、観てみよっかなーくらいの気持ちで借りてみました。このくらいの気分で借りた時って意外や意外、思いのほかヒットが多いのですが、今回の『セカチュー』は、私としては、いまひとつな気分!悪くないんだけど、大人になった朔太郎の変わり身の早さに驚き、呆れ、なんだか、純愛ってそんなもんなんかなー?という後味の悪さを味わわせてくれました。いや、悪くはないんだと思うんだ。でも、私には、ヒットしませんでした。ところで、この朔太郎と亜紀の高校生の時代は1986年だということだった。まさに1986年の私は、15歳。ラジオから流れる佐野元春や渡辺美里の音楽、ウォークマンの出始めで、欲しいなーと思っていた懐かしい気持ち。あの時の甘酸っぱい香りが観てる間中一面に漂ってきてノスタルジックな気分を味わいました。あのころどうあがいても届かなかった憧れていた音楽、レストラン、お酒、ファッション、どれも手に入れてしまったけれど、あの頃の届かないもどかしさ、だからこその一所懸命さは今となってはなかなか感じることのできない感情。そういうことを思い出させる映画ではありました。ところで、世界の中心の意味がやっとわかったよといった最後の朔太郎。本当にわかったのか?という疑問を感じずにはいられなかった私は、やっぱ、大人になりすぎているのかもしれません。◇世界の中心で愛を叫ぶ
Jan 9, 2005
最近、忙しすぎて、なかなか日記を更新する余裕がない(汗)。といいながらも、帰ってきて晩ご飯を食べてからなんだかんだといってレンタルしてきたDVDを観ていたりする(笑)。取り急ぎ、忘れないうちに記録しておくことにする。◇ヴァンヘルシング ★★◇ファインディング・ニモ(再) ★★◇シュレック2 ★★◇スパイダーマン2 ★★★◇世界の中心で愛を叫ぶ ★★今回『セカチュー』以外は、アメコミとかアニメチックな選択になっているのは、我ながらちょいと可笑しい。『ヴァンヘルシング』は最初はドラマティックでゴシック調でイケルか??と思うもストーリーがへんてこで、どうにもまずかった(涙)。途中、『マトリックス』か?と思えるシーンもあって、不思議に微妙な感じでした。でもヒュージャックマンは相変わらずかっこよかったし、女性陣は吸血鬼もアナ王女も綺麗でセクシーだったのでビジュアル的には目の保養になったかなーーー『ニモ』は、映画館では字幕でみて残念な思いをしたので今回は、日本語吹き替え版で。やっぱ、アニメは日本語吹き替えに限るな。英語版ではあんなにうるさくてやな感じに思ったドリーも室井滋がやってると、「意外といいやつじゃん」って感想まで変わってくるってもんだ。パパ役の木梨ノリタケ氏も、英語版よりいけてました。日本語版オススメです。あっ、時間がなくなってきた。続きはまた次回!スパイダーマンは1より2の方がすっきりしていておもしろかったと思う。
Jan 8, 2005
今年は、正月早々笑うような年にしたいな~と思い、早速【カンフーハッスル】を観てまいりました!1日は映画の日ということで、今回の鑑賞料は1人1000円。最近、年齢のせいか(?)、レイトショーを見ると、次に日がなんだか眠いような気がする今日この頃。1000円で映画を観ることができる、毎月1日の映画の日と、水曜日のレディスデイは、重宝しております(笑)。そういうわけで、【カンフーハッスル】。この映画は、いわずと知れた、【少林サッカー】のあのチャウ・シンチー監督が、またしても主役兼監督でがんばっとります。そして、やっぱり、かなり、笑えました。とにかく、コミカルで、まじに「ありえねー!」なのですもの。私が気にいったキャラは、大家のおかみさん。どの住民もキャラ濃すぎだったけど、このおかみさんと主人公の、追いかけっこ(?)がめちゃ見もの!絶対、ありえねー!って感じで笑いがとまりません。どのキャラも濃すぎなせいか、肝心の主役のキャラが全然際立ってないところがかなり残念。また、【少林サッカー】と同じく、ストーリーも何もあったもんじゃないような設定。公式のホームページを見ても、どこもゲームだし、全然、わからん。ありえねー!しかし・・・【少林サッカー】のあの衝撃は超えられませんでした。・・・残念!◇カンフーハッスル
Jan 1, 2005
結局今年映画館で観た映画は、合計28本。後半、観たいと思える映画がなくってかなりペースダウンしましたが、今年の私のベスト1は、文句なしに【STEP INTO LIQUID】。観ててあんなに気分よくなる映画は今までなかったように思う。そして生き方の追求というかテーマが哲学的だった。小さな映画館でしか上映されなかったのがすっごく残念!次に好きだったのは【恋愛適齢期】と【コラテラル】かなあ。それぞれ、テーマは違うけど、やっぱり大きな意味での哲学的テーマがあった。どう生きるかって、とっても考えさせられるテーマを的を絞って展開させてるところがいい映画だったなあって思えるポイントかもしれません。来年もいい映画に一つでも出会いたいから、何本でも『どうでもいいかもしれない映画』を観に行くんだろうな。それって、ちょっと本にも似てる。自分の気に入った1行を探すために、膨大な量の本を読み探す、みたいな。人生もひょっとするとそんななのかもしれないです。◇◆at Theater◆◇(2004年 12月~1月)◇ターミナル★★、5◇マイ・ボディガード★★、5◇コラテラル★★★、5◇インファナル・アフェア(無間序曲)★★★◇アイ・ロボット★★★◇STEP INTO RIQUID(ステップ・イントゥ・リキッド)★★★★、5◇華氏911★★★◇RIDDICK★◇キング・アーサー★★◇Deep Blue(ディープブルー)★★★◇ブラザー・フット★★、5◇Swimmnig Pool★★★、5◇21グラム★★、5◇デイ・アフタートゥモロー★★、5◇TORY★★ ◇キルビルvol2 ザ・ラブストーリー ★★◇ディボース・ショウ ★★◇真珠の耳飾の少女 ★★★◇コールド・マウンテン ★◇イン・ザ・カット★◇恋愛適齢期★★★★◇PAY CHECK(ペイチェック)★◇REGEND OF MEXICO(レジェンド・オブ・メキシコ)★◇ROAD OF THE RINGS(ロード・オブ・ザ・リング~王の帰還)★◇LOVE ACTUALLY(ラブ・アクチュアリー)★★★◇SEABISCUT(シービスケット)★★★、5◇MISTIC RIVER(ミスティック・リバー)★★★、5◇リクルート★★★※くろっちさんからのご提案で、後から、横に★をつけてみました。あくまでもわたくしの好みってことで♪
Dec 30, 2004
主演トムハンクス、監督・製作スピルバーグという最強タッグと思われた、【ターミナル】。母国がいきなりクーデターで消滅してしまってパスポートが無効になってしまった。入国も出来なければ、出国もできない。空港の中に閉じ込められて、出れなくなってしまったビクター(トム・ハンクス)。彼は約束を果たすために、空港でひたすら待つ!このストーリー、かなり興味をひかれる。感動で泣きそうな映画の予告編を観るにつけ、観てみよっかなー、でもやめよっかなー、最近のトムハンクスの映画って演技は巧いんだけど、それだけなんだよなーー。スピルバーグの映画も、感動させたいところがわざとらしくって、ちょっときびいなあ、と。でも、そこを押して映画館に足を運んでみる。最初の数十分は、トムハンクスの演技の巧さ、言葉が通じないことからくるいろんなアクシデントで笑えるシーンが盛りだくさん。へえ!と思えるジーンとくるシーンも随所にちりばめられながら途中で、話がわけわからなくなってくる。この映画のテーマであった[空港で待つ]という意味は?引っ張りすぎたわりにちょっと結末が軽すぎる。途中出てくるヒロインのキャサリンゼタジョーンズはショートボブでかわいいし、普通っぽくていいんだけど、彼女の最後の選択も、あの終わり方じゃもったいないっていうか軽くなって必要なかったんじゃないかなーと思えたりする。空港にはいろんなドラマがある、っていうこと。人間味あふれる主人公がいる、っていうこと。それだけでよかったんじゃないかなー?クラコウジアって国を消滅させてまで、空港の中にとどめなくっても。なーんて。作り手の意図(かどうかわかりませんが)を深読みしちゃった映画でした。この映画を観て私が学んだことは・・・せめて英語は出来ないと、空港で困ったことになりそうだ。そんな感想でいいんかいな??◇ターミナル
Dec 29, 2004
今年観たDVDは約60本。面白かったのは、【ベッカムに恋して】【BLUE CRUSH】【クジラの島の少女】【ディナーラッシュ】【CHAOS女はみんな生きている】【死ぬまでにしたい10のこと】【トークトゥハー】【永遠のマリアカラス】【北京ヴァイオリン】【橋の上の娘】などなど。ベスト1は、【北京ヴァイオリン】【ユージュアルサスペクツ】でした。来年もたくさん観るぞ。来年は、景色や映像が綺麗な映画やDVDをたくさん観たいな~と思います。◇◆at Home (video・DVD)◆◇(2004年 12月~1月)◇トスカーナの休日★★◇マッハ!!!!!★★◇ベッカムに恋して★★★、5◇マスター・アンド・コマンダー★★◇DRUMLINEドラムライン★★、5◇スターシップ・トゥルーパーズ★★★◇ソラリス★★◇BLUE CRUSH(再)★★★★★◇Big Wednesday◇クジラの島の少女★★★★◇TIMELINE(タイムライン)★★◇ムーンライトマイル ★★◇ボウリング・フォー・コロンバイン★★★◇グランブルー(再)★★★、5◇MICHEL VAILLANT(ミシェル・ヴァイヨン)★★◇ABBYS★★◇dinner rush(ディナーラッシュ)★★★★◇10日間で男を上手にフル方法 ★★◇CHAOS女はみんな生きている★★★★◇アンダーワールド★★◇死ぬまでにしたい10のこと★★★★◇NOVO ★★★◇もののけ姫 ★★★★◇クール・ランニング ★★★◇マルティナは海 ★★、5◇永遠のマリアカラス ★★★、5◇セクレタリー ★◇マッチスティックメン ★★★◇トーク・トゥ・ハー ★★★★◇北京ヴァイオリン ★★★★、5◇シッピングニュース★★◇天空の城ラピュタ★★★★◇バグスライフ★★★◇橋の上の娘★★★★◇PHENOMINAN(フェノミナン)★★◇戦場のピアニスト★★◇仕立て屋の恋★★★◇ショコラ★★★◇LIFE OF DAVIDGAIL(ライフ・オブ・デビットゲイル)★★◇TANGO★★★★◇ラ・タービュランス★◇バートンフィンク★◇クイズ・ショウ★★★◇ノッティングヒルの恋人★★◇レオン★★★、5◇ホテルハイビスカス★★★、5◇ユージュアル・サスペクツ★★★★★◇完全犯罪クラブ ★◇アバウト・ア・ボーイ ★★★◇バースデイ・ガール ★◇MY BIG FAT WEDDING(マイビッグ・ファットウェディング)★★★★◇愛しのローズマリー★◇EX★★★、5◇ブロークン・アロー★★★◇プロフェシー★◇マトリックス(再)★★★★★◇風の谷のナウシカ(再)★★★★◇シュリ★★
Dec 28, 2004
前評判がすごくよかった【トスカーナの休日】。やっとDVDを見つけて借りることにした。トスカーナを始めとする、イタリアの風景はどんな映画で観ても、美しすぎてすっかり魅了されてしまうところけれど、いかんせん、主人公のダイアンレインがどーーも、私の趣味と違う。いい映画だろーなーとは思いつつ、どうしても触手をそそられない。しかし、どういうわけだか今回は借りてみました。先に感想をいえば、トスカーナの美しい風景、衝動買いをしてしまうほど古くて素敵な洋館、美しいリゾート地やローマの風景。全部、すごく素敵で、一度は行きたいな~とやっぱり魅了されてしまいましたが、ストーリーと、映画の作りこみ(?)そのものは、中途半端で惜しかった。・・・残念!前もってことわっておきますが、ベストセラーになったという原作を私は読んではいません。どの辺が中途半端かというと、築300年のオンボロ洋館を購入してから改築していく作業が、以後、仲間(友人)になる作業員たちにすっかり任せきりでスロウライフ風な流れのわりにはお金持ちの道楽のような内容に仕上がっていた点。その家を改築してくれた仲間(作業員)との繋がりや友情がやっぱ中途半端な表現でしかされていなかったこと。何を伝えたかったのか、彼女はトスカーナにきたことで、どう変わっていったのか、やっぱり惜しいくらいに中途半端。似た内容の映画であれば、断然、【恋愛適齢期】の方が面白かったし、心に残って、私は好きですね。ダイアンレインは、年齢を感じさせない美しさだったけれど事あるごとに、『ジェニファ・ロペスになんか似てないかい???』と思わせる、ちょっと嫌な感じの媚を感じさせて、やっぱ私はあんまり趣味ではないなあ・・・なんて思った次第です(笑)。こういう好き嫌いで、映画って左右されるのかもしれませんね(笑)。いい加減なもんです。
Dec 26, 2004
『レオンを超えた!』というふれ込みがなんとなく気になって私としてはすっごく久しぶりに映画を見に行きました。ここ1、2ヶ月、なんだか観たいと思う映画がなかったんですよねー。そこで『マイ・ボディガード』。誘拐が、ビジネス化しているメキシコシティ。この6日間に24件の誘拐事件が発生、その70%は人質が戻ってこないという。衝撃的なオープニングで、目をそらしたくなるような現実が突きつけられ、ありえないような仕事をしていた主人公(デンゼルワシントン)の登場。いきなり、「ありえねー!」(カンフー・ハッスル風に)と言いたくなるような主人公クリーシーの経歴とその後の「ありえねー!」恐るべき行動。ボディガードをしてもらってる9歳のピタ(ダコタファニング)の生意気で青白い様子。どれも現実味を帯びていなく、どっちかというとダコタファニングを使わずに普通の子役を使った方が、ストーリーへのいらない詮索をしなくて済む気がしてちょっと残念。ストーリー的には、「LAコンフィデンシャル」を彷彿とさせるような社会派で正義感な脚本。見れば、同じ脚本家であった(笑)。これ以上は、書きませんが、私の中では『レオン』は超えなかった!でもデンゼルワシントン、やっぱかっこいいです。あまり好きではなかったけれど、いい役者さんだなーと思いました。マイ・ボディガード・・・★★☆(2,5)◇マイ・ボディガード
Dec 20, 2004
『コラテラルとは・・・間違った時に、間違った場所に偶然居合わせてしまうこと=巻きぞえ』久々、映画行きました。【アイロボット】以来だから一ヶ月ぶりくらいかな!私にしては珍しいブランク。最近、観たい映画がなーんか無かったんですよね。そんなわけで、ちょっと楽しみにしていた【コラテラル】。 トムクルーズが悪役に徹してるということで、話題の映画。マイケル・マン監督の、男くさい映画です(笑)。この映画を観て感じたテーマは、『仕事観』。仕事観=人生観みたいなイメージが前面に出ていました。これはマイケル・マン監督の価値観なんでしょうか。。。巻き添えを喰ったのは、ヴィンセントをたまたま乗せたタクシードライバーマックスだったのかマックスをドライバーに選んでしまった殺し屋ヴィンセントだったのか。哲学的だったし、色々考えさせられるシーンもあり。一晩で5人の証人を殺すという仕事を引き受けたプロの殺し屋ヴィンセントとタクシードライバーマックスのたった一晩の華やかで殺伐としたロサンゼルスを舞台にしたドラマが、手に汗握ってスタイリッシュ。そしてクール(JAZZがらみで多様されていました)。この映画の主役は、トムクルーズ扮する殺し屋ヴィンセントというよりもタクシードライバーのジェイミー・フォックス。めちゃいい味出してました。そのほか、ちょい役で、いろんな俳優が出ていて、密かに華やかだったなー。ストーリーは最初から、ピーンと最後が読めちゃうんだけれど人間に焦点をあてたところが面白かったです。悪役ながら、信念を全うするヴィンセントは、ある意味、まっすぐで、誠実なのかもしれないな。なんて。教えられた気分です。◇コラテラル
