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短歌をはじめて約1年半になる。創り方の基本とルールについては大体理解したものの、はじめたころは1日1歌くらいのスタンスが、最近は1週間に1歌出来ればよい程度に落ち込んでしまった。 これは短歌に対する情熱が醒めてしまったことに加えて、創りたいものを創ってしまったという倦怠感に襲われてしまった結果であろうか。さらには自分自身の力量に限界を感じてしまったのかもしれない。 それはそれとして、短歌を始めた理由は、年老いて詩を書けなくなったことに始まり、季語などの制約の多い俳句より自由に創れると思ったからである。ただ俳句のほうが字数が少なく取っ付き易いせいか、短歌よりは人気が高いようである。また季語が面倒という輩には『川柳』があるため、そちらのほうもオジサンたちには大人気のようだ。 ただ短歌が自由に創作出来るようになったのは、つい30年前くらいからである。具体的には1987年に俵万智さんが『サラダ記念日』という歌集を河出書房新社から刊行してからといっても良いだろう。 それまで短歌とは、文語や旧かなで創るものだと決めつけられており、カタカナやアルファベットなどは絶対使えなかったという。しかしながら典型的な現代短歌集『サラダ記念日』が各界から大好評を得て、それまでの短歌界の常識は大きく覆されてしまったのである。 これは自然の流れであろう。小難しく実生活とかい離し過ぎた歌ばかり創っても、素人や若者の共感は得られるはずがないからである。確かに私自身も俵万智革命が起こらなければ、短歌に興味を抱くことは無かったであろう。だからいまだに古典名歌は良く理解出来ないし興味も湧かない。逆にそこらへんのおじさんおばさんや、あんちゃんやねえちゃんが創った短歌のほうが生々しくて面白いのだ。 また短歌のプロたちは素人の作品に対しては、少しでも良くない部分をあら探しして厳しく批判する。だがプロの作品に対しては、良く判らないつまらない作品でも、なんとか良い部分を無理矢理過大評価して褒めたたえる傾向があるのだ。この現象は俳句でも同様で、まるで互助会のように申し合わせているから面白い。 それから素人には、5・7・5・7・7の音韻律を守れと言いながら、プロはあえて句切れ・句またがり・字余り・字足らずを頻発している。そうすることにより、表現力が印象深くなり、かつ芸術性も高まると言うのである。まあ多少のことなら納得できるのだが、7・8・6・9・6など極端にルールを逸脱しているものは絶対に許容できない。それほど自由奔放な作品創りをしたいのなら、わざわざ短歌などと名乗らずに『詩』として発表して欲しいよね。それなら何の文句もない。 さて短歌歴がたかだが1年半のド素人の戯言に、ここまでお付き合いいただき大変申し訳ないが、最後に私自身が短歌を楽しむために、巷で短歌と呼ばれているものを、次のような独善的カテゴリーで括ってみた。①俵万智以前の文語中心の短歌で、ある程度の音韻律を守っているが分かり難いもの→昔ながらの『和歌』と呼びたい②俵万智以後の口語中心の短歌で、ある程度の音韻律を守っていて分かり易いもの→『現代短歌』と呼ぶ③上記以外で極端に音韻律ルールから逸脱しているのもや、難解過ぎるもの→『短歌詩』と呼びたい もちろん私が今後長く付き合いたいのは、上記分類②の『現代短歌』である。長々と思いつきで勝手なことを書いてしまったが、これからは「面白くて何かが心にジ~ンと染み込むような現代短歌」を創ってみたいものである。 以上お粗末様でやんした・・・。作:五林寺隆※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2017.01.26
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1564室では髪を振り乱して中年の女がピアノを弾いていた。あの方にはモーツアルトのAIを埋めました。中学校の音楽の先生だったのですが、生徒のほうがピアノが上手なので自信喪失でした。お聞きなさい、見事な演奏です。まだ四日目です。こちらも脳とつながったようですね。 2024室、この方はあなたと同じ絵画です。ほらっごらんなさい、書いているのは、夕焼けのようですが、タッチがまるでゴッホですよね、このかたも繋がりました。五日目です。 