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【内容情報】(「BOOK」データベースより)ぼくに与えられた使命、それは勝利のためにエースに尽くすことー。陸上選手から自転車競技に転じた白石誓は、プロのロードレースチームに所属し、各地を転戦していた。そしてヨーロッパ遠征中、悲劇に遭遇する。アシストとしてのプライド、ライバルたちとの駆け引き。かつての恋人との再会、胸に刻印された死。青春小説とサスペンスが奇跡的な融合を遂げた!大藪春彦賞受賞作。<感想> ★★★★★あちこちの読書系ブログにお邪魔していますが、ベストセラーには手を出さないという方が少なからずいらっしゃいます。 基本的に私も同じ考えですが、その性癖のおかげで大損をしているような気分にさせられる作品と出会うことがあります。私にとって、本書はそのような作品でした。さて、本書が扱っているのはロードレースという競技です。 世界的な大会はツールドフランスで、その名前ぐらいは聞いたことがあるかもしれません。 ただ日本国内においてははマイナースポーツと位置づけられています。 ともすれば、そのルールさえ知られていないスポーツを俎上に載せるということは作品のウィークポイントになるのではないかと思いがちですが、どうやら近藤史恵という作家にはそれをものともしない筆力が備わっているようです。 私は圧倒されました。ロードレースの特性とプロスポーツの厳しさ。 陸上競技からロードレースに転向した主人公の心理描写。 サスペンスの要素。 あたかも主人公達と一緒にペダルを漕いでいるような疾走感。 加えて全編に張り巡らされた臨場感と緊張感の糸。 そして、それが切れる瞬間に訪れるカタルシス。本当によくできた作品で120点です。 ベストセラーなんて万人向けする作品はつまらないはずとお考えの方に強くおススメします。 ホントに猛プッシュです。(笑)コメント・TBは本記事にお願いします。
2012.03.31
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【内容情報】(「BOOK」データベースより)わかば銀行から契約社員・梅澤梨花(41歳)が1億円を横領した。梨花は海外へ逃亡する。彼女は、果たして逃げ切れるのか?あまりにもスリリングで狂おしいまでに切実な、角田光代、待望の長篇小説。<感想> ★★★★★本書は今月出た角田光代さんの最新刊です。 あらすじを読む限りでは一億円を横領した女の逃避行的なイメージを抱きますが、メインストーリーは横領から発覚までです。 そこに主人公と過去に関わっていた同世代の男女3人を配して、その深層心理を描く作品です。さて、一年半ぶりの長編である本書は角田毒炸裂しまくりです。 まじめで正義感の強い主婦である主人公の梨花が、横領にまで至るまでの描き方がハンパではありません。 人が金の奴隷になって堕ちていくさまがヨーシャなく描かれています。 この作品の評価は読者がこの主人公を客観的にイタイ女(他人事)と読むのか?激しく感情移入をして読むのか?がポイントになってくるわけですが、ここで効果的な役割を担っているのが同世代の3人です。 私たちは一億円を横領するまでには至らなくても、主人公と似た性質を持っている3人のうちの誰かと共鳴する部分を持ち合わせているはずです。 この3人を触媒として読者を限りなく主人公に近づける手法は見事です。 もちろん、主婦である彼女たちの抑圧された心理を描くさまは言うまでもありません。 私が特に強く感じたのは彼女たちの考え方や行動パターンのリアルさです。 ただ、それはどの世代においても共通のものではありません。 社会に出る寸前のタイミングで金銭の持つ力の前にひれ伏し、子供が手を離れる頃にはアラフォーなどと持ち上げられて商業主義のターゲットにされている。 私も含めて、そんな時代を生きてきた読者にとって、この物語とてつもなく怖いはずです。真新しい石鹸のような、高校生の頃の梨花の笑顔が自然に思い浮かぶ。 りかちゃん。 木綿子はその笑顔に向けて問いかける。 あなたは何を買ったの?何を手に入れようとしたの?その問いは、いつにまにか木綿子に向けられている。 私は何のために節約してきたの。 なんのために貯蓄しようとしているの。 それで何を得るつもりなの。長編前作の『ツリーハウス』でちょっと違うかも・・・・と思われた角田ファンに強くおススメします。 