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先週、宮城県伊豆沼でヒシクイ、マガン、カリガネ、ハクガンを観察してきました。鳥友からハクガンがどんなルートで日本に渡ってくるのか、戦前に関東地方でハクガンが観察されたと聞くがその状況について教えてほしいと質問をもらいました。(ハクガンの渡りルート)柳川・武藤(1991)が北海道におけるハクガンの観察記録と北日本での観察記録を整理し、移動ルートを考察しています。報告では、「ハクガンの北海道への飛来は2つのルートに大別される.ひとつはマガンの群れに混ざり,宮城県伊豆沼,秋田県八郎潟を経由して道央の宮島沼,ウトナイ湖に至るルート」と述べ、もうひとつは、オオハクチョウとともに2羽が移動し、1羽がオホーツクー太平洋ルートを南下し風蓮湖、その後南下を続け宮城県仙台市と松山町の間、もう1羽が新潟県瓢湖で確認され,新潟県福島潟に移動したと記しています。(戦前のハクガンについて)(1)文献で報告されている記録清棲(1952)は、ハクガンの国内分布について報告しています。報告によると、年記載なし北海道函館市、1884年1月、1896年4月千葉県手賀沼、年月記載なし千葉県松戸市、東京都江東区砂町1886年4月、1882年、1899年神奈川県横浜市、年月記載なし静岡県、同愛知県、年月記載なし長崎県長崎市などに渡来すると記しています。(2)Web上に報告されている記録雁の里親友の会が文献を整理した結果を上に報告しています。報告では、17世紀に図巻にハクガンが登場し、普通に見られた鳥であったことがうかがえ、江戸時代の正史『徳川実記』に記されている将軍の狩猟に関する記述にも初代家康から10代家治の間に1500羽以上の鳥が捕獲され、その3割強をガンが占め、468羽のガン類のうち、ハクガンは58羽でヒシクイに次いで多いとあると述べています。また、ハクガンは関東から盛岡周辺の東北地方と日本海側に多く飛来していたことがうかがわれ、江戸(東京)湾が最大の越冬地で、雪が降り積もったようにハクガンが一面を埋め尽くしていた光景も見られたと記しています。また、20世紀の初頭の確実な記録は、1936年にヒシクイに混じって埼玉の越谷に飛来した1羽と記しています。(引用)清棲幸保.1952.日本鳥類大図鑑.p542.大日本雄弁会講談社.柳川久・武藤満雄.1991.北海道におけるハクガンの記録と十勝における初観察例.Strix第lO巻p268-271.日本野鳥の会雁の里親友の会.詳しく読むシリーズ2 ハクガン.https://shibalabo.eco.coocan.jp/goose/2-1/2-1-2/ac.htm(写真:1枚目から4枚目は伊豆沼沿岸、5枚目、6枚目は都内で観察・撮影)1枚目:2025年11月27日成鳥、2枚目:2020年12月5日若鳥、3枚目:2020年12月5日若鳥、4枚目:2021年11月26日若鳥、5枚目、6枚目:2015年11月8日若鳥ハクガン成鳥は、全身白色で初列風切先端は黒色、嘴と足はピンク色です。若鳥は嘴と足のピンク色が不鮮明で羽に汚れたような斑があります。若鳥の初期では嘴が黒いのですが、その後ピンク色に変化します。
2025.11.30
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二週間ぶりに松戸市千駄堀にある21世紀の森と広場を訪ねました。千駄堀池には、オオハクチョウ若鳥1羽が飛来していました、24日に姿が目撃されて以来滞在している模様です。最初は姿が見当たりませんでしたが、林を探索後池を見たら葦原の中から登場。行動をともにしているオオバンから水草のついばみ方を伝授されたようでオオバンを見習って加えて水面を移動する姿を観察しました。このほか、嘴基部あたりに黄色味があり、上面が焦げ茶で脇の羽がV字に尖っていたので雌幼羽と思われる個体、脇の羽がV字に尖っていた雄幼羽が第一回生殖羽に移行中の個体、雄個体の下尾筒に黄色の三角斑を後方から見た姿を目撃しました。もてる雄の三角斑はそうでない雄と模様に違いがあるのか次回の宿題となりました。このほか、池で水草を捕食していたオオバン、杭に止まっていたカワウ成鳥、嘴の印象がミヤマガラス似の額がでっぱらず嘴がとがっていたハシボソガラス、私の方を見て捕食したどんぐりの実は渡さないとばかりに目の前に登場したハクセキレイとの出会いなど楽しい時間を過ごしました。(写真)2025年11月29日撮影
2025.11.29
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26日に引き続き、昨日27日も岩手県、宮城県のフィールドを探索しました。朝方は濃霧でしたが、フィールドに立ち寄った際には青空。まず登米市内の水田地帯を訪ね、カリガネの姿を探しました。到着したばかりは、水田にいたマガンが首をあげていましたので1時間程度待機。ようやく落ち着いてくるとカリガネが首をあげ、水田を移動し餌探しを開始。写真はその時の一枚です。続いて伊豆沼沿岸まで移動し、マガンの大群の中にいるハクガンを探しました。昼前に2羽、午後に19羽を観察できました。全身白色で初列風切先端が黒色、嘴と足のピンク色はいつ見ても素敵です。近くにいたマガンよりも体がやや大きく、亜種オオハクガンでは思いましたが、嘴が太くはなく、長い印象もなく亜種ハクガンとフィールドノートに記録。最後に蕪栗沼を訪ね、マガン、オオヒシクイ、オオハクチョウにくわえてヘラサギの姿を観察しました。前日とほぼ同じエリアで嘴を左右に振りながら歩き回っていました。ほか、ハマシギ、ウズラシギも浅瀬で餌探しをしている姿が観察し、帰り際に水路沿いの草地をベニマシコ3羽が鳴きながら移動する姿を見つけました。(写真)2025年11月27日撮影(備考)熊出現情報:伊豆沼沿岸で10月19日夕方熊の姿が目撃されています。現地の方によると、道の脇の笹の中から出現したとのことです。早朝、夕方の雁の姿を観察・撮影する際には注意が必要です。蕪栗沼沿岸では27日現在、熊の目撃情報もなく、遊歩道に熊の足跡も認められません。ただし、伊豆沼同様草地に不用意に入らないことをおすすめします。
