ウンとかスンとか mamatamの日記

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2021.03.24
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カテゴリ: 読書
珈琲屋の人々(池永陽著)を読みました。

主人公の宗田行介は、東京下町の商店街にある珈琲屋という喫茶店の店主です。
バブル末期、地上げが横行したころ、商店街も激しい地上げ攻勢に遭い、反対派の先頭に立っていた自転車屋の娘が集団暴行され、娘はそれを苦にして自殺するというするという事件が起こります。
目撃者も証拠もないけれど犯人は地上げ屋グループに間違いないと誰もが思っていました。
そんな時、行介の父の店に脅しに来た男がその犯人グループのリーダーであることを自慢げにほのめかし、怒りのあまり行介はその男を殺してしまったのです。
裁判で行介は最初から殺意があったと終始主張して自ら執行猶予の余地を潰し、殺人罪で8年の懲役刑に処せられました。
服役中は模範囚であったにもかかわらず、その程度のことで自分の罪は償えないと仮釈放を拒否し、8年という満期の刑期を終えて出所してきました。
そして、出所後、多くはない店の売り上げの中から毎月10万円のお金を持って自分が殺した男の妻子の住むアパートに通い続けているのです。

行介の服役後、見合い結婚をしますが、出所後離婚して商店街に戻ってきます。
行介への想いが断ち切れなかったのです。
行介もそれは同様でしたし、冬子の気持ちも心の中ではわかってはいますが、幸せに向かって足を踏み出すことができないでいます。
行介は、自分が人を殺した罪を服役によって償えたとは思っておらず、自分は幸せになる権利はないと思い込み、時にコーヒーを淹れるアルコールランプに手をかざして自傷行為を繰り返します。
そんな行介の淹れる熱いコーヒーと、罪を犯した彼の手にに惹かれて、胸にしこりを抱えた商店街の住人が珈琲屋にやってきます。
夫の浮気に気づいた元子もそのひとりでした。
元子は夫とクリーニング店を営んでいましたが、不況の煽りで経営が苦しくなり、2年前に店を畳みました。
それ以来元子はパートに出、夫はダンボール工場で働いていますが、ここ数ヶ月夫の様子がおかしく、問い詰めると浮気を白状しました。
元子の心は離婚と、二人で一緒に店を再開することの間で揺れ動き、夫を行介の店に連れて行ってどちらかを選ばせようとします。
元子は二人でクリーニング屋をやり直したいと思っていますが、夫は店を畳む前から元子は店の仕事にも家事や家族の世話も全てに嫌気がさしてにおざなりだった、クリーニング屋をやり直すなんて無理だと言って背を向けます。
「浮気をしたのは俺だから、土地も金も全部お前にやる。」といって歩き去る夫の背中に元子は包丁を突き立てようとしますが、行介の手に止められます。

他にも自殺した娘の交際相手だった若者や、寝たきりの妻の介護をしながら楽しんでいたカラオケで、新しくメンバーに加わった女性に惹かれ妻の死を願うようになる男性、行介が殺した男の妻は行介が毎月アパートに通う内に行介に惹かれるようになっていましたが、この妻との結婚を望み命を懸けて行介に真剣勝負を挑んでくる男などなど、どこかに死を纏わせながら、何人もの街の住人が、人を殺した男である行介に惹かれるように集まってくるのです。
行介は時には生命や身体を危険に曝しながら、人々の求めに真摯に応えていきます。それは彼が、自分は人を殺した人間で、その償いは済んでいないと考えているからなのです。
そんな彼の日々と、決して穏やかではないエピソードを著者は淡々とした筆致で描いていきます。
この作品はシリーズ化され、全4冊、この後に3冊ほどの続編が出版されています。
わたしは第三作までを読みましたが、近くの都立高校に通う「いい子」の女子高生がふとしたことから売春に手を染めてしまったり、冬子に熱烈な求婚者が現れたり、町一番のプレイボーイの、冬子と行介の幼馴染に本気の浮気相手が現れたり、DVに苦しんで自分を殺そうとした妻が過去を隠してこの町に住んでいることを突き止めた男が、妻との仲を疑って行介を殺そうとしたり、実に波乱万丈ですが、行介は相変わらず淡々と、それらすべての事件と正面から向き合い、身体を貼りながら真摯に解決していきます。

それでも冬子と行介の仲は1mmも進展しないのです。
どうやらわたしの住む町の近くに設定されているらしい下町の商店街を舞台に次から次へと巻き起こるエピソードを読みながら、ここはきっとあの駅ね、なんて推測しつつ、罪を犯すということはどういうことなのか、その罪を償うというのはどういうことなのか、行介の考えるとおり、罪を犯した人間は幸せになる権利がないのか、そんなことを考えていたわたしでした。





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最終更新日  2021.03.24 13:59:53
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