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栗本慎一郎が司会で、阿部謹也、樺山紘一、河上倫逸、山内昌之、山口昌男という堂々たる学者の執筆による本ですが、相変わらず内容がわかりにくいと思います。「市民」の概念は、ヨーロッパの殺し合いから生まれた概念であることを説明しているにしては、わかりにくい本だと思います。ただ、法学の概念が、単なる法律学ではなく、ヨーロッパの社会制度・社会構造を基礎に考察する学問であることわ明確にしているところは共感できます。
2007.11.25
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交通事故にあって記憶が80分しかもたない数学者のうちに家政婦として働くことになった主人公と博士との物語です。主人公は博士の面倒をみているうちに博士に数学の面白さを教えてもらうのです。博士にとっては80分しか記憶がもたないので、記憶に残らないのですが、主人公とその息子にとっては永遠の思い出になるのです。感動的ですよ。
2007.11.18
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バルタザール・グラシアンは、17世紀のスペインの哲学者で、古今東西の知識人に影響を与えた人です。森鴎外もその一人だそうです。決して、盲目的な善人になることを勧めているものではなく、成功するためには賢人になる事を勧めています。たとえば、成功するためには方法よりも結果にこだわることを勧めています。そして、時にはルールを破る事も必要だと説いており、とても現実的です。
2007.11.17
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トルコ人の征服王朝にもかかわらず、600年におよび存続した王朝です。衰亡期には、イギリスやフランス人の外交官の力を借り、西洋列強の微妙なバランスの中で存続しました。約300年間の衰亡期の中でも、才能のある人材が現われたり、ヨーロッパの国から有能な人材が流れてきて彼らが活躍し、危機をしのいだのです。衰亡期も活躍の場なのかもしれませんね
2007.11.16
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中国王朝は、漢民族の国といっても異民族の支配する王朝時代が多かったのです。それでも、王朝の正統性を保つために、軍事力で制圧し首都を征服しなければならなかったのです。中国共産党もしかりです。多くの民族が同時に存在する国ですが、連邦制をとらずに統治する仕組みは昔から変わらないようです。
2007.11.15
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江国香織の同名の小説を読んでいただけに、この小説を読むのが今になってしまいました。筑豊・北九州で屈折した青春時代を母親と二人で過ごした作者の母を重い気持ちが表れているのが感動的です。それにしても、父親の職業は何だったんでしょうかね・・
2007.11.11
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講談社のPR誌「本」に連載されている鉄道エッセイです。最近の鉄道事情がわかります。興味を引かれたのはポートランドのマックスという交通機関です。市街地は、路面電車ですがそのまま郊外につながっており、相当のスピードで郊外と市街地を結んでいるのです。2量編成で、あまり長い列車じゃないのですが、本数が多く、スピードが早い事が便利な理由です。今、地方都市と首都圏との格差が指摘されていますが、このような交通システムを地方に積極的に導入したら、地方都市再生のきっかけになると思います。
2007.11.10
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ドイツ語で書かれた本の翻訳なので少し読みにくいですが、イスラム帝国の秘密が少しわかったような気がします。当時のアラビア半島は、東ローマとササン朝ペルシャの対立のため交易ルートがアラビア半島に集中したことから、アラビアの隊商が栄えたのです。アラビアの商人は部族社会でまとまりがなかったので、それを統一したのがマホメットでした。当初は大きな商店みたいなものでした。預言者(商店主)だけが偉くて、それ以外は平等の秩序でした。ところが、その後継者が領土を広げるうちに多国籍企業になってしまい国家たる様相が伴ったのです。ウマイヤ朝は、そのマホメットの伝統から距離を置くため、東ローマの領内だったダマスカスを首都にしたのです。そして、これを滅ぼしたアッバス朝は、ササン朝ペルシャの中心地バグダッドを中心に栄えたのです。結局、マホメットの起こしたイスラム商店は、東ローマとペルシャの文化を伝承して大帝国につながっていたったのです。
2007.11.04
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川端賞受賞作品です。20数年連れそった夫婦の家庭に男女の友人が訪れ、親密に話をしているうちに打ち解けてしまい、夫婦関係を超えた関係が始まるのです。夫婦お互いが容認しているのであれば、こんなのもいいのかもしれません。寂しがり屋の新しい夫婦の形なのかもしれません。社会の閉塞感なのでしょうか・・
2007.11.03
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