2025.11.28
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26日から27日は、宮城県から岩手県かけてを冬鳥を求めて探索しました。しかし,午後1時頃まで小雨がふったりやんだり。加えて例年マガンの大群が羽を休めている田んぼで群れはむ小さめでした。そこで蕪栗沼に移動して見はじめました。オオヒシクイ、オオハクチョウ、カモ類の中に首を左右に振って小動物を探していたヘラサギを発見。嘴のしゃもじ型で長く、いかせんべいのようにプレスしたような扁平で先が膨らんでいる模様をしっかり観察できました。(写真)2025年11月26日撮影
2025.11.26
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先週SNSにヒシクイとオオヒシクイが水面を泳ぐ光景がアップされていました。明日から宮城県、岩手県に出かけるのを前にしてヒシクイの予習をしていました。向井(2019)が報告しているように、日本に飛来するヒシクイは、ツンドラ型の亜種ヒシクイ(A. f.serrirostris)とタイガ型の亜種オオヒシクイ(A. f. middendorffii)がいます。(1)亜種ヒシクイと亜種オオヒシクイの形態ガンカモ類国内生息地ネットワークは、ヒシクイの形態と生態についての知見を整理し報告しています。それによると、ツンドラ型のヒシクイは、小型でずんぐりした体型(*)をしており嘴は短く、基部付近と下嘴が厚いのに対し,タイガ型のオオヒシクイは大型(*)で首と嘴が長く、下嘴は薄くほぼ直線上である。また、ツンドラ型ヒシクイとタイガ型オオヒシクイでは、鳴き声の他、越冬地における生息環境や食性、日周行動等にも違いがあると記されています。(*)ヒシクイの体サイズと嘴の大きさは西から東に向かって大型化し、また、ツンドラ~森林ツンドラ~タイガと気候帯が移り変わる北から南に向かって大型化する傾向があることが知られています。あわせて、繁殖地の分布の東西方向の両端では、タイガ型のオオヒシクイとツンドラ型のヒシクイはそれぞれ体重が倍近く異なることが判明しています。(2)亜種ヒシクイと亜種オオヒシクイの嘴サイズと形ガンカモ類国内生息地ネットワークは、亜種ヒシクイと亜種オオヒシクイの嘴サイズ、形の違いについて記しています。a.亜種ヒシクイの嘴短く、がっしりとしており、額と上嘴はわずかに角度を持つ点で亜種オオヒシクイの額と上嘴が直線的につながっている点とは異なることを指摘しています。b.亜種オオヒシクイオオハクチョウのように額と上嘴が直線的につながっているように見える点は、亜種ヒシクイの嘴が短くがっしりとし、額と上嘴はわずかに角度を持つ点と異なっていることを記しています。あわせて、亜種オオヒシクイでは上嘴は直線的かわずかに下方に湾曲している点で亜種ヒシクイの嘴が厚く,基部から下方に湾曲する点と異なると述べています。また、嘴のオレンジ部分はより先端にあり小さく見えることが多いこと、嘴の長さ(露出嘴峰長)が嘴の基部の高さの2倍を超えると報告しています。(写真)一枚目、二枚目が亜種ヒシクイ、三枚目から五枚目が亜種オオヒシクイ一枚目:2014年12月14日宮城県大崎市、二枚目:2016年12月23日宮城県大崎市三枚目:2016年1月16日茨城県稲敷市、四枚目:2016年12月23日宮城県大崎市五枚目:2016年10月31日茨城県稲敷市(引用)向井 喜果.2019.オオヒシクイ.Bird Research News Vol. 16 No.12.pp2.ガンカモ類国内生息地ネットワーク.ヒシクイの形態と生態.https://miyajimanuma.wixsite.com
2025.11.25
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昨日、牛久沼沿岸で電線に22羽のツグミが並んでいる姿を観察しました。11月に入ってツグミを順調に目撃しています。こんなシーズンは、どこかにハチジョウツグミが飛来するのではと期待しています。以前、観察した個体の写真などをアップします。(ハチジョウツグミについて)ツグミよりも北のシベリア北部で繁殖し、中国北部で越冬すると言われています。写真一枚目から三枚目は、2020年2月11日に都内水元公園で観察した個体です。・頭頂から、肩羽、耳羽は黒味があり、上面は淡いレンガ色です。・下面は赤褐色の斑で黒褐色の斑はありません。・上尾筒と外側尾羽は赤褐色です。(ハチジョウツグミとツグミの中間的な個体)写真四枚目から六枚目は、2015年1月31日に松戸市内で観察した個体です。・下面はオレンジ色の斑があり、黒褐色の斑はありません。・耳羽が薄い灰色に見え、外側尾羽は黒褐色でした。印象はハチジョウツグミの要素の強い個体と思われました。
2025.11.24
