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2006年08月31日
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カテゴリ: 海外文学
悪夢の秘薬(上)
五月…ニューヨークでは、狂暴な暴力の発作を伴う新麻薬が蔓延していた。われらがヒーロー〈始末屋ジャック〉は、製薬会社の女性研究員から、謎のセルビア人ギャングのボス、ミロシュの調査を依頼される。ミロシュはこの新麻薬に絡んでいるらしい。一方製薬会社重役モネを尾行するジャックは奇妙な人体実験を目撃。荒れ狂う被験者のありさまは、新麻薬の発作と同じものだった!単なる脅迫と思えた事件は、奇怪な様相を見せていく。

鬼才F・P・ウィルスンが放つ痛快アクションホラー巨編。


<始末屋ジャック>シリーズ 第4弾


F・ポール・ウィルソンの作品は ネタが色々に凝っていて飽きないですね。”麻薬”といえば ギャング。 ドンパチ派手な立ち回りがあるのかな~っと思いましたが、 いや~、空からタイヤを降らせたり、ジャックが知らずにこれを服用したため、凄いパワフルになってたり、、今回もあっという間に読んじゃいましたよ。


ジャックに来た仕事の依頼は、偶然二つ重なるものでした。
ひとつは ある製薬会社の重役(モネ)が、ギャングのボス(ミロシュ)に脅されているらしいので、その謎を探り、重役を助けて欲しいというもの。もうひとつは、ギャングのボスのせいで、甥を殺された男から、”ぶっ殺して”欲しいというもの。けれども

「死よりも 悲惨な状況もある」

殺しはしないが、徹底的に相手を痛めつける。暴力を振るう奴には暴力を、金に汚い奴には金銭的損失をと、一番効果的な復讐方法を探し出し、完膚無きまでに叩きのめす。これがまた手が込んでて面白い。。

激しい凶暴性をともなう新薬の”麻薬”を巡って、またまた、周到なストーリー展開です!ギャングと製薬会社の重役達が、最後の対決を迎えるシーンは、そういうオチが用意されているとは、、と、驚きと爽快感でした!さらにその後、ジャックとラコシの対決もあり、とってもおいしい展開てんこもりでした~♪。

そう、ラコシですよ。ジャックシリーズの第一弾「マンハッタンの戦慄」で登場したときは、なんだかこの異形の怪物には、唐突感がありました。インドの怪物?東洋ネタ?っと。。今作では、レギュラー陣として欠かせない存在、ここでラコシが関係するのね~!となんだか敵役なのに、うれしかったりしました。 ジャックがラコシを殺そうと近寄っていくのに、何故か助けてしまうくだりなど、意外性もあり、でした。ジャックとラコシの因縁はまだまだ続きそうですね。


ジャックとジーアとヴィッキーの関係も良好のようです。けれど、ジーアはジャックの稼業を認めてはいない、常に批判的な目を向けている。それでいて、「マンハッタンの戦慄」でのヴィッキーの救出が効いてて、もしジャックが社会のまっとうな一員で、ありきたりな男だったらヴィッキーは助からなかったというのが、二人の関係の基盤のようですね。今回、ジャックの稼業が、直接ジーアたちを深刻な危険に晒しはしませんが、常にその危険はあるようなんですよね。


フリーク・サーカス(異形のモノたちのサーカス)が登場するのが、 「ダレン・シャン」 を連想。

<ナイト・ワールド>シリーズは、他作品が見つからないので、<始末屋ジャック>シリーズを読み始めました。 順不同ですが、単独でも楽しめます。



■作者のシリーズ紹介

『マンハッタンの戦慄』は、作者の2大シリーズを構成する要に位置します。

「ナイトワールド」シリーズ
(ナイトワールド アドヴァーサリ・サイクル)
遥かな太古より、人々の恐怖を生きる糧としてきた「永劫なる魔性」ラザロム、それに対する人々の 戦いを壮大なスケールで描いた6部作。

(1) 「ザ・キープ」(上下)
(2) 「マンハッタンの戦慄」(上下)
(3) 「触手(ザ・タッチ)」(上下)
(4) 「リボーン」
(5) 「闇の報復」(上下)
(6) 「ナイト・ワールド」(上下)


この(2)で登場の始末屋ジャックが、作者のお気に入りとなりシリーズとなる。

<始末屋ジャック>シリーズ

「マンハッタンの戦慄」(上下)
「神と悪魔の遺産」(上下)
「異界への扉」
「悪夢の秘薬」(上下)
「始末屋ジャック 見えない敵」(上下)
「始末屋ジャック幽霊屋敷の秘密」(上下)
「始末屋ジャック深淵からの脅威」(上下)






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最終更新日  2006年09月04日 01時30分38秒


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