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2023.04.22
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カテゴリ: 識別について
4月19日に千葉県北西部で観察したオガワコマドリについての外観、生態、
過去の観察記録について文献の記述と観察個体の特徴をおさらいしてみました。
(1)千葉県北西部での観察個体の特徴(再録)
眉斑ははっきりとし嘴に近い箇所が褐色でその後方は白かったです。
腮から上胸が青く、胸は黒、白、うっすらとオレンジ色の帯がありました。
また、腰はオレンジ色、尾は黒褐色。ほぼ成鳥の特徴を備えていますが、風切と雨覆に摩耗が見られるので第一回冬羽から夏羽に換羽中の個体と思われます。雌の黒い顎線と黒い胸帯、縦斑がないので雄個体でした。なお、地鳴きは確認できませんでした。
(2)外観
蒲谷(1996)は、「雄は背、翼、尾まで地味な褐色だが、喉から胸にオレンジ色と青色の独特の模様がある。雌は喉が白く雄よりも地味で胸から腹にかけて褐色の汚れたような模様がある。雌雄とも尾の付け根の両側にオレンジ色で先端が黒いのが目立つ」と述べています。
五百沢(2000)は、雄第一回夏羽、雄成鳥夏羽、雌成鳥冬羽、雄成鳥冬羽の写真を掲載しながら特徴について記しています。
a.雄第一回夏羽(1993年5月6日長崎県対馬での撮影写真)
腮から上胸は青く、オレンジ色の斑がある。胸と腹の脇にオレンジ色の帯がある。
風切や大雨覆は幼羽のため摩耗が著しいと述べています。
b.雄成鳥夏羽(1988年4月15日大阪府泉南市での撮影写真)
中央尾羽を除く5対の基部は赤褐色。胸のオレンジ色の帯の上に黒い帯がある。
c.雄成鳥冬羽(1988年2月22日大阪府泉南市での撮影写真)
眉斑は明瞭、冬羽では腮と喉は白っぽいと記しています。
d雌成鳥冬羽(1996年4月27日愛知県岡崎市での撮影写真)
大雨覆などに幼羽は見られず、脇に縦斑がない、雌は下面のオレンジ色部が淡いと述べています。
(4)鳴き声
蒲谷(1996)は、春の記録(*)ではコヨシキリに間違えるほどのさえずり、ややヒバリに似た複雑な節まわしでチョイチリ、チョイチリ、チリチリチリとも表記されていると紹介しています。(*)1974年4月28日千葉県多古町栗山川での観察記録
(5)生活
高野(1985)は、「日本では水辺や葦原で発見される例が多く、単独で見られる。
地上をはね歩いて移動しながら地表をついばんだり嘴で枯れ草をかき分けながら餌を探す。餌は昆虫の幼虫などである」とその生活の様子を紹介しています。
(6)その他
今回の観察地とは違いますが、千葉県北西部での記録につぎがあります。
時田(1993)は、千葉・茨城両県境の利根川沿いに広がる水田地帯で記録できた鳥類などについて報告しています。この中で1982年1月3日に斃死鳥として雄1個体が得られていることを述べ、我孫子市鳥の博物館が標本として所蔵していることを記しています。
(引用)
高野伸二.1985.カラー名鑑日本の野鳥.p430.山と溪谷社.
時田賢一.1993.我孫子市北新田の鳥相.
我孫子市鳥の博物館研究報告.第3巻.p27-35.

















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最終更新日  2023.04.22 16:33:33
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