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茨城県南部に位置する牛久沼を探索しました。牛久沼水辺公園は龍ケ崎市にあり、周囲25.5キロの沼を見渡せる場所にあります。晩秋から翌年春先までカモ科の鳥たちを中心に観察することができます。(近距離で観察したいヒドリガモ)ヒドリガモはカモ科の中では普通種とされますが、羽衣には4つのタイプがあります。羽色では茶褐色(よく見かける羽衣)て灰褐色(茶褐色が少なく灰色味が強い)個体を見かけます。模様に着目すると、模様は上面に現れて上背と肩羽に見られます。羽根に横縞や斑点の模様がある個体と模様がほとんどない個体に区分されます。今日見かけたヒドリガモでは、写真一枚目のような頭部が赤褐色で額から頭頂がクリーム色、胸は赤味を帯び、背、肩羽、脇が細かい横斑に覆われて灰色味の個体と写真二枚目のように頭、脇の赤味の強く、白い雨覆が見られる雄エクリプス、頭に赤褐色がなく灰色味があり白い雨覆のある個体(雌非生殖羽と思われますが、嘴の色と模様が確認できず)とじつにさまざまでした。(カンムリカイツブリの泳ぐスピードにびっくり)沼の水面でゆったり移動している個体もいれば、7枚目の写真のように低い姿勢で猛スピードで移動してい個体とじつにいろいろでした。カイツブリ科の鳥には各指に扇状の弁足があるので水をかくのが得意です。くわえて、足が体の後ろに位置しているので足を蹴りだし推進力を得られるので猛スピードで移動することが可能です。このシーンを観察できるのも魅力です。(ミコアイサの目先と、頭部、胸側、肩羽に注目)ミコアイサ雄エクリプスは眼先の黒色部がなく上背が黒いのが特徴です。今日撮影できた個体(五枚目、六枚目の写真)は、頭部、胸側、肩羽に白い羽がないので雄1年目冬の個体とは違うことがわかります。(沿岸の電線には次々ツグミが降り立つ)昨シーズンは、各地にツグミが飛来するのが遅いのが特徴でしたが、牛久沼沿岸の電線には20羽前後が止まっている姿を見かけました。牛久沼水辺公園近くの電線には22羽もの姿がありました。(今日観察できた鳥)コブハクチョウ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、コガモ、ミコアイサ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ、カワウ、ダイサギ、オオバン、ユリカモメ、セグロカモメ、トビ、カワセミ、モズ、ハシボソカラス、ハシブトガラス、ハクセキレイ、セグロセキレイ、カワラヒワ、アオジ(写真)2025年11月23日撮影
2025.11.23
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カシラダカとミヤマホオジロは、年によって飛来数が大きく変動する種類です。特に東日本では意外に出会えるフィールドが限られています。両種とも雄は色調や特徴から迷うケースは少ないように思います。その識別についてポイントを整理してみました。(まず観察したいのは、脇腹と腰の色と模様)両種とも頭頂の羽毛を逆立てている場合が多い印象があります。しかし、寝かせている場合もあり顔つきが違って見えることがあります。(1)胸の斑・カシラダカは、赤褐色の縦斑が集まっているように見えます。(ひとつの塊ではありません)・ミヤマホオジロ雄成鳥では黒い逆三角形で、雌と第一回冬羽ではぼやけています。写真一枚目はカシラダカ、二枚目と三枚目はミヤマホオジロです。(2)胸と脇腹の色彩・カシラダカは汚白色に太めの赤褐色の縦斑です。・ミヤマホオジロは淡黄褐色地に暗色の細目の縦斑です。写真四枚目はカシラダカ、五枚目はミヤマホオジロです。(3)腰・上尾筒の色彩・カシラダカは赤褐色地にベージュに鱗模様となっています。・ミヤマホオジロは淡灰褐色地に無斑かごく薄い褐色の縦斑があります。写真6枚目はカシラダカ、7枚目はミヤマホオジロです。(4)カシラダカ成鳥冬羽雌と若鳥、ミヤマホオジロ成鳥冬羽雌・カシラダカ成鳥冬羽雌と若鳥は全体的に淡色ですが、違いを識別するには無理です。・ミヤマホオジロ成鳥冬羽雌は、頭頂、顔、胸が褐色です。眉斑と喉がうっすらと黄色味がかっています。8枚目の写真を御覧ください。(写真)1枚目:2018年12月30日野田市、2枚目:2012年12月24日土浦市、3枚目:2021年1月30日つくば市、4枚目:2020年1月19日つくば市。5枚目:2019年2月2日つくば市、6枚目:2017年1月28日流山市、7枚目:2018年1月13日つくば市、8枚目2019年2月2日つくば市で撮影
2025.11.22
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オフィス近くの学校法人を訪ね、楷の木、モミジ、カエデの紅葉を鑑賞しました。あわせて、冬に小鳥たちが飛来するエリアの木の実の状況などを見て回りました。敷地内の柿の実が熟し始めており、メジロ、ヒヨドリが飛来しついばんむ姿を観察。また、芝生の上を複数のハクセキレイがスキップするように移動し餌をついばんでいる姿がありました。また、楷の木が植えてあるエリアを訪ね、実の成り具合を見て回りました。小鳥たちが大好きな実はまだ熟しておらず、小鳥たちの姿も見当たらずでした。真冬には、ルリビタキ、アトリ、ウソといった小鳥たちが飛来しますので、これから何回か訪ねてみる予定です。(写真)2025年11月21日撮影(ルリビタキ、アトリ、ウソは過去の写真をアップ)(備考)学校法人の敷地への立ち入りは、レストラン利用者、学習施設利用者以外はできないので法人名は非公開とします。
2025.11.21
