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2004.10.27
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カテゴリ: その他の映画

(監督・山本嘉次郎。主演・榎本健一。1935年)



 今までエノケンの映画は、「孫悟空」(1940年)と「 虎の尾を踏む男達 」(1952年)しか見たことがなかったが、この映画が一番おもしろい。
 エノケンが近藤勇と坂本龍馬の二役。
 近藤勇は、高下駄を履いて身長を補う。下駄を履いてないと弱い。謎の黒子が付き添っていて、鼻緒が切れるとなおしてくれたり。
 坂本龍馬は分厚いメガネで総髪。
 ギャグの連続で、とにかくエノケンの一挙手一投足が光っている。文字では表現しきれない。
 手紙が横文字だったり、カタカナ語をそのまま使ったり。
 ナンセンスなことを考え出すのには才能がいると思うのだが、原作・脚色のP.C.L.文芸部というのは、よほどの才人の集まりだったのだろう。

 ミュージカル時代劇でもあり、黒装束の暗殺者集団がオペラ調に歌いながら夜道を忍び足で行進したりする。
 圧巻なのは池田屋。
 拳が、「ボレロ」の冒頭の太鼓の音に合わせて戸を叩くところから始まり、中が映ると、そのまま「ボレロ」に合わせて、女たちは膳を運び、居並ぶ志士は扇を左右に揺らす。
 とにかく、人がいっぱい出てくる。それだけでも迫力がある。
 最後は新選組の面々が池田屋を引き上げる場面で、左右に着飾った女などの集団が控え、その中をこちらに向かって歩いてくる。その上にテープが飛び紙吹雪が舞い「終」の文字が出る。
 私は、こういう映画を作る人を心から尊敬する。
 どうしてこういうことを考え出すことができるんだろう。

 新選組関連で特筆すべき点が一点。
 「山南敬助」を「やまなみけいすけ」ではなく「さんなんけいすけ」と言っていた。「山南」は「さんなん」が正しいという説もある。
 ちなみに、ATOKには「山南」が、それぞれ「さんなん」で登録されているが、これは地名。





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Last updated  2005.04.01 16:19:22
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