さあ、あなたも、ご自分のアトリエで思う存分好きな絵を描いてください。埋め込んだピカソのAIとあなたの脳のシナプスが繋がれば、あなたはピカソになれるのです。 あたいはその日から、夢中になって、そのアトリエに籠って、ひたすら絵を書き続けた。三日目だったろうか、あたいの描く絵が突然、個性的な構図、独特の形の人物描写、狂ったような鮮やかな色遣いに変わってきた。「ああっ!これがピカソだわ、あたいはピカソになったんだわ、、」 女性研究員がガラス越しにニコッと微笑んで、タブレットをのぞき込むと、「ピカソのAIとあなたの脳が繋がりました。成功です。あなたはピカソになりました」「ありがとうございました。これで人生大逆転です」「それでは。こちらにどうぞ、、、」 あたいは再びあの手術室に連れていかれ、麻酔をかけられ、、、麻酔が覚めると、「ありがとうございました。AI治験は終わりました。こちらが報酬の30万円です」と分厚い封筒を渡され、霞が関某所のNシステムAI研究所を後にした。 嬉しくて、ワクワクして、空でも飛べるような軽い気持で、そりゃあもう、この世で生きてきて一番ハイな気持ちだったことに間違いはなかった。口元は思わず綻んでしまっていた。きつく締めたブラジャーが破れそうになるほど、胸が高鳴った。 とにかく、自分にはピカソのAIが埋め込まれている、画家として脚光を浴びるのも時間の問題だった。あたいはアパートの部屋に戻り、急いで、キャンパスと絵具を取り出し、描き始めた。 だが、描けども描けども、朝まで描き続けたが、絵は今までのみつこの絵で、暗く寂しいいろ使つかいで、構図にも伸びやかさのないつまらない絵だった。あのピカソの大胆な構図、鮮やかな色などどこにも見えなかった。 傷心のあたいはもういちど、Nシステム研究所へ出向いた。指紋認証キーに指をかざしすと、この間とは別の左側の扉が開いた。広々としたロビーにソファーが置かれていて、中年の人のよさそうな男が対応してくれた。「フカダミツコさんですね、どういたしましたか?後遺症とか、頭が痛いとか、吐き気、気分がわるいとか?遠慮なく申してください。治験に協力していただいて、何かあれば当研究所の責任ですから」「はいっ、あの、こちらのアトリエでは確かにAIが繋がり、いい絵が描けたのですが、アパートに帰って、昨日から朝まで描いたのですが、絵はまた元どうりになってしまいました」「ああ、なるほでね、みなさん勘違いするのですよ、今回ご協力いただいたのは治験ですからね、治験が終われば元の状態に戻すのです。ここの研究所には三万を超えるAIチップが保管されていますが、これを脳に繋げて、世に出すかどうかの課題は山積です。何しろ人類の大問題になるのですよ。世の中にゴッホやピカソが溢れ、モーツアルトやベートーベンはあちこちに出現したら大混乱します。AIと脳が結びついたチップが広まれば、将棋や囲碁などのゲームはお終いでしょうし、東大の受験だって受かる、塾も必要ないし、勉強をする必要もない。不足しているAIをどんどん埋め込めばいいのですから、深田さん、考えてみてくださいよ、野球はみなダルビッシュにイチロー、相撲はみな白鵬じゃつまらないじゃないですか」「はあっ、、、でもあの時は確かにピカソになった気がしたんですが、、、あたいはピカソになったと思ったんです」「夢、夢ですよ、儚い初夢と思って、笑い飛ばしてくださいな、、」 しょんぼり、がっくり、街灯の下を歩く深田みつこはいつものみつこの姿であった。アパートの布団に冷え切った体を潜らせた。儚い初夢であった。 そんなみつこを慰めるかのように、暖かい液体がゆっくりと股間を濡らしていた。みつこは再び夢の世界に入っていった。(完)作:深田みつこ※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2017.01.23