角田毒を思う存分ご堪能くださいませ。(笑)余談ですが、タイトルはJAZZスタンダードの”It's Only a Paper Moon”から来てると思います。 梨花の心理をよく表していて秀逸です。Say, its only a paper moonSailing over a cardboard seaBut it wouldn't be make-believeIf you believed in me ・・・・・・そうよ、ただの紙のお月様厚紙の海を帆走してゆくでも、見せかけのものにはならないわあなたが私を信じてくれているなら・・・・・コメント、tbは本記事へ
2012.03.28
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【内容情報】(「BOOK」データベースより)三世代、百年にわたる「風変わりな家族」の秘密とはー。東京・神谷町にある、大正期に建築された洋館に暮らす柳島家。ロシア人である祖母の存在、子供を学校にやらない教育方針、叔父や叔母まで同居する環境、さらには四人の子供たちのうち二人が父か母の違う子供という事情が、彼らを周囲から浮いた存在にしていた。<感想> ★★★★★本書はハードカバー600頁の長編。 江國作品の中では最長のボリュームです。 さて、あらすじを読む限りでは時代を追いながら描く大河小説をイメージすると思いますが、本書は語り手が次々と変わる連作短編に近い構成が採られています。 ただ、それぞれの章によって時代が進んだり遡ったりするので、読み始めはかなり戸惑います。 加えて、この家族の特殊性に関しても同様です。 しかし、読み進めていくうちに多すぎる登場人物もすっきり整理されて読みやすくなるし、徐々に明かされていく家族の特殊性は、読者に頁をめくらせる牽引力になっていきます。特にすごく大きな出来事が起こるわけではありませんが、このヘンな家族の世界に入り込んでしまうとその世界から抜け出すのは容易ではありません。 また。随所に最近の作品では見られない初期作品を彷彿とさせるような描写があって、古くからの読者ならそれを楽しむこともできます。 夕方と夜のあいだの時間で、図書室は電気をつけないと暗いが、つけてしまうとたちまち空気の中の何かがそこなわれる。 たとえば晩夏(おそなつ)の気配が。 裏庭の木も、昼間ほどくっきり見えないけれど、夜ほど黒々と闇に沈んでもいない。私はこの一節がツボでしたが、おそらく読者それぞれがツボをみつけることができるのではないかと思います。ラストに関してはハッピーエンドとも取れるし、その逆と解釈することが出来ると思います。 そのあたりは中途半端という声もあるようですが、少なくとも読者は読みごたえのある作品を読み終えた充実感に浸れることはまちがいありません。 余談になってしまうかもしれませんが、この本の装丁は見事です。 読み終えたら裏表紙もチェックしてください。 本を閉じるまでが読書です。(笑)コメント、TBは本記事にお願いします。
2012.03.23
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突然のお知らせですが、ブログを引越すことにしました。2005年に始めてから7年。 アクセス数も330,000を超えていました。たくさんの方たちといろんなお話ができて、充実していたわけですが、ここしばらくの運営方針についていくことができませんでした。個人的にはトラックバックの廃止がネックになりました。読書サイトに限らず、レビュー(感想)をメインコンテンツとしている方にとっては致命的な変更だったのではないかと思います。時流は、ツイッターやフェイスブックなどのSNSに流れていますが、ブログにはブログの良さがあるわけで、時代の仇花としてしまうには惜しいように思えてなりません。 というわけで、転居先はこちら→讀物バカ一代半年ほど前に開設してありましたが、本日データすべてを移項しました。 この方法でFC2に引っ越しました。こちらも残して、月に一回「読書メーター」のまとめのみを貼り付けするつもりです。 今後ともよろしくお願いいたします。
2012.03.09