Nov 2, 2004
これは、タイトルがお茶目すぎて、借りるに借りれなかった作品(笑)。でも、観た感想は、サイコー!これは、とくに女子諸君、絶対観るべきです!まず、音楽がノリノリでめちゃめちゃいい!(ホームページを開いたら、すぐノリノリの音楽が流れますのでどうぞ♪)両親の反対や、環境の反対を乗り越えてがんばっていくサッカー少女たちの姿が清々しくて、感動的です!ベッカムに恋して、っていうタイトルだけど、ベッカムは、ほとんど出てきません(笑)。主人公のインド系のバーミンダのお部屋のポスターでは登場してますが、サッカー好きのバーミンダのアイドル選手でベッカムみたいにボールを曲げてシュートしたい!っていう[Bended like Beccam]のタイトルが本来のものみたいです。元気なバーミンダとインド人の生活と習慣を大事にするバーミンダの両親との関係は、まるで[マイ・ビッグ・ファット・ウェディング]の主人公の女性とギリシャ人家族みたいなノリ。とってもコミカルです。あと、バーミンダを自分の女子サッカーチームにスカウトしにきたジュールズ役のキーラナイトレイ。[キング・アーサー]での野生的すぎるワイルドな風貌は[パイレーツ・オブ・カリビアン]や[ラブ・アクチュアリー]でのお嬢様テイストからは想像できない感じだったけど、意外とイケルじゃん!と好印象を持ったのもこのベッカムに恋してを観れば、なんだかよくわかった(笑)。元気良すぎるジュールズの役、ハマリ役だと思います。そんなこんななこの作品。当のデイビット・ベッカムもイギリスのブレア首相も大層気に入ったそうですよ。ぜひ、レンタルへGO!◇ベッカムに恋して
Sep 20, 2004
最高に面白かった去年のインファナル・アフェア第1章。テーマは“無間地獄”。二人の主人公、ヤン(ショーン・ユー/トニー・レオン)およびラウ(エディソン・チャン/アンディ・ラウ)はそれぞれ警察に浸透したマフィアとマフィアに浸透した警察のスパイであり、本当の自分とは正反対の身分を手に入れることになる。このことにより、彼らは生きながらにしてこの上ない苦しみを味わう、“無間地獄”にいるかのような人生を歩むことになる。という・・・!!!2章では、ラウ刑事(潜入マフィア)とヤン潜入捜査官が、どういういきさつで、潜入しなければらななってしまったのか、若き日の彼らに焦点を当てて、ストーリーは進んでいきます。前々から思っていたのですが、このインファナル・アフェアでの一番の悪者は、ウォン警部ではなかろうか?と思っていましたが、2章を観て、ますます、「こいつめー!!」と思うシーン続出。密かに1章からヤン潜入捜査官の味方になってしまった見方をしている私にとってこんな上司がいるから、部下が苦しむやんか!と思わず拳固になってしまう私ってわりと熱血?(笑)。ヤンとかウォンとかラウとか言ってもきっとわかりづらいので登場人物紹介を先にご覧くださいね。2章では若き二人の刑事よりもその他の人物のキャラクターもしっかり描かれていてよかったと思いました。私が印象に残ったのは、マフィアの大ボス、ンガイ・クアンの次男のハウの抑えた演技のキマリ方(笑)。ビジネスライクな冷酷非情なこういう洗練された悪い人、絶対いそうだよねー!虎視眈々(こしたんたん)って本当にコワイっ!と思えるくらい、演技が際立って上手に思えました。ハウに限らず、登場人物すべて、着てる洋服とか身に着けている小物とかメイク、スタイルなど、本当によく考えて、よく出来てるなーってくらい本物よりもリアルな感じがする作りこみ方に思えて、私は、そんなところにも感心。そして、姐御マリーもいい味だしてた。登場人物全員、生きながらにして、無間地獄を味わっていて、おどろおどろしいのは前作と同じ。今回は、冒頭で「阿者言無,鼻者名間,為無時間,為無空間,為無量受業報之界。」という仏教の言葉の解説があり、字幕翻訳=“阿鼻”とは、時間、空間、量の際限も無く、苦しみを受け続ける地獄である。とありました。阿鼻は八大地獄の中でも最下層にあり、最も苦しいと言われる「阿鼻地獄」、別名「無間地獄」のことを指しているのだそうです。「阿鼻」とは原語を漢訳したもので、「永遠に助からない」という意味。(ここわいーーー)一旦この地獄に入れば助かることはなく、永遠に終わりのない厳しい苦難を受け続けることになる。“業”とは、人間一人一人が行う全ての事であり、それが正しくとも、また間違っていようとも、必ず“報い”が返ってくるという意味だ。という仏教の思想は、当たり前っちゃー当たり前の真理だけれど本当に地獄を生きるのは、こんなに辛いんだな、と疑似体験してしまいます。普段の行いは良くしなきゃいかんね。そう思ったインファナル・アフェアでした。やっぱ、1作目の方がインパクトあって面白かったです。2作目見る方は、1作目を観てないと、面白くないと思います。◇インファナル・アフェア
Sep 19, 2004
ロボットと共存する近未来に興味があって始まったらすぐ行こう、って決めていた[アイ,ロボット]。(story)今からわずか30年後の近未来、家庭用ロボットが人間のパートナーとして普及している時代。そしてさらに、革新的な技術による新世代ロボットが登場し、新たなロボット社会の夜明けを迎えようとする直前、そのロボットの生みの親であり、ロボット工学の第一人者、アルフレッド・ラニング博士(ジェームズ・クロムウェル)の殺人事件が起きる。容疑者は最新のNS-5型ロボットのサニー。“ロボット3原則”により、絶対に人間に危害を加えられないはずのロボットが犯人なのか? その謎を追及するシカゴ市警の刑事デル・スプーナー(ウィル・スミス)とロボット心理学者スーザン・カルヴィン博士(ブリジット・モイナハン)は、やがて、人類の存亡がかかった驚愕の真相に迫っていく……。(公式ホームページより抜粋)この話は、感想を書き始めると、どこも、きっとネタバレになってしまうので敢えてストーリーの展開に関することは、書くのを控えさせていただきます(笑)。私は、イメージしていたよりも面白かったなーと思いました。面白いなと思ったポイントは、人間の登場人物がやけに少なすぎる点(←いきなりそれかよっ、)。ほとんどの場面がCGで、ロボットがいつもスクリーン中にうじゃうじゃいて、人間とロボットの数が、まるで逆転するんじゃないか?というくらいのインパクトがありました。そして、最終的に[MATRIX]の世界に繋がっていきそうな展開だったということ。アイ,ロボットの映画で起こるような色々なことが、年々実際積み重なっていって、最終的には、MATRIXみたいな、ロボットが人間を支配する時代に突入しそうだなーと。ちょっとした恐怖体験も味わいました(笑)。だってさ、宇宙規模で正しい考え方をできるようなコンピューター頭脳ができたら地球環境を破壊しまくって、人同士、殺しあってるような人間の存在を抹殺するのが一番手っ取り早く地球を守る方法だ、なーんて答えをはじき出すのは、絶対必至だと思うもんな。私だってそう思う(笑)。あと見所は、未来のアウディ・カー。[マイノリティ・リポート]の未来のレクサス・カーもよかったけどアウディ・カーもなかなか。かっこよかったですよ!それから、やたら出てきた2004年タイプのアンティークな(笑)コンバース。いくら協賛してるからって、コンバースじゃないんじゃないかい?って、私は思わず笑ってしまいました(笑)。今の時代でもコンバースは、ローテクスニーカーって風合いがイカしているけど、30年後でもそういうことなんでしょうか??刑事さんが履いてる靴にしては・・・走りにくそうでした!(笑)ところで、ヒロインのブリジット・モイナハン。私が初めて見かけたのは、[コヨーテ・アグリー]、そして[トータル・フィアーズ]。と[リクルート]。無表情であまり好きなタイプの顔だちではないのだけれど、今回プロモーションのインタビューなんかで、髪をダウンスタイルにしていた彼女はとってもステキでした。ひっつめ髪より断然、ダウンがかわいいよなあ。今回、なんだかもったいないなーと思いました。感想は、そんなとこかな?(ウィルスミスについては無いのかよっ、と)◇アイ,ロボット
Sep 17, 2004
Master And Commanderというのは、パトリック・オブライアン原作の海洋冒険小説だそうでその中でも「英国海軍の雄 ジャック・オーブリー」シリーズ第10巻であるThe Far Side Of The World「南大平洋、波乱の追激戦」の映画化なんだそうです。相変わらず、物を知らないわたくしは、映画館の予告編でみた、12歳くらいの少年が、戦争に借り出されて死んでしまうかのような「子供」を使ったお涙ちょうだいもんかよ、とうっかり宣伝を反対の意味で鵜呑みにしてしまいその手には乗るか!と、敢えて、映画館では観なかった映画だったのです。しかし、観ていくほどに、どうやら、この少年達は、無理やり連れてこられたわけではなく堂々として王子さまのように振舞っているようだと気づき始め、なんだか、荒くれ物の下っ端兵士達は少年達に「ミスター」と呼んでるらしいゾ・・・???うーん。まさか、これは、時代背景をまったく説明してないけど当時の英国のスタイルを忠実に再現して見せた小説の映画化?彼ら少年達は、位の高いエリート正だった。そっか、これは階級社会のイギリスじゃーーん!なんだか、宣伝とは違うような気配にやっと気づいたのはラッセルクロウ扮するオーブリー艦長、の親友であるドクターがガラパゴス諸島で、冒険したい気分をあらわにして駄々をこね始めたシーンから。あれ?宣伝とまったく違うじゃんか。これって、海の戦闘物語というよりは、アラビアンナイトとか、怪盗ルパンとかの昔物語の、忠実な再現って気がするぞ、これってこれって、ヒューマニズムあふれる愉快な愛と冒険の話なんじゃないかい?と気づいたころには、すでに前半を台無しにして観ていたことを後悔します。そういわれりゃー衣装もスゴイよなーとか、ロープの結び方とか船の内装とか船に関してフェティシズム感じるくらい本格的だよなーとかあーしまった!もっとちゃんとみときゃーよかった!などと悔いが残ります。戦闘物だと思えば退屈な話も物語の純粋な再現と思えば、また違った楽しみ方もできたはず。宣伝のおかげでヒドイ目にあいました。あとで調べたら、やっぱり公開前から、この日本版の宣伝がJAROにひっかかるとクレームの論争が大きかったそうで(わたしが知らなかっただけですが)実際JARO行きになったそうで、私も安心しました。ふーーー。しかし、ラッセルクロウ太ったなー◇マスター&コマンダー
Sep 3, 2004
これも劇場で観たかったけれど、見逃していた映画。マーチングバンドのスポ根映画!(笑)人種でわけるべきではないだろうけれどやっぱ、運動神経と音感のよさそうな黒人はかっこいいなああと思わず羨ましく思えてしまう、かっこいいスポ根ものでした。熱いぜ!ぜひ、公式ホームページに行ってTRILERを観てください。ドラムのビートがいいですよ~!◇ドラムライン
Sep 1, 2004
[華氏911]の、あまりにも酷い戦争の現場と、そこに愛国心という政府の刷り込みで次々と送り込まれる、きっと何も知らされていない民間から志願してきた兵士達。知っていたとしても、貧困回避のために、行かざるを得なかった兵士達は思うかもしれない。これは、[スターシップ・トゥルーパーズ]そのままんやないかい?!と。とりあえず、地球繁栄のために惑星に進出していって、戦う兵士達は、「戦争に行って市民権を得ないかい♪」と自衛隊なみに、スカウトされたり、イメージのいい愛国心漂うCM(このCMが実にバカにしていて秀逸だ)で募集されている。とりあえず、厳しい訓練はされるものの敵である巨大昆虫について、あまり研究されておらず、いかにも詰めが甘い。その詰めの甘さが大量の死者を出し続け、兵士達は必死で身を守るため、自国の仇のために敵を殺しまくる。これぞ戦争。地球と宇宙の戦争だと今のところありえないからなんとか見られるがこれは、地球内で考えれば、いたるところで起こる、戦争そのものなんだと不気味に感じる。戦争の原因や現状の悪化は、俯瞰して見ると非常にばかばかしくてお粗末な独りよがりな政策から起こるのだな~とかなり空しくなってしまう。華氏911で感じた空しさそのまんまをまるで予測していたかのようにB級仕立てで、ブラックにシニカルに嵐のように凄まじいこの映画は、まじでびっくりしました!!!!恐ろしかったです。◇スターシップトゥルーパーズ
Aug 31, 2004
目が合っただけで妊娠してしまうというセクシーアピール十二分な、濃い系役者、ジョージ・クルーニーは、個人的には、わりに気に入っていて出てるだけで思わず観てしまいます(笑)。そんなジョージクルーニーですが、[ソラリス]は、近隣の前評判が非常に悪くて敢えて、映画館で観ることもないか。。。と軽く考えてた作品。じつは、スタンリーキューブリック監督の[2001年宇宙の旅]か[惑星ソラリス]かといわれるようなSF超大作の[惑星ソラリス]さえまだ未見のわたくしは、そのリメイク版といわれるソダーバーグ監督の[ソラリス]をオリジナルと比べようがなくそうすることによって(?)単純に、(これしか知らないので)楽しむことができました。ジョージ・クルーニーの気障っぽさしか眼中にないわたくしのことなのでSFがどうだったとか、話の内容がどうだったか、とかそういう重たいテーマは、はなから脇にどけといて・・・(笑)とにかく、感じたことは、ジョージ・クルーニーは、まじで宇宙服似合わないなーーこの人は露出しないと魅力半減なのねーということと奥さん役のナターシャ・マケルホーンは、なんてミステリアスで美しい女性なんだろう・・・!ということと宇宙船の中ってほんとに息苦しそうだなーー(窮屈な感じに臨場感がありました)ということとなにより、なんて綺麗な惑星なんだろう。すっごい神秘的で綺麗な惑星。作品全体が、しっとり落ち着いて淡々として、ちょっと哲学だなーと。こりゃ、売れなそうだなー(迫力とか起承転結がないから)と思ったものの、私は、大して嫌いでもなかった。この話は、SFというよりも愛があったはずの夫婦の関係修復という恋愛映画なんだなーと私は勝手に理解しました。後半、次々と起きる、理解に苦しむ(必要でもなさそうな)シーンがでてきて、混乱しましたが、意表をつくラストで、さらに混乱が混乱を呼び(笑)わけがわからなかったけど、美しかったねーという感想を持つにいたったのでありました。すごく綺麗でしたよ。私はそれで充分でした。◇ソラリス◇惑星ソラリス
