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独白旅人 @ Re[1]:6月の蝶(06/30) える0201さん 久しぶりに自分のBLOGを見た…
える0201 @ Re:6月の蝶(06/30) 私にはわかります。あなたが奥様と彼女の…
みやこ@ ゆうこさんへ それを聞かれて、今何か変わりますか? …
ゆうこ@ もしも 彼女さんが生きていらっしゃったら、震災…
Jun 30, 2012
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 彼女の死から**年が過ぎた。 
 しかし思い出は色あせることなく鮮烈に蘇る 
 **回忌の法要が菩提寺で営まれた。 
 旧住所を引き払い、新しく一人でマンション住まいを始めた 
 彼女の夫から、法要の招待状が来て、行くことにした。 
 何も変わらなかった。 
 彼女の夫は、私の出席に丁寧に謝意を示し、 
 彼女の両親と兄弟たちは、私の手を取り 
 懐かしいとまで言って喜んでくれた。 
 今となっては不思議な関係だったなと思う。 
 あんなに家庭を顧みないで愛し合ったのに 
 この関係者みんなの静かな対応は何なのだろう。 
 彼女が生前仕立てたという着物を着こなして 
 男は、施主として落ち着き立派に振る舞っている。 
 回覧された彼女の写真を友人たちが 
 歓声を上げて、見入っている。 
 わたしも、それを見た。そして懐かしさがこみ上げてくるのを 
 感じながらも、冷静に対応した。 
 こんなに時の流れは、人々のシチュエーションを変化させるのだろうか。 
 帰りの車中で、今もメモリーに残る携帯の中の彼女の 
 笑顔のアップに、わたしは、失ったものの計り知れない重さを感じる。 
 その時、黒いアゲハ蝶が2匹 
 絡まりあいながら、空を上昇していった。 
 おもわず私は、車を止めて振り返り 
 天空に蝶を探したが 
 どこに消えたか、見つけることは出来なかった。 
 





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最終更新日  Apr 30, 2020 03:57:09 PM
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Re:6月の蝶(06/30)  
える0201  さん
私にはわかります。あなたが奥様と彼女のどちらも大切に思う気持ち。彼女がどんな思いであなたに愛を注いだかも苦しいくらいわかります。
私は夫と20年彼と8年、間違いなく時間を紡いでいるんです。
彼女の分も今を生きてください。 (Sep 24, 2012 01:29:55 AM)

Re[1]:6月の蝶(06/30)  
独白旅人  さん
える0201さん
久しぶりに自分のBLOGを見たら、あなたの好意的なメッセージがありました。ありがとう。同じような立場の方もいるんですね。僕も彼女とは20年以上続きました。でも余りにも短かった。 (Oct 2, 2012 01:56:07 AM)

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