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2月の書籍代 13冊 1,300円2月の読書メーター読んだ本の数:13冊読んだページ数:2961ページナイス数:90ナイスカッサンドル―巨匠の知られざる全貌『深夜特急』の装丁画でお馴染みカッサンドルの画集です。 出た当時(95年)値段にビビッて躊躇していたら、いつのまにか絶版になっていたようです。 図書館で借りました。 読了日:02月26日 著者:47都道府県 女ひとりで行ってみよう自由で気ままな一人旅には憧れるけど、一人で食事したり、初対面の人と話すのが苦手。 他の観光客にどう見られるのか気になる・・・。恥ずかしがり屋で、ちょっと自意識過剰。 はい!私です。 『深夜特急』が一人旅のバイブルとするなら、本書はへっぽこ一人旅のバイブル。 背中を押してくれる一冊でした。読了日:02月24日 著者:益田 ミリカレチ(2) (モーニングKC)うぉ~三巻出てるし!!!!読了日:02月24日 著者:池田 邦彦すーちゃん (幻冬舎文庫 ま 10-2)夏石鈴子さんに「あおば」というキャラを主人公にしたシリーズ作品がありますが、そのマンガ版といった感じです。 いきなり「クウネル」出てくるし・・・(笑) ひとつひとつのエピソードはコンパクトにまとめられているんだけど濃いんですよね。 そのせいもあって、すぅ~ちゃんの禅問答のようなつぶやきがボディーブローのように効いてきます。 読了日:02月23日 著者:益田 ミリ妻の超然いつもながら舞台になる町の様子がリアルに描かれていてイイです。 コミカルな表題作を読んで◎だと思いましたが、「下戸・・・」はもっとヨカッタです。 私自身、下戸なので必要以上に感情移入してしまいました。下戸はそのように日々をやり過ごしているんですよ・・・。 「作家・・・」は、ちょっとトーンが違うので面喰うかもしれませんが、私小説として読むと楽しめます。カッコいいという感想をお書きになっている方がいらっしゃいますが、そう、カッコいいんです。読了日:02月22日 著者:絲山 秋子あゝ野麦峠 続 (2) (角川文庫 や 7-2)『あゝ野麦峠』の続編。 本編では書ききれなかったエピソードやその後のこぼれ話などが収録されています。 本編と比較するなら、事実に対する解釈が若干叙情的なような気がします。 ただ、他の方もおっしゃっていますがそのあたりが本書の魅力なのかもしれません。読了日:02月21日 著者:山本 茂実メロディ・フェア (文芸)仕事の物語として読むなら良くも悪くも凡庸だと思いますが、女性が持っている化粧に対する想いを十分に感じ取ることが出来ました。 鉄仮面、浜崎さんもいいけど主人公の家族が口紅に対して抱いている想いを最後に持ってきているあたりがいいですね。 ホントに宮下奈都さんは巧い作家さんです。 タイトルになっているBee Geesの"Melody Fair" 前後の脈略をほとんど無視して突然出てくる「ショッカー」 宮下作品のそういうところがツボです。 この作品は若い女性向けですが宮下さんと同世代なら男性にもおススメです。 読了日:02月13日 著者:宮下 奈都犬はいつも足元にいて酷評されているようですが、芥川賞ノミネート作品の割にはストーリーもしっかりしているし、緩急もあって読みやすい作品だと思います。 肉はいったい何だったんでしょうね?まぁ~そのあたりも含めて個人的には十分楽しめました。 サダのお母さん良いですね。 助演女優賞を差し上げたいです。(笑)読了日:02月13日 著者:大森兄弟サナトリウム残影―結核の百年と日本人「結核」を触媒にして、日本の近代全体を捉えていて興味深く読めました。 良書だと思います。 湘南といえば私たちの世代ではサザン・オールスターズですが、『太陽の季節』以前はサナトリウムの町だと知って驚きでした。 そういえば徳富蘆花の『不如帰』も逗子が舞台だったような気がします。 加えて、清瀬にやたらと病院が多い謎も解決しました。 読了日:02月12日 著者:高三 啓輔チーズと塩と豆とブレノワール=黒麦=○○(←ネタバレのため伏字)というのがびっくりしました。 ストーリーはもちろん食材の使い方で森絵都さんが一歩抜きん出ているように感じました。 こんなレストランもあるようです→http://www.blenoir.co.jp/読了日:02月06日 著者:井上 荒野,江國 香織,角田 光代,森 絵都
2012.03.06