Aug 30, 2004
雑誌BRUTUS(ブルータス)の「サーフィンで人生が変わります?」特集を見て以来、前売り券を入手し、今か今かと公開を楽しみに待ち続けていた【Step Into Liquid(ステップ・イントゥ・リキッド)】。やっと公開されて、行って来ました!シネ・リーブル博多駅!・・・・ここの劇場、まるでホームシアター並みの狭さ!!(笑)スクリーンのちっちゃさ!!恐るべし!もちろん、張り切って最前列のど真ん中席に陣取り日活ならではの(?)マイナーな公開予定映画のCMを楽しみ(【いかレスラー】が面白そうだった(笑))やっと!やっと!!Step Into Liquidが始まります!!オープニングから、アンビリーバボーな波に乗っているサーファー登場! まさにこんな感じ!そしてサーファーが愛してやまないという世界各地の波とその波を心から楽しんでいるサーファーのコメントでできているドキュメンタリー映画です。そして、ドキュメンタリーだから、特殊効果なし、スタントなし。波の迫力が物凄いです。◇タヒチ、チョープ(牙を持つ波)◇コルテス・バンク(海の真中に現れる18mを超す大波)◇ハワイ、オアフ島のノース・ショア(巨大な美しい波が立つ聖域)◇ベトナム(平和な土地の、ほのぼのとした雰囲気を持つビーチ) ◇テキサス、ガルベストン(貨物用運河、スーパー・タンカーが作るリーフ)◇ラパヌイ(人里離れた神秘的な孤島、イースター島) ◇アイルランド(身を切る冷たい海、そして、心温まる雰囲気) ◇オーストラリア西部(未開の海岸) ◇ミシガン湖(サーフィンが湖にまで進出 )◇カリフォルニア、マーベリックス(巨大な波、重大な結末 )◇コスタリカ(南の楽園、純粋な喜び)こんな風に各地の波とそこそれぞれの地元の人たち(大人から子供まで)のそれぞれの楽しみ方。大きい波でも小さい波でもそれぞれによさがある。そういう考え方自体がすでに洗練されていて悟りに近いところにあるな~と感動してしまいました。 「自然」に敬意を払い宇宙の一員として地球生命体としての人間という立場の認識とかそういう、大きな目で見た人間の小ささ非力さをしっかり認識できます。だから、自分に挑むんだ。挑戦は、他人との競争ではなく自分との戦い、または自分の可能性への挑戦。この映画から、私はそんなことを感じ取り今日、前半に観た、【華氏911】とのあまりに対照的なメッセージ性に『こんなに価値観は正反対な結末があるのだなあ!』と感慨深く感じるのでした。哲学的メッセージだけではなく人としての喜び、自然のすばらしさ、水に触れることの気持ちよさがこの映画にはそこかしこから溢れていた。サーファーでなくても一見の価値ありです。私は、もう一回観に行きたい。そして、本当は、もっと大画面で、いい音響で自然を感じたかった。売れる映画しか、大手の流通にのせれない現状はわかっているけれどこれを、アメリカ的な思想の人がみたら「考え方が甘い!」とか「そんなんで生活できるのか!」とかバッシングの嵐だろうな。そして、そういうのが価値観の違いで、精神的豊かさをもって地道に暮らしている民族や国は巨大資本や、巨大軍事力によって、征服、支配されてきたんだなという過去の世界史のことなどを思い出し、またしても切ない気分になるのでした。(ホームページより)40年という時間軸をまずはそこに想いだし、現在なおサーフィンを楽しむレジェンドたちの雄姿を捕えるとともに、テキサス、ウィスコンシン、アイルランド、ベトナムと地球を縦横無尽に駆け巡る空間軸が交差するその巧みな演出にデイナの斬新な発想が伺える。時空間の織りなすストーリー展開をさらに印象づけるのが、そこに登場するサーファーたちの個性豊かな生き方だった。28年間一日たりとも休まずにサーフィンを続けた男、巨大タンカーの走りすぎた後に残る軌跡にテイクオフする男たち。陸から160キロも離れた大洋の真っただ中で巨大ウェーブを捕えた男たち。かつてサーフィンをここまで広い範囲で追いかけた映画があっただろうか。サーファーの人間関係ともいえる多様な生き様が見事にフィルムに収められている。そして、映像の合間に折り込まれるサーファーたちのコメントはすべてインタビュー形式でまとめられ、サーフィンや人生について真面目に語りかける登場人物たちの個性が、独特なメリハリとなって本作品を印象づけている。■シネ・リーブル博多駅 TEL(092)434-3691 シアター1:80席 / SRDシアター2:57席 / SRD一般\1800 /学生\1500/小・中・シニア\1000水曜レディースデー 女性\1000博多駅博多口より徒歩3分福岡交通センタービル7F
Aug 29, 2004
監督・脚本 マイケル・ムーア主演 ジョージWブッシュ第57回カンヌ国際映画祭最高賞パルムドール、国際批評家連盟賞ダブル受賞史上最長級25分にわたるスタンディングオベイション!というふれこみだったら、どうしたって触手が動くってもんです(笑)【ボウリングフォーコロンバイン】までは、なんとかマイケルムーアのセンスも許せたけれど【華氏911】はどうなんだろう?ってな半信半疑な気分で行ったからでしょうか?私にはどうにも納得できない内容ではありました。個人的に、ブッシュは能無し(言っちゃった~)で、嫌いなんだけど、それでも、ブッシュだけ攻撃されていて、なんかかわいそうっていうかブッシュ動かしてんのはネオコンやろっ!って思わず突っ込みと同情をしてあげたくなるくらい、私には、911事件以降のアメリカをブッシュとサウジに責任転嫁してるような内容に見受けられました。ネオコンに関しては本当になんら触れられていなくて、ちょっぴりウォルフォウィッツ国防副長官が出てきたくらい。(彼は欲深そうな子泣きじじいみたいにスクリーン上では見えました)タカ派のラムズフェルドもそんなに悪役での登場ではなかったし。とにかく、ブッシュの能無しぶりをこき下ろして休暇をとりすぎだとか、自分のファミリーとかお友達の資金源がバレるとやばいから、とりあえず、責任転嫁をイラクのフセインにまわしちゃおっと♪的にイラク戦争を始めたとかそういう事実のみは事実として受け入れられるけれどそういうセンセーショナルな事実をスキャンダルにすることでマイケル・ムーアはネオコンの悪巧み(私とは思想が違いすぎる、という点で悪巧みとさせていただきました)を目立たなく、私達の視点をはぐらかせてしまったんだなーとこちらも穿った見方をしたくなる。そんな感想を私は強く持ってしまった。もしかりに、これが原因で、ブッシュが再選できなくて、ケリー側にネオコンがそのまま鞍替えしちゃったら(その予兆は大いにある)どう落とし前つけてくれんのさ、マイケル・ムーアよお!と、まさか情報操作して混乱させてる張本人はメディア側の君か!と、ドキュメンタリーもよしあしだわな~と、物質的な幸せを追求しまくっている惨めな人々をたくさん見てしまって見終わるころには、どっと疲れ、なんともいえない出口のないような悲しい気分になりました。人間の幸せの価値観はそれぞれ違うからなんともいえないけれど私の価値観とは全然違ったな~は~~。。。マイケル・ムーアはこれに味をしめて、コイズミジュンイチロウドキュメンタリーでも作ってくれんかいな?!と半ば自虐的なことを思ってしまった、切ない映画でした。◇華氏911
Aug 28, 2004
去年、劇場で観て、めちゃめちゃ好きだったBLUE CRUSH(←去年の日記に飛びます)。【クジラの島の少女】を観た後だったので、次はスカッとするハワイイの映画がいい!と思って、チョイスしたハワイイ オアフ島のサーフィンの映画。 劇場で観たときは、一人で舞い上がってしまうくらい波の映像と音に圧倒されてしまったけれどやっぱりおうちでDVDで観ても、波の迫力はものすごかったデス。あんなんに挑んでいけるだけで、リスペクト。ローカルだからって、そんなにみんな命知らずになれるのか(笑)?そしてそういう真剣なサーファーだけでなくハワイイでは、老若男女、海に親しめるスポーツとして多くの人が普通にサーフィンに親しんでいるところは観ていて微笑ましく、うらやましい環境のように思えました(笑)。そして、今回、前回にまして目に付いたのは主人公の女の子達が乗ってるオンボロな車。前回もかっこいいなーと思ったけれど、それは多分ファッション的にかっこいいなーと思ったはず。でも今回は、真剣に、ボロイ車っていいなーと(笑)。そして、三角ビキニに短パンがかわいい彼女達の日常着も以前は、かわいいけどさ、あっちはハワイだからねー(福岡ではどうかなー?)と何気に他人事のような気分だったのがいまや、私の日常着(お部屋と海着)として多様されているというところがスゴイ(笑)。糸島に住み始めて、感覚が、ハワイイ化し始めているのかもしれん?!とふと自分で笑ってしまった♪それから、DVDならではの特典映像はいいですね!メイキングで、波の撮り方や、カットされた未公開映像が面白かったです。やっぱ、BLUE CRUSHはいいね!音楽も、映像もサイコー!BLUE CRUSH
Aug 17, 2004
ここのところ、選ぶのは海が舞台の映画ばかり。その関連で今回選んだのは「クジラの島の少女」。ニュージーランドの海の美しさからのんびりとした明るい話だろうと、軽くジャケ買い(ジャケットで選んだ)したはずがどっこい感動して泣いてしまった、傑作でした。私は、こういう映画が好き!映画自体力強くて、潔くて、無駄なシーンが一切なく淡々と描かれる内容は、全体を通して愛があった。自分達の伝統とか誇りとか、そういう感情をくっきりと思い出させてくれた。Whale Rider一族の跡取りとして男性に生まれてこれなかった12歳の少女パイケアと男性ではなかったというだけでその環境を受け入れることができない頑固なマオリ族のパイケアのおじいさん(族長)。この確執を村のみんなが陰で助け合って、パイケアは成長し自分が守るべき村や人々を少女パイケアは心から愛している。単純だけど愛ってすごい。人類愛とかそこまで考えさせられる。パイケアの存在が村を明るく変えた最後のシーンでのパイケアのラストの言葉が重い。子供が純粋に思う当たり前の言葉を、どうして大人は、生活としきたりの上で忘れていってしまうのだろう?当たり前のことを当たり前にやっていきたい、と思って生きている私はたまに子供っぽい(頭の構造が単純だ)と思われることがあるが、実際、見てる間中、パイケアと自分を重ねて同じ視点で世界を見ることができた。私が当たり前だと信じている理論は、やっぱり間違っていなかったしいきつくところは、「シンプル」な原理なんだなと嬉しくも思った。ラストシーンのパイケアのシンプルな言葉とオーバーで撮ったような煌く映像が心に響いて清清しい!この映画、観るべきです。ストーリーは、書き始めると長くなるので公式ページで確認を。◇クジラの島の少女(Whale Rider)
Aug 16, 2004
まずは、感想。単純に、面白かった。興味深いという意味で面白かった。銃に親しんで育ち、自ら全米ライフル協会の永久会員であるマイケル・ムーアがアメリカの銃社会について切り込むというところ。ムーアの純粋な好奇心で問題を追求したにしては、ひどく全てが計算づくで、確信犯的なあざとさをムーアの外見の無邪気さでカムフラージュした(実際はカムフラージュされてなくて、見てる人にたまに疑問を残す)ような作りになっていて、そこが、ドキュメンタリーなのにエンターテイメントの要素があって、個人的には納得いかない部分であるのだけれど問題の提起の仕方や、それによって起こる議論を見透かして火をつけちゃった、これまた確信犯的なところがマイケル・ムーアの真骨頂?!まんまと引き付けられて、一緒に考えてしまうのです。「なぜ、コロンバイン高校銃乱射事件は起きたのか?なぜ、アメリカで銃犯罪が多発するのか?こんなアメリカに誰がした?」 と。始まりはこうです。アメリカは旧ユーゴスラビアのコソボ紛争における最大規模の爆撃を敢行した。その1時間後、あのコロンバイン高校銃乱射事件、別名トレンチコートマフィア事件が起きた。私が一番強烈に腹がたったのは、この爆撃後のクリントンの「被害は最小限に抑えた」といって、何の罪も無い民間人居住区を爆撃して、その被害者(運が悪かったとしか思えない)は必要悪から出た聖なる犠牲者のように、軽く流している会見の様子だった。銃は必要悪。やられるのは、大きな大儀のもとで起きてしまった聖なる犠牲であって運が悪かったとしか思えない。という、コロンバイン高校の事件やアメリカ銃社会へ疑問の発端に向かう導入部分のように思えてきて、ムカつきはじめる。そこの部分はムーア監督はさらっと流し(このさらっと具合が絶妙で)、私たちをもっと身近でわかりやすい対象へ誘導する。ムーアの疑問はこうだ。ビデオゲームは日本の方がよほど進んでいる、家庭の崩壊はイギリスのほうがひどい、失業率はカナダのほうがはるかに高い。なのになぜアメリカだけ銃犯罪が突出しているのだ?なぜ、アメリカだけが銃社会の悪夢から覚めることができないのか?コロンバイン高校銃乱射事件の2人は、ハードロック歌手のマリリン・マンソンを聴いていた。そして乱射事件の朝、彼らは、ボウリングをして学校に向かった。「マリリン・マンソンのライブを禁止するのなら、なぜボウリングも禁止しないのか?」 マリリン・マンソンへのアポなしインタビューはとても興味深かった。マリリン・マンソンはメディアについて言及する。「……洪水、エイズ、殺人……メディアは恐怖と消費の一大キャンペーンをつくりだす。そしてこのキャンペーンは、人々を恐がらせることによって消費へと向かわせようとする発想に基づいている。その恐怖心が人を銃に向かわせるのだ。」これは、なるほどもっともだ。 全米ライフル協会会長 / チャールトン・ヘストンは銃を所持する理由について「憲法補正第2条で国民が銃を持つ権利が認められているからさ。それに銃を持っているというだけで安心感を得ることができる。」と語る。「なぜ、アメリカから銃がなくならないのか?」ムーアに問われたヘストンの答えはこうだ。「アメリカの歴史は血にまみれた歴史だからさ。それに他の国に比べたらアメリカというのは人種のるつぼだろう?」 全然答えになってない。『サウスパーク』原作者 / マット・ストーンのこの映画のための銃社会アニメのできばえはすごい。誰でもこれを見たら、なんでこんなに精神的によわっちいんだ!アメリカ白人!と思ってしまう。これを観た後、考えることは、アメリカについてではなく、現在の日本。これからの日本についてのことだった。賛否両論はあるけれど。マイケル・ムーアは政治に巻き込まれて利用されないといいなと思うけれど一抹の不安を残しながらもこのドキュメンタリーは、一度観た方がいい映画だと思います。ボウリング・フォー・コロンバイン
Aug 11, 2004
