社内活用から外部展開へ
楽天では15,000人以上の従業員が楽天AI for Rakuteniansを日常的に使用し、コードの記述、ドキュメントの生成、コンテンツの翻訳などを行っています。従業員はこれまでに20,000以上のカスタムAIツールとテンプレートを構築しており、これが開発速度を大幅に向上させています。「以前は月次リリースしか行っていませんでした。しかし今では、AIアシスタントにより要件をより迅速に収集し、仕様をより迅速に記述し、コードをより迅速にデバッグし、コードをより効率的に保守できるようになりました。現在は週次リリースを行っています」とCai氏は述べています。
社内活用からの外部展開戦略の妙 楽天が15,000人の従業員にAIツールを使わせ、20,000以上のカスタムAIツールを開発させているという取り組みは、非常に戦略的だと感じます。この「社内での大規模実証」アプローチには複数のメリットがあります。まず、実際の業務現場でのフィードバックを大量に収集できることで、AIの性能向上と実用性の検証が同時に行えます。また、社内での成功事例を外部にアピールすることで、商品としての信頼性を証明できます。さらに、従業員自身がAIツールのヘビーユーザーになることで、顧客のニーズをより深く理解できるようになるでしょう。この戦略は、B2BサービスやSaaS展開においても有効です。楽天AI for Businessを月額1,100円という比較的低価格で提供できるのも、社内での大規模利用によるコスト削減効果があるからこそ可能になったと推察されます。
Rakuten AI: Our agentic future starts here The launch of Rakuten AI represents more than a technical upgrade; it’s a movement to centralize AI capabilities across Rakuten’s diverse ecosystem.