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昨日11月19日に印旛沼沿岸でツグミ70羽のねぐら入りを観察しました。ねぐら入りの開始は15時33分2羽が鳴きながら移動、15時55分17羽、16時20分すぎ51羽が鳴きながら竹林に飛来し、出入りを繰り返しねぐら入りを完了しました。ツグミが群れで寝るのか、単独で寝るのかについての報告は非常に少なく、ずっと疑問に思っていたので貴重な観察となりました。ねぐら入りについて、下記のような報告がありますので、エッセンスを紹介します。(ねぐら入りの時間)平野(1993)は、長野県での観察記録を整理し報告しています。その中で「1月から1月には15時~16時頃,2月から4月には17時~18時頃になると樹上に上がりねぐら入りを開始した」と報告しています。(ねぐらの植生)平野(1993)は、長野県でのツグミの環境を調査した結果を報告しています。報告によると、雑木林のねぐらは全体の40%、スギ林のねぐら28%などと述べています。(竹やぶでねぐらをとる鳥たち)松永(2022)は、鳥たちの眠る場所や環境などに関しての観察記録や知見を整理し報告しています。興味深いのは、「木の上と同様、またはそれ以上に人気があるねぐらが竹藪です。スズメやムクドリ、外来種のワカケホンセイインコなどは群れで、キジバトは少数で竹藪をねぐらにすることがよくあります。竹であれば木よりもツルツルしているので登りにくいでしょうし、捕食者が登ってきたら揺れるので群れの誰かが気づき、危険を知らせることで逃げることができます。また、竹藪は枝が多く込み合っているので、フクロウ類やほかの猛禽類などが飛び込んでくる危険も少ないようです」と報告している点です。フィールドに竹やぶのある環境で、ツグミを複数見かけるところをこれから注目していきたいと思います。(写真)一枚目:2023年12月16日柏市内、二枚目:2025年11月18日吉川市内、三枚目:2025年11月19日印旛沼沿岸で撮影(引用)平野小二朗.1993.ツグミのねぐら入り行動とねぐら入りをうながす要因.Strix第l2巻.p177-182、p183-187.日本野鳥の会.平野小二朗.1993.山里におけるツグミのねぐらとその環境.Strix第l2巻.p183-187.日本野鳥の会.松永聡美.2022.鳥が捕食者を避けるためのねぐら戦略.https://www.jspb.org/post/鳥が捕食者を避けるためのねぐら戦略.
2025.11.20
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2025年3月31日で運営終了となった川村記念美術館内の池に飛来しているオシドリ、越冬するカモで水面が埋め尽くされている印旛沼を訪ねました。(川村記念美術館庭園のオシドリ)今日昼過ぎに訪ねた際には、オシドリ21羽が羽を休めていました。飛来しているのは雄が大半で雌は7-8羽でした。雄は雌を取り囲むように行動し、雌は雄に号令をかけているように見えました。オシドリの越冬地は雌が主導権を握っているのもしれません。このほか、従来見かけなかったハシビロガモの姿を観察しました。(印旛沼はトモエガモで埋め尽くされていた)佐倉市からの帰り道、印旛沼に立ち寄り、水面を埋め尽くすトモエガモの大群、ヨシガモ、オナガガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、モモイロペリカンのがーくん、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ、チュウヒ、ハイイロチュウヒを観察しました。トモエガモは、約6万羽を数え、漁船が通過する時やチュウヒが飛翔すると一斉に飛び立ち黒く空を埋め尽くしていました。(写真)2025年11月19日撮影
2025.11.19
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冬鳥の飛来状況が気になっていたので吉川美南駅近郊の調整池を探索しました。西口調整池近くの公園で幼稚園の運動会が開催されていたので調整池の水鳥はカワウと若干のコガモの姿のみで他はほとんど姿を消してしました。しかし、上空をカラスに追尾されて飛翔する尾が長めで角尾(オオタカは凸尾)、翼指が6本でハイタカと思われる猛禽を発見しました。今年の春先手賀沼沿岸で見かけた写真を参考までアップします。その後、東口調整池に移動し、探索を続けました。こちらは、マガモ、カルガモ、コガモ、バン、水田でアオサギが餌探しをしている姿、スズメ若鳥が群れとなって餌探しに余念がない姿を観察しました。このほか、興味深かったのがモズが獲物を探している時の尾をゆっくり回転させますが、右から左へ回す個体と左から右に回す個体を観察したことです。右利き、左利きがあるのかしらと率直な疑問を持ち、これからの観察テーマで注目したいと思います。(写真)2025年11月18日撮影
2025.11.18
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今秋はじめて市川市大町自然公園を探索しました。市川霊園側から公園内に入り、南側から細長い谷間を探索しました。葦原の中から複数のウグイスが笹鳴きし、アオジが移動する姿、林の中からはキョキョと連続し鳴き声を披露しているアカゲラ、ヒーフィフィと複数のウソの鳴き声が聞こえいていよいよ冬鳥のシーズンの入ったのを実感しました。しかし、撮影は林の中からの鳴き声だったり、林縁だったりして思うようにかなわず。このため、アップした画像は過去のものを使用しました。(写真)アカゲラ:2023年10月松戸市、ジヨウビタキ:2022年2月大町、アオジ:2025年2月大町で撮影
2025.11.17