基本的に、お金を払ってでも観たい映画と、DVDでレンタルでもいいかなーと思う映画があるのは、みなさん同じだろうと思うのですが、私が困るのは、【マトリックス】【ロードオブザリング】【スターウォーズ】の制作費を超えた!などと、制作費を莫大にかけてる映画・・・その醍醐味は大画面と大音量にあるじゃないっすか(笑)でも、そういうのに限って、観終わったあと、「・・・(汗)」となるのは今までの流れで行くと大体必至です。そんなわけで、【RIDDICK】。おすぎの、オープニングがすごいわよ!という言葉を頼りにポイントカードが溜まっていたので、映画のチケットに換えてもらって(信用してません)恐る恐る映画館へ(笑)。観終わった感想。「・・・まさか・・・続編作ってるんじゃなかろーね?」エンドロールの最後に続編の予告編なんてついてないだろーね?と最後まで画面をみていると、予告編はなかった。うーん。【スタートレック】の【メネシス】を観たときのような無念の気持ちが湧き上がった。セットは豪華でいいけどさー。ヴィン・ディーゼルは、クールな悪役には見えないでしょう?なんかヒーローっぽいじゃんか。中途半端だよお。そして、中途半端だなーと思ったら、私は観てないけれど、実は前編の【ピッチ・ブラック】というのがあったらしい。それを観ないと、理解できないのでしょうか・・・。うーん。無料のポイントチケットで観たのは正解だった(笑)。好きな人はきっとシビレル映画かもしれないけれど、私にはちょっと向いてなかったようでした。
Aug 6, 2004
昨年末、映画館で観ようかとかなり迷った末、最近のリュックベッソンの面白くなさぶりと、コミックを映画化するという、ストーリーの単純さ具合を想像して結局、『DVDでいっかー』と甘く考えてた【Michel Vaillant(ミシェル・ヴァイヨン)】。ル・マンに懸けるヒーロー達の話です。【Michel Vaillant(ミシェル・ヴァイヨン)】公式HPこの映画の素晴らしいポイントは、まず、マジにミシェル・ヴァイヨンチーム(正義の味方)とリーダーチーム(ひどく悪役)が、本物のル・マンに参戦して、そこで本物を撮っちゃったことでしょう!!!ちょっとすごくなーい??(ギャル風味で)参加資格を得るためにどんな苦労をしたんだろう?と思うと臨場感もひとしおです。そして、ストーリーは、コミックチックに正義と悪がこれでもかってベタな戦いで、思わず「まじすか?」と笑える!さすがはフランス映画(リュックベッソンだからか)ピーンと張り詰めてクリアな映像に、やたら凝ったアングルが、これまたコミックの映画化だと刷り込まれているからなのかやたらハマって「うーん!おみごと!」と唸ってしまった。出てくる役者さんも全員美形揃いでアクが強い。唯一主役のミシェルヴァイヨンだけが飄々としていてクールに決まってました。ヒロインは、【TROY】のお姫様役のディアーヌ・クルージェ。世界的に有名なモデルだからきっと雑誌の表紙とかで見たことありますよー。【TROY】よりも、こっちの方がシックな印象で素敵でした。プジョー車のエンジンの音、走ってる感じ、臨場感。これは、DVDよりも劇場で観るべきだったな、と、とりあえず後悔。そういう意味で、わざわざ観に行きたくないけど【スパイダーマン2】なんかもこの手なんだろーな。。。。
Aug 4, 2004
【グランブルー】超久々に観ました。 私が初めてこの映画を観たのは、たしか、まだ10代の時。それも英語版の【グレートブルー】だったと思います。一回観て、めちゃめちゃ感動し、ジャックマイヨールに惚れたというか。実物にかなり傾倒していた記憶があります。10代後半~20代前半の学生時代の私は、とにかく映像が切ないくらいに綺麗で登場人物が、純粋すぎて胸がキュンって切なくなってしまう、そういうのばっかり好んで観ていました。その中でもどれが一番好きだったかと聞かれれば【グレートブルー】【ベティ・ブルー】【ブルー・ベルベット】の、なぜかブルーの3点セット。私の多感な時代は、青でした。もっと大きくなってからは、「一番好きな映画は?」と聞かれて、【グレートブルー】というにはあまりにも、映画自体有名になりすぎて、ミーハーな印象を残すような気がして、気恥ずかしく、自分の中でずっと、その青春のブルー3点セットを封印してきたところがあります。そんな環境で何を思ったのか久々観た【グランブルー】。もう、10何年ぶりに観るけれど、例のエリックセラ(これも私の感性からすると有名すぎて気恥ずかしいのです)の音楽が流れ始めると、本当に懐かしく、あのころの切ない自分に戻った気がしてくる。音楽も映像も、全然色あせないのだな、って思って恐る恐る映像に見入る。そういえば、ロザンナ・アークエット(ジョアンナ役)の声がフランス語になっていてちょっとイメージが違ってたような?「ジャーック」と呼ぶその声は、すごく印象に残ったあの時のままだったけれど、なんだかちょっと違った。でもそういう細かい部分は私にとってとても瑣末なこと。ジャックマイヨールは相変わらず、狂おしいくらいに純粋で、まるでイルカそのもの。人間社会に全然適応していない様子は、本当にイルカに生まれてきたほうが彼にとっては幸せだったんだろうな・・・って。切なくなります。そういう海を愛するジャックを納得ずくで愛してしまったジョアンナ(強いです)と初めて恋をしったような様子のジャックマイヨール。相変わらず切ない気分になったけれど、今だから理解できることもたくさんあった。ジャックマイヨールその人について。当時、オメガのシーマスターのシリーズにジャックマイヨールの限定モデルが出た。私は、相当欲しかった。でもそのダイバーは私の腕には、大きすぎて泣く泣く諦めて、キャプティエーン・ニモ(オメガではないです)という、海底2万里モデルの時計を買った。海底に憧れて。ジャックマイヨールその人に傾倒して、起こした行動だった。私の青春は海と青の記憶。それから10何年かのち、知り合った私の彼は、私が欲しくてしょうがなかったジャックマイヨールモデルの時計を腕にしていた。すごい衝撃を受けた。偶然なのか?人生は、おもしろい。
Aug 1, 2004
最近の海繋がりで【DEEP BLUE】→→→【ABYSS】ってな具合に、深海ものをレンタルしてまいりました。私は1989年の【THE ABYSS(アビス)】は観ていなかったのですが、【THE ABYSS PREMIUM EDITION(アビス完全版)】は15年の歳月をあまり感じさせない映像がシンプルで美しい不思議な映画です。ストーリーはこちらジェームス・キャメロン、やる~!! って感じです。【DEEP BLUE】で初めて観て感動した、発光する不思議な深海の生物は、【THE ABYSS】では、まんまエイリアンとして描かれていました。【DEEP BLUE】とまったく同じで、すっごい裏づけだなーと感心しきり。そして、エイリアンと人間の心温まる交流が素晴らしく美しい色彩で描かれていて、キュンってなりました(笑)。しかし、人間が、核爆弾で地球を壊していくことを警告したエイリアンが起こした大津波のシーン(完全版で付け加えたシーンらしい)は、この前みた【デイアフタートゥモロー】さながら。あんなんきたらどーすりゃいいの???と固まってしまいます。最後のエイリアンの基地の映像は、ハリボテちっくだったけど、海の中での映像は、とにかく美しくて素晴らしかった!内容的には、ちょっと閉所な潜水艦物的ドキドキがあって観終わったらぐったりしました。逃げられない空間で、誰かが狂気に陥ると本当に怖いなあ。人間が一番怖いんじゃないかー??と思わせたコフィ大尉(ネイビーシールズ)。【マトリックス・リローデット】で最後まで生き残ったあの人に似てる!なんとなくマトリックスまで思い出させてしまう映画でした。
Jul 31, 2004
あまり期待せずに観た【キング・アーサー】でしたが、意外や意外、私としては【TROY】よりも断然おもしろかった!アーサー王の伝説とは、まるで違うブラッカイマー監督のキングアーサーの解釈のようですが、これはこれで、とても楽しめました。前半、騎士達が集まった背景の説明のくだりでは、話があまりにも説明口調で薄っぺらいなーと思ったりもしましたが、その後の展開は、観ていてひきつけられてとってもよかった。随所に出てくる信仰に対するアーサーの苦悩は、今も昔も変わらない悩みだと共感したし、信仰の名の下に支配される世の中が来たら、私はきっと亡命だな、とか考えたり(笑)有無をいわさず侵攻してくるサクソン人の悪そうなことといったら・・・苦情は出ないのかね?!と心配したくなるほどでした。さて、このキングアーサー。お金をたくさんつぎ込んだ、ブラッカイマーの話題作にしては配役がすごく地味でした。【TROY】で、ブラピに見とれて話の内容がかすんでしまったことを思うと私は、配役は地味なほうが好き(笑)。主役のクライブ・オーウェンは、なんだか役所こうじに見えてしまって、そう思い始めるともう、それにしか見えなくなってしまって困ってしまった(笑)。キーラ・ナイトレイは、【パイレーツ・オブ・カリビアン】【ラブ・アクチュアリー】で、媚びた上目遣いが嫌味な女優さんだ!と思って敬遠しておりましたが、これも意外や意外。野生児スタイルがとってもお似合いで、ちょっと見直してしまいました。アーサーみたいな指導者がいると、本当にいいな。ヒーローだなー。とつくづく思いました。戦いに明け暮れて終わりがない不毛な気がした【TROY】よりも、【キング・アーサー】の方が大儀がある分、救われたような気がしたこの映画でした。キング・アーサー
Jul 30, 2004
福岡では、KBCシネマでしか上映されていない【ディープ・ブルー】。 7年の歳月をかけて、世界中の海の中の生物を記録した、すっごいドキュメンタリー映画です!感想は・・・まじでスゴイ!真剣に見入って海の不思議さ、そこに暮らす魚や動物たちの生態。しかと見届けましたぞ!という感じ。映画の中の海は、本当に透明で澄み切っていて、文句なしにすばらしい。そして、巻き起こる数々の生命をかけたドラマ。海はいいものですよーというメッセージはなく、海はこんなに危険がいっぱいで弱肉強食の世界が淡々と営まれているんだ。海をナメンな!というような人間に対する警告的メッセージも強く感じ取れて、そっちのほうが自然だなーと思いました。ところで、映像の中で私が一番びっくりしたのは、マリアナ海溝付近の深海の魚たちのくらやみで発光する様子。見たこともない魚が真っ暗闇で、まるでスターウォーズのライトセイバーなみにビカビカっ☆と光るところ。無表情の提灯アンコウが驚きのスピードで迫ってくる様子。深海はすごい。それにあの水圧でどうやって撮影したんだ?というような、撮影した人のことを思わず考えてしまうすごい構図や接近具合。本当にあんな映像が納められたのは奇跡のような気さえする、神々しいまでの映像美。そして、凶暴で緻密なシャチの様子。海、侮るなかれ!感動いっぱいで映画館を出て、小腹がすいたねーと向かった先は、無意識にもなんとお寿司やさん!おお~!なんてこったい!!すごい神経してますねーーって自分でも思った。ショックだわ。でも、おいしかった。弱肉強食って・・・って考えさせられる帰り道でした。Deep Blue
Jul 27, 2004
観てすぐ、撮り方がなんかに似てるな~と思い、頭は違うほうに働き始めたブラザーフッド。これって、【バンド・オブ・ブラザーズ】の撮り方にとっても似ている!戦争の臨場感が感じられる、お金がかかっただろう洗練された映像。でも、いくら画面が洗練されていても、行われているのは、戦争そのもの。憎しみの感情は、人を狂気にさせてしまうのだな。そういう環境を作り出しては、いけない。と【ティアーズ・オブ・ザ・サン】の時と似た複雑な感情を抱きました。そして、昨今の政治のこと、身近で起こっている諍いのことなど、色々なことを考えさせられ、なんにしても、憎しみという感情を作り出させている大きなものに対して憎しみの感情が募ってしまうような、そんな感想を持たせる映画でした。私は、身近な人に当てはめて感情移入して映画を観ていたので、涙があふれるシーンがたくさんでした。朝鮮戦争で、潤った日本のことなどを、ひどく辛く感じて私にとってはすごくヘビーな映画でした。story(公式ホームページより抜粋)ソウル鍾路(チョンノ)の路地裏。ジンテ(チャン・ドンゴン)は、父亡きあと家族の生計を支え懸命に生きている。生活は苦しいが、愛するヨンシン(イ・ウンジュ)との結婚と、この世で最も大事に思っている弟ジンソク(ウォンビン)の大学進学のために生きる一日一日は幸福だった。運命の日、6月25日。平和だったソウルの街は一瞬にしてサイレンの音と爆発音、人々の悲鳴が渦巻く修羅場に変わった。戦争が勃発したのだ。多くの人々と共にあわただしく避難の途に着くジンテと着くジンテとヨンシンの家族。しかし、避難列車に乗るためにたどり着いた大邱の駅で、ジンテとジンソクは軍人たちにより強制徴用され、軍用列車に乗せられる。平穏な日常から、生死が行き交う戦場に放り込まれたジンテとジンソク。二人は訓練を受ける余裕すらなく、韓国軍最後の堡塁である洛東江(ナクトンガン)防御線に実戦投入される。38度線を越えた朝鮮人民軍は、ソウルを陥落させて怒涛の進撃を続け、韓国軍を朝鮮半島南端に追い詰めていた。絶え間ない砲撃にさらさ撃にさらされ、塹壕の中を逃げ惑う韓国軍の兵士たち。まさに地獄絵図だ。弟ジンソクと同じ小隊に配備されたジンテは、ジンソクの召集解除を求めて大隊長に会いに行く。大隊長との面談を通じて、弟を除隊させるために何をしなければならないかを覚ったジンテは、弟を救うために銃を取り英雄になることを決意する。ジンテの活躍もあって洛東江の防御線を守るのに成功した韓国軍は、国連軍の仁川上陸作戦が成功したという知らせを聞き、ついに北進を開始した。そんな中、ただ弟の生存を願うとい理由だけでジンテは敢えて危険な任務を遂行し続けるが、そんな兄を理解できないジンソク。二人の溝が徐々に深まっていくなか、ジンテが数々の任務を成し遂げ勲章を手にし、ジンソクを家に帰らせようとするが、ジンソクは拒否し、二人の仲は決定的になる。そんな険悪な状態の彼らの前に、思いもかけない運命の罠が待ち受けていた。ブラザーフッド
Jul 4, 2004
