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2007.08.02
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カテゴリ: ヨーロッパ映画
CHARLOTTE GRAY

122min

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寸評:かなり良い映画だし、後半のケイト・ブランシェットもいいだけに、もったいないな~っ!、って言うのが正直な感想。

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この映画、ケイト・ブランシェットはいいし、かなり感動もさせてもらったのだけれど、ちょっと中途半端な感じ。ここに自分で物語を書こうと思ったのだけれど、どうも筆(キーパンチ)が進まない。なのでとりあえず公式のものを引用します。 1943年、第二次世界大戦下のロンドン。看護婦だったシャーロットは、英国空軍兵士と恋に落ちるも、彼はフランスの戦闘で消息を絶つ。恋人への募る想いに女は決断した。諜報員としての特訓を受け、レジスタンス活動に合流するために、南フランスの山あいの村へ。そこでシャーロットを待っていたのは理想家肌の闘士ジュリアンと命の危険にさらされた幼いユダヤ人兄弟だった…。恋に揺れる女から、いつしか見えざる使命感に衝き動かされていく情熱のヒロインをケイト・ブランシェットが熱演!サスペンスとロマンの香り高き戦争映画の必見作。

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彼女は汽車の中でフランス語の本を読んでいて、いわばスカウトされるのだけれど、フランス人に成りすましてフランスに潜り込み、反独の諜報活動を行うのが任務。でもここでまず感じてしまったのは、フランス人に成り済ますには、セリフにあるようにイギリスではなくフランスの生理用品を使うことだけではなくって、フランス人に遜色がないほどに英語訛りのないフランス語が話せなければならないんじゃないのかな?、って疑問。彼女はフランスに留学していたってことらしいけれど、だから彼女がそうではないとまでは言わないけれど、フランス人並みにフランス語が訛りなく話せるイギリス人などそう簡単にいるはずがない。そんな意味で冒頭から、ちょっと荒唐無稽な物語だな、って感じたわけです。で見続けたら全編英語でフランス語は出てこない。だから彼女のフランス語のボロが出るなんてことはなくて済むことは確か。でも出てくるフランス人役の人々はアメリカやイギリスやアイルランド人の役者さんで、これまたフランス人には見えないからリアリティーが更ににないんですね。

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でもまあ、そのことはちょっと置くとして、今度は物語の内容。ケイト・ブランシェットの演じるシャーロット/ドミニックがなぜ危険な諜報員になってフランスに赴くのかがはっきりしていない。国や正義や「希望」のためなのか、それとも最初の動機は恋であったのか。その辺はゴッチャで、自分でもハッキリとした信念はなかったという設定だって良いけれど、それならそれなりの描き方があるはず。そしてそれによってラストも変わってくるはず。恋人に対する深い思いをまず描き、最初は行方不明の恋人を追うためにフランスに行き、そこで現実に接して彼女の中で信念のようなものが生まれ・・・っていう流れをもっと明確に描いて欲しかった気がする。

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フランスに来た彼女が恋人の消息を知りたかったためにフランス側の諜報員と無駄な話をしてしまい、その諜報員の女性を死に至らしめてしまうという見方もあるようだけれど、それはちょっと間違いかも知れない。あの話をしてなくても諜報員は捕まっていた感じだから。現実の恐ろしさを伝えるという効果をもった挿話に過ぎないと想う。ちなみにボクの見たビデオでは手渡した物 bulb の訳は字幕で「バルブ」になっていたけれど、ちゃんと「真空管」と訳すべきでしょう。無線機を作るのに必要なのだけれど「バルブ」じゃ何のことだか解らない!!。

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(以下ややネタバレ)
映画もこの辺からは面白くなってくる。色々な点で良く作られていたし。それはつまり「恋のために」という最初の設定自体があやふやだったということでもある。この後半でのケイト・ブランシェットはいい演技しているのだけれど、イギリスでの空軍兵士との恋という部分は、どうも彼女のガラじゃない感じ。そういう深い女の想いは伝わってこない。だから最後に無事だった空軍兵士と再会したときの彼女の選択の場面も薄っぺらい感じになってしまっていた。

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セリフとして重要なのはジュリアンの父親が語ったのだと思うけれど「国のために戦うんじゃなくて、家族のために戦う」というもの。このセリフは実は映画全体に深くかかわっているのではないだろうか。「国のために戦う」というのはナチ・ドイツ人だって同じこと。だとしたら自分たちの活動は根拠を失ってしまう。家族のために戦うというのは愛する者のために戦うと読み代えても良いし、また守りであって攻めではない。だからこそユダヤ人の子供やジュリアンの父親が連れ去られたとき、身体的に3人を救うことができない彼女が、あれほどまで必死になって子供たちの精神に救いを与えようとすることにも意味があるわけだ。

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(以下ネタバレ)
ユダヤ人の子供をかくまっていたことで身に危険の迫ったジュリアンはスペインへと逃げることになり、ドミニック(シャーロット)は別れ、信念として最後の仕事をしてからイギリスに戻る。そこで死んだと思っていたけれど無事だった空軍兵士の恋人と再会するのだけれど、彼女にとってはもう過去の人であった。そして戦争が終わるとフランスに戻りジュリアンを訪れるのだ。上に書いてきたようにシャーロットの空軍兵士に対する想いが良くわからないので、最後の心変わりもやや空虚ではあるけれど、映画を見ていて予想できた最後だった。そしてその伏線かも知れないのは最初に彼女が汽車の中で読んでいた小説がスタンダールの『赤と黒』だったことだ。『赤と黒』の主人公は ジュリアン ・ソレルだ。

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Last updated  2007.08.07 06:11:40
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