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つげ義春の温泉つげさんが旅をした昭和40年代~50年代の湯治場の様子が描かれています。 漫画以外にも写真やエッセイを駆使して表現される貧乏くささは天下一品です。 私自身は、つげファンでも温泉マニアでもありませんが今まで読んだ旅モノ(紀行文)の中ではベスト1です。 絶版になっているのが悔やまれます。 詳しい内容はこちら→ http://www.mugendo-web.com/y_tsuge/onsen.htm読了日:02月03日 著者:つげ 義春天頂より少し下って今まで、いろんなアンソロジーに掲載されたものを一冊にまとめた短編集。 私は3作品が再読となりました。 若い方からアダルトな方まで楽しめる「沁みる系」がチョイスされているように感じました。 個人的には、川上さん独特の惚けと浮遊感が漂う 『一実ちゃんのこと』がツボでした。読了日:02月03日 著者:川上 弘美寒灯貫太&明恵シリーズはDV小説的な読み方もできるわけですが、貫太の独りよがりの考え方や理不尽なキレ具合に私は渥美清が演じた車寅次郎的なものを感じました。 その境界線ってかなりビミョーで曖昧なんだけど、そこをしっかり意識して書かれているのではないかと思います。 読了日:02月02日 著者:西村 賢太2012年2月の読書メーターまとめ詳細読書メーター
2012.03.06
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津軽海峡冬景色が見たいので青森へ 私もひとり連絡船に乗り・・篇からというわけで、予定が大幅にくるってしまったので、温泉に行くことにしました。温泉王国青森には青森市内にも数多くの温泉銭湯があります。 温泉といえば日帰りの健康ランドのようなものをイメージすると思いますが、市内にあるのはあくまで銭湯。 一部例外もあるようですが料金は400円前後のところが多いです。 駅から最も近いのは青森まちなか温泉です。 施設も新しいし料金も安いので観光客に人気があるようですが、せっかく青森まで行ったのだからディープな温泉に行きたいと選んだのが↓P2281310 posted by (C)きたあかり市内にある三内温泉。 料金390円の温泉銭湯です。詳しいことはわかりませんが、青森市内最強の温泉との事です。露天風呂はありませんが、室内は体育館規模の大きさで浴槽はプールのように大きい千人風呂です。 お湯の色は緑白色でこれぞ温泉という感じで、ともかくすげぇ~硫黄臭いです。 私の知る限り、草津温泉に匹敵する数少ない温泉のひとつだと思います。16時過ぎに行きましたが、そこそこ混んでました。 飛び交っている津軽弁から判断するに利用者はほとんど地元の方のようです。 浴室内に石鹸やシャンプーの備えはないので、行かれる方はお風呂セット持参で行くことをおススメします。 休憩処も広々としていて入浴後もまったり過ごすことができます。 ただ、念のために申し添えておきますが、ここはあくまで地元の方がお使いになる銭湯施設です。 その泉質や効能から温泉マニアの方々の間では半ば聖地化されているようですが、都内にある2,000円前後のスパ施設とは違います。 行かれた方によって感想はさまざまですので、他の方のブログなどもチェックしてみてください。こんな温泉が中心部からバスで20分程度のところにあるんだから、やっぱ青森すごいです。 駅からバス停まで距離があるので地図を作ってみました。 あちこち調べたのですが詳しい地図が見当たらなかったので、バスで行かれる方は参考になさってください。 料金なども明記しておきました。ここで地元の方と話をしましたが、今年の雪は例年の3倍で雪降ろしに追われる毎日だそうです。 こんな時期にこないでねぶたの時に来ればいいのに・・という会話に周囲の人も、んだんだと肯いていました。 ここの営業は21:30までですが、中心部に戻るバスの最終は18:33(←最新のものを確認してくださいね)です。 晩ご飯はバス停の近くにあるラーメン屋さん(←地図に明記しました)で、青森名物の「味噌カレー牛乳ラーメン」↓を食べました。味噌カレー牛乳ラーメン posted by (C)きたあかり名前だけ聞くと不味そうですが、バランス加減が絶妙でたいへん美味でございました。 バターをスープに溶かすのがポイントだと思われます。 ここもお客さんは地元の方ばかりで、観光客目当てにやってます!!って雰囲気がなくてグッドでした。