以前イタリアンのレストランで働いていたこともあり、(厨房、ホールともにしごかれました)個人的にとっても面白い映画でした。どういう風におもしろいか、というと、随所にレストランの現状をうまく批判してるようなメッセージが散りばめられてそれが、納得というか、ざまあみろ、というか(笑)。NY(東京でもありえるかもしれない)の人気レストランの作られ方とそれに踊らされている、お客様の描かれ方。イタリアンレストラン『ジジーノ』の1日は、オーナーの視点から、シェフの視点から、サブ・シェフの視点から、または、フロアマネジャーの視点から、ホールスタッフの視点から、キッチンスタッフの視点から、または、お客様の視点から、お店を狙うギャングの視点から。それぞれ、同時進行にさまざまに絡まって、レストランの1日ってそれぞれのドラマが凝縮されてるのだなーという、切り口がとてもスタイリッシュで面白かった。キッチンのラッシュタイムの戦場と化した様子は見ていて懐かしく、本当はこれ以上に、ひどいんだよねーなんて苦笑したり。(笑)とにかく、観終わったら、イタリアンが食べたくなるような、臨場感あふれる映画でした。そして、こんな個性的なスタッフが集まるレストランなら一回行ってみたいもんだ、とも。storyはこちら(公式HPより) ニューヨークのトライベッカ。賭けの胴元でもあるルイ(ダニー・アイエロ)は長年、街の食堂として人々に愛されてきたイタリアレストラン《ジジーノ》のオーナーである。ところが、そんなある日、長年のルイのビジネスパートナーが殺害される事件が起きる。ルイの頭を悩ませているのは、そればかりではない。ルイの息子で、野心家のシェフ長でもあるウード(エドゥアルド・バレリーニ)が、ルイの意に反して、店を流行発信地のトレンドなレストランへと大変革させてしまったからだった。そんなジェネレーション・ギャップから生ずるビジネス感覚の確執のせいで、お気に入りの厨房に立っても、ルイの気分はまったく優れないのだった。 そのウードにとって、アシスタント・シェフのダンカン(カーク・アセヴェド)が、もっかのところのライバルだ。ふたりはルイの信頼と、セクシーなウェイトレス、ニコール(ヴィヴィアン・ウー)の愛情を獲得するため、毎晩厨房で妍を競いあっている。ギャンブル中毒者のダンカンは、借金で首が回らず、ルイを激怒させるが、それでも彼のお気に入りなのは、ダンカンがルイの味を受け継ぐ庶民的な料理を得意としているからだ。そして、雑学の天才であるバーテンダー、ショーン(ジェイミー・ハリス)と、野心的なウェイトレス兼アーティスト、マーティ(サマー・フェニックス)が、このレストランに働くユニークなメンバーである。 そしてその夜も、レストランには個性豊かな客たちが顔をそろえた。クイーンズのギャング、通称“ブラック&ブルー”のチンピラ、カーメン(マイク・マッグローン)と太っちょの相棒。彼らはルイの賭けのビジネスだけでなく、長年愛したレストランまでも乗っ取ろうとしている。あるいは、殺されたルイの相棒の娘で、ルイが長年、思いを寄せているナタリー(ポーリー・ドラッパー)。ウォール・ストリートで働いている常連客のケン(ジョン・コルベット)。鼻持ちならないギャラリーのオーナー、フィッツジェラルド(マーク・マーゴリ-ス)。うぬぼれ屋の料理評論家のジェニファー(サンドラ・バーンハード)。彼女は肉体関係を結んだウードを、マンハッタンのグルメ界のトップにまで押し上げることに成功した凄腕だ。 やがてその夜が、ルイとウード親子にとって世代交代のバトンが手渡されるとき、意外な終結を迎えることになることを、ここに顔を揃えた人々はまだ知る由もなかった……。dinner rush
Jul 1, 2004
映像の美しさ、けだるい雰囲気、シャーロット・ランプリングがどんな演技をするのだろう?美しい水着の女性、リディヴィーヌ・サニエは『8人の女たち』以来、どんな風に成長したんだろう?そういった興味から、Swimming Poolを観ることにしました。のっけから感想ですが、私としては、この映画、全体的にボンヤリとしていて、期待はずれでした。でも、最後の最後の『え?どーいうことー??』というくだりで映画が終わってしまう、不完全燃焼的な謎かけは、面白いアプローチだなぁと見てる間は面白くなかったけど、見終わった後に、色々推理したり、空想したりして実は、興味深く、長くひっぱる映画だなーーと感心しました。シャーロット・ランプリング演じる、サラ・モートンという女性作家は、売れっ子のミステリー作家。この役作り、ステレオタイプな70年代の女性インテリ層みたいな感じで、わざとそれを狙ってやったんだろうなーと、それがわかると、気分悪いくらいやな感じで入り込めるような気がします。作家、サラ・モートン(シャーロット・ランプリング)のわざとらしくも70年代風なファッション。若い主役のジュリー(リディヴィーヌ・サニエ)のGAPかZARA風のカジュアルでシンプルかつセクシーないまどきのファッションと対比すると、本当に、頑固でくたびれた、自分本位な女性が、時代の風潮に後れてしまって、孤独を消化しきれないでいる様子が見事に浮き上がってきます。頑固を繰り返して意固地になると、行く末はこんな嫌味なおばさんになるんだなーおお怖い!と反面教師的に、見えてしまいます。いやーな感じの食事の仕方、いやーな感じの覗き見の仕方。いかにも、ちょっと間違った感じ(自分の主張だけ通そうとする)のウーマンリブを推進してそうな頑なで狭い了見の女性(私の苦手とするタイプの女性です)を、本当にうまくシャーロットランプリングはこなしていてもう、いい加減、演技がうまいのはわかったから、そんな作品出らんでいいーやん!!と、ちょっとかわいそうに。もったいなく感じました。色々と謎が残ったままのエンディングですが、新旧、二人の女性が、それぞれのいいところ、悪いところをいかんなく発揮していて、観ている私たちは、漠然と、自分たちの考える、フレッシュさと成熟、または自由と抑制、精神的な弱さと強さ、そういう女性ならではの相反するイメージを膨らませ、男性へのアプローチ、人生へのアプローチそれぞれの良さ、悪さ、をなんとなく思い起こさせて、考えさせられる内容でした。内容自体は、そんなにいいものでもなかったけれど、たしかに撮り方は、とっても美しく、音楽も効果的でとてもよかった。男性には、ちょっと微妙な映画かもしれません。Swimming Pool
Jun 28, 2004
いっやー。パッケージのコミカルさに惹かれて何気なく選んだレンタルのDVDですが、ものすごく痛快でおもしろかった!!社長夫人ながら主婦業をせわしなくこなしているごく普通のフランスのおばさんエレーヌと、暴力団組織に狙われる高級娼婦ノエミがなぜかひょんな出会いから、タッグ(?)を組み、暴力団組織に報復をする、という、とんでもないストーリー。まさにタイトルとおり、カオス。混沌としてぐちゃぐちゃ。登場するのは揃いもそろって、女性は自分たちの家政婦かなにかと思って疑わないような単純で図々しい甘えた男性たち。もう、しょうがないわねー、、、と思わず思ってみてしまうような情けなさと愛嬌が入り混じった彼らの描かれ方が、作品を軽いタッチに仕上げていて、コミカルでした。おばさんエレーヌが世話しなく動く(移動する)時に使われる音楽の勇ましくもオシャレなこと!エレーヌの動きやしぐさや思考回路のおかしなこと!(コミカルでうまい!)おおげさなアクションを繰り返す娼婦ノエミの笑えること!アップテンポで痛快な面白い作品でした。でも、途中途中出てくる組織の、麻薬づけに調教して娼婦を作る調教部屋やアラブ系移民(?)の子供たちが、人身売買なみに売られていく様子は、チクっとフランスのアンダーグランドを刺してるようで、リアルでおぞましかった。それでも、女たちは格闘して自分の人生を掴み取っていく。タフだな~。がんばってよ、これからも!!と、そんな気分になる映画でした。特に女性は一見の価値ありです!Chaos女はみんな生きている
Jun 25, 2004
観たいな~と思いつつ、劇場で観れなかった【UNDER WORLD(アンダー・ワールド)】。映画のこと自体、すっかり忘れかけていましたが、最近映画館に行くと、【Van Helsing(ヴァンヘルシング)】のCMが結構大々的にされていて、UNDER WORLDのケイト・ベッキンセールがセクシーな感じで登場してる。そうそう。UNDER WORLD観てないや~、ってなんとなく気になってた今日この頃。ヴァンヘルシンといえば、狼男 VS ヴァンパイア。きっと内容は、言わずもがな。でも映像がどんな風になってるのか、やたら気になる(笑)。UNDER WORLDの内容も狼男(ライカン)VSヴァンパイア。思ったとおりの優雅にして狂暴なスタイリッシュ感。ヴァンパイアのお城と町並みの、なんてクラシックでホラーな雰囲気の漂ってること!暗くてスタイリッシュで素敵だわね~って、そう、うっかり思ってしまいました。そして、怪物系のお話なんだけど、実は恋愛モノの要素があったりしてへえ!って感じ。冒頭は【ダーク・エンジェル】?(心なしかボンテージファッションも似ている・・・)と思って感心しておりましたが、地下鉄が出てくるあたりから、ガンアクション、雰囲気、おお~!MATRIX(マトリックス)やんかー。って具合に、色々比較したりして、思いのほかおもしろかったです(笑)。(楽しみ方間違ってます??)ダークな美意識っていうのかな。アンダーグラウンドな世界って、そういうクールさがありますよね。私たちの知らない地下の世界で、もし現在も狼男(ライカン)とヴァンパイア(先祖は同じらしい)が人間の姿を隠れ蓑に、お互いの滅亡を目指して戦い続けてるとしたら。考えただけでホラー(!?)です(笑)そういう意味では【MEN IN BLACK】にも似てる要素があるかもしんない。あり得ないだろうけど、あってもおかしくないかも?的なSFチックさもある。ところで、主役のケイト・ベッキンセール。言い尽くされていますが、【パール・ハーバー】のマドンナ役から、一転、まじすか??変貌のスタイリッシュでクールな殺し屋で登場。意外にはまってる(笑)。正統派美人すぎて(?)映画の最初のシーンでは、CGかと思っちゃうくらい現実離れしてました!まだ若くてトンガッテいるという役柄だったからかもしれないけれど、身体のラインが細すぎて、華奢すぎに見える感じが力強さとか、人間的な豊かさを感じさせなくって残念。でもまあ、そんな役だからこの役にはぴったりなんだろうな。私としては、せっかく黒い皮のボンテージファッションに身を包むならば、MATRIXのトリニティとか【バイオハザード】のミラ・ジョボビッチくらいのセクシーさや力強さが欲しかったところだけど、まあ、それは趣味の問題(笑)。暗くておどろおどろしいところとか、ガンアクションが派手なところなど、また、ライカンの特殊メーク(?)はちょいちゃちかったけど、全体的に安っぽくなかったところ。思いのほか重厚感やスピード感があったところなど、これだったら、劇場の大画面で見た方が面白かったかもしれないな~。と。どっちかというといい印象を受けました。そんな感じかな♪UNDERWORLD
Jun 22, 2004
とっても不思議な映画。こんなに愛に満ち溢れて、自分がいない今後の世界をうまく受け入れて、なんとか残された死ぬまでの短い期間で、折り合いをつけていこうとする主人公23歳の女性に、深い感動を覚えました。淡々と物語が進んでいく、低価格ムービーみたいな撮り方なんだけど、その辺が彼女の生活とうまくマッチしていて、死ぬ前のふわふわした幽体離脱のような感じ現実世界の悟りの境地のようなものが、死ぬ間際になって、くっきりと浮かび上がってくる様子がありありと感じられました。人間は、死までの時間を認識しないかぎり、『自分の意思で選択して生きていく』ということをしないのだなー。ただ流されていたんだなー。と、ふかーく心にしみこんできて、当たり前だけれど、幸せは身近なところにたくさんあるということ、愛する人の前から自分の存在を消す、ということの悲しさ、切なさ、とてつもない孤独感。ガンを宣告されて混乱した彼女が、自分を整理するためにノートに書いた「死ぬまでにしたい10のこと」。それを、着実に進めていく真摯な様子。最後のシーンでは、涙があふれてどうしようもなく、止まりませんでした。映画を観終わったあと、こんなに涙が止まらなくなったのは初めて。その前に観た、『21grams』と、同じ「死」繋がりだけど、アプローチがまったく違いすぎてこっちのほうが、私は好きだった。せっかくだったら、自分の人生。自分の決めたことで行動して、積み重ねていきたい。同じ理不尽な死に方でも、自分できちんと折り合いをつけれたこの主役の女性はすごいなーと脱帽しました。いい映画でした。死ぬまでにしたい10のこと
Jun 19, 2004
人は死んだ時に、魂の重さ分の21グラムだけ体重が軽くなるという。それは、ハチドリの重さ。そしてチョコレートバー1個分の重さ。人生は、結局、何かを起こしてしまった人、そのせいで何かを奪われてしまった人、その恩恵を授かってしまった人、そういう残酷な連鎖によって当たり前に繋がっているが、嘆いてみても「それでも人生は続く」のだ。この映画を観た後に、『ミスティック・リバー』を観た時の気分を思い出した。暗い。それも過去形的に暗いのだ。観ていて痛々しくなるくらいに、やるせない気分になってしまう。希望的に生きようと思っていても、降りかかってくる現実。それに決断を下す人々の弱さと強さ。こういったことは当たり前に日常にあることかもしれないけれど、辛いのは、この映画に悪役や悪人がいないということだった。・・・といった映画のストーリーの暗い感想は、ちょっと脇に置いといて以下、登場人物の感想です!まず、第一に心臓移植手術を受けないと1カ月の命という大学教授のボール役のショーン・ペン!『ミスティック・リバー』の乱暴でキレる中年男性役でもかっこいいなーと思ったけれど、今回のインテリで病人役も抑えた演技で、かっこいい!特に、クリスティーナ(ナオミ・ワッツ)にじわじわと恋心を抱いていく様子なんて、まるでストーカーみたいだったけれど、夢中になっていくキュンとした感じ、とくによかった。『I am Sam 』のときは、本当に6歳の知能のままの中年役を本当にそうであるかのようにハマって演じていたのと比べると、今回の21グラムはまさに対極の役柄。うまい。本当にいい俳優なんだな~とつくづく思いました。そして、クリスティーナ(ナオミ・ワッツ)の夫と娘2人をひき殺してしまったジャック役のベニチオ・デル・トロ!出てくるだけで、すんごいド迫力!何かいつも苦しいくらいに重たくて、苦悩に満ち溢れてヨレヨレした感じ、怖いくらいの存在感でした。ジャックの役は、刑務所の出所退所を繰り返している、前科のある男性。でも今は信仰に生きがいを見出して、暮らしは貧しくとも、小さな子供2人と奥さんと静かに暮らしている。どうして、ジャックにだけ悪いことが起こり続けるのか。神様はどこまで、人を試すのか。私まで、キリスト教のあり方を考えさせられてしまうデル・トロの役どころでした。それから、夫と2人の幼い娘と幸せな生活を、デル・トロが起こした事故で奪われてしまったクリスティーナ役のナオミ・ワッツ。私は、ナオミ・ワッツはあまり好きなタイプではないけれど、やっぱ演技はうまいな~と感じたし、静かで落ち着いたイメージがこの役にはよかったかもしれない。途中、途中でヒステリックに泣きわめくシーンは、役柄とはいえ、結構ウンザリしてしまったのは私だけではないかもしれません(汗)。私の勝手な憶測なんだけど、役柄的に、昔は悪いお嬢さんだったけど、インテリで中流階級の建築家のだんなさんと結婚して、子供も2人産み、やっとこれから運が向いてきたかな~と思っていたところに、全てを失われてしまった。そして、またもとのヤサグレた生活に戻りそうになってしまう、という、転落の渦中にある人物のようでどうも、感情移入できなかった。それが、普通の人の普通の人生なんだろうけど、ちょっと他力本願な気もしたりして。私には、あまり好みな生き方じゃなかったから、ナオミ・ワッツだけは、うざったい気分が残りました。そして、生意気シャルロット!ショーンペンと愛のない結婚生活を送っている妻メアリー役のシャルロット・ゲンズブール!役的には、どうしようもない役なんだけど、やっぱりフランスの女優(笑)。表情がとってもキュートで、着てる洋服も普段ぽくてシックでかわいい!なんだかわかんない艶っぽさがにじみ出ていて、私は好きでした。21grams
Jun 18, 2004