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元旦の朝の新聞の片隅にAI(人工知能)が脳のシナプスと繋がる実験が始まった、という記事を見た。えっ?なになにっ?あたいの脳にその記事が張り付き、剥がれそうになかった。 もっと、詳しく知りたくて、ネットの中をぐるぐる回っているうちにたどり着いたのが、Nシステム研究所のAI治験モニター募集というサイトだった。治験バイトをやっていたぐうたらな友達によれば、楽してというより、薬飲むだけ、何もしないで、結構いい収入になるバイトだと、話には聞いていた。 が、この治験サイトのモニター募集は結構狭き門のようだ。まず登録料として10万円が必要で、本籍地から、生年月日、血液型、学歴、勤め先、特異な学科、または能力、親兄弟の職業、賞罰などなど、個人情報のすべてをさらけ出さなければならなかった。 ちと、怪しい?ホントかな、疑う?登録料詐欺?あたいの心は揺れに揺れてたが、いつも大事なところで足踏みして人生の岐路を間違えていた。あたいの脳にAI(人工知能)が繋がるという画期的な治験なのだ。 ここで飛び込まなくては何も変わらない、ここで飛び込むべきだ。(夢は夜ひらく)のような暗くて寂しい人生のリセットができるのだ。「みつこ!ここで飛べ、ここがお前の飛ぶ場所だ!」 一月某日、あたいは、動悸を抑えるため、きつめのブラジャーで胸を締め、股をきつく閉じて尿漏れを防ぎ、ありもしない勇気を振り絞り、霞が関某所のNシステムAI研究所の扉の指紋認証キーに指をかざした。 右側の扉が開かれ、ペンギンの姿をした人口ロボットが迎えてくれた。「ワタシノムネニ、テヲカザシテください」「ハイッ、ニンシキシマシタ。フカダミツコサマデスネ、ゴアンナイシマス、、、コノ、エレベーターニノッテ、B8ヲオシテクダサイ」 言われるままエレベーターに乗って、B8を押す。B8が地下8階なのか疑う暇もなく、あっという間にB8のランプがつき扉が開いた。今度は、犬の姿の人口ロボットが待っていた。「フカダミツコサンデスネ、ワンワン、デハ、ゴアンナイシマス、ワンワン、、コチラデス」研究室に入ると、研究員らしき女性がタブレット見ながら近づいてきた。「フカダさんの治験モニターの希望は絵画でしたね。ゴッホ、セザンヌ、ユトリロ、歌麿もありますが、、、」「ピカソはないのかしら?」「あります、それではピカソにしましょうね。手術室の方へお進みください、不安がらなくても大丈夫ですよ、麻酔して目が覚めてらもう終わりです、、、」 あたいが目が覚めて、ベットから起き上がり、頭を振ってみても、痛くも痒くもない、どこにも変化はなかった。手術したことが嘘のようだった。「どうぞ、こちらへ、4242室があなたのアトリエになります」 長い廊下を歩いていく、左右にガラス張りの20畳ほどの部屋が並んでいた。1023室の方は書道のAIを埋めました。すでに脳とコンタクトがとれていますので、まだ三日目ですが、すでに書道師範の実力です。(後編につづく)作:深田みつこ※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2017.01.20
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侘しげに枝に止まった赤い球冬枯れ空を独り見つめる紺碧の空を汚せし噴煙は我が心をも濁らせしかな作:五林寺隆※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2017.01.15
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人は死ぬ きっといつかは旅に出る悲しくないが 未練が残る枯葉舞い 木枯らし唸る寒い夜まるで死神 囁くようだ作:五林寺隆※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2017.01.12
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消えていく 山の彼方に健康が何するか 酒でも飲むかそうするかあれもしたこれもできたな 去年まで作:朽木一空※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2017.01.08
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あけまして おめでとうでもなく ひとり居る誰彼に おめでどうと言う 無頓着新年の 誓いを破り 初煙り行く場所も 居る場所もなし 三が日作:朽木一空※下記バナーをクリックすると、このブログのランキングが分かりますよ。またこのブログ記事が面白いと感じた方も、是非クリックお願い致します。にほんブログ村
2017.01.04
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