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(コハクチョウがやってきた)青空が広がり風も弱く、絶好の探鳥日和となり、手賀沼とその沿岸地域を探索しました。広大な水路と隣接する水田エリアからスタートしたところ、水路でコブハクチョウのまじってコハクチョウ亜成鳥(*)の姿を発見。(*)コハクチョウ亜成鳥=コハクチョウは幼鳥の第一回目の換羽が肩羽、雨覆の部分から白く変化し、その後、頭部や首周辺、腹部という具合に換羽が進行していきます。さらに、頭部、後頸部にごま塩状の羽毛が残り、その後後頭部や後頸部に黒っぽい羽毛を持つようになります。今日観察した個体は、後頭部、後頸部に黒い羽毛が見えるので亜成鳥と思われます。(高速ハンター、コチョウゲンボウ)コハクチョウを観察していた最中に背中に気配を感じたので振り返ると、飛翔中の小鳥を追いかけたり葦原に潜む小鳥を追い出す狩りを行っているコチョウゲンボウが目に入りました。眉斑の白さ、体仮面にレンガ色の縦斑のある雌個体でした。隣接するフィールで餌探しをしていたチョウゲンボウがホバリングするのにホバリングをしないこと、飛翔している形がキジバトをほっそりさせたような印象がありました。高速ハンターのコチョウゲンが狩りをしていた時間帯は、アオサギが高圧線の鉄塔に退避、キジも田んぼの縁を急ぎ移動していたり、迫力ある光景でした。(草地ではモズ、ホオジロ、ホオアカが餌の争奪戦を展開)沼近くの葦原と草地、水田が広がるエリアでは、雑食性のホオジロ、ホオアカの両種の姿を見かけます。ホオアカは草の種子にくわえて昆虫類も捕食するので種子をついばむホオジロ、昆虫類も餌とするモズと争奪戦を展開します。今日もその光景を目撃できました。(写真)2025年11月16日撮影
2025.11.16
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印旛沼沿岸、さいたま市にカリガネ幼鳥が飛来し、滞在しています。鳥友からその動向について質問をもらいました。(1900年代前半に手賀沼で採取された記録)我孫子市(1995)は、千葉県手賀沼における鳥類の記録を整理し報告しています。その中でカリガネについて1903年12月23日および1923年12月3日に1羽が手賀沼で採取された記録があると述べています。あわせて、第二次大戦後に行われた乱獲と環境の変化で生息は認められなくなったと指摘しています。(2010年以降の越冬個体の増加)山階(2021)をはじめとして、複数の研究者が2010年以降、主要越冬地である中国長江流域の生息地が劣化した影響で宮城県の越冬地で増加傾向になったことを記しています。山階(2021)は、増加しているカリガネの繁殖地、渡りルートを明らかにし保全をすすめるために、2020年12月宮城県に飛来した1羽に発信機を装着し調査を実施しました。(1)春の渡り2021年2月27日に越冬していた宮城県を出発し、青森県弘前平野、北海道石狩平野を経由し、4月5日に北海道サロベツに到着。5月11日にサロベツからさらにサハリン西海岸を北上した後オホーツク海を横断しカムチャツカ半島西海岸を北上したと述べています。その後、5月28日にロシアチャウン湾の東側に到着し、6月26日まで1 か月ほど滞在した後、7 月8日~8月13日までロシアコリマ低地、8月23日~9月19日までロシアチャウン湾西側の湿地に滞在したと記しています。(2)秋の渡り秋の渡りは、繁殖地のロシアチャウン湾西側の湿地を9月19日に出発し、シベリア内陸部をほぼ休息なしに南下し、9月23日には中国ハンカ湖の手前で方向を変え、日本海に出た後日本海を横断し9月24日に秋田県八郎潟に到着、数時間滞在後に出発し24日朝8時に宮城県伊豆沼に移動したと報告しています。(春と秋の渡りルート)春の渡りでは異なるルートを通っているが、秋の渡りでは中国ハンカ湖の手前までは非常によく似たルートを通っていたと述べています。このルート沿いのどこかで繁殖した若鳥が日本に飛来した可能性が考えられます。太田(2021)は、84例の迷鳥の飛来元とその気象要因を調査した結果を報告しています。その結果、鳥の渡りに影響を与えそうな気象現象(台風、低気圧、寒冷前線、梅雨前線などの停滞前線、寒気、偏東風)が起きていたものが83%を占めていたと記しています。カリガネの渡りルートは、2021年にデータを得たのが日本初でしたので、同様の影響を受けたのかは想像の域を出ませんが、今後の解明が期待されます。(引用)太田佳似.2021.流跡線解析による鳥の飛行経路推定の検証.バードリサーチニュース.2021年1月レポート.https://db3.bird-research.jp/new s/202101-no2/山階鳥類研究所.2021.絶滅危惧種のガン類、カリガネの渡りルート追跡に日本で初めて成功しました.2021年11月4日プレスリリース.pp3.(写真)2025年11月6日、7日さいたま市で撮影
2025.11.15
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茨城県稲敷市内にタゲリが飛来したとニュースをもらい、現地に出かけました。立ち寄ったフィールドではその姿はなく、電線に複数のツグミ、モズの姿を観察したのみでしたので、浮島の蓮田にシギ・チドリを探索しに移動しました。コアオアシシギが蓮田を移動している際にはピョーッ、ピピ鳴き声を出し、飛翔中にはピョッピョッピョッと三音を出していることを観察できたこと、逆行の中見つけたオグロシギを一瞬でしたがなんとか順光で観察できたことでした。このほか、トウネンの中に肩羽周辺にダメージを受けた痕跡のある個体、幼羽が冬羽に移行している途中と思われる個体、上面が赤褐色が強いウズラシギ若鳥と思われる個体を見つけたり楽しい時間を過ごしました。この他、電線には、複数のツグミ、モズが止まっている姿を見つけたり、季節が変化しているのを実感できた日でした。(写真)2025年11月14日撮影