地球の温暖化が進むと、結果、地球は氷河期に突入する。その理論、一瞬はてな?。でも、考えてみると理にかなってる。地球の気候の激変が、今まさに目の前で起こってしまったら?そんな空想のような、しかし現実に起こりえるかもしれないという前提のこの映画。一種のパニック映画としてみたら、ストーリーに荒さは残るものの、手に汗を握ってしまう大胆な迫力が圧倒的に勝った見ごたえのある映画でした。冒頭、南極で氷河の中心核の研究をする古代気象学者の主人公デニス・クエイドが、いきなり崩れ落ちた棚氷とともに海に落ちてしまいそうになるシーンから、すでにCGの非現実さ(不自然さ)が露見(笑)。これじゃあ、バーティカル・リミット?というような、ちょっとひいちゃいそうなCG使いも、あまりにも信じられない気象状況が各地で続くたび、派手にCGがこれでもかっ!!ってほどに多用され、そのうち、目も慣れちゃって(笑)、すっげー!!と手に汗を握ってしまう大迫力自然災害シーン満載!まじで、怖くなってしまいました。ストーリーの半分までですでに、行き着くところまで行っちゃった、地球の氷河期化の映像。オチはどうするんだろう???って下世話な頭が働きます。映画でのオチは、まあ、こんな風になるのかなー?というところで、オトシテくれてましたが、現実問題として、北半球全体が氷河期の温度まで急速に冷却された場合、あんなに多くの人類は、実際生き残れるのでしょうか?南半球の発展途上の国々は、地球温暖化を許してきた北半球の人間を無条件で受け入れてくれるのでしょうか?いろいろ謎が残ります。最後に。地球が温暖化から氷河期になるまでの間、今までの人間が行ってきた活動のツケ(膿)のようなものをいわば吐き出すように、地球の周りに雲を厚く張り巡らせ、人間の文化的活動の象徴を破壊するだけ破壊しつくし凍らせたあと、徐々に沈静化に向かい、何事も無かったかのように、美しい静寂な地球の姿に戻る様子は、私に中で一番印象的で。地球は、生きているんだ。ああやって浄化して、また今までのように生き続けるんだ。これがガイヤ理論なのだなぁ。と。地球の癌になっているのは、まさに人間なんだなーと。【デイ・アフター・トゥモロー】
Jun 10, 2004
予てから映画予告シーンで、船が海中にこれでもか!ってくらいうじゃうじゃと並んでいて壮観な『TROY』。この船のシーン見たさに、朝からユナイテッドシネマに観に行くことにしました♪『TROY』歴史大作っていうからには、きっとそんなに面白いわけがない。とタカをくくって観たところが功をそうしたのか?結論から言えば、見ごたえがあって単純に楽しめて、それなりに考えさせられ、最後には悲しくなって泣いてしまうような、そんないい映画だったので、逆に驚きです!私の感想はこの話の主役だとCMされてる、アキレス(ブラピ)とパリス王子(オーランド・ブルーム)『愛の戦い』というのはきっと嘘か冗談で(?)そんなに愛が満ち溢れて壮絶なトロイ戦争であったわけではなさそうで実は主役は、激動の時代に生き自分の役目をまっとうしきった、トロイ王国の王子ヘクトル(エリック・バナ)のお話、(出来の悪い弟と父親を持ってしまった、責任感の強い悲しい長男の物語、みたいな・・・?!)っていう風に私には感じ取れました。何しろ、アキレスより、ヘクトルの方がかっこいいんですから!(声も渋い!)あんな王子がいたらみんな指揮は上がるよな~!っていう冷静でかつ熱いリーダーシップをとっていてまあ、惚れ惚れって感じでしょう!きっと!!しかし、見所はやっぱ一対一のアキレスVSヘクトルの戦闘シーンかもしれません。かなり迫力があって、手に汗を握ってヘクトルを応援してしまいました。盾に剣が当たる時のグワォーーーンっていう効果音や、剣がヒュインって空を切るときの効果音は、良く考えられてるな~って気分の臨場感!それから、アキレスに手を焼く強欲な王様アガメムノン(ブライアン・コックス←マジ悪そう!)とその弟、トロイのパリス王子に妃ヘレンを持ってかれたスパルタの王様メネラウス(ブレンダン・グレッソン)のいい味出したいかにも悪そうな兄弟の様子には笑えます!そして、悪役しかしないのか?とさえ思っていたショーン・ビーンが!なんとオデッセウスという、いい役してるところがいい感じです!思ったより出番が多くて、たまーに『ロード・オブ・ザ・リング』のボロミヤ王子?って風にも見えたりしていつ裏切るのかしら?というありもしないストーリーを自分でハラハラしながら勝手に作って見てしまうこと請け合いです。(私だけかも??)しかし、ショボイのは、お妃をスパルタからこっそりお持ち帰りにしてしまったパリス王子さま。最後まで甘ちゃんさ加減を貫き通し、なんだか見ていて辛くなるほどの情けなさ。オーランド・ブルーム、かなりハマっているぞ!絶世の美女とされるスパルタのお妃さまのヘレン(ダイアンクルーガー)は、キレイなんだけど、イマイチ迫力がなく、すっごいやさしくて愛情があって、私には物足りない!もっと強気な悪女じゃなかったっけ??アキレスと恋仲になるトロイの王族、ブリセウス役のローズバーンは、気が強くってはねっかえりなシーンでは恐ろしいほど魅力的で、普通に笑ってたり穏やかなシーンは、まるで冴えなくて垢抜けない感じ。そのギャップがおもしろく、見れば見るほど小島聖に似てるなーってな按配で、なんか気になってしまいます(笑)。そうそう!肝心のブラッド・ピッドについて全然言及してませんね。ブラピがアキレス役をするのは、私にとってちょっと違和感がありました。金髪だからか?顔立ちがアメリカーンな印象が強いからか、なんとも複雑な心境でした。でも、40歳のブラピの改造された筋肉美は素晴らしかったですよ。鎧をきた姿もヌードシーンも本当に美しかったです。(たまに肉体用の代役を使ってるらしいけど、私にはわかりませんでした)最後に、アキレスの剣さばきのシーン。なんか、東洋の剣の道を感じさせるような、スマートでコンパクト、無駄な動きがなくて美しい剣さばきでした。ラストサムライとかグリーン・ディスティニーとかの影響かしら?本当のアキレスってどうだったんだろう?トロイの木馬のシーンは、私が王様だったら、中を調べてから場内にいれるぞ??って感じで、この話は伝説なんだろうけど、怪しいお話だわっ、なーんてひとりジダンダを踏みましたとさ(笑)。2時間30分があっという間で、とても楽しめた映画です。でも、途中途中で、どうして戦争というのは起こってしまうのだろう?どうすれば終わるのだろう?そして、どうして戦いというのはいつも、こんなにも虚しいのだろう?というメッセージのようなものが映像や間(ま)から確実に感じ取れて、やっぱり切なくって泣きました。観客(映画館の)は、いつもよりも年齢層高め!普段はこの映画館で見ないような、マジメな顔をされたオジサマ、オバサマがたくさんでした。大英博物館の秘宝展でも思ったけど、歴史ものって思わぬ集客力あるんだなー!!大英博物館展でみた、古代のヘルメットや盾がそのまんま出てきてるようで、私としては違う観点からも充分楽しめました。おしまい♪
May 22, 2004
私の好み(ちょっと変わってるらしいので注意)でランクづけ┐(* ̄ー ̄)┌ (劇場にて)4月29日 「キルビルvol2 ザ・ラブストーリー」 ★★★5月1日 「ディボース・ショウ」 ★★ 「真珠の耳飾の少女」 ★★★5月4日 「コールド・マウンテン」 ★(DVDにて)4月18日 「もののけ姫」 ★★4月19日 「クール・ランニング」 ★★★4月23日 「マルティナは海」 ★ 「永遠のマリアカラス」 ★★★★4月27日 「セクレタリー」 ★5月3日 「マッチスティックメン」 ★★★5月6日 「トーク・トゥ・ハー」 ★★★★5月7日 「北京ヴァイオリン」 ★★★★今年は、ちゃんと忘れないように記録しておこうっと!と決めていたので、忘れないうちに一覧にしました。後日改めて、映画の感想を書こうと思ってます♪
May 21, 2004
in the cut[割れ目、秘密の部分、安全な隠れ場所]ギャンブラーが他人のカードを盗みみるときに使う言葉。意味は隠れ場所。語源は女性性器。転じて、人から危害を加えられない、安全な場所のこと。今日は、メグライアン主演、ジェーン・カンピオン監督、ニコールキッドマン総指揮という話題作【イン・ザ・カット】を観て参りました。『★性欲と恐怖の境界線―殺人の疑いのある男との快楽に溺れる女教師をメグ・ライアンが熱演!ニコール・キッドマン製作、「ピアノ・レッスン」のジェーン・カンピオン監督が贈る官能のサスペンス超大作!2004年、NYを舞台に「深くて、深い女の『性』(さが)」が暴かれる。』という大々的な宣伝。女性が描く、女性の性(さが)。官能サスペンススリラーとは?いかに?感想は2点。1、話がおもしろくなかった。2、撮り方が不安定でおもしろかった。以上!まずは、メグライアンの崩れた体のラインと老け顔が衝撃だった。。。崩れた体のラインは淫靡な劣情を抱かせます。そこが狙いなのか?無駄に脱ぐシーンが多くて、官能的というのを通り越しててしつこい感じがして興ざめでした。人との間に距離を置き、自分に入り込ませない生き方をしてきたフラニー(メグライアン)は欲求不満なのか、観るものすべてに官能を求めているように思えます。花びらの舞う風景、文学的な詩、地下鉄のポスターの言葉、スラングの意味、などなど。これはこれで、意味があって美しくも官能的な言葉の数々。それが、身近で起こる猟奇的殺人事件の取調べに関わることによって、刑事役のマーク・ラファロと出会い、戸惑いながら愛しはじめ、自分の隠された性が目覚め始める、というような設定だったらしい。女性の性(さが)をどんな風にこの女性陣は描くんだろう?と思いながら観ているといたってフツー。当たり前すぎて、気が抜けるほど、フツーで、そういうフラニーみたいな性癖の人って、人には隠してるだけで、どこにでもいるでしょ?!と思える当たり前さ。そこが狙いか?メグライアンの体当たり演技だから話題になるんだろうけど、最初に予定されてたニコールキッドマンがフラニー役をやった方が、まだ繊細で監督の文学性の深みが出ててよかったかもしんない。よくわからないけど、登場人物がすべて頭が弱いみたいで、サスペンススリラーのキレは全くなし。「揃いも揃ってお前らはよー」とブーイングしたくなるほどです。途中出てくるケビンベーコンの怪しいストーカーな役柄が一番淫靡だったりして(笑)?刑事とのシーンよりも、腹違いの妹とのレズビアンの一線をあえて越えてない微妙な関係の方が私的にはエロティックに感じたくらいで。。。監督は、猟奇的殺人事件は、スパイス的に取り扱っているだけで、フラニー(メグ)の性の目覚めみたいのだけを取り上げてかきたかったのかなー?それにしても、全然衝撃はありませんでした。期待もあまりしてなかったけれど、これだったら、イカンでしょ!!【イン・ザ・カット】 ★(半分でもいいかもしれん)(よかった点)映像が、ナマナマしくてリアルな部分と、セピアカラーのフィクションシーンが織り交ぜられて不思議なビジュアルを作り出しているところは、他のお金のかかりすぎた映画と違って個性が感じられてすごいな。と思いました。最初のメグライアンの不安定な欲求不満を表すためか、メグの視点を通してみる景色がブレて撮られていて精神状態がよく表されていた気がします。観てる私としては、船酔いか車酔いでもしそうな、画面のブレに気分が悪くなったのだけれど、主人公もこんな気持ちなのかもしれない、って体感できたところがすごいです。くらーいニューヨークの側面もよく表されていて、怖い街だーって感じも良く出てた!雰囲気はよく出てて、いいな、と思いました。以上おしまい。
Apr 4, 2004
【恋愛適齢期】公開初日に早速観に行きました。なんたって、ジャック・ニコルソンとダイアン・キートン、そしてキアヌ・リーブスが登場するなんて。聞くからに渋くて、素敵な響きですよね。20代以上の女性とは絶対付き合わないというポリシーのあるハリー(ジャックニコルソン)。55歳でバツイチ。作家として成功している大人の女性エリカ(ダイアン・キートン)ジャックニコルソンに興味を持って「軽い付き合い」をしようとする20代のエリカの娘マリン(アマンダ・ピート)。一目みるなり50代のエリカの知的な美しさに恋に落ちてしまった30代医師ジュリアン(キアヌ・リーブス)。オープニング一番、20代のキラキラしたモデルや、一般のスタイルのいい女性が、その若さを絶賛するかのようにプロモーションビデオ風に編集されたシーンから始まります。とってもスタイリッシュです。そして、物語は、大人のプレイボーイ、ハリーが、若い恋人マリンの別荘(母エリカの別荘)に、デートしようと車で向うところから始まります。恋愛適齢期(Something Gotta Give)見所は、たくさん!ジャック・ニコルソンとダイアン・キートンの50年以上生きてきて、初めて味わった感情に戸惑い、うろたえ、区切りをつけようとする内面を表した演技。コミカルであればあるほど、グッときます。そして、キアヌ・リーブスののびのびした演技!「マトリックス」では、演技してないんじゃないかー?という評判がたくさんあったようですが、実は、すごい繊細な表情や表現のできる「役者」なんだなっ!!という嬉しい誤算。(笑)海の見える見るからに素敵な別荘の、細部にわたる居心地の良い、気分がよくなるくらいの凝った素晴らしさ。(エリカのこだわりや、人となり、が、見てすぐわかるような演出)海でのピクニックシーンやゆっくりと流れる贅沢な時間。すべてが上質で心地よかった。ストーリーには触れませんが、観てよかったなーってしみじみ感じるくらい、気分のいい、素敵な映画でした♪私は、今年劇場で観た中で一番ヒットだと思った!【恋愛適齢期】★★★★★(満点)デス(*^-^)。所感50代以降の恋愛は、高齢化社会と呼ばれる昨今では、やはり、きたか、というテーマだと思います。この【恋愛適齢期】で、私がちょっと感じたのは、恋愛の主人公がそれぞれに、成功して悠々自適に暮らせる立場の50代、60代であった、ということ。そういう風に生きていけるために、多分若い頃までに自分の才能と努力で、ある程度の自信を見につけ、さらにそれが、他の多くの人たちに評価された、ある特殊な環境にいる人々が主役だったということ。当たり前かもしれないけれど、そうやって生きてきた生き様があるからこそに主人公はそれぞれに魅力的で、個性があり、物語としても、コミカルかつスタイリッシュに仕上がっている。若い(とりあえずですよ)世代である、私が見て感じたことは、果たして、こういう素敵な恋愛ができる環境で老後が暮らせるのは全体の何パーセントくらいの割合なんだろう?ということ。はた、と現実について考えると、やっぱり自己責任の原則を思い知ってしまうありさま。夢見るような映画だけれど、逆に現実を直視してしまう、そういう思惑は無かったとしても結果、シビアな映画だったなーと思う(笑)。
Mar 27, 2004
