宮木京子の さらさら散文

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宮木 京子

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山田風太郎の「八犬伝」を読みました。


物語は、
「虚の世界」→馬琴の「南総里見八犬伝」
「実の世界」→馬琴の現実での生活風景
を交互に入れながら展開されます。

山田風太郎氏は「作家と作品の関係を書きたい」と、この「八犬伝」の連載を
始められたそうで、成る程、最後は「虚実冥合」と流れていきます。

上下巻で、総ページ数785ページ、と結構な分量で、読むのに難儀しました。


一言で言うと、くどい。

人間関係が入り乱れていて、誰が、誰とどういう続柄であったかが、判らなくなってしまい、早い段階からそれをきちんと理解する努力を放棄してしまいました。

どちらかといえば、「実の世界」である、馬琴の日常の方が判りやすく、読みやすい。

「虚の世界」には物凄くたくさんの登場人物が登場するのに比べ、「実の世界」は非常にスッキリしたもの。
馬琴の身内以外には、北斎が出てくるくらい。

だから、それぞれの個性や関係性を把握しながら読めるので、楽に読めました。


「虚の世界」である「南総里見八犬伝」は映画にすると面白そう、という感想です。
余分な箇所を殺ぎ落とし、筋をすっきりと、見せ場を作ると面白いと思う。
逆にいえば、枝葉の部分が多すぎる、ということ。

ただ、「作家と作品の関係を書く」には、枝葉を切り落としては意味をなさないので、これでいいのかなーと思います。

この本の醍醐味は、別々に流れていた話が1つにつながりを見せる「虚実冥合」のくだりです。

鬼気迫るものがあり、「長々と読んできたこの本はここを読ませるためだった」ように思いました。


馬琴と「南総里見八犬伝」については、よく判ったのですが、肝心の「里見八犬伝」の魅力が今一つ伝わらなかった(苦笑
お正月にドラマ化されてTV放映されるというので、こちらの方はそれに期待したいと思います。


今回の読書感想日記は、 なほまるさん のと「対」になっています。

同じ小説を、違う作家が書いたものの感想文を、それぞれが書いています。

一緒に読んで頂くと、違いとか判って面白いのではないかと思います。







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Last updated  2005年12月17日 20時38分16秒
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