2025.11.14
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10月に姿を見せて以来、都内水元公園にマヒワが滞在しています。11月に入り個体数が減少したとの報告が多く見受けられていますが、今日現地を訪ねましたら少なくても100羽以上の群れを目撃しました。行動範囲がかなり広範囲になっていて北は水生植物園付近から水産試験場跡地までのエリアに群れで移動し、アキニレ、ハンノキの実をついばむ姿を目撃しました。マヒワは、朝鮮半島の気温が高めの年には日本には飛来する個体数が少ない可能性が研究者が指摘しています。偏西風の蛇行で朝鮮半島や日本が平年並みの寒さの今年のようなシーズンは飛来する個体数が増えているというが考えられます。(水鳥の観察)・バス停桜土手近くのごんぱち池、水産試験場近くの水域で複数のヨシガモが羽を休めていました。雄生殖羽、雄エクリプス、雌の姿を観察できました。・ヨシガモの近くの水域でヒドリガモの群れと一緒に行動していたヒドリガモとオナガガモの交雑個体(頭の模様はアメリカヒドリ似、上面はヒドリガモ似で中央尾羽が伸びている個体)を見つけました。・水面で休んでいたホシハジロの中に、水面採餌している個体を観察しました。動物質の餌を採るのが多いのですが、近年では人の与えるパンに餌付くものもいると聞いており潜水ガモだから潜って採餌と思っているとそうでないというケースのひとつです。・水面にカイツブリ、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリの姿がありました。ハジロカイツブリは虹彩が赤色で成鳥冬羽と思われました。・その他、キンクロハジロエクリプス、ユリカモメの姿も見つけました。(写真)2025年11月13日撮影
2025.11.13
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真冬並みの低い気温が続き、黄葉が楽しめる松戸市千駄堀を訪ねました。ここの魅力は、池の葦原や小島の縁から予告もなく登場するカモたちの登場。夕方から夜に採餌のために出かけて、日中は葦原の中や小島の縁で休んでいます。日中の気温があがってくると、千駄堀の水面に登場してくれます。今日もオカヨシガモ雄生殖羽、嘴が橙色で脇が丸みのある雌非生殖羽が姿を現しました。林の秋景色が水面に映る中、移動をする光景を堪能できました。その後、雨覆に羽縁が目立ちない雌幼羽と思われる個体、カルガモ、嘴先端が黄色で過眼線が黒いのに上面はマガモ似の交雑個体、橙色の嘴に黒い斑が点在するハシビロガモ雌、嘴の周囲が白いキンクロハジロ雌が登場しました。このほか、葦原の中ではコガモが相変わらず眠り混んでいる姿を見つけました。このほか、繁殖期でもないのにカワウが嘴に枝をくわえて水面を移動する姿、ダイサギがコサギのように足を細かく動かして獲物を追い出す動きを披露してくれました。池以外では、先月までヒタキ類が滞在していた林エリアでは、ヤマガラがエゴの実を足でしっかりおさえて果肉をつつき、中の種子を取り出す仕草を観察しました。(写真)2025年11月12日撮影
2025.11.12
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松戸市の江戸川沿いに川の一里塚があり、土手から江戸川におりると葦原、アワダチソウが群生しているエリアがあり、冬の小鳥を近い距離で観察することができます。今シーズンはじめて現地を訪ねました。(ツグミと出会う)川の一里塚の木にツグミが止まり、何ともケッケッと声を出す姿を目撃しました。以前も紹介しましたが渡ってきたばかりの体重(*)は65-88g、平均75g、年明け2月には平均77g、3月には平均73gに減少し、4月下旬には106gと変化していきます。6枚目、7枚目の写真が今日、8枚目は過去一番ふっくらとした個体と思える個体です。昨シーズンはツグミの初認時期が遅く、しかも個体数が少ないのが特徴でした。今シーズンはどうなるか注目しています。あわせて、体型の変化も注目しています。鳥友が10日にベニマシコを目撃したと聞きました。今日はその姿は観察できなかったのですが、今冬も出会うのが楽しみです。(水鳥たち)水鳥は、バン、オオバンが水路を移動し餌探しに余念がありませんでした。バンは幼鳥で水路の隅っこから一瞬姿を現してくれたところを記録撮影できました。まだ、コガモ、ヒドリガモといったカモたちの姿は認められませんでした。次回のお楽しみです。(*)藤巻裕蔵.1991.帯広における標識結果.ツグミ・マミチャジナイ.日本標識協会誌.第2巻.第2号.p54-56.(写真)2025年11月11日撮影(8枚目のツグミは2014年撮影)
2025.11.11