【シッピングニュース】ラッセ・ハルストレム監督・ケビンスペイシー主演(Amazon.co.jpより)何をやっても駄目な中年男クオイル(ケヴィン・スペイシー)は、妻の事故死を機に、伯母のすすめで娘を連れて祖先の地ニューファンドランド島へ赴き、そこで港湾(シッピング)ニュースの記者として雇われながら生活することに…。 ピューリツァ賞や全米図書賞を受賞したE・アニー・ブルーの小説を原作に、人間の人生と魂、その再生を歌い上げる名匠ラッセ・ハルストレム監督のヒューマン・ドラマ。先祖の寓話がもたらすファンタジーと厳しい現実との対比が巧みな自然描写によって一目で伝わる熟達した演出技術の妙。脇に至るまで行き届いたキャスティングの良さ。そしてアイリッシュ・テイストで紡ぎ上げるクリストファー・ヤング音楽の素晴らしさ等、ここ最近流行りの癒しのドラマとは一線を画した真の人間ドラマの機微をとくと味わえる逸品。---------ケビンスペイシーは、演技は好きだけど、好みではない(!!)という点とジュリアンムーアは好きでないという理由から、劇場でも躊躇って観なかった作品。どうやら監督のラッセ・ハルストレム氏は、【ショコラ】の監督だっていうんで映画の中の空気みたいなものは、似てるかもしれないなどと思い、観ることに。実際に撮影に行ったというニューファンドランド島の自然は、厳しく、寒いグレーの感じがバシバシ伝わってきました。(すごい、と思った)感想から言えば、この映画は淡々とした「日常」の映画なのだなー、ということ。役者陣がすばらしいから、淡々としてても魅せられるけれども例えば、小さい頃にお父さんから受けた経験や、悪い女性にひっかかったりして、自分に自信が持てない不幸な主人公だったり、お兄さんと確執があってずっと耐えてる妹だったりお母さんからの愛が足りない娘だったり、旦那さんに逃げられた未亡人だったり家にまつわる呪われた秘密があったりするのは、普通、一般的に私達が目にする日常の一部のように思える。それを、そのままにして生活していく人もいれば、それを乗り越えて新しく人生を切り開いていく人もいる。だからこそ、新しい土地で自信をつけて成長していく主人公に感動したり、元気付づられたりするんだろう。新しい場所、新しい出会い、不器用な恋。どれも静かにジーンとくる日常。でも、私としては、いい映画だなーと思うけれど、好きな映画ではなかった。なぜならば、それが「ある、ある、こういうこと。」だったり「いる、いる、こんな人。」ということで現実に近すぎて、目を覆いたくなるほど、自分達の隠しておきたい一面に迫ってくるからだと思う。逆にそこがこの作品のいいところなのかもしれませんね。深い皺が刻まれた叔母さん役のジュディ・デンチは登場するだけで、迫力があってすごい役者です。(天然記念物?)あと、ケイト・ブランシェットが安っぽい悪女役をこなしていたのも、意表をついて見所のひとつかもしれない(笑)。いろいろ考えさせられる、淡々としたちょっと暗い映画でした。シッピングニュース ★★
Mar 19, 2004
【天空の城 ラピュタ】1986年 宮崎駿監督DVDまとめ観の中の1本。【風の谷のナウシカ】は観たんだけど、ラピュタはいつも途中まで観てなぜか中断して最後まで観ずジマイだったので、やっと願いが果たせたって感じです。以下、Yahoo!ショッピングからの抜粋↓スウィフトの「ガリバー旅行記」をモチーフに、宮崎駿がオリジナル原案で描いた冒険アクション。空に浮かぶ伝説の島“ラピュタ”や反重力作用を持つ“飛行石”といったファンタジックなプロット、そして躍動感溢れるストーリー&卓越した演出など、宮崎監督の手腕が冴える傑作娯楽活劇。スラッグ峡谷に住む見習い機械工のパズーはある日、空から降りてきた不思議な少女を助ける。その少女・シータは、浮力を持つ謎の鉱石“飛行石”を身につけていた。やがてパズーは、飛行石を狙う政府機関や海賊たちの陰謀に巻き込まれ、かつて地上を支配したという伝説の天空島「ラピュタ帝国」に誘われてゆく。(Yahoo!より)まあ、みんな観たことあるんでしょうが(笑)・・・ナウシカでも思ったけれど、これが18年前の作品なんて、音楽聴かない限りきっとわかんない、って思えるくらい完成度がたかくて、もうびっくりしてしまいました。ていうか、有名な【千と千尋の神隠し】よりも、きっちり完成していて、観てて引き込まれる、ワクワクするファンタジー!2時間があっという間で、『ラピュタ』という不思議なお城(国)も、『飛行石』という不思議な石もとても興味深くて、空の不思議、人類の科学・文化の不思議、ロマンを感じてしまいました。あと、よくわかんないんだけど、アングルっていうのかな?鳥みたいな飛行船が飛ぶときの描かれ方(見せ方?)とか、空を飛ぶシーンの迫力すっごい上手いなーって思った。爽快感とか空を見上げて包まれる感じとかよく表現されてたような気がしてスケールが大きかったです。私としては、海賊のおばあさんのドーラーが好きだったな~。 あと、終わり方もとってもよかったなー。海賊のみんなが、素知らぬ顔して、「時間が無かったから、こんだけしか、盗れなかったんだけどねっ(〃⌒∇⌒)ゞえへへっ♪」みたいな、ちゃっかりしているところでみんながどっと笑って、、、ああいい話や~しみじみって思いましたもの。そんなわけで、ちょっと甘いかもしれないけれど天空の城 ラピュタ ★★★★★(満点ざますー)ちなみに、これ見終わった後、目玉焼きをパンにのっけて食べたい衝動にかられたのは私だけでしょうか?早速いただきましたけど(笑)。
Mar 18, 2004
【バグズライフ】1999年 アメリカDVDでまとめ観した中の1本。ピクサー社ディズニーフィルムでバカ売れしたらしいという【バグズライフ】。おもしろいよ、と聞いて観てみました♪イソップ童話の『アリとキリギリス』を彷彿とさせる、働き者のアリさんと、遊んで暮らしてるバッタみたいな設定です。よわっちいアリの国では、凶暴なバッタ(ホッパー)へのお供え物の食料集めで大忙し。そこでいつも失敗ばかりのフリックという主人公アリがえらいことやらかして、せっかくみんなで集めたお供えものをパーにしてしまい、ホッパーの逆鱗に触れ『次までにお供え物を倍にして返しな!!』と無謀な約束をさせられます。オロオロする女王蟻のアッタ姫。フリックは助っ人を探しに旅に出て・・・・という、童話的な内容。ホッパーが意味もなしにアリたちに凄むあたり、日本のヤクザやあぶない集金業務の方、はたまた大きな視点でみれば、アメリカという国そのもののやり口のようにも見て取れてちょっと興味深い感じです。そして、観ながら何気に気になっていたのは、アリさんの手足が4本で、まさに擬人化してあったこと!アリさんは手足は6本やろ!(゛ `-´)/ コラッわざとだったら子供も見るだろうにどんなもんなのかな?って思いました。アリさんの視点(バグズライフって虫の生活、って意味だそうです)でみる世界は、普段の私達の視点と全然違って新鮮な驚きもあったし、CGも綺麗で夢があった。最後には、フリックがホッパーに「自分達は、バッタを必要としていない!アリを必要なのはおまえ達の方だろう!!」というような正論をはいて、アリさん達が、ハッとそれに気付くあたり、これまた、「世界はアメリカを必要としていない、世界を必要としているのはアメリカだ」という最近の論争を予言していたかのようで、アメリカで作った映画なのに、反体制派??とまたつっこみたくなること請け合い。そして、そういえば、日本の(!)イソップ童話ではアリとキリギリスの最後は、働きアリがキリギリスを助けてあげる、という美しい話のようですが(助け合いの精神)、やっぱ海外の童話らしく(?)最後にはホッパーは無残にもかわいい小鳥ちゃんのヒナの餌として、食べられてしまっておりました。悪いヤツは最後までワルイやつとして描かれるところ、わりにリアルです。リアルといえば、あんなにかわいい小鳥ちゃんも、虫の生態系からすると頂点に立つ恐ろしい存在でそれが自然なんだーということを思わず納得させられそうになりましたがもし、そこまで自然の原理にこだわるんだったら、やっぱしつこいけど、アリの手足は6本だし(くどいねー)女王蟻が産んだファミリーで形成されるアリの集団で女王蟻と最後に結婚する(?)フリックって、アリの生活からすると近親相姦に近いものがあるんじゃないかい?とか、戦士の蟻とか、働き蟻って実はメスがメスの機能を失ってまで女王のために働いてるっていうのも聞いたことあるぞ、と思うと、まさか女性同士の結婚???なーんて、自然界の掟破りのような、身を滅ぼしそうなそんな、危惧さえ感じたりして(あー、私は同性愛反対者ではありません。子孫を残しつづけるという自然界の掟、という観点でのみ書いておりますのでご了承ください)別に虫博士じゃないんだけど、自分の知ってる範囲の知識では(知識が間違ってるかもしれないけど)「はてな?」と思える個所があったりして、堂々と子供に見せていい内容なのか怪しいようにも思ったりする。私達大人は、いろんな事情をわかった上で、擬人化して観れるし、楽しい内容だったのだけれど、思わずやっぱり、泣いてしまったりするんだけど・・・冷静に考えるとちょいと腑に落ちない(笑)。微妙な気分の映画でした!バグズライフ ★★
Mar 17, 2004
【橋の上の娘】1998年 パトリス・ルコント監督作品これもいいよー、と聞いて見てみた作品!実際、ものすごく気に入りました♪私の中では、ここ一番のヒットかな。同じくルコント監督作品の【タンゴ】と同じくらい印象に残る官能的なセンスのいい作品でした!(Amazon.co.jpより) 「人生を諦める気なら…」と、芸人ガホールはパリのとある橋の上から身投げを試みる娘アデルをナイフ投げの的に誘った。そんな数奇な出会いを機に芸人としてコンビを組んだ彼らが、大道芸の旅に出る…。 ガホールの放つナイフが、アデルの肢体を囲むように壁へと突き刺さってゆく。命をも失いかねない鋭いナイフの1投1投にわが身を委ねきるアデル。ガホールが向ける強く真摯(しんし)なまなざし、そしてアデルの陶酔しきった表情は、実に豊かで官能的である。自己崩壊のギリギリに挑むナイフ投げこそ、セックスを越えた2人だけのエクスタシーの形だ。 どうせ自殺するくらいなら、自分のナイフ投げの「的(まと)」になってくれ、と半ば真剣かつ強引にスカウトする胡散臭い男ガホール(笑)。この橋の上の自殺未遂シーンだけでもトンチンカンでちょっとおかしい。これからいったいどんなヘンテコがはじまるんだろう??って期待で胸が膨らむってもんだ。幸せが薄そうな冴えないソバージュヘア(意味も無く無難にこのヘアスタイルにしているところが運のなさを引き寄せているような気がする、という演出のヘアスタイルかもしれないなー)の橋の上の娘アデル(バネッサ・パラディ)が、髪を大胆にジーンセバーグのようなショートカットにするところから意思が強そうなミステリアスな淑女風の女性に変身していく。アデルは、観ていてドキドキするような女性の変身願望をよく表している(笑)。蛇足ですが、髪を切ったバネッサ・パラディはまるで、マドモアゼル・ココシャネルの香水のCFのケイト・モスそっくりで(すきっ歯までそっくりじゃん!)、私生活での結婚相手のジョニー・デップの趣味はまさにこういうイメージなんだろーねー、とわかりやすくて笑ってしまいました。そして、胡散臭いナイフ投げのオヤジのガホールときたら!柄のついた派手そうなシャツに、またしても柄がついたパンツ。その上にジャケットを着るというようなホストでもしないぞ!というような、アクの強いファッションセンス!濃いです。こってりです。このふたり、ひとりでは何をやっても空回りの運の無い2人だけどふたりが揃って一緒に何かをすると、途端に信じられないラッキーが山のように降ってくる!(笑)ここらへんも、これでもかってくらいさらっと大袈裟な幸運が舞い込んできて見てて笑える(ウィットかな)。お互いの大事さを十分理解してるというのに、離れてしまう意地っ張りで不器用なふたり。見所は、「どこでも、いいから!早くして!!」といってアデルがガホールに懇願(?)するシーン。早くして!!って・・・(笑)ナイフ投げを早くして!!って自分が早く「的」になりたがるシーン。横を電車が通る薄暗い埃っぽい空間で、壁の隙間から、日が差し込む。そこに的として立ち、ナイフが当たるか外れるか、ナイフ投げのガホールに運命をまかせて一刀ごとに恍惚の表情を浮かべるアデル。一心不乱にナイフを投げまくる、これまた性的に興奮した状態のガホール。こういう究極の官能があったら、わざわざ肉体関係を持つのが陳腐なほどで、今後のこのカップルのスリルジャンキーに歯止めがかかることを祈る!って心配になるほどです。(本当か??)テンポのいい、モノクローム映像の展開。信じられないほどの幸運。常に客観的な、主人公達のクールな目線。それを可能にする演出としてのイスタンブールという異国情緒な設定。どれもこれも計算づくで、センスがよくて、やられたなーって思いました。パトリス・ルコントはいい意味、官能に対して限り無く変態なんでしょうね。性癖って色々だと思うけど、こういう精神的官能は大人の秘密のひとつですね♪橋の上の娘 ★★★★★(満点っすよー)
Mar 16, 2004
土日以外は、仕事で忙しく、先週から日記を書く時間もないくらい充実しておりました(*'-'*)。日記を書くのも一週間ぶりだな~PHENOMENON(フェノミナン)1996年 アメリカ 誰からも愛されていた平凡な男ジョージ(ジョン・トラヴォルタ)は、37歳の誕生日を迎えた夜、謎の白い閃光を目撃してから人生が一変。ものすごい知能の持ち主となって難問奇問を解決するようになるが、逆に友人たちは気味悪がって彼から離れてしまう・・・(アマゾン)DVDの本を入手したので、それに紹介してある、まだ観てない映画を興味本位で片っ端から観ていこう!と今回6本借りたうちのひとつのDVD。悪役が渋くて決まってるジョン・トラボルタが、珍しく好感度の高い田舎町の男性の役を演じてるっていうんで、気になって借りてみました。観てびっくり。トラボルタはやっぱ、上手いよ。そして映画の内容も、かなりジーンときて泣きました。まじめに誠実に、自分の欲ではなく、相手がもっとよくなるようなアイデアを提案し、共有し、協力しあっていきたい、という人間の本来の素直な気持ちは、偏見のようなもののせいで、多くの人は素直に受け入れることができずに善意はこんなにも曲がって解釈されてしまうんだなー(人々の悪意に満ちた雰囲気に気分が悪くなって気が遠くなりそうでした)という大衆心理の恐ろしさ。自分より、優位な才能の持ち主には、自分と同じレベルまで引き下げて、変人というレッテルを貼ってしか、自分の存在価値を認識できない(安心できない)人の気持ちの弱さ。狡さ。ジョージ(トラボルタ)のものごとの本質をしっかり見据えたクリアで純粋な気持ちと、それを受け入れられない人々の心の器の狭さ。この対比が私としては忘れられません。あと、特殊な能力を持ってしまったからといって、国の権威に利用されそうになるところはかなり腹が立ちましたねー。吐き気がするような苛立ちを感じました。そして一番よかったなーと思ったシーンは、最後に心を通わせた恋人が、ジョージの髪の毛を洗ってカットしてあげるシーン。大人のラブシーンだなあ、と心が揺さぶられました。なんの変哲も無いような映画だったけれど、トラボルタの演技にすっかり魅せられてたって感じかなあ。私としては、体制や大衆にかんするメッセージ性も感じたんだけど。どうでしょう?フェノミナン ★★★
