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2014.09.11
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カテゴリ: 愛to少年マンガ

ほぼ3カ月間、本気で抜け出せないMAJOR・・・。

各ステージについての感想を一通り吐き出したので、
今度は 各キャラクターについて
気のすむまで、くどくどと語りたいと思います。

『MAJOR』キャラクター感想・その1
茂野吾郎について


なんかもう・・・悔しいんです。

悔しいくらい・・・ メロッメロですよ。夢中ですよ。
このキャラクターに。

なんなんだコイツは、本当にもう;

どの野球コミュニティに置いても、天才の称号を欲しいがままにしてしまう、超人主人公。

指導者やスカウトにはエリート扱いでは飽き足らない
というより、「ここ」に収まりきらない鬼才だという評価を受け、経営者には、金を稼げる器だと眼をつけられ、
チームメイトたちには、「コイツは別物」と評される・・・。


実父の影響と、
弱小チームに好んで在籍する傾向があったため
ピッチャーポジションが定着していきましたが、

基本的にはバッターや野手ポジションをやってもその天才っぷりを発揮します。

ビジュアルは以前から知っていたので、大御所少年漫画の・・・スタンダードヒーローだと思っていたんです。

それが、いざしっかり読み始めたら、
お前っっ・・・!!という突っ込みどころ満載のキャラクター で;


5歳の段階で、
「勉強なんかやらなくても、僕はプロ野球選手になるから大丈夫だよ」
とか言ってて、
・・・おい、その本気の曇りなき眼はやめろ、って感じでしたが、

特に、9歳になった時が驚きました。
「クラス内のいじめ?俺には関係ねー」 とか、しらっと言っちゃうとか。

正義?知るか。それより野球だ、 という;

本当にコイツは少年漫画のヒーローなのか?いや、確かにストイックを突き詰めるとこうなるのは分かるけど;;


「生きる」を「野球やる」と読む、
どこまでも偏った価値観の持ち主・・・

自他共に認める、病的なまでの「スーパー野球バカ」 です。


読み手として、最初はびっくりして、
「大丈夫なのかコイツは」 とか、

あんまりひどい発言の数々に、
「痛い目に逢えばいいのにコイツ」 とか思うんですが;


・・・「偏っていること」は、
本人も自覚済み

発言を拾っていくと、厄介なことに
「野球馬鹿」ではありますが、
決して「頭の悪い馬鹿」ではないんです。

どちらかというと、
幼少期より考え方がしっかりしていて、
変化する生活に対して、自身の位置づけをどんどん適応させていける、

・・・そして、直に干渉されると反射的に反発しますが、周囲の人々をちゃんと観て、受け入れることはできるという・・・

分かりづらいですが、 賢い部類の人間 なんですね。


・・・この、
価値観が周囲とズレているので、一見極端で不安定な存在のようでいて、
実はセルフコントロール力が非常に優れていて、
どんな状態でも自身の生活を「野球をするため」に安定させられる
という、

意外性がもう。


天才だから出来ることなんですが、
周囲の人間に、「自分はこういう存在だ」と押し切れる。

家族をはじめ、周囲の人への甘え方も頼り方も知っている天才。

大事にしたいモノの順番がはっきりしていて、ぶれない天才。

「バランス力のいい天才」。 これに尽きます。

そこそこの数の少年漫画ヒーローを観て来て、こんなに思ったことはない。

・・・羨ましい!!! と。

メジャーという作品は、個人的に・・・
「スポーツ漫画」というより、
「野球で大成する人間を主役に据えた大河ドラマ」 です。

他のスポーツ作品と、とにかく一線を画すのが 家族描写。

前作・「健太やります!」では、それほど感じませんでしたので、
メジャーでは、やっぱり出だしの「おとさん」というインパクトが、
作品を引っ張ってるんだなぁ・・・と思います。

家族描写がなければ、私はここまでこの作品にハマりこむこともなく、「おもしろいスポーツ漫画」の認識であっさり読んだと思います。


吾郎くんは、父子家庭・母子家庭(養母)を体験した後、
10歳の時に母が再婚。

「茂野一家」において、両親のどちらとも血の繋がりはありません。(当然、数年後に生まれてくる年の離れた弟・妹とも)

そして新しい家はかなりのお金持ち;

思いのほか複雑な家庭環境で、最初は「えぇ!!?」って思いました。

少年漫画において、作品の途中で主人公の名字が変わるというまさかの展開です。


・・・が、この家族が素敵なんですよ><


実父・「おとさん」の吾郎くんへの思いに
婚約者だった桃子先生と、親友の茂野のおじさんがのっかる形で、
新しい家族が形成されていく過程が見事でもう・・・。

お話筋がどう・・・というより、
キャラクターたちが、自身と、
何より吾郎くんの幸せを考えて動いた結果なのが分かるんですよ。

養父母の感情が生きてて、本当に強烈なんです。

その思いを、吾郎くんがちゃんと受けとって感謝してて、「家族大事だぞ~~」って出来ちゃうのが・・・凄い。

吾郎くんというキャラクターの人生の命題は、
プロ野球で大成することというより、 「幸せになること」 なんですね。

「幸せ」への躊躇が全くない。

それが、両親・養父母の思いへの何よりの恩返しだって、分かってるのが・・・凄い。

吾郎くんは、
傍から観たら、捨て身ともとれる挑戦を幾度も繰り返しますが、
「やりたいことやらないままなのは、不幸せだから」出来ちゃうんだろうなぁ、
・・・ってとこまで分かる。

こんな意識描写、初めて観た。

字数制限に引っ掛かりました;

2に続きます・・・。

by姉






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最終更新日  2014.09.11 08:13:37
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