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流山市と野田市の境界にある水田エリアを訪ねました。北寄りの風が強く、吹き抜ける風に帽子が飛ばされていまう状況でした。ケリは前回とは違う風が避けられる水辺の畔で羽をやすめていました。同じ水辺には、ハシビロガモ、オナガガモのエクリプスが生殖羽に換羽中の個体、嘴基部に少し黄色味のあるコガモ雌、コガモ幼羽が生殖羽に換羽中と思われる個体が休んでいました。その後、広大な水田地帯を探索して歩きました。電線に横一列に並びハシボソガラス約100羽が田んぼに降り立って餌を物色する姿はまさに壮観、その中にミヤマガラスの姿を見つけました。頭頂部が平らで、嘴の付け根が石灰化しているように見え、下嘴にも白い部分がある成鳥、ハシボソガラス似ですが嘴は細く、嘴先端がとがっている若鳥の姿もありました。2012年にはじめて姿を観察して以来、13年連続の観察です。(これまで最も多く飛来したのは2013年冬り240羽)(写真)2025年11月10日撮影(ケリの観察地について)警戒心の強く観察地を公開してしまうと、撮影者が取り囲んでしまうこと、交通の障害にもなることから非公開とさせてもらいます。
2025.11.10
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さいたま市に飛来しているカリガネを観察に出かけました。今日は青空が広がり、光線の良好な状態でカリガネの羽衣を観察できました。現地に到着した際には、オオバンと行動を共にし水草をついばんだ後、湖岸で休憩に入ったのでそのままかと思いましたが、昨日と同様に対岸の草地に移動し、イネ科の草の先端部だけをついばんでいましたが、根のあたりを掘り起こして食べている光景も目撃しました。根っこ近くのほうが柔らかなのでしょうね。伊豆沼や蕪栗沼では牧草地でモミをついばめる環境ではマガンと同様に食べていますが、ない場合は草本類をついばむ光景を観察しています。モミの方が高いエネルギー価があり、草本類を摂取する場合には、採食時間をかける傾向にあります。これからいつまで滞在してくれるかはわかりませんが、注目していきたいと思います。(写真)2025年11月7日撮影
2025.11.08
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10月終盤にさいたま市にカリガネ1羽が飛来し滞在していると聞き、現地を訪ねました。その姿は広大な調整池にありました。到着時は、オオバン3羽と行動をともにし水面を移動したり休憩をとったりを繰り返していました。その後、草地で草の先端部を歩きながらむしり採食していました。立ち止まる時間のあるマガンとは行動に違いがありました。(観察した個体の特徴)・顔の白色部が小さく、嘴はピンク色で短めでした。・足はオレンジ色でした。・目の周りには黄色のアイリングがありました。(アイリングは成鳥より不明瞭と記述している図鑑もありますが、はっきりと黄色でした)・上嘴と額には角度があり、マガンの上嘴と額の角度が小さいのとは違いました。・写真ではわかりにくさがありますが、胸から腹の羽の先端が青海波(せいがいは)と呼ばれる波のような模様が見えました。・腹に黒色味や黒斑はありませんでした。・大きさはマガモ、カルガモに近い印象でした。上記のことから観察した個体は、カリガネ幼鳥と思われました。(カリガネ以外に観察した鳥たち)カイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、アオサギ、オオバン、トビ、モズ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ムクドリ、ツグミ、ジョウビタキ、ホオジロ
2025.11.06
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オフィス近くの公園を散策していた時、ヤマガラ、シジュウカラが木の実を貯食している行動を目撃しました。ヤマガラは木の根っこ部分に埋め込むような仕草、シジュウカラは木の又の枝が積み重なったところに埋めているように見えました。このほか、公園に隣接する人家の庭の柿が熟し始めており、複数のメジロが降り立ち食べ始めている光景を目撃したり、木の枝に亜種カワラヒワが降り立つ姿を見つけました。公園では冬から春は亜種オオカワラヒワが滞在しています。いつ亜種が入れ替わるのか、これからの観察の楽しみです。(貯食した餌はいつ食べる?)メジロについては、山口(2005)が「貯食を行う鳥では「どこに埋めたか」 という空間記憶はかなり高い」と報告しています。貯食したものをいつ食べるのか、忘れることはないのか、注目したいと思います。シジュウカラの貯食行動を見かける機会は少ないのですが、ヤマガラが木の実を埋めた場所の近くなのでこちらも同様に注目していきたいと思います。(写真)2025年11月5日撮影(オオカワラヒワは2025年1月撮影)
2025.11.05
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10日ぶりに吉川美南駅近郊の調整池を探索しました。今朝は、東口調整池の探索をした後、西口に移動するというパターンで鳥たちの姿を観察しました。(東口調整池は見どころたくさん)スタート直後、電線にヒヨドリより少し小さい褐色のかたまりのように見える鳥を発見。体下面が褐色で目を凝らすと黒い横斑が見えるイソヒヨドリ雌でした。調整池にはマガモ、コガモ、ハシビロガモ、ホシハジロ、バン、オオバン、カイツブリの姿があり、ハシビロガモは群れで円を描くように泳ぎ渦を作りプランクトンを集める独特の動き、水に嘴の先を突っ込んで進む個体、水面を移動していた雌個体を観察。このほか、複数のホシハジロのうち、一羽は肩羽あたりに褐色の換羽していない幼羽が残っている雄第一回冬羽と思われる個体を見つけました。ホシハジロというと上面、脇が灰色のカモと覚えている方が多いのですが、全体的に褐色がかっている幼羽、頭部、肩羽、脇が徐々に換羽し生殖羽に移行していく個体がいます。カモが羽をやすめていた踊り場には、体上面に太い黄白色の羽縁があり、頭側線、過眼線が黒く、頭側線は頭頂で太いタシギが羽を休めていました。長い嘴は一度だけ披露してくれたものの、温かさのおかげでぐっすり寝ていました。(西口調整池ではカワウの生殖羽と冬羽を観察)東口を探索後、西口に移動しました。コガモ、カワウ生殖羽、冬羽を観察できました。このほか、葦原の中からコッコッコッとヒクイナの鳴き声が聞こえてきました。(写真)2025年11月4日撮影