Mar 15, 2004
今日は、Jリーグの開幕戦!博多の森でアビスパ福岡対モンテディオ山形の対戦を観戦した後(これもいつか日記に書こうと思ってます)映画を観て帰ることに決定。【マスター&コマンダー】を観ようと思いながらも、【パーフェクト・ストーム】の方がまだマシだったよー、というコメントに、「ええー( ̄△ ̄;)パーフェクト・ストーム面白くなかったぞぉ」と気分も萎え、急遽、目標を変え(?)、【ペイ・チェック】へジョン・ウー監督ベン・アフレック、ユマ・サーマン主演ときたら、どんなんだろー?ベンアフレック嫌いだけどー・・・と興味も湧くってもんだ。しかし、しかし!思った通りというか、私的には何か、新鮮味がちっとも感じられなかったのが残念!おもしろくないわけではなかったけど、やっぱりねー、という感じでした。ジョン・ウー監督らしく、爆破シーン盛りだくさん。意味も無く白い鳩が出てくるところも健在。というか、わたくし、いらん世話ながら、「いつ、鳩が出てくるのかしら?」ってそれしか気になってなかったような気がするし(笑)。BMWバイクの逆走シーンも、これってマトリックスのパクリ?トリニティのドカ(ティ)の方がかっこいいぞよん!などと思わず比較してしまう自分も性格悪いし!ユマ・サーマンの神秘的な美しさもあまり引き出されていないような気がして残念。だいたい、ベン・アフレックにインテリ役は合ってないんじゃないかなー?と前々から思っていた私としては、(「チェンジング・レーン」とか「トータル・フィアーズ」とかホワイトカラーが似合ってなかった気がするんですよねー)主役は、マイク・ウォルバーグ(「猿の惑星」「ミニミニ大作戦」)の方が緻密に仕事しそうなイメージだぞー。とか考えてしまった(笑)。そして、エンディングも能天気すぎて気に入らなかった!簡単に記憶を売った代償の重みを感じたはずの主人公だというのに、最終的には安易な方法で金儲け(?)をして、一件落着、バンザイ(= ̄▽ ̄=)V だなんてーちょっと安易すぎないのかな?それがアメリカンドリーム?なんて穿った見方をしてしまいました(笑)。ペイチェック ★★書いた日→3月16日
Mar 13, 2004
観てきましたよ~前作の【デスペラード】が、思いのほか笑えるB級ムービーで面白かったので、それの続編ならば、笑わせてくれるだろう!と思いきや・・・レジェンド・オブ・メキシコ思惑は完全に破られ、がっかりな映画となってしまいました(ρ゜∩゜) グスン だってだって!!アントニオ・バンデラスもサルマ・ハエックもジョニーデップも、エヴァ・メンデスも、さらにウィリアムデフォー(この人は怪しい)やミッキーローク(誰かわかんなかったです、マジで別人)やエンリケ・イグレシアス(!フリオイグレシアスの息子!ラテンの貴公子)まで出てるすっごい品揃え(?)が全然生かされてなくって、話の内容もなんだか支離滅裂!?\(-_-;) オイオイ って感じでしたもんね。あーもったいないや。全然笑えないし。サルマ・ハエックとエヴァ・メンデスなら、セクシー路線を期待するじゃないですか!全然普通だし、出番少ないしー。ジョニーデップは、だんだん可哀相な感じになってくるしー最後までかっこよかったのは、アントニオ・バンデラスだったかな。ああいうバラけたヘアスタイルはとってもお似合いでよかったです。ギターも官能的な調べでとってもよかった。ラテンのギターの音色、私は大好き。こうなったら、せっかくだから、超低予算で作られたという【エル・マリアッチ】でも観るかな。原点がよくわかるかもしんないし。ところで、ウィリアム・デフォーが出てきてふと嫌なこと思い出してしまったのですが、彼はあんなにいい役者さんなのに、スパイダーマンでは、最悪な悪役でしたよねー?!今度、渡辺謙氏が、バットマンの悪役に決まったっていうんで、もしや・・・まさか・・・チャンバラマンとか、サムライマンみたいな変な衣装着た妙なキャラやるんじゃないかなー??なーんて、危惧している今日この頃。どうなんでしょう???レジェンド・オブ・メキシコ ★(ひとつ星ですー)書いた日→3月16日
Mar 7, 2004
【戦場のピアニスト】 ロマンポランスキー監督 2003年 (ポーランド・ドイツ)去年、劇場で見逃してしまったこの作品。CMで見る限り、オシャレな服装のエイドリアン・ブロディがひ弱な感じでどういう演技をするんだろう?(去年のアカデミー主演男優賞もとってるしなー)って心引かれておりましたが、実際映画を観終わって、「・・・」と思ってしまった私は心が狭いのかもしれません(汗)。というか、映像は残酷なまでに美しく、ピアノの旋律もジーンとくるような美しい調べであり、ナチスの無差別なユダヤ人迫害の様子は淡々としてリアルで恐ろしく、さらに映画自体も綺麗にまとまっておりましたが、肝心要の、映画の内容は、何を伝えたいのか要点を得ない、散漫な感じがしてしまって、一生懸命、10キロ減量して、さらに代えピアノ奏者なしに、自分で天才ピアニストのピアノシーンまで演じたエイドリアンが何か、他力本願な、あの時代にそぐわない、弱弱しくもパラサイトなそんな運がよかっただけの人物に見えてしまうほどに、淡々とた内容で、驚いてしまいました。主人公の天才ピアニストシュピルマンはユダヤ人。1932年ナチスの支配が色濃くなってきたポーランド、ワルシャワ。豊かな暮らしをしていた家族は、1942年、ドイツがポーランドに侵攻し、ワルシャワゲットーに追いやられ、追い詰められる。一家がゲットーから強制収容所に入れられる時も、主役のシュピルマンだけは、ユダヤ人の警察官のコネ(?)で、収容所行きを逃れ(家族は絶滅収容所に送られたらしい)ゲットーで強制労働を余儀なくされるも、ピアニストに力仕事は無理だと、仲間に優遇(?)してもらい軽い仕事に従事する。そして、何故なんだか、またしてもポーランド人の友人にゲットー脱出の手筈を整えてもらい、ゲットーを脱出し、ドイツ人区域に隠れ住む。シュピルマン脱出後、ゲットーでナチスに対する反乱が起こるが、ナチスに鎮圧され、頼る術を失ったシュピルマンはさらにまた言われたとおりの人を頼り、今度はナチスの本拠地の部屋に隠れ住む。どうです?!ここまで、自分で望んでシュピルマンが自力でやったことは、無いような気がしません?弱々しいから優遇されるのか、ピアノが天才的だからファンが多いのか、それとも、描かれてないだけで、人望が厚いからそうなったのかわからないけれどこの調子で淡々とワルシャワ蜂起も窓からじーっと見てるだけという有様。さらに、ワルシャワ蜂起のあと、ナチス軍がシュピルマンが隠れ住んでいた廃墟に司令部を置くシーンで、ナチスの司令官にうっかり見つかってしまうも、得意のピアノを披露して、事なきを得、さらに食料やコートまで世話してもらう。とまあ、この感動のシーンでこんなことを書いてるのは不謹慎だけれど司令官にシュピルマンがピアノを弾けといわれて、弾くシーンは、最初はぎこちない感じからも何かから解き放たれたように指が鍵盤を舞い、とても感動的な美しいシーンでわざとな演出かもしれないけれど、やせっぽちでヒゲだらけの疲労困憊したシュピルマンが、まるでキリストのように後光が差してて、あんなに冷酷に楽しそうにユダヤ人を殺しているイメージのナチスにも、こんな紳士で慈悲深い司令官が実際いたのだなーと実話なだけに、感動しました。そして、仲間と思っていた反ナチの地下組織の人も、ユダヤ人を利用して金儲けに走る人や戦争の状況は、いい人も悪い人も、どちらの側にもいるんだという現実みがあって、普通の、ナチスだけが悪い、というタッチよりもよりリアルな感じはしました。さらに、その司令官が最終的に捕虜になった時、シュピルマンの友人にシュピルマンを助けたから俺も助けてくれ、と伝えてくれ!と、懇願するシーンは、私的に『ああ!なんて人間くさいの!』と現実的な気がして圧巻。助けてあげて欲しいなーと思う私の気持ちとはウラハラに、またラジオでピアノを弾く仕事についたシュピルマンの司令官を助けてあげない(というか手遅れだったかもしれない)淡々と冷酷なこと!つまり、シュピルマンの実話を、ただ淡々とシュピルマンの目で再現した映画のような気がします。だから、普通私が映画に期待するような、大きなテーマ、(例えば、ホロコーストとかユダヤ人の悲劇とか、ワルシャワ蜂起のこととか、はたまたピアニストだったら音楽についてとか)は、絞られていなくて映画としては、拍子抜けな感じがしてしまったのかもしれません。だけど、淡々と冷酷無比に無差別にユダヤ人人を殺していくナチスの様子は、いろんな映画の中では一番現実味があって、恐ろしかったかもしれない。それは、シュピルマンの目線で描かれた映画だからなのかも。ただ、現実を淡々と。運命に翻弄される、というのはそういうことなのかもしれません。映像の美しさ度 ★★★★リアル度 ★★★★主役のよわっちさ度★★★★★(満点!)私的好み度 ★★
Mar 6, 2004
いっやー。信じられないくらい切なくて官能的でショッキングな映画でした!主役のイール役の彼。あの濃い顔とヘアスタイル、ワンセットでキャラ濃すぎ!まじめに変態なところがすごいエロティック!!衝撃のラストシーンのあとのエンドロールで音楽が一切流れないところもすごい!ショック倍増!なんて理不尽で切なくて、とんでもないの?!唖然・・・!!●【仕立て屋の恋】 パトリス・ルコント監督 1989年(フランス)孤独で無口な仕立て屋のイールは、向かいの部屋に住む魅力的なアリスの姿を1人のぞき見ながら、彼女への想いを募らせてゆく。アリスは彼を利用すべく徐々に彼を誘惑。彼女の裏切りを感じながらも、彼が貫いた愛の結末は…。 ジョルジュ・シムノンの同名の原作がもつサスペンス性に加え、「究極の愛こそ悲劇的」というテーマにも挑み、心の奥底にずっしり響く作品に仕上がっている。監督は『髪結いの亭主』『イヴォンヌの香り』など、フランス映画界の巨匠パトリス・ルコント。哀愁あふれるブラームスの四重奏曲、『他人のそら似』のミシェル・ブランの名演技、繊細であでやかな映像美など、見どころ満載の秀作だ。(Amazon.co.jpより)雷の日に窓から見詰める男の存在に気付くアリス。電気もつけずにくらーいお部屋でそっと窓際に立ち、彼女を見詰めるイールの姿、これってストーカーみたい。雷光で青白い顔と禿げ上がった額がぼんやり浮かび上がるこのシーン、とってもオカルトでこわーいです。もし、私の向かいの人が私の部屋を見ていて、それに気付いてしまったことを考えたら、私は気持ち悪くてしょうがないと思うんだけれど、ヒロインのアリスは、彼を利用しようと誘惑にかかる。このアリスはきっと一般的にいってひどいヤツなんだけど、最後までなんだか憎めない。奔放で、計算高いのは、女性の特徴なのかな?本当に女!って感じで、なんだか許してしまう自分も恐い(笑)。仕立て屋のイールは最後まで、相手を責めず、自分の愛を貫く。彼女にひどい裏切りを受けたときでも「僕は、君を憎んでないよ。死ぬほど切ないだけだ。」と言い放ち、自分の愛に自分で責任を持っている。すごい、心の広い、悟りをもった人だ。すごく切ない。究極だなーと思いました。ショック度 ★★★★★暗い度 ★★★★音楽いい度 ★★★★理不尽度 ★★★★★私的好み度 ★★★★ ミスティック・リバーの理不尽さよりも、男女の愛の中での理不尽度の方が、まだ身近で考えさせられる気がしました。暗くて退屈かもしれないけれど、非常に好きです。ああ。頭から離れません・・・
Mar 2, 2004
これも、観よう、観ようと思いつつ、タイトルから察するに甘すぎる印象で(単純!!)ちょっとひいてた作品。ジュリエット・ビノシュってすごくいい女優だと思うのだけれど、たくましい感じとかおばさんくさい感じプラス不思議キャラがなんとも大竹しのぶ風(!ファンの方ごめんなさい)でその野暮ったさがどうにも好きになれなかったのだけれど、なにしろジョニー・デップも出てるしね!(なんのこっちゃ)期待もせずに見てみたら、とんでもない。とってもいい話で、嬉しい悲鳴です。「ショコラ」 ラッセ・ハルストレム監督 2000年 アメリカ(出演者:ジュリエット・ビノシュ、ジョニー・デップ、レナ・オリン、キャリー=アン・モス他)フランスの小さな村にやってきたヴィアンヌ(ジュリエット・ビノシュ)と娘のアヌーク。ヴィアンヌは不思議なチョコレート・ショップを開店する。客の好みをピタリと当て、しかもそのチョコレートは客を必ず幸せにしてしまうのだ。厳しい戒律に縛られた村人の心が解き放たれ、チョコレートのおかげで自由な空気が広がり笑顔があふれた。そんな中、伝統と規律を重んじる伯爵が、彼女達を村から追放しようと村人に働きかけて…。 フランスの小さな村にやって来た母娘が、チョコレート・ショップを開店。そのチョコレートはみんなを幸せにする。不思議なチョコレートを売る母娘のロマンチックなおとぎ話。監督は「サイダー・ハウス・ルール」のラッセ・ハルストレム。出演はジュリエット・ビノシュ、ジョニー・デップ。 (TSUTAYA onlineより)この不思議なチョコレート屋さんの親子。色使いがとってもキレイ。とくに赤の使い方がとってもキレイで印象的。古いしきたりを大事にする敬虔なカトリックの村人をまとめるためにがんばっている伯爵兼村長さん。(この人のキャラ濃いですよ)みんなよかれと思ってやっていることが、実は自由を恐れての行動で。甘いもの(ショコラ)を食べるという誘惑さえ、悪魔の誘惑のように思って懺悔をしにくる村人たち。(おおマジメです)自由が好きなヴィアンヌは、礼拝にも行かず、みんな黒い靴で地味ーにしてるなかで一人だけ赤いパンプスなど履いている。カカオにチリペッパーを配合し、とろけるような魅惑のショコラを作り初めての開放されるような(官能的な)感覚に戸惑う村人達。ほのぼのします!きっと癒されます!!最後に伯爵がこっそり起こす行動が、とってもとんでもなくって笑えます!何を選んで何を受け入れるかということが大事なことなんだ、って最後に言う神父さんの言葉にじーんときます。ヴィアンヌがどうして、旅を続けるのか、そして旅をやめる決心をしたのか、その辺はちょっとあいまいチックだけれど、心があたたまってほんわかして、いい映画だったなー、って気分になること請け合いです。ジョニー・デップは、やっぱかっこいいですね!パイレーツオブカリビアンでも思ったけど、ややこしい性格の素直になれない難しい男役、なんだかハマッています(笑)。個人的にも、こういうややこしいことを言いそうな、ちょっとひねくれた、でも実はやさしくて不器用な人、私はとても大好きです。愛すべき人物って感じでしょ?(笑)あと、何気に出てくるお堅いお母さん役のキャリー=アン・モス!マトリックスのトリニティのイメージ強すぎて、ちょっと違和感を感じてしまいました(笑)!黒のボンテージファッションがかなりお似合いすぎて、普通のお洋服姿がかすんで見えてしまいます!ジョニーデップかっこいい度 ★★★★ジュリエットビノシュ豊満度 ★★★★御伽噺的いい感じ度 ★★★★★私的好み度 ★★★★ (書いた日→3月1日)おしまい♪
Feb 29, 2004
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