青森駅前 posted by (C)きたあかりさて、帰りですが「楽天」のポイントが溜まっていたので、夜行バスで帰ることにしました。 ホントは新幹線で帰りたかったんだけど、往路の寝台料金が高くついたので、帰りは節約です。(泣) 私が利用したのは弘南バスの津軽号。 通常価格は7,500円と高めですが、3列シートでかなりリクライニングするので熟睡することができました。 ちなみに同クラスのJRバスは8,500円。 4列シートなら各社5,000円前後です。というわけで、翌朝の7時ごろ東京駅の日本橋口に着きました。なんか雪降ってるし・・・・おこずかい帳 交通費 JR 上野→青森 乗車券 10500円 寝台券(B個室) 6300円 特急券 3150円 (延着のため払戻)青森市営バス (往復) 560円弘南バス 青森→東京 7500円 (全額楽天ポイント) 食費 朝食(弁当等) 550円昼食(大戸や) 800円夕食(ラーメン) 780円その他 500円 その他 八甲田丸入場料 500円三内温泉 390円おみやげ 2500円コインロッカー 300円 合計 34330円-3150円-7500円=23680円※交通費はすべて閑散期の料金です。
2012.03.04
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上野発の夜行列車篇から代行バス posted by (C)きたあかりというわけで、到着から一時間後に代行バスがきました。結局、列車はここで運転中止(運休)となりました。先行の列車が途中で立ち往生しているようです。列車が遅れたり、運休になると駅員さんに怒鳴りちらす恥ずかしい人がいたりするわけですが、そんなコトもなく乗客はバスに乗り込みました。 駅員さんもどこかノンビリしていて、いい意味で昭和しています。 まぁ~新幹線でもなく高速バスでもなく、交通事情の悪い厳冬期にあえて寝台列車をチョイスした自分からすれば、ここまで無事に運行してくれただけでも感謝です。 当初の予定では弘前で途中下車して、ストーブ列車で金木に向かうはずでした。 斜陽館と津軽三味線会館は旅のメインでしたが時間的に無理なので諦めます。 太宰治 吉幾三 高橋竹山予定より3時間半遅れて青森に到着しました。 ちなみに特急料金は返してくれました。 バスの車窓から見る風景もそれなりに面白かったのですげぇ~得した気分です。 駅から5分ほど歩いて青函連絡船に向かいます。 八甲田丸 posted by (C)きたあかり煙突に書かれたJNR(旧国鉄)の文字が泣かせますね。当然ながら、青函連絡船は20年以上前に廃止になっているので、これは記念館として港に係留されている八甲田丸です。 お台場にあった船の科学館にも同じ青函連絡船の摩周丸が係留されていましたが、閉館して、どうなっちゃったんでしょうね。 館内の様子↓P2281263 posted by (C)きたあかり八甲田丸地下 posted by (C)きたあかりP2281269 posted by (C)きたあかりこれは当時のまま残っている可動橋です。↓青函連絡船 可動橋1 posted by (C)きたあかり青函連絡船 可動橋2 posted by (C)きたあかり運航当事は駅からここまで線路が延びていて、この可動橋を使って列車や貨車を連絡船に積み込んでいたようです。 立派な近代遺産だと思います。 いつまでも遺して欲しいものです。さて、1908年(明治41年)から1988年(昭和63年)まで80年間運航した青函連絡船はたくさんの人々とその想いを運び続けました。 その歴史の中には大きな海難事故がありました。 1954年(昭和29年)9月26日に発生した洞爺丸事故です。 結果的に、この事故は青函トンネル着工を後押しすることになるわけですが、死者1155名はあまりにも大きい犠牲と言わざるをえません。 この事故をノンフィクションで描いたのが↓フィクションで描いたのが↓ この二作は聞きしに勝る良書です。 『洞爺丸はなぜ沈んだか』は絶版で手に入りにくい状況ですが、図書館に行けばあると思います。 というわけで、予定が狂ってしまったので市内にある温泉に向かいました。 次は町中にある名湯と地元ラーメンを食します。まだ、つづきます。
2012.03.01
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