2025.11.04
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昼前から北よりの冷たい風が吹き抜けている中、ホームグランド手賀沼を探索しました。湖岸で鳥を探していると時折10メートル前後の風が吹き、体感は真冬並みの寒さでした。沼では、オカヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、コガモ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、オオバン、ユリカモメの姿を見つけました。また、昨日まで行事が行われていた水の館前には魚を捕食していたミサゴの姿がありました。鳥友からツグミ、クロハラアジサシを目撃したと聞いており、次回が楽しみです。(オカヨシガモの頭部の模様のいろいろ)オカヨシガモの姿は、柏市寄りの大津川河口近くにありました。雄に注目してみると、顔から頭頂、後頭が暗色の個体、頭部が灰色味のある個体と実にいろいろでした。(最も個体数の多かったのはマガモ)最も多くの個体が休んでいたのは、マガモでした。嘴が黄色で幅広い肩羽、赤味のある胸の雄エクリプスと嘴が橙色で暗色斑のある雌個体を見つけたり、観察する醍醐味を実感しました。(冷たい風が抜きぬけてもへいちゃらな顔のカンムリカイツブリ)波立つ沼の中央にカンムリカイツブリの群れが移動する姿を見つけました。ひたすら寝込んでいる個体、足をあげて伸びをしている個体がいたりじつにいろいろ。また、繁殖羽で見られる襟飾りが生えていた痕跡が残っているもの、冬羽で首が白く変化している個体を見つけました。(写真)2025年11月3日撮影
2025.11.03
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11月に入りはじめて柏の葉キャンパス駅東口、西口の調整池を探索しました。いずれの調整池は草刈りが終わっていてこれまでとは違って見通しが格段のアップし、羽をやすめている鳥たちの姿を観察しやすくなりました。カモ科ではヒドリガモ、マガモ、カルガモ、ハシビロガモ、オナガガモ、コガモ、チドリ科ではイカルチドリ、シギ科では複数のタシギの姿を見つけました。このほか、タヒバリが湿地の一角で水浴びをしている姿を観察しました。(カモは羽衣がいろいろ)・ヒドリガモは雄生殖羽、雄エクリプス、雄幼鳥、雌生殖羽、雌非生殖羽とじつにいろいろな羽衣を観察しました。一枚目の写真は頭、脇が赤みが強い雄エクリプス、二枚目は赤茶の頭にクリーム色の頭の雄生殖羽個体です。・オナガガモは三枚目の写真の個体で色味が生殖羽に比べてシックな色、胸から腹の斑が不均一でした。・四枚目の写真は虹彩が暗色で上面が黒っぽいハシビロガモ雌幼羽と五枚目の写真の虹彩が暗色で三列風切が黒褐色の雌幼羽と思われる個体を観察しました。・コガモは、五枚目の写真が雄幼羽が生殖羽に移行中の個体、六枚目の写真が雌非生殖羽と思われる個体で嘴基部側面に黄色味があり脇は丸みのある羽でした。七枚目は雄生殖羽と思われる個体を観察しました。(イカルチドリが今シーズンも飛来)目の周りに細く黄色のリングと翼を広げた際に細い白線があるイカルチドリを観察。頭のコントラストが不明瞭で額の黒色、羽色が淡いので雌個体と思われました。(写真)2025年11月2日撮影
2025.11.02
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昨冬にあるフィールドでリーダーが「極東に生息するトモエガモがスコープに入っています」と声をかけているシーン。参加者が見るけれど「わからない」、リーダーは「いるはず」とやりとりが繰り返されていました。距離が遠く個体数が多いほど、顔の黄色と緑をした顔の巴模様だけを目印に探すと、参加者に認識してもらえない事態が発生します。トモエガモを探すための着目したいポイントを紹介します。(胸と下尾筒の白線)トモエガモ雄の場合は、水面に浮いている姿で2本の白線(胸の脇にある白い縦線と下尾筒の黒線前にある白線)が並んでいるように見えるカモを探してくださいと伝えるだけでも発見しやすくなります。ただし、雄エクリプスから生殖羽に換羽中の個体を2月頃まで見かけることがあります。この個体では2本の白線は見えないケースがあります。(写真5枚目参照)脇最上列の丸みがあり幅広く見える羽、肩羽の垂れ下がっている点があるのが特徴です。(体の大きさ)トモエガモと大きさが似ているのはシマアジ、コガモだけです。シマアジを真冬に見かける機会は少なく、コガモには胸の脇に縦の白線はありません。したがって、白い縦線がない個体がトモエガモの可能性が高いと言えます。(写真)一枚目:2021年1月13日印旛沼、二枚目:2025年2月9日成田市、三枚目:2018年12月31日さいたま市、四枚目:2019年11月16に神栖市、五枚目:2017年12月10日さいたま市、六枚目:2022年12月25日印西市で撮影
2025.11.01
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