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2022.12.18
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カテゴリ: 愛to米澤穂信
​大好きな米澤穂信先生の新作!​​

簡単に感想を!


​『栞と嘘の季節』​
(米澤穂信先生、集英社、2022年)

2月、高校の図書委員である 堀川次郎 は、独り、未返却者への催促状を作成していた。
そこに現れたのは、同じ図書委員の 松倉詩門 だった。

共に委員の仕事をしていた松倉詩門は、11月末から図書室に姿を見せていなかった。
その理由を、堀川次郎は知っていた。
彼は、彼自身が抱えていた問題に、どのような決着をつけたのだろうか。

ふと、本棚に戻すべき返却本が溜まっていることに気づいた二人は、
返却本に何か挟まっていないか確認を始めた。

一番最後、顔は見なかったが、先ほど女生徒が返して行った本に、
ラミネート加工の押し花の栞 が挟まっていた。

花を見た松倉詩門が硬直し、植物図鑑を持ち出し、該当ページを見せて来た。
そこに書いて文字を見て、堀川も驚愕する。
…「トリカブト」。




*以下、発売直後のミステリー小説に関するネタバレあり感想です。
未読の方は、お気をつけください*




​いやぁ…相変わらず、面白かったです!!​

本作は、2018年に発売された、 「本と鍵の季節」の続編 です。​
前作は、数編の連作短編集という形でしたが、本作は1冊通して一つの謎を追う長編です。

​本作は、米澤先生の作品としては、珍しいと感じるほど、
「前作を踏襲した」作り になっていました。​
​​ ​絶対に、前作「本と鍵の季節」を読んでからの鑑賞が良い ​​​ と思います。​


本作で描かれる一つの事件は、それはそれできちんと描かれていますし、
もちろんミステリー作品として楽しめるとは思います。

最後、(犯人の誘う)真夜中の廃屋に乗り込んでいくシーンも、
ザ・米澤穂信!なクライマックスシーン の作りで、ドキドキしました。

ただ正直、最後に明かされる 犯人像自体は結構とんでいて
(これも米澤穂信作品ではよくありますが)、
「???話は分かったんだけど、なんかしっくり来ない。」
となるかなぁ、と感じました。


本作に関しては、 ​実は犯人とかは結構どうでも良くて…​
​​​一番の見どころ​ は、登場人物全員…​
特に、堀川次郎くん、松倉詩門くん、
そして一緒に謎を追うことになる瀬野さんの3人が、
​​ ​仲間内に対して各々につく「嘘」の描写 ​​ だと思います。

​「嘘」というか、 「隠してること」 ですかね。​


​本作において、 ​一番の嘘つきは誰か、​ と言ったら、間違いなく​
主人公であり、語り手(主観)をずっと手放さなかった
​堀川次郎くん​ を置いて他にないと思います。​

彼は、「トリカブトの栞」の謎を追うふりをしながら、
超重要情報の切り札を、仲間内にずっと明かさなかったり…。

​様々な「嘘」を(読者にも)つきながら、​
​危なそうな本案件に足を突っ込んでいきます​ が、
​​ その間ずっと、隣に居る松倉くんの動向・反応を
「試してる」というか、観察してます。

堀川くんのやりたかったことが、 作品後半、​
​瀬野さんと櫛塚さんの過去話、瀬野さんの動向と照らし合わせる形で、
(なんとなく分かってはいたんですが)、
​より鮮明になっていく過程​ が、一番面白いところ​ でした。

​友人への疑いの眼差し​ と、
信じていてあげたいという感情 の両方が入り混じって、「嘘」を生むんですが、​
​​​ ​​​​ …この感情が鮮明になるほど、「嘘」が嫌な感じがしない ​​ んですよ。

クロかシロか… シロだと信じてあげたいけど、
クロだったときに、気づかなかったふりもしてあげられるように… という、
思いやりというのも適切かは分かりませんが、
この友人のことが、大事なんだな、
意志を尊重してあげたいんだな… と感じるというか。


本作は、 誰が何故使うのかよく分からない「猛毒・トリカブト」 という、​​​​​
​​ 「なんか気持ち悪い」要素 でずっと話が展開します。
でもなんか 最後、
「嘘」が優しく感じられる場所に辿り着いている、​
不思議な感覚になる作品 でした。


本作があって一層、前作の「本と鍵の季節」も優しく輝くな、 と思いました。
​いやぁ、 ​じわじわとなんか…面白かったです!​

米澤先生、次回作も気長にお待ちしております。
by姉





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最終更新日  2023.10.08 20:17:55
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