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2007年03月09日
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ドゥームズデイ・ブック
コニー・ウィリスは1945年生まれのアメリカ人SF作家。1992年作品。同年の海外SFの主要プライズであるネビュラ賞・ヒューゴー賞・ローカス賞の三賞を全て獲得。1995年に邦訳が単行本として刊行されており、2003年にその文庫版が刊行。タイトルとなっている『ドゥームズデイ・ブック』とは本来、イングランドのノルマン王朝創始者ウィリアム一世が徴税を効率化するために作らせた土地台帳を指すが、本書中では主人公のキブリンが現地でのレポートを事細かに書き記した(吹き込んだ)手記のことを意味する。


■文庫本 ハヤカワ文庫SF全2冊2003年3月







英語圏SFの三大タイトルと言われるネビュラ賞、ヒューゴー賞、ローカス賞の三冠を独占、さらにドイツ、スペイン、イタリアのSF賞にも輝いている。"アメリカSFの女王"の座をウィリスにもたらした代表作というだけでなく、現代タイムトラベルSFを代表する傑作。

文庫版訳者あとがき(2003年2月)
公式サイト
著者インタヴュー




21世紀、オックスフォード大学:中世史科の女学生キヴリンと、彼女の指導教授ダンワーシィは、中世社会の研究のために、1320年のオックスフォードへのタイムトラベルの準備に追われていた。ダンワーシイは危険レベル10の中世時代へのタイムトラベルには反対していたが、キヴリンの熱意に負けて協力していた。

キブリンが中世へ出発後、大学は緊急事態へ。タイムトラベル技師が、突然倒れて意識不明になってしまった。技師を筆頭に、オックスフォードの学内、及び、町では、次々に人々が倒れていく。町は伝染病により、隔離・閉鎖となる。クリスマスを間近に、ダンワーシイはキヴリンの回収に奔走するが、伝染病は深刻になっていき、ついに死者が出た。


キヴリン自身も1300年代に到着するなり原因不明の病に倒れ、ギョーム卿という一家に看病されていた。家族はギョーム卿が来るのを待っているらしい。キヴリンは病から回復するが、自分が到着した場所=降下点がわからなくなってしまった。降下点がわからなければ21世紀に戻れない。降下点に戻る機会をうかがううち、思いもよらぬ出来事が襲いかかる。


【舞台】
21世紀のオックスフォードと、1300年代のオックスフォード

【人物】

●キブリン   中世史科女学生
●ダンワーシイ教授 20世紀の歴史家
●メアリ    付属病院ドクター
●ラティマー  キブリンの指導教授
●バードリ   技師
●ギルクリフト 中世史科教授
●ベイジングゲーム 学部長
●モントーヤ  考古学者 
●コリン    メアリの甥

●ギヨーム卿  キブリンが滞在する屋敷の主
●エリウィン  ギヨーム卿の妻
●イメイン   ギヨーム卿の母
●ロザムンド  ギヨーム卿の娘
●アグネス   ギヨーム卿の娘
●ガーウィン  ギヨーム卿の家来
●ローシュ神父 村の神父




『タイムトラベルSF』と銘打ってますが、タイムトラベルがメインではなく、SFというジャンルでありつつも文学的作品。

14世紀のキヴリンと21世紀のダンワーシイの時代が、同時進行のドラマ。キブリンはダンワーシイ教授たちからは 迷子になってしまっている。ダンワーシイのキブリンを救おうとするのですが、自身も倒れるなど、出発から8日間という時間が経ってしまう。時間が経つほど、キブリンの回収は困難になるだろう事がダンワーシイには、経験からわかっていた。実際キブリンは 送り込まれた時代での、緊急事態のため、スコットランドに行こうとまで考えるようになるのです。 

キブリンたちの21世紀は、現代とそれほど隔たりのなさそうな時代です。 そこから危険度10レベル認定の14世紀へ。その考え方の違いや慣習に途惑ってますが、彼女の目を通した、14世紀に生きる人々が実にリアルです。ウィリスが執筆準備に5年をかけたそうですから、さもありなんというところでしょう。この本のような、中世が舞台で、執筆準備に10年をかけた読み応えある本に、 ケン・フォレットの『大聖堂』 が印象深いです。

中世はなにごともゆっくりで、時間の感じ方も違う。正確な日付を把握するのが困難で、大きな行事たとえばクリスマスの2週間前の頃、といった表現のしかたです。だから、キブリンが送り込まれたのが一体何年か、ハッキリするのも、最後の方まではっきりしないのです。それが判明したとき、キブリンの見舞われたおそるべき災厄の正体が明らかに。


怒涛のように、ラストがやってきます。。言うまでもないでしょうが、、時代の研究のためタイムスリップ、などというのは、おこがましいという気がしますね。。未来から見たら、単なる研究対象でも、その時代に生きる人びとにとっては、死活問題。人生そのもの。それでも、行った先の時代の人を、キブリンは見捨てる事は出来なくなっているし、恐らく、愛するようにもなってる。
キブリンとローシュ神父の絆や、どうしてそこまで無私でがんばれるのか、というのが、ずっと心に残りました。そして、時代観ですね。中世という時代、生まれたくない時代だわ、と。


キブリンが、最後に鐘を鳴らすことにこだわるシーンは、コニー・ウィリスにやられたわ~っという感じ。涙が止まらない、、というのも、分かりますね。わたしは、きっと10年前に読んでいたら、きっとノックアウトされただろう、、と思います。現在は、感動が足らない年齢になってしまったか、、。それでも、どうしてこんなに、ページ数があるんだ、、と厚い本ですが、辛抱して読み続けたら、きっと、大傑作ドラマに感動することが出来るでしょう。 それに、どっちにしろ、どんどん読んでしまうに違いありません。一日で読み終わりましたが、ちょっとあんまり圧倒されて、感想が書けないという状態でした。


ところで、「このミス」でベスト10内に入っている『犬は勘定に入れません』ですが、『ドゥームデイズ・ブック』と『航路』を読んでから、取り掛かった方が良いようです。どっちも、またまた厚い本ですから、先になるでしょうが。悲劇、喜劇、どちらも痛烈タッチで書きこなせる、ウィリス女史に、かなりはまってしまいました。ミネット・ウォルターズ女史の次に、読んでも、全然読み劣り無しですね~。

『わが愛しき娘たちよ』収録の短編「見張り」で、キヴリンとダンワーシイ教授がチラッとでてましたが、前後関係としては、同時進行?か数週間の違いのようですね、、。

■著作

『マーブル・アーチの風』(プラチナ・ファンタジー)
『アリアドニの遁走曲』
『犬は勘定に入れません』 ヒューゴー賞
『航路』  ヒューゴー賞
『最後のウィネベーゴ』
『ドゥームズデイ・ブック』 ヒューゴー賞、ネビュラ賞
『リメイク』
『リンカーンの夢』 
『わが愛しき娘たちよ』
 「見張り」ヒューゴー賞、ネビュラ賞
 「クリアリー家からの手紙」 ネピュラ賞









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最終更新日  2008年10月